雪の例句

雪の例句

本年 の今日 2014年2月15日には関東一円に大雪警戒警報が出ている。
昨年の2月14日も大雪で東京など大都市は混乱を極めた。
そのテツを踏むまじと気象庁は昨日からやいややいやの長広舌である。
それに奇しくも今日はロシア ソチでの冬季オリンピック開催初日がかさなった。

雪の例句を

俳句例句データベース
http://taka.no.coocan.jp/a5/cgi-bin/HAIKUreikuDB/ZOU.htm

より探そうとして関連語を漁ったら以下の 雪1 雪2 雪3 のとおりとなった。
まあいろいろな関連語があるものである。
全例句を挙げたらきりがないので、今回は〝大雪〟〝豪雪〟〝どか雪〟〝深雪〟
の4語についての例句のみを紹介することとする。

雪1

●朝の雪●霰●淡雪●凍雪●犬橇●薄雪●馬橇●大雪●角卷●風花●かまくら●雁木●*かんじき●冠雪●ゲレンデ●降雪●豪雪●粉雪●小雪●細雪●粗目雪(ざらめ雪)●残雪●しずり雪●地吹雪●春雪●除雪●除雪車●白雪●新雪●深雪●スキー●スキー帽●積雪●雪花●雪景●雪渓●雪原●雪後●雪像●雪中●雪片●雪稜●雪嶺●橇遊び●玉霰●積む雪●遠雪崩●どか雪●名残の雪●雪崩●俄雪●涅槃雪●根雪●斑雪●初霰●初雪●春霰●春の雪●飛雪●雹●氷雪●風雪●吹雪●古雪●暮雪

雪2

●牡丹雪●夜の雪●万年雪●霙●藪巻●山の雪●融雪●雪明り●雪遊び●雪穴●雪兎●雪起し●雪音●雪折れ●雪卸し 雪下ろし●雪女●雪掻●雪垣●雪囲●雪風●雪合戦●雪が降る●雪消え●雪沓 雪靴●雪国●雪解風●雪解川●雪下駄●雪解田●雪解谷●雪解水●雪煙●雪解靄●雪解山●雪解

雪3

●雪晒●雪時雨●雪しまく●雪代●雪空●雪達磨●雪吊●雪月夜●雪野●雪の灯●雪の朝●雪の香●雪の傘●雪の川●雪の橋●雪の果●雪の花●雪の原●雪の日●雪の宿●雪の闇●雪の夜●雪晴れ●雪婆●雪日和●雪帽子●雪螢●雪間●雪間草●雪祭●雪見●雪水●雪道●雪虫●雪無尽●雪眼●雪眼鏡●雪催●雪模様●雪焼け●雪山●雪除け●雪割草●リフト●別れ雪●忘れ雪●綿帽子●綿雪●藁沓●雪踏●雪礫


