目貼

目貼

例句を挙げる。

どこまでも北に来て住む目貼かな 楠目橙黄子
ながらへて恥ある目貼はがしけり 龍岡晋
よき紙の目貼は潔く剥がれ 宮城きよなみ
前蔵と向き合ふ母屋目貼剥ぐ 手塚美佐 昔の香
古蔵の目貼ていねい酒囲ふ 五十嵐播水
団子売る店節穴に目貼して 川村甚七
客ひとり塩づけ茸の目貼り宿 及川貞 夕焼
張合ひのありし暮しの目貼はぐ 高濱虚子
手応えもなく剥されし目貼かな 松田弟花郎
文机のところをかへぬ目貼して 景山筍吉
新しき目貼貼るため目貼剥ぐ 源鬼彦
暮れ早し海鳴り隔つ目貼り窓 円谷よし子
杜氏部屋らしく目貼りの多きかな 大森扶起子
渚なき海をさびしと目貼しぬ 岡本眸
温泉の涸れし宿の目貼のたんねんに 亀井糸游
潮の香の風すいすいと目貼剥ぐ 田中田吉
獄中も浮世のごとく目貼して 角川春樹
生きてゐること忘れられ目貼りせる 田川飛旅子 『山法師』
生半紙の目貼ゆゆしや夏がこひ 高濱年尾 年尾句集
目貼され足音一つ来る個室 村越化石 山國抄
目貼してありし個室に移りけり 朝倉和江
目貼してカーテン引きし書斎かな 高浜虚子
目貼して噴煙は横一文字 岸本尚毅 舜
目貼して密教の密いまに守る 上田五千石
目貼すや心に目貼するごとく 徳永山冬子
目貼する仮の住居の窓多く 葛祖蘭
目貼する病室故に急かさるゝ 高濱年尾
目貼せし所目立ちて夜となりぬ 星野立子
目貼はぐや故里の川鳴りをらむ 村越化石
目貼はぐ海原に藍もどりしと 成田智世子
目貼りしてカーテン引きし書斎かな 高浜虚子
目貼りして丹後機屋は崖の上 梶山千鶴子
目貼り剥ぎカレンダー剥ぎ閉づ番屋 石川文子
目貼り鳴る夢の中まで汽車の音 田沢凡夢
目貼剥ぐみ仏はなほ厨子ごもり 八染藍子
目貼剥ぐや四月第一日曜日 二唐空々
目貼剥ぐや故里の川鳴りをらむ 村越化石
目貼剥ぐチエホフ全集踏台に 火村卓造
目貼剥ぐ小農牛の眼に高し 古舘曹人 能登の蛙
目貼剥ぐ空のひろさに歌ふ子よ 豊山千蔭
目貼剥ぐ端より洩れくる日の匂ひ 宮本求菩子
窓といふ窓に目貼し懸煙草 村山 志水
童子来よ蚕屋の障子の目貼り剥ぎ 長谷川かな女 雨 月
翅めきて鳴るは目貼よ復活祭 村越化石 山國抄
護符のごと目貼を冬の果つるまで 村越化石 山國抄
農を継ぐ心定まり目貼剥ぐ 竹田 はるを
住めばまた住みよきところ隙間張る 原岡昌女
徳島一わびしい男隙間張る 佐野まもる
校壁の部屋の広さや目張り剥ぐ 宮崎長山
目張して密教の密いまに守る 上田五千石
目張して山河枯るゝにまかせけり 前田普羅
目張して空ゆく風を聞いてゐる 伊東月草
目張せし機窓のこゝかしこかな 明石 茂子
目張りして山河枯るゝにまかせけり 前田普羅
目張り剥ぐ目張りに猫の爪の跡 宮崎二健

以上
by 575fudemakase | 2014-11-11 00:10 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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