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宵闇

宵闇

例句を挙げる。

この山の宵闇つづき鞍馬あり 大野林火
すたすたと宵闇かへる家路かな 飯田蛇笏 山廬集
スサノオのため宵闇のオートバイ 高野ムツオ
下三之町の宵闇屋台来る 高澤良一 素抱
宵闇と聞く淋しさの今宵より 後藤夜半 底紅
宵闇に仙人台の泛き上り 高澤良一 素抱
宵闇に擦れ違ひみな異国びと 冨田みのる
宵闇に春ぞ立ゐる十日ほど 黒柳召波 春泥句集
宵闇に漁火鶴翼の陣を張り 松本たかし
宵闇に火袋深き木の間かな 上島鬼貫
宵闇に神の灯ほのとあるばかり 岡安仁義
宵闇に赤児香らせ人先行く 野澤節子
宵闇に踏みておどろく芭蕉の葉 宇佐美魚目 天地存問
宵闇に連立ち出でし女かな 高浜虚子
宵闇のいかなる吾か歩き出す 佐藤鬼房 何處ヘ
宵闇のかたちとなりて牛がゐる 北澤瑞史
宵闇のくすしと見たり行きちがふ 石原舟月
宵闇のごりやの門を出づるかな 久保田万太郎 草の丈
宵闇のひと舟曳きてゆきしなり 木津柳芽 白鷺抄
宵闇の中堂を出し小提灯 樋口雲十
宵闇の人舟曳きてゆきしなり 木津柳芽
宵闇の人間住める虚貝 各務耐子
宵闇の名もある里かうめの花 松岡青蘿
宵闇の墓のうしろの濁り池 石原舟月 山鵲
宵闇の大竹藪を山陰線 野沢節子
宵闇の女がともす蔵守る灯 きくちつねこ
宵闇の子の手より吾があたたまる 今瀬剛一
宵闇の庭より部屋の人を見る 高木晴子 花 季
宵闇の末の松山より少年 高野ムツオ
宵闇の机にあらば随聞記 竹内悦子
宵闇の次第に長し酉瓜番 松藤夏山 夏山句集
宵闇の武漢空港友の待つ 後藤 緒峰
宵闇の水うごきたる落葉かな 渡邊水巴
宵闇の海峡喪の帯ほどきしごと 吉野義子
宵闇の灯なき島より遠きもの 秋光泉児
宵闇の灯のあたらしく町ふるき 行方克巳
宵闇の爆竹がまた爆ぜにけり 行方克巳
宵闇の牛の温みとすれちがふ 細川加賀 『傷痕』
宵闇の白々浮かむ棺ひとつ 平松 綾
宵闇の緋鯉にはかに非を明かす 攝津幸彦
宵闇の花魁草の紅深め 竹田 節
宵闇の萩白かりし一事かな 後藤夜半 底紅
宵闇の裏門を出る使かな 高濱虚子
宵闇の辻にまだゐる女学生 白鳥順子
宵闇の里や青田の水廻り 巴水 俳諧撰集「藤の実」
宵闇の雨ひややかに浴びにけり 石原舟月 山鵲
宵闇の鳥籠たかく吊られあり 田中裕明 花間一壺
宵闇ぽつつり灯ぼし嫁いだ妹が来る 人間を彫る 大橋裸木
宵闇もおぼろに出たか出でて見よ 広瀬惟然
宵闇も浪花にありて知らざりき 岡本松浜 白菊
宵闇やひとにしたがふ石だたみ 鈴木しづ子
宵闇やコスモス花を咲揃へ 増田龍雨 龍雨句集
宵闇やポストあるべき此辺り 数藤五城
宵闇や一枝見ゆる庭の松 岡本松浜 白菊
宵闇や墓へ置ききし海の砂 宇佐美魚目 秋収冬蔵
宵闇や女人高野の草の丈 大峯あきら
宵闇や女着飾る川開 升本翠華
宵闇や庭木は枝を騒がせず 木内怜子
宵闇や思はぬ雨の降り出でし 星野立子
宵闇や撫づるかに名をよばれゐて 熊谷愛子
宵闇や朴の若木に雨過ぎて 星野麥丘人
宵闇や梅ありと知れと去ながら 尾崎紅葉
宵闇や水打ちしあとぽつねんと 田中裕明 山信
宵闇や父よりひくき母の墓 大峯あきら
宵闇や盲し如く墓の道 松本たかし
宵闇や神燈の火の池に揺れ 井上 隆幸
宵闇や竃火に遠き蔵びさし 飯田蛇笏 山廬集
宵闇や紙食ふ虫に顔見られ 宇佐美魚目 秋収冬蔵
宵闇や苗代茱萸の咲きそめし 宮野小提灯
宵闇や草に灯を置く四つ手守 水原秋櫻子
宵闇や薬草園の中の蔵 大峯あきら
宵闇や裾より竹のふかめつつ 石川桂郎 四温
宵闇や身を細うしてとほる岩 田中裕明 山信
宵闇や通ひなれたる芋畑 水原秋桜子
宵闇や門に幼き踊声 太祇
宵闇や髑髏経よむ紀路の山 中勘助
宵闇をきてかなしみの灯を浴びぬ 石原舟月 山鵲
宵闇をながめわたせる忿怒仏 松澤昭 宅居
宵闇をはためき出づる女夫の蛾 前田普羅 春寒浅間山
宵闇を流れし水と町に入る 榎本冬一郎
宵闇を濃くするランプ吊られけり 那須 乙郎
宵闇を片手おがみにとほりやんせ 松澤蕗子
宵闇を袋につめて乞食かな 神生彩史
宵闇を麒麟となりて走りたし 高野ムツオ
新聞完配拳闘真似つつ宵闇ヘ 奈良文夫
来し方の水も蓮も宵闇に 宇佐美魚目 秋収冬蔵
町角の宵闇あはし風の盆 近藤一鴻
盆すぎて宵闇くらし虫の声 ばせを 芭蕉庵小文庫
盆過て宵闇暗し虫の声 芭蕉
花梨の宵闇深き停年後 河野南畦 湖の森
菩提寺にして宵闇の鷺絵あり 岡井省二
蛍見や此宵闇に舟はやし 峨眉
里人に宵闇ちかき戸口かな 妹尾 健
雨気こめて宵闇の蒸すほたる川 飯田蛇笏 春蘭
高山の宵闇屋台の目白押し 高澤良一 素抱
黒ペンキ塗り了へ宵闇栄もなく 香西照雄 素心
よひやみや門に稚き踊り声 太 祗


以上


by 575fudemakase | 2014-09-16 00:24 | 秋の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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