●大雪
おでん酒うしろ大雪となりゐたり 村山古郷
この日人逝き大雪のただ晴れけり シヤツと雑草 栗林一石路
わんこ蕎麦食べ大雪に泳ぎけり 小島 健
ダム広き裏大雪や初紅葉 鮫島交魚子
一すぢの大雪晴となる大河 鶴田佳三
三月の大雪見ませ淡路女忌 阿部みどり女
元日の大雪なりし二日かな 高浜虚子
元日の大雪卸しはじめける 三宅句生
元禄も昭和も末世大雪解 西本一都 景色
初富士の大雪塊を野に置ける 遠藤正年
初雪の大雪になるぞ口をしき 正岡子規
司祭館大雪塊の融けのこる 小澤實
夜明けむと大雪壁の押出づる 望月たかし
夜明けんと大雪壁の押出づる 望月たかし
夜桜や大雪洞の空うつり 子規
大雪がくると尻振るへくさ虫 橋本榮治 逆旅
大雪が押す禅堂の雪囲ひ 山口誓子 不動
大雪といふ夜いよよ筆一本 野澤節子
大雪となりけりかるたとり更くる 孤軒
大雪となりしはまこと四月馬鹿 原田青児
大雪となりたる犬を入れて寝る 原田青児
大雪となりて今日よりお正月 前田普羅 新訂普羅句集
大雪となるべし駅のはや点り 遠藤梧逸
大雪となる我が家の玄関まで 右城暮石 声と声
大雪と成けり關のとざしごろ 蕪村遺稿 冬
大雪と書くことたのし日記初 大場香波
大雪になるや夜討も遂に来ず 正岡子規
大雪にシヨートケーキの如き街 川口咲子
大雪に埋もる家より柩出す 関久江
大雪に止めの朝日射しにけり 坂本山秀朗
大雪に狎れず怖れず棲み古りぬ 京五紅
大雪に神事の鯉の匂ひけり 大峯あきら
大雪に竹たぢたぢとなりにけり 高澤良一 随笑
大雪に行方不明の福寿草 長谷川かな女 花寂び
大雪に鐘つく人の見ゆるかな 大峯あきら 鳥道
大雪のあとのかんばせおもんみる 松澤昭
大雪のたなぞこふるゝ別れかな 齋藤玄 飛雪
大雪のなほ降る闇へ鬼やらふ 相馬遷子 山河
大雪のふかまりゆくや音絶えて 横光利一
大雪のもの静かさや明の春 几圭
大雪のわが掻きし道人通る 相馬遷子 山河
大雪のわれの二コニコ絣かな 飯島晴子
大雪のスキー列車の夜をいねず 水原秋櫻子
大雪のルルドに来るは野鳥のみ 朝倉和江
大雪の不破の関跡訪ひもせず 高濱年尾 年尾句集
大雪の中戻り来し賀状かな 増田龍雨 龍雨句集
大雪の予報無人の駅舎にも 小島左京
大雪の今朝山中に煙たつ 宇多喜代子 象
大雪の国を出で来し御慶かな 近藤浩一路 柿腸
大雪の夜の間髪や竹折るゝ 清水基吉 寒蕭々
大雪の夜を打崩す景色かな 松岡青蘿
大雪の小川たぎちて道添へり 松村蒼石 雪
大雪の山猿こころかわきけり 松村蒼石 雪
大雪の岸ともりたる信濃川 長谷川櫂
大雪の廂折りたり松は無事 宇佐美魚目 天地存問
大雪の旦よく燃ゆかまどの火 露月句集 石井露月
大雪の旦若菜をもらひけり 加舎白雄
大雪の昼過きて物買ひに出る 尾崎紅葉
大雪の物静さやあけの春 几圭
大雪の都電とゞまる旧居前 水原秋櫻子
大雪の黙を持ち込む終列車 橋本榮治 逆旅
