牡丹焚火

牡丹焚火

例句を挙げる。

うす墨に牡丹供養の招き文 櫛原希伊子
おとろふる火を返しては牡丹焚く 村井美意子
ねむられず牡丹焚火の火が胸に 島谷征良
ひたすらに牡丹の榾を焚くをとこ 道山昭爾
みちのくにゆかしき牡丹供養かな 森 澄雄
みちのくの闇のおもさの牡丹焚く(須賀川牡丹園) 野澤節子 『存身』
みちのくの闇をうしろに牡丹焚く 原裕(1930-99)
二タ籠を今年の嵩に牡丹焚く 宮津昭彦
亡き人に仕ふるごとく牡丹焚く 矢島渚男 延年
冬芽また焔のかたち牡丹焚く 原裕 正午
北斗祭るかむなぎこころ牡丹焚く 柳沼破籠子
夕空のにはかに晴れて牡丹焚き 後藤青峙
天上のひたひたと昏れ牡丹焚く きくちつねこ
山風の山に還りて牡丹焚 松村多美
木が草に草が木になる牡丹焚く 矢島渚男 延年
残り火の吐く息ばかり牡丹焚 藤井淑子
残り火の艶まだありし牡丹焚 大森三保子
溝川を牡丹供養の灰流る 木村里風子
火の色を重ねてをりし牡丹焚 塩川雄三
火の芯に花の精立つ牡丹焚く 伊藤晴子
焔の奥に母見え牡丹供養かな 伊藤いと子
焚火して大伝馬町夜となりしかな 長谷川かな女 牡 丹
煙なき牡丹焚火の焔かな 原石鼎
父在らば百十歳の牡丹焚く 有馬正二
牡丹とや菊とや焚火あえかなる 櫛原希伊子
牡丹を焚く火あそびをひとりして 上野さち子
牡丹供養の天衣の焔ひるがへる 野澤節子
牡丹供養はじめは闇を焚きにけり 岩淵喜代子 硝子の仲間
牡丹木焚いて炉明り洩らすまじ 原裕 出雲
牡丹榾焚ける美学に溺れけり 吉年虹二
牡丹焚いてシルクハットの黒を焼く 仁平勝 花盗人
牡丹焚きしましろき灰を霧濡らす 上野さち子
牡丹焚き戻りは一人づつの黙 今瀬剛一
牡丹焚くわれを投じて了りたり 神蔵器
牡丹焚く一島の風むらさきに すずき波浪
牡丹焚く人のうしろの地獄めき 原裕 新治
牡丹焚く唐子の火鉢地におろし 小松原みや子
牡丹焚く夕べはやるは地の神か 原 裕
牡丹焚く宙にちちははみんなゐて 平井照敏
牡丹焚く宙に青衣の女人の手 平井照敏
牡丹焚く枝を重ねし曇り空 椎橋清翠
牡丹焚く火のおとろへに執しをり 飯島晴子
牡丹焚く炎は地の神の舞ならむ 鈴木良戈
牡丹焚く背なつつぬけにしぐれ闇 吉田未灰
牡丹焚く長寿の葬のごときかな 八牧美喜子
牡丹焚少し雛れて見てゐたり 加納花子
牡丹焚果ててくらやみ壁をなす 松村多美
牡丹焚火より持ち帰る酔すこし 上野澄江
牡丹焚火何かささやく他の牡丹 山田みづえ 手甲
牡丹焚火園にゆかりの漢たち 高久田橙子
牡丹焚火山河は闇に納まれり 小檜山繁子
牡丹焚火待つしぐれ傘かたむけて 吉田未灰
牡丹焚火父の火の色見えて来ぬ 森川光郎
牡丹焚火身内言霊ゆらぎをり 石寒太 翔
牡丹焚火雅びを残し地に還る 道山昭爾
牡丹焚火鬱と頭上の松の枝 森川光郎
玉づさを火種とすべし牡丹焚 水野恒彦
瑠璃の穂を吐きつぐ牡丹焚火かな 原 コウ子
目瞑れば牡丹焚く火の恍とあり 佐々木幸子
真白なる灰を残しぬ牡丹焚 児玉輝代
紫の闇となりