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篠の子

篠の子

例句を挙げる。

いづこへも行かぬ竹の子藪の中 三橋敏雄 畳の上
うつくしや若竹の子のつい~と 一茶 ■文化十年癸酉(五十一歳)
お寺の竹の子竹になつた 種田山頭火 草木塔
この村やちらちら竹の子掘りが見え 岸田稚魚
しわしわと梅雨竹の子の曇空 松村蒼石 雪
すでに破れゐる竹の子の紙袋 児玉輝代
すれ違ふ篠の子売女能登訛り 山下しのぶ
みな月の竹の子うれし竹生嶋 去来 芭蕉庵小文庫
わたり猪の竹の子につく山家かな 浪化
土にひく裾に竹の子白く掘る 長谷川かな女 雨 月
夕日負ふ竹の子路傍菩薩とも 荒井正隆
夜のまじる竹の子汁やほととぎす 浜田酒堂
天突いて竹の子枯るゝ半夏生 萩原麦草 麦嵐
山幾重にも竹の子の卵とぢ 中山純子 沙 羅以後
情深く蕗と煮られし真竹の子 市村究一郎
憂き節や竹の子となる人の果て 松尾芭蕉
朝掘りの竹の子の尻冷えまさり 石川桂郎 四温
母炊きし篠の子飯の柔かし 牛木たけを
母許や竹の子ばかり出されても 水田光雄
浴衣借りてゐてまのあたり竹の子のさき シヤツと雑草 栗林一石路
淡竹の子速球派ともいひつべし 今坂柳二
竹の子が墓と墓との間に出 佐々木六戈
竹の子にゐならぶつゆのすぐ消えし 宋淵
竹の子に呼ばれて坊のほととぎす 素牛 俳諧撰集「藤の実」
竹の子に移る水鶏や初当話 浜田酒堂
竹の子に身をする猫のたはれかな 許六 四 月 月別句集「韻塞」
竹の子のきほひや人を待つ日数 李由 俳諧撰集「有磯海」
竹の子のさみどり揃ふ山の宿 木村敏男
竹の子のひたすらに伸び時鳥 コウ子
竹の子のひとよひとよと都かな 椎本才麿
竹の子の一本にして重かりし 年尾
竹の子の上る競ひや夜々の露 許六 俳諧撰集「有磯海」
竹の子の出て竹の親ふり仰ぐ 辻田克巳
竹の子の刺身を喰ひに東山 角川春樹
竹の子の力を誰にたとふべき 野澤凡兆
竹の子の塔婆の丈に身を正す 古舘曹人 砂の音
竹の子の夜更けて生る露の中 中川宋淵 命篇
竹の子の子の子もつどふ祝哉 正岡子規
竹の子の客にしつらふ庭竈 つじ加代子
竹の子の小さければ吾子かがみこむ 大串 章
竹の子の生えみだるゝに懸巣鳥 細見綾子 花寂び
竹の子の産毛ひかりを裸にす 河野南畦 湖の森
竹の子の皮むく我もしばらくぞ 室生犀星 魚眠洞發句集
竹の子の皮流れ来る禊川 辻田継枝
竹の子の細きは小さき皮を脱ぐ 坂五十雄
竹の子の道に這ひ出る月夜かな 中川宋淵 詩龕
竹の子の重さや空気冷える町 早瀬恵子
竹の子の黒装束は折られたり 阿波野青畝
竹の子もひかれて遅し時鳥 李由 俳諧撰集「有磯海」
竹の子も鳥の子も只やすやすと 正岡子規
竹の子やあまりてなどか人の庭 大江丸
竹の子やかたばみ草のとりついて 成美
竹の子やかなぐり出づる八重葎 蝶夢
竹の子やこたびは妻をつれて旅 澄雄
竹の子やその日のうちに一人立 千代尼
竹の子やむかしさだかに恋の言 齋藤玄 飛雪
竹の子や児(ちご)の歯くきのうつくしき 嵐 雪
竹の子や兒(ちご)の歯ぐきのうつくしき 服部嵐雪 (1654-1707)
竹の子や寝た鴬に名もたゞず 横井也有 蘿葉集
竹の子や寺の井水は噛みて飲む 宇佐美魚目 天地存問
竹の子や山をぬいたる宵の雨 竹冷句鈔 角田竹冷
竹の子や抱卵の鷺冷々と 渡辺水巴 白日
竹の子や生国を聞き大濤を 宇佐美魚目 天地存問
竹の子や畑隣に悪太郎 去来
竹の子や稚き時の手のすさみ 松尾芭蕉
竹の子や藪の中から酒買ひに 泉鏡花
竹の子や襟元つくろひ育ちし妻 香西照雄 対話
竹の子や身の毛ぞよだつ星明り 吏登
竹の子や雪隠にまで嵯峨の坊 上島鬼貫
竹の子や風呂屋の土のあたたまり 朱廸 俳諧撰集「有磯海」
竹の子を掘り横抱きに青つむり 宇佐美魚目 天地存問
竹の子を掘る衰への脚に知れ 石川桂郎 四温
竹の子を盗み逃げしも汐見坂 石川桂郎 四温
竹の子を竹になれとて竹の垣 来山
竹植えて竹の子を見る人は誰 尾張-巴丈 俳諧撰集「藤の実」
笹の子のうす紫や小筆ほど 野村泊月
篠の子と万年筆を並べ置く 岡田史乃
篠の子に嫗の用事何々ぞ 大峯あきら 鳥道
篠の子に温泉の白煙あがりけり 加藤しげる
篠の子に雲ひし~とあつまり来 宇田零雨
篠の子のただ一鍬に掘られけり 藤田あけ烏 赤松
篠の子のつゆ帯びてひるがへるごと 松村蒼石 雁
篠の子のつんつん高し診療所 谷田 チヱ子
篠の子のなめらかに日を流しをり きくちつねこ
篠の子の仏道まで生ひ出でし 是永 李乃
篠の子の出てゐて厩馬居らず 福本鯨洋
篠の子の弾き合ふ風の土用かな 中島月笠 月笠句集
篠の子の果して出でし膳の上 細川加賀 生身魂
篠の子の煮られて甘し山の雲 和地清
篠の子は雲にも巻かれて育つらし 藤田湘子
篠の子やみづ子地蔵の耳乾く 古舘曹人 能登の蛙
篠の子や小暗き顔のふり返り 岸田稚魚 筍流し
篠の子や石手の奥の一里塚 清水基吉
篠の子や終に絶えたる厠道 太祇
篠の子をつんつん育て島老ゆる 井上ひろ子
篠の子を抜きし力の余りけり 大塚はぎの
篠の子を股いで通る一茶みち 小林春水
篠の子を買ふ朝市の飛騨訛 千手和子
細く強く篠の子篠になりにけり 林田柴古
落第や竹の子寺の間借人 龍岡晋
藪色は金といふべし竹の子生る 香西照雄 対話
訥々と篠の子を売る黒瞳 殿村莵絲子 雨 月
辛く煮よや熱の晝餉に淡竹の子 石川桂郎
遊行めく篠の子採りの後影 殿村菟絲子 『晩緑』
雨を聴く竹の子の皮剥きながら 敦
青春のゴッホに似たり青みかん 佐野竹の子
飛行船山上にあり竹の子のせる 阿部完市 春日朝歌
鶯や竹の子藪に老を啼く 芭蕉
風化仏芽笹の丈にうづくまる 宮下翠舟
捨雛の髪の抜けをる芽笹かな 石田勝彦 秋興

以上
by 575fudemakase | 2014-05-15 07:56 | 夏の季語 | Trackback


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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