大雪へ機関銃夜明けている 秋山秋紅蓼
大雪やあはれ痔痛む夜べなりし 富田木歩
大雪やものゝ音なき時の音 小杉余子 余子句選
大雪や上客歩行で入りおはす 蕪村遺稿 冬
大雪や井水の流れ夜もゆたか 金尾梅の門 古志の歌
大雪や人を呼び込む壕の中 岸田稚魚
大雪や印の竿を鳴く烏 一茶 ■文化十年癸酉(五十一歳)
大雪や寝るまでつがん仏の灯 渡辺水巴 白日
大雪や州の雪穴のゆりかもめ 松村蒼石 雁
大雪や幽明わかず町寝たり 渡辺水巴 白日
大雪や底びかりして夜の梁 鷲谷七菜子 花寂び
大雪や手毬の音の軒つゞき 木歩句集 富田木歩
大雪や朝の茶濃くも煮えて来し 碧雲居句集 大谷碧雲居
大雪や水暖かに水前寺 吉武月二郎句集
大雪や洲の雪穴のゆりかもめ 松村蒼石 雁
大雪や焼く餅みんなふくれ来し 碧雲居句集 大谷碧雲居
大雪や盲ひし如く家立てり 青峰集 島田青峰
大雪や石垣長き淀の城 子規句集 虚子・碧梧桐選
大雪や納屋に寝に来る盲犬 村上鬼城
大雪や背山は知らず峡の里 尾崎迷堂 孤輪
大雪や能登巡礼の黒づくめ 井上雪
大雪や藪と藪との切通し 秋紅 俳諧撰集玉藻集
大雪や関所にかゝる五六人 子規句集 虚子・碧梧桐選
大雪や隣のおきる聞き合せ 浪化 俳諧撰集「有磯海」
大雪や雀落しのあさましく 野村喜舟 小石川
大雪や風鈴鳴りつ暮れてゐし 渡邊水巴
大雪を嘆く鴉の舌赤し 西村公鳳
大雪を報ぜしあとを楽流れ 伊藤京子
大雪を朗報のごと春立てる 百合山羽公 寒雁
大雪を来て掛乞のねぎらはる 三宅句生
大雪を連れて父の忌来たりけり 勝又星津女
大雪原翔ちて清らな鶴の脚 禰寝雅子
大雪塊ころげ現はれ雪崩やむ 岡田日郎
大雪崩さそふ雪崩の起りたる 水本壱
大雪片不意に吾が眼の前に降る 山口誓子 青銅
天墨の如し大雪になるやらん 青木月斗
奥山に大雪やある余寒かな 原石鼎 花影以後
子が屋根に跨がつてをり大雪解 永田耕一郎 雪明
家鳴して酒庫の夜の大雪崩 西山泊雲 泊雲句集
成人の日ぞ大雪もたのもしき 細川加賀 生身魂
日高野の牧にはじまる大雪解 奥山金銀洞
春ゆふべ大雪となるほかはなく 安東次男 昨
春大雪の夜すがら解くる滴かな 青峰集 島田青峰
杉の木の揺れて大雪とはなりぬ 今井杏太郎
棒のごとき大雪雫善光寺 西本一都 景色
比良一帯の大雪となり春の雷 大須賀乙字
気管切開かれて声失う 大雪来ているという 折笠美秋 君なら蝶に
海苔舟大雪の岸へ寄つてゐる シヤツと雑草 栗林一石路
神棚の大雪沓や貌を持つ 加藤知世子 花 季
蓑着て街路樹へ大雪掻く人たち 橋本夢道 無禮なる妻抄
蓼科へ傾く廂大雪解 木村蕪城 一位
蝦夷わせ蝉はたと声断つ大雪谿 加藤知世子 花寂び
踏み出でて大雪晴に身の浮けり 岡本 眸
野に大雪も来よとおもふ冬菜を漬ける 中塚一碧樓
雛の酒大雪嶺を座に入れて 吉田紫乃
鰤の尾に大雪つもる海女の宿 前田普羅 能登蒼し
鰤来るや大雪止まぬ越の岬 羽田岳水

