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障子貼る

障子貼る

例句を挙げる。

いもぼうの障子百枚貼り替へて 山田弘子 懐
うつしみをいとほしみ張る障子かな 西島麦南 人音
きのふけふ障子張り替へ萩芒 小澤碧童 碧童句集
くらしとはときに障子を貼ることも 鈴木真砂女 夕螢
けふ貼りし障子に近く墨を摺る 山口波津女 良人
この辺の鈴鹿はやさし障子貼る 山本洋子
こんにゃくの如く生きいて障子貼る 穴井太 原郷樹林
ささやかな幸逃さじと障子貼る 朝倉和江
さむく~岳陽障子貼らで居り 萩原麦草 麦嵐
たま~の夜の遑に障子貼る 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
つぎ貼りの糊乾ぬ障子専修寺 西本一都 景色
ながらくの煤の住居の障子貼り 森川暁水 黴
ねんごろに妻子おもへり障子貼 飯田蛇笏
はるばると障子を貼りに赤穂より 有馬朗人 耳順
ひとりの昼餉障子貼るべく急ぎをり 殿村莵絲子 花 季
ふるさとを恋ふこともなく障子貼る 阿部みどり女 笹鳴
ほぎの燈をかかぐと老の障子貼り 栗生純夫 科野路
み仏は杏仁まなこ障子張る 阿波野青畝
よべの月おもひいでつつ障子張る 後藤夜半
カナリヤの箱の障子も貼りやりぬ 野村喜舟
マンシヨンの二枚の障子貼りにけり 山崎ひさを
一巻を流れ出づ紙障子貼る 井沢正江 晩蝉
三月の産屋障子を継貼りす 石田波郷
不器用をかくすすべなし障子貼る 衣巻新風子
世紀末の光に透かし障子貼る 仙田洋子 雲は王冠
九頭竜の瀬波まぶしき障子貼る 伊與幽峰
亡き母の胸に棲む日や障子張る 山田弘子 螢川
亡き母の貼りし障子を洗ひけり 松尾隆信
亡き父の貼りたる障子忌に籠る 岩崎照子
今日こそは今日こそはと今日障子貼る 及川貞
使ふ部屋使はざる部屋障子貼る 大橋敦子
先住の猫をり障子貼替ふる 黒米松青子
切り貼の障子男の子に面白し 萩原麦草 麦嵐
大刷毛を小さく使ひ障子貼る 田中高志
太鼓のように障子を張って山を出ず 石田三省
妻のきらふけらが鳴くなり障子貼る 森川暁水 黴
子等遊ぶ声を遠くに障子貼る 小松絢子
家のもの一切古色障子貼る 香西照雄 素心
山の日を集めて御師の障子貼 田中俊尾
山の蟻の羽摶つ障子の張り強し 館岡沙緻
山神を畏れつつ貼る大障子 有馬朗人 耳順
山羊の頭のしこる遠景障子貼る 宇佐美魚目 秋収冬蔵
山頂の神守りて貼る障子かな 大峯あきら 鳥道
常闇に住むも真白く障子貼り 村越化石
年々に傾く庫裡の障子貼る 堀前小木菟
張りかへし障子に今日は後の月 高橋淡路女 梶の葉
張りかへた障子のなかの一人 種田山頭火 草木塔
張りたての強き力の障子かな 長谷川櫂 天球
張り替へて良夜障子の花紋透く 茂里正治
張れざりし障子も嵌めて夜の長さ 下村槐太 天涯 下村槐太全句集
待宵の白張りつめて会下障子 吉野義子
応へなき人影ばかり障子貼る 老川敏彦
戸障子の心張棒や菜種梅雨 山本洋子
手伝ひの吾子が邪魔なり障子貼る 白根純子
手伝ふというてきかぬ子障子貼る 稲本英子
揺れながら障子貼るなり佃舟 綾部仁喜 樸簡
時に刷毛刃物をくはへ障子貼 内野たくま
暇あるときの仕事の障子貼る 下村ひろし 西陲集
月を待つ如く貼り終へたる障子 今瀬剛一
本山の障子門徒が来て貼れり 富永晃翠
来客にことわり障子貼り終る 的野冷壷人
来客や貼りかけ障子縁に出す 阿部みどり女 笹鳴
東京に山見ゆる日の障子貼る 東野礼子
柚子黄ばみ障子貼る日となりにけり 田中冬二 俳句拾遺
桟太き障子を貼れり今年紙 栗生純夫 科野路
