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柚味噌

柚味噌

例句を挙げる。

あみだ仏ぶつ~と泣く柚味噌かな 松瀬青々
いくかたぎ箸のたのしき柚味噌かな 軽部烏帽子 [しどみ]の花
すり鉢に残り少き柚味噌哉 寺田寅彦
一本の柚子の主の柚味噌かな 菩提樹
一汁一菜到来の柚味噌珍重す 村山古郷
万葉の歌物語る柚味噌かな 直木燕洋
亢として柚味噌静かや膳の上 芥川龍之介
京は今愚庵の柚味噌蕃椒 寺田寅彦
偕老を希ふ柚味噌を箸先に 近藤一鴻
出代の造り損ねし柚味噌哉 寺田寅彦
古妻の柚味噌作るや里心 寺田寅彦
咳呆けぬ柚味噌の箸をもちながら 石田波郷
喰残す柚味噌の釜のいとどかな 程己 九 月 月別句集「韻塞」
塩梅のなれて今年の柚味噌哉 尾崎紅葉
客僧に柚味噌振舞ふ山家哉 寺田寅彦
小坊主の柚味噌すりけりかはる~ 寺田寅彦
尻焦げし柚味噌の釜や古畳 子規句集 虚子・碧梧桐選
廓然と焼きこぼれなき柚味噌かな 菅原師竹句集
恋放れ柚味噌の附句したりけり 前川素泉
我ねぶり彼なめる柚味噌一つかな 正岡子規
手紙先づ至り柚味噌来る事遅し 丸山作楽
摺小木も其の梢とは柚味噌かな 丸石 選集「板東太郎」
文面は至れり尽くせり柚味噌のこと 高澤良一 寒暑
旅びとに斎の柚味噌や高山寺 水原秋櫻子
日鼻書き箸さして柚味噌嬲らるる 会津八一
明け易き片山影を鵜舟かな 柚味噌(木母遺稿) 安田木母、秋田握月編
晨に起て主客碁を打つ柚味噌哉 寺田寅彦
柚の木兀として京極に柚味噌出づ 子規句集 虚子・碧梧桐選
柚味噌あり酒なくんばあるべからず 寺田寅彦
柚味噌して膳賑はしや草の庵 村上鬼城
柚味噌なめて舌頭に是非を分ちけり 高田蝶衣
柚味噌にさらさらまゐる茶漬かな 高浜虚子
柚味噌に不平の句あり會へば無し 石島雉子郎
柚味噌のある限り貧何ものぞ 石塚友二
柚味噌もらうてたくや五勺のひとり飯 中勘助
柚味噌やふるさとに母すでに亡し 岡本歩城
柚味噌わくや子等に遅れし朝の膳 碧雲居句集 大谷碧雲居
柚味噌尽きて更に梅干を愛す哉 正岡子規
柚味噌是あるかなと酒煖むる 吉野左衛門
柚味噌焦がしてわれら甦りつゝあるか 石田波郷
柚味噌焦ぐる汝刀を以て火を埋めよ 雑草 長谷川零餘子
柚味噌焼くと洛内外の鐘鳴らせ 青峰集 島田青峰
柚味噌焼くや嘗めこゝろむる箸の先 高浜虚子
柚味噌焼く閻浮檀金の焔かな 西島麦南 人音
柚味噌焼く雨の夕や菊百句 子規句集 虚子・碧梧桐選
母亡ければ悲しみに焼く柚味噌かな 中塚一碧楼
湯浴みして柚味噌の匂ふ旅の宿 野田 武
焼過ぎた尻をことわる柚味噌かな 太祇
生壁や朝日斜に水仙花 柚味噌(木母遺稿) 安田木母、秋田握月編
禅を問へば柚味噌を以て答へけり 菅原師竹句集
禅僧と禅庵に語る柚味噌哉 寺田寅彦
禿椀に慰斗をつけたる柚味噌哉 寺田寅彦
箱膳に南無醍醐味の柚味噌かな 野村喜舟 小石川
老僧や手底に柚味噌の味噌を点す 子規句集 虚子・碧梧桐選
聖人の脳味噌覗く柚味噌哉 会津八一
背戸させは表に聞ゆ落し水 柚味噌(木母遺稿) 安田木母、秋田握月編
草庵や柚味噌売る店遠からず 子規句集 虚子・碧梧桐選
落入りて坩堝と煮ゆる柚味噌かな 河東碧梧桐
葉ながらに柚味噌なまめく比丘尼寺 会津八一
親猫に践みつぶされし柚味噌哉 会津八一
誰彼にくれる印や柚味噌 高濱虚子
貧も又三昧に入る柚味噌かな 菅原師竹句集
貧厨や柚味噌残りて鼠鳴く 正岡子規
酔ふ主客柚味噌焦してしまふかや 阿波野青畝
醍醐味を舌打つ僧の柚味噌かな 菅原師竹句集
雨三日柚味噌づくりの炭赤し 井上雪
青き葉をりんと残して柚味噌かな 涼菟
風邪ごゑのおのれに遠き柚味噌かな 森澄雄
三輪山の箸にいただく柚釜かな 八木林之助
傾きて灰に嘯く柚釜かな 蝶衣句稿青垣山 高田蝶衣
子等たぬし柚子味噌の香ぞ部屋ぬちに 小林康治 四季貧窮
思ひごと過ぎてをりたる柚釜かな 八木林之介 青霞集
憤り抑へし我れと柚釜かな 野村喜舟 小石川
数作りひとつ形佳き柚釜あり 和田 祥子
朝寒や雨滴落ちの捨柚釜 会津八一
柚子味噌のある限り貧何ものぞ 石塚友二
柚子味噌の底となりたるめでたさよ 佐野青陽人
柚子味噌の焦げたるも菊の枯れたるも 癖三酔句集 岡本癖三酔
柚子味噌やひとの家族にうちまじり 岡本眸
柚子味噌やひと日生きれば一日老ゆ 堀口千代
柚子味噌や家郷に遠き雇人 八牧美喜子
柚子味噌や男鍋釜鳴らしては 小林康治 玄霜
柚子味噌をなめつつきのふ今日の酒 片山鶏頭子
柚子味噌を焚きゐるらしき香に訪へり 上野さち子
柚子釜の柚子の一葉の濃かりけり 坂口ふよう
柚子釜の葉を焦がさんと焔かな 皆吉爽雨
柚子釜の香をありありと病臥かな 石川桂郎 四温
柚子釜も亦哭しつつ笑ひつつ 相生垣瓜人
母の忌に供へし柚釜独り食ぶ 中島 木曽子
海老活きてひそみしさまの柚釜かな 水原秋桜子
灯りても柚釜づくりのなほつづく 水原秋桜子
焦げて来てほろと葉落ちし柚釜かな 賀川大造
鉄鉢の色に焦げたる柚釜かな 菅原師竹句集
香に堪て味噌入れ更ふる柚釜哉 会津八一

以上



by 575fudemakase | 2014-10-16 00:27 | 秋の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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