●豪雪
みな切に歩く豪雪の市民たち 西村公鳳
石狩豪雪行くは還らざるごとし 寺田京子 日の鷹
豪雪の予報に点す雛の間 冨田みのる
豪雪の爪跡泳ぐ秋の蝶 小出秋光
豪雪の爪跡芽木に残りけり 高澤良一 燕音
豪雪の雪の匂ひに囲まるる 藤木倶子
豪雪や母の臥所のかぐわしく 橋かんせき
豪雪を友へ禅林の太柱 福田蓼汀 秋風挽歌
豪雪下まつくらがりの茂吉の家 津田清子 二人称
頭より転ぶ石狩豪雪降りやむとき 寺田京子 日の鷹

●どか雪
どか雪のとどめさしたる葬りかな 清水基吉
どか雪のがんじがらめの朝かな 川島北葉
どか雪を嘆きの果のただ棒立ち 下田稔

●深雪
あひ触れて深雪の廂夜は深し 福田蓼汀 山火
うつはりに鶏の鳴く深雪かな 吉田冬葉
お降りのうす墨刷ける深雪かな 西本一都 景色
かん酒や深雪とならん深雪になれ 白泉
がうがうと深雪の底の機屋かな 皆吉爽雨(1902-1983)
きさらぎや深雪に沈む林檎園 福田蓼汀 山火
ことと音又も深雪にことと音 京極杞陽
こんにやくの一枚ありし深雪かな 龍岡晋
こゝろだに置処なき深雪哉 松岡青蘿
ごう~と深雪の底の機屋かな 皆吉爽雨
しんしと柱が細る深雪かな 栗生純夫
たぐひなき深雪なりけり初歳 龍岡晋
だんだんに深雪の畑となりにけり 阿部みどり女
てり返へす峰々の深雪に春日落つ 前田普羅 飛騨紬
ぬばたまの闇も深雪も祀らるる 西本一都 景色
のり出でて両岸迫る深雪かな 高濱年尾 年尾句集
ひとはふり塵ののりゐる深雪かな 銀漢 吉岡禅寺洞
ひめはじめ八重垣つくる深雪かな 増田龍雨
ひめ始八重垣つくる深雪かな 増田龍雨
ふる雪やすでに深雪の一伽藍 橋本鶏二
ほつたりと鴉深雪の樹に暮るる 加藤知世子
まろ~と白大嶽や峡深雪 松根東洋城
みちつけて水の出でくる深雪沢 上田五千石 森林
みちのくの深雪の倉の寒造 遠藤梧逸
バイブルに鞣し香のある深雪かな 石原八束 雁の目隠し
ミサの歌こもり深雪の梁太し 宮津昭彦
一人づつ子に白湯のます深雪かな 長谷川春草
一文字の一葉はね居る深雪かな 西山泊雲 泊雲句集
一筋の深雪の径の追儺寺 梧桐 青吾
上*せいの燈明りわたり深雪かな 原石鼎 花影以後
世に遠く浪の音する深雪かな 臼田亞浪 定本亜浪句集
中空に起重機鳴れる深雪かな 米沢吾亦紅 童顔
二日より深雪に飛ばす鉄火かな 齋藤玄 飛雪
人を消し忘れ帝都の深雪かな 五島高資
人形使お七に添いて深雪踏む 藍不二子
傘松と飼はるゝ鶴と深雪かな 野村喜舟 小石川
僧に遇ふのみの深雪の高野かな 岩崎照子
兎ゆきしあとのみ散りて深雪なり 及川貞 夕焼
兵を送る松明あらはるゝ深雪かな 前田普羅 飛騨紬
初雪の深雪となるやユダ市場 有働亨 汐路
刻々と手術は進む深雪かな 中田みづほ
剪定は寒にするもの深雪掘る 西本一都
午ちかく雀なき出し深雪かな 原石鼎
卯の花の深雪咲きして美術館 本宮鼎三
参籠の人の掻き居る深雪かな 比叡 野村泊月
口も手も深雪にゆるめでく廻し 宇佐美魚目 秋収冬蔵
叫びたい子等に深雪のつくり山 成田千空 地霊
吊橋の乾きあとさき深雪道 中戸川朝人
吊橋の深雪ふみしめ飛騨へ径 前田普羅 飛騨紬
吾一語汝一語や夜の深雪 徳永山冬子
啼きしあと鶴は深雪の中あゆむ 安田 晃子
四方の深雪に山上湖温みそむ 松村蒼石 雁
地の深雪宙の二階の白根澄む 飯田蛇笏 椿花集