次なる子はやも宿して障子貼る 波多野爽波 『一筆』
死に得るや障子貼りたるその中に 萩原麦草 麦嵐
死のこと少し思う障子を張り終えて 寺井谷子
母よりも妻病弱や障子貼る 森川暁水 黴
水の如きしづけさ湧きつ障子貼る 馬場移公子
永平寺一山あげて障子貼る 佐々木和子
永平寺雲の翳さす障子貼る 川津ひな子
海に月障子貼つたるばかりなり 佐野まもる 海郷
瀬の音をきゝつゝ貼りし障子かな 久保田万太郎 草の丈
灯ともせば切貼り目立つ障子かな 吉屋信子
煤掃て障子張日や梅一枝 呑獅
燈籠の障子も貼りて宿場寺 西本一都 景色
爆音やすなはち響き障子貼る 石田波郷
生者死者集ふ夜あらむ障子貼る 村越化石 山國抄
町川に鴨のふえたり障子貼る 石黒哲夫
畑打に切貼障子とざしけり 石橋秀野
病みて障子貼る間もあらず子を迎ふ 及川貞 夕焼
病む妻に障子貼りつつことばかな 森川暁水 黴
白に敏き肌や障子を貼りし夜は 櫛原希伊子
白障子張り巡らせて千代紙屋 堀之内和子
相睦ぶ薄きへだての障子貼る 林翔 和紙
短日の貼れてしまひし障子かな 久保田万太郎 流寓抄
節分の鬼の破りし障子貼る 吉田 立冬子
糊加減濃く山国の障子貼る 北見さとる
紅葉貼リこめし障子に夜の瀬音 深見けん二
納戸神貼りし障子もつぎはぎに 山野邊としを
継ぎ貼りの障子のびびと山の闇 山口草堂
縁にまた膝つく音の障子張る 皆吉爽雨 泉声
縁に日のさし来る障子貼りにけり 鈴木真砂女 生簀籠
老妻に糊の夕冷え障子貼る 皆吉爽雨
草庵の芒穂に出ぬ障子貼る 岡本松浜 白菊
蒼々と障子張り替へられゐたり 山口誓子
蓑虫よ蓑干せ我は障子張る 碧雲居句集 大谷碧雲居
蚤に泣く子等や障子を張りいそぐ 石橋辰之助 山暦
西鶴忌障子を貼つて独り者 鈴木真砂女
親鸞の話障子を貼りながら 関戸靖子
話しつつ妻隠れゆく障子貼 白岩三郎
貝隠の釘かくしある障子貼る 西本一都 景色
貼りかへし障子が老をいざなへり 長谷川双魚 風形
貼りかへし障子に雨の昨日今日 阿部みどり女 笹鳴
貼りかへるまでの障子を小づくろひ 下村梅子
貼り了へし障子の内に坐りけり 志水圭志
貼り代へて障子淡青よそよそし 香西照雄 素心
貼り替し障子の中の母小さし 山下 尭
貼り替へし障子とわかる白さかな 稲畑汀子
貼り替へし障子に凜と夜気のあり 岡田 和子
貼り替へし障子に早き夜露かな 中村汀女
貼り替へし障子の中に寝過しぬ 菖蒲あや
貼り替へし障子の内に一ト間あり 池内たけし
貼り替へし障子の内の早寝かな 新美京子
貼り替へし障子の外の町の音 吉屋信子
貼り替へて明るき障子自刃の間 森田峠 避暑散歩
貼り替へて空の青さの白障子 高橋悦男
貼り替へて障子に桟のなきところ 河野静雲 閻魔
貼り替を障子も待てり見るたびに 右城暮石
貼り残したる障子あり熟睡する 山口波津女
貼り終へし障子が包む家庭の灯 成瀬正とし 星月夜
貼り終へて母は障子の向う側 今瀬剛一
貼替へて障子に桟のなきところ 河野静雲
路地深く住みつく障子貼りにけり 小島延介
転任の噂はあれど障子貼る 村山一棹
逃げゆく陽障子さかさに貼りすすむ 宮坂静生 雹
遺されて幾たび障子貼り替える 中島登美子
野分して一人障子を張る男 夏目漱石 明治二十九年
銀行のたつた二枚の障子貼る 横溝養三
障子張りて父を囲ひてしまひけり 関戸靖子
障子張りにはか落葉に捲かれたり 太田鴻村 穂国
障子張り替へた夕ベの小ざかなせせつてゐる 人間を彫る 大橋裸木
障子張り替へてしばしを慰むか 相馬遷子 山河
障子張るその幸せに気が付かず 細田伸子
障子張るやわがいくとせに子等虚し 松村蒼石
