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待宵

待宵

例句を挙げる。

かけ廻ぐり谷へもとめつ小望月 立花北枝
ときをりは鍋をゆすりて小望月 樅山 尋
まだ旅のよそほひ解かず小望月 松本雨生
今日ばかり来ぬ人なりし小望月 長谷川かな女 雨 月
婚約のふたりも椅子に小望月 及川貞 夕焼
子の帰国までの日数ふ小望月 関口美子
安乗海女待宵を来て木偶に泣く 佐野美智
小望月大ゆけむりの中にかな 大野 茅輪
幣下げし門おごそかに小望月 長谷川かな女 雨 月
待宵のいまだ明るき灯かな 高木晴子 晴居
待宵のこほろぎありく畳かな 中西泗汀
待宵のその小車の挽八百屋 石塚友二 光塵
待宵のひかりの中に壺を置く 古賀まり子 緑の野
待宵の下界何やらざわめきて 山田閏子
待宵の今日となりつつ夕支度 星野立子
待宵の刻をはぐくみゐたりけり 上田日差子
待宵の原に鶏の世を創り 阿部みどり女
待宵の四山霧ふかき外厠 西島麦南
待宵の天を仰ぎて虎の舞 八牧美喜子
待宵の姿見のある廊下かな 山本洋子
待宵の山刀伐峠ひそと子安神 斎藤夏風
待宵の山動かして昇るかな 星野椿
待宵の平家ゆかりの小さき尼寺 有賀玲子
待宵の影三尺の鶏頭かな 癖三酔句集 岡本癖三酔
待宵の心に添はぬ雨なりし 稲畑汀子
待宵の明日もこの道通りたし 若林宏子
待宵の月がこぼせる雨少し 古賀昭浩
待宵の月見て明日の下話 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
待宵の梨や今宵の亭主ぶり 浜田酒堂
待宵の水見て立てり眼鏡橋 山野邊としを
待宵の波をかぶりて巌かな 橋本鶏二 年輪
待宵の湖まだ暮れず珊瑚草 澤田緑生
待宵の湯呑をつつむ両手かな 高澤良一 寒暑 
待宵の濡れ岩隠り蟹の爪 高澤良一 ねずみのこまくら 
待宵の白張りつめて会下障子 吉野義子
待宵の絵皿にうすき埃かな 秋を
待宵の縁に毬つく童女かな 宮下翠舟
待宵の芒になびく女声 西村公鳳
待宵の身にしむ恋や絹袷 定雅 五車反古
待宵の遠ちに子泣くを親しとも 吉野義子
待宵の雨に昂ぶる飛鳥川 猿橋統流子
待宵の雨粒つけて杣もどる 山本洋子
待宵の雲うす~と流れ居り 水士英
待宵の雲のゆるびて来りけり 久保田万太郎 草の丈
待宵はものゝ飾もなかりけり 梓月
待宵も十六夜も風なりしこと 村上三良
待宵やおろかに契る月の雲 松岡青蘿
待宵やかの実朝の伊豆の海 久保田万太郎 流寓抄以後
待宵やがや~と子等夕餐せる 西村白雲郷
待宵やけもののごとく葎立ち 佐藤明日香
待宵やしばらく広き家の中 龍雨句集 雪中庵(増田)龍雨
待宵やところ~に女郎花 蓼太
待宵やひざに抱きたるペルシヤ猫 田宮真智子
待宵やひとの赤子のうすまぶた 星野麥丘人
待宵やひとりしぐるゝ蘆屋釜 白雄
待宵やカレーライスに薪の香 小口理市
待宵や使者のごとくに星飛びし 工藤 信子
待宵や堰越す水のなめらかに 田中俊尾
待宵や女主に女客 與謝蕪村
待宵や山の端暮れて星一つ 高浜虚子
待宵や師の庭芝を目に平し 石川桂郎 四温
待宵や弓習ひゐる射*だの灯 野村喜舟 小石川
待宵や昼の名残りの休み堂 浜田酒堂
待宵や月なけれども浮御堂 大橋敦子
待宵や月読橋を村の口 茂里正治
待宵や梟老いて飼はれたる 山岸治子
待宵や水をうごかす白き鯉 長谷川かな女 雨 月
待宵や流浪のうへの秋の雲 惟然 俳諧撰集「有磯海」
待宵や煙のやうな芒挿す 瀬木清子
待宵や秘してひとりの女弟子 上田五千石
待宵や立尽したる峰の松 乙由
待宵や芒ばかりの山の音 岡田貞峰
待宵や草を濡らして舟洗ふ 藺草慶子
待宵や藁焼ける火を田に残し 古内一吐
待宵や飛石幾つ先の関 松岡凡草
待宵や飛騨の木鈴かさこそと 羽部洞然
待宵をたゞ漕行くや伏見舟 几董
待宵を終に雨来し梢かな 大谷句仏
待宵を霧間に佐久の山ざかひ 見学 玄
戸をたてて白桃にほふ小望月 柴田白葉女 花寂び 以後
江戸川や月待宵の芒船 一茶 ■年次不詳
激浪のいろほのめくや小望月 青邨
竹径の露に濡れ来つ小望月 月斗
箕に祀るずゐきの影や小望月 盛治
約婚のふたりも椅子に小望月 及川貞 榧の實
菊酒を夫にも供へ小望月 鈴木節子
西瓜ほどまだ斜(ひづみ)あり小望月 許六
酒蔵や窓の高さの小望月 毛塚静枝
離陸準備待宵雨となりにけり 久保田万太郎 流寓抄以後
音もなき待宵の雨いたみけり 長谷川かな女 雨 月
十四夜の道理はしらず月に雲 立花北枝
月十四日今宵三十九の童部(わらべ) 松尾芭蕉
竹薮の空ゆく月も十四日 松本たかし
花さそふ風吹き月は十四日 普羅

以上
by 575fudemakase | 2014-09-14 00:58 | 秋の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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