埋もれて穴あく笹の深雪かな 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
堂押祭深雪を踏んで声しぼる 皆川盤水
境内や深雪晴れたる池の水 石原舟月 山鵲
壮行や深雪に犬のみ腰をおとし 中村草田男(1901-83)
夜の柱肥るは深雪くるならむ 稲島帚木
夜晴れて朝又降る深雪かな 虚子
天よりも夕映敏く深雪の面 野澤節子 黄 瀬
天井に駕籠つるしある深雪かな 龍岡晋
天壁を夕焼のぼる深雪かな 児玉南草
天臺の大寺にして深雪かな 橋本鶏二
姥捨の深雪の底の炬燵婆 藤岡筑邨
姨捨の深雪の底の炬燵婆 藤岡筑邨
娘等濯ぐ深雪の中の温泉の流 伊藤柏翠
嬬恋の里も深雪の中の頃 成瀬正とし 星月夜
子等散つて深雪の学舎たそがるゝ 石橋辰之助 山暦
富山にて金澤おもふ深雪かな 松根東洋城
寒菊に著せたる傘も深雪かな 橋本鶏二
寺領なる闇が深雪を照らしゐる 鳥居おさむ
小屋ぬちに田舟乾ける深雪かな 猿橋統流子
小柴門出入のしげき深雪かな 飯田蛇笏 山廬集
山の音深雪にしづむ永平寺 石原八束 『操守』
山二つ一双なせる深雪かな 橋本鶏二
山門を掘り出してある深雪かな 清崎敏郎(1922-99)
岩温泉に老猿ばかり深雪晴 西本一都 景色
広重の亀山の図の深雪かな 伊藤敬子
庭におく深雪の石にみそさざい 飯田蛇笏 椿花集
廊灯しゆく婢に月明の深雪竹 飯田蛇笏 山廬集
念ごろな飛脚過ゆく深雪かな 蕪村遺稿 冬
恋猫の通ふ深雪の紅殻戸 佐野美智
愛のごとし深雪の底の水音は 小林康治 玄霜
我寐れば暗の仏の深雪かな 碧雲居句集 大谷碧雲居
打解て落人圍ふ深雪かな 井上井月
教会の塔めじるしの深雪かな 山本歩禅
新年の深雪ぬくとく愛馬飼ふ 飯田蛇笏 春蘭
旅人に我糧わかつ深雪哉 高井几董
日本曹洞第一道場深雪晴(越前永平寺) 上村占魚 『橡の木』
早梅や深雪のあとの夜々の靄 龍雨
昔/真神の/深雪匂ひの/青春楡峠(あをだもたうげ) 林桂 銀の蝉
春深雪買はねばならぬ青菜の値 及川貞 夕焼
春雪の二夜の深雪星を得ぬ 及川貞 夕焼
月光に深雪の創のかくれなし 川端茅舎
月読の梢をわたる深雪かな 加藤楸邨
望郷やしなのの山の深雪空 松村蒼石 雪
村まはりする花嫁御深雪晴 木村蕪城 寒泉
松島は薄雪平泉は深雪 田村了咲
枯蔓にうす日あたりて深雪かな 清原枴童 枴童句集
棹立てて越の深雪やみをつくし 水田正秀
槍の穂は雪をとどめず深雪晴 福田蓼汀 山火
橇下りる深雪に足を下したる 高濱年尾 年尾句集
橇用意して娼家ある深雪かな 森川暁水 黴
機音にゆきあたりたる深雪かな 清准一郎
橿鳥の鳴くばかりなる深雪かな 大橋櫻坡子 雨月
檻の鶴いとしみのぞく深雪かな 大場白水郎 散木集
此あたり深雪漸く人あらず 高濱年尾 年尾句集
死者は深雪に生者は檻に安らがむ 齋藤玄 『玄』
死顔の妻のかしづく深雪かな 石原八束 操守
毬唄や十は深雪の十日町 大井戸辿
水を揉み落とす深雪の白竜頭 岡田日郎
池水にかさなりかゝる深雪哉 高井几董
汽罐車庫うすけぶりたつ深雪かな 宮武寒々 朱卓
洩るる灯のそこより前後なき深雪 安東次男 裏山
深雪なほ高まりゆくは堤らし 青葉三角草
深雪に入る犬の垂れ乳紅きかな 原子公平
深雪に高く継ぎ足す道しるべ 羽吹利夫
深雪やむときの粉雪に星浮ぶ 松村蒼石 雪
深雪より嘴をぬき鶴歩む 大澤ひろし
深雪中湖村一塊となり睡る 鷲谷七菜子 雨 月
深雪掻く家と家とをつながんと 西東三鬼