障子張るや艶吹き出でし梅の枝 室生犀星 魚眠洞發句集
障子張るや高鳴る渓を眼な下に 林原耒井 蜩
障子張る妹に花も過ぎにけり 渡邊水巴
障子張る糊ぷつぷつと煮え上り 上村占魚 球磨
障子良く張れて夜更ししてしまふ 北見さとる
障子貼って月のなき夜のしづかなり 久保田万太郎
障子貼つてその明るさに誰も居らぬ 塘柊風
障子貼つて一生の透く日和かな 鷲谷七菜子 花寂び
障子貼つて中仙道と紙一重 泉田秋硯
障子貼つて古紙焚けば暮るるかな 加納流笳
障子貼つて月のなき夜のしづかなり 久保田万太郎 草の丈
障子貼つて湖よりのこゑひびきけり 山口草堂
障子貼つて眠りしんしん晩々蚕 下田稔
障子貼つて蒼きひかりの中の妻 青柳志解樹
障子貼りかへて伊吹は薬山 宇佐美魚目 天地存問
障子貼り十八枚目が暮れかかる 工藤克巳
障子貼り子にやはらかく家匂へ 殿村菟絲子
障子貼り手伝ひもして長湯治 曾我部笑子
障子貼り替えて貯えあるごとし 桜井柳城
障子貼り替へたる夢の明るさは 岡部名保子
障子貼り替へむこころのアトリエも 林翔 和紙
障子貼り終へたる白に母を恋ふ 三輪満子
障子貼り終りのころは暮れかかる 山口波津女 良人
障子貼る、筧は水を吐きやめず 久保田万太郎 流寓抄
障子貼るうしろ暮れ来し思ひかな 澤村 芳翠
障子貼るお狐さまの風通ひ 波多野爽波 『一筆』
障子貼るかたへ瀕死の癌患者 相馬遷子 雪嶺
障子貼ることもまだせず何もせず 高木晴子 晴居
障子貼ること怠りし仏間かな 角川照子
障子貼るすぐに真白き秋日跳ね 及川 貞
障子貼るのべたる紙は無韻の詩 井沢正江 以後
障子貼るのりによごれて夫婦かな 森川暁水 黴
障子貼るひとりの影をうつすべく 桂信子
障子貼るひとり刃のあるものつかひ 橋本多佳子
障子貼る一枚の海残りけり 戸川稲村
障子貼る中なる妻を病ませては 清水基吉 寒蕭々
障子貼る僧の素足が往き来して 右城暮石
障子貼る大原女あり尼の寺 高濱虚子
障子貼る女片袖くはへつつ 尾崎一雄
障子貼る妻との会話さかのぼる 軽部烏頭子
障子貼る妻の返事は横向きに 藤陵紫泡
障子貼る嵯峨のもみぢ葉貼りこめて 及川貞 夕焼
障子貼る後姿がふりかへる 高本時子
障子貼る我が家の七つのお祝ひに 工藤克巳
障子貼る日ざしの中を跨ぎ通る 久米正雄 返り花
障子貼る日の遠山の照りくもり 猿橋統流子
障子貼る日影に古き洋書かな 久米正雄 返り花
障子貼る暮光しらじらと母の指 中拓夫 愛鷹
障子貼る母の手いつもどこかに傷 宮坂静生 青胡桃
障子貼る父の口出し無きうちに 能村研三 鷹の木
障子貼る猿その五指をうづうづと 鈴木栄子
障子貼る男の影やひめつるそば 田中英子
障子貼る男の手際見てをりぬ 鈴木真砂女 夕螢
障子貼る身をいとひつつ日もすがら 飯田蛇笏 山廬集
障子貼る障子の家に死にたくて 大越 晶
障子貼る鰯干場を目の下に 鈴木真砂女 生簀籠
障子貼故園の情を身ひとつに 飯田蛇笏 雪峡
障子貼終へてかくるる納戸神 朝倉和江
隠耶蘇鉄壁をなす障子貼る 有馬朗人 知命
雨の日は阿弥陀のそばに障子貼れ 大峯あきら 鳥道
風添ひて傲れる萩に障子貼る 阿部みどり女 笹鳴
骨傷む障子いたはり貼りにけり 松本たかし
鶏頭をうしろにたちゐ障子張る 皆吉爽雨 泉声

以上



by 575fudemakase | 2014-10-22 00:16 | 秋の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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