深雪晴わが影あをき虚空より 深谷雄大
深雪晴酢をうつ香り二階まで 中戸川朝人
深雪晴野を来て町は汚れたる 相馬遷子 雪嶺
深雪晴非想非非想天までも 松本たかし(1906-56)
深雪見むと軒へのべたる手燭かな 原石鼎 花影以後
深雪谷芽木峻烈の枝を伸べ 辻田克巳
深雪踏み長持唄を通しけり 濱本 八郎
深雪道のけぞり合うてすれ違ふ 長尾虚風
深雪道来し方行方相似たり 中村草田男
深雪野の割れしところにさゝ流れ 高濱年尾 年尾句集
深雪野をいちにち歩き面痩せし 伊藤敬子
深雪雲割れて真つ青霊の道 加藤知世子 花 季
温室の花買ひぬ信濃の深雪中 及川貞 夕焼
温泉上りの身の柔らかし深雪の夜 殿村莵絲子 牡 丹
湖守るは灯一つの深雪かな 正木不如丘 句歴不如丘
湯女どちと深雪月夜を一つ温泉に 松本たかし
湯女どちの肌の湯艶よ深雪宿 たかし
満目の深雪の底に温泉あり 村上三良
漂泊のこゝろ羽黒の深雪踏む 桑田青虎
灯とぼるは家あるあかし深雪原(越後柏崎) 上村占魚 『橡の木』
炭鉱の灯のかたまれる深雪かな 戸沢寒子房
燈を洩らし深雪の関ヶ原に住む 山口誓子 紅日
片膝をついて深雪や凍死人 紅実
猿の湯や杉は深雪に花つけて 松村蒼石 雪
産屋口深雪をかぶる村の墓地 つじ加代子
疼きけり深雪に地震に疼きけり 西本一都
発止ときし鶺鴒つぶて深雪原 鷲谷七菜子 銃身
白壁の日は水のよな深雪かな 佐野良太 樫
白魚や深雪のうへの夜の雨 龍岡晋
監視塔四囲に深雪の収容所 安田北湖
目のあたり浴泉群女深雪晴 松本たかし
祈祷師の家に深雪のかゝり人 森田峠 避暑散歩
祖父逝くやその拓きたる野は深雪 依田明倫
竹に見て野を慕(なつ)かしむ深雪哉 羅父
箸一ぜん買ひに出でたる深雪かな 龍岡晋
簀囲ひに蒟蒻踏める深雪かな 野村喜舟 小石川
粕焼いて深雪の底の白髪童子 西村公鳳
縁下へ燈火がさせる深雪かな 佐野良太 樫
羚羊の跡ぞ深雪を巌頭へ 篠田悌二郎
聖鐘へ深雪明りの梯子とどく 宮津昭彦
聞き及ぶ高田瞽女訪ふ深雪中 松尾緑富
肥橇曳く遠深雪野に消えむため 小林康治 玄霜
舞踏室の灯洩れ薬師堂深雪かな 宮武寒々 朱卓
茶焙じて我夜果てなき深雪かな 碧雲居句集 大谷碧雲居
菩提樹の實のこぼれゐる深雪かな 河合凱夫 藤の実
葉ごもりて深雪のごとき牡丹かな 橋本鶏二
葱洗ふや月ほのぼのと深雪竹 飯田蛇笏 山廬集
薄雪の炭火深雪の炭団かな 小杉余子 余子句選
蝦夷見むと深雪に窪む長靴は 小林康治 玄霜
行きゆきて深雪の利根の船に逢ふ 加藤秋邨 寒雷
行年の深雪の音に子と団欒 久米正雄 返り花
衾被て木魚の眠る深雪かな 鈴木貞雄
見の遠き深雪の鶴になぜ泣くや 齋藤玄 『無畔』
観能の灯の晝ふかき深雪かな 西島麥南
詣りぬれば釣鐘蒼き深雪かな 野村喜舟 小石川
谷々の流れとまりし深雪かな 岡本松浜 白菊
谷の水くゞもりひゞく深雪かな 比叡 野村泊月
谷杉の深雪に堪へてつむじ舞ふ 松村蒼石 雪
谷杉の鬱蒼真白深雪かな 松根東洋城
豪華古るラツキーシツプ深雪晴れ 飯田蛇笏 雪峡
赤ちやんの通つた匂い深雪晴れ 坪内稔典
赤海老のさしみ縮めり深雪の夜 殿村莵絲子 牡 丹
起きてゐる咳や深雪となりにけり 石橋秀野
足裏に力あつまる深雪かな 井上雪
踏みゆきて佐渡の深雪の能舞台 坂井建
踏切の灯を見る窓の深雪かな 飯田蛇笏 霊芝
蹇や深雪ゆく子を励ましつ 小林康治 玄霜
車窓に迫り来深雪兎の走りし跡 赤城さかえ句集
軍港の兵の愁ひに深雪晴れ 飯田蛇笏 霊芝
農具市深雪を踏みて固めけり 前田普羅 新訂普羅句集
遅月にふりつもりたる深雪かな 飯田蛇笏 霊芝
遠ち方の鶏音に覚めし深雪かな 木歩句集 富田木歩
金箔師/鯉師の/深雪暮かな 林桂 銀の蝉
金襴の軸のさがれる深雪宿 京極杞陽 くくたち下巻
釘店の路地に住みても深雪かな 野村喜舟
針供養宮戸座裏の深雪かな 増田龍雨 龍雨句集
釣堀の葭簀囲ひの深雪かな 龍岡晋
門をゆくひと物いはぬ深雪かな 会津八一
開かぬ戸もはづれゐる戸も深雪宿 皆吉爽雨
開山の昔を今や深雪寺 尾崎迷堂 孤輪
闘うて鷹のゑぐりし深雪なり 村越化石(1922-)
除夜の鐘かすかに聞え深雪かな 清原枴童 枴童句集
隠沼に消えし深雪のけもの跡 山田弘子
雛の日の都うづめし深雪かな 鈴木花蓑句集
離りて貧し深雪の中の翌檜 小林康治 四季貧窮
雪の道深雪の里を遠さかな 東洋城千句
雪の音絶えて深雪となりゐたり 橋本冬樹
雪卸し暮れており立つ深雪かな 前田普羅 飛騨紬
雪吊の千切れて垂れし深雪かな 鈴木貞雄
雪墜ちて深雪ににぶき音うまる 桂信子 黄 炎
雪折の竹もうもれし深雪かな 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
雪片のつれ立ちてくる深雪かな 高野素十
雪踏みの無言につづく深雪空 松村蒼石 雪
霧行くや樅は深雪に潰えつゝ 相馬遷子 山国
非目前深雪の杉の立話 和知喜八 同齢
飛騨人や深雪の上を道案内 前田普羅 飛騨紬
駅にだけ人をり深雪村眠る 嶋田摩耶子
駅凍てゝ曠野につゞく深雪かな 前田普羅 飛騨紬
鮎の炉の火かげとゞかず深雪の戸 前田普羅 飛騨紬
鳥が去り光がのこる深雪晴 柴田白葉女 雨 月
鳥とぶや深雪がかくす飛騨の国 前田普羅(1884-1954)
鳥の嘴に赤き実のなき深雪かな 野村喜舟 小石川


以上
by 575fudemakase | 2014-02-08 09:32 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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by 575fudemakase

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らくらく例句検索

インターネットの「Google」や「yahoo」の検索ボックスから、季語等を入力して数多くの例句を得られれば大変便利である。

具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

ユーザーズ辞書定義

▼iPadの場合
設定>一般>キーボード>ユーザーズ辞書

単語 575筆まか勢
よみ れいく

▼kindleの場合
アプリ>設定>言語とキーボード>キーボードの設定>ユーザーズ辞書

読み れいく
表記 575筆まか勢

PCの場合も同様に「ユーザーズ辞書」機能を使い、前もって定義しておく。

春の季語から現在の当季季語までは既に表示可能である。
来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

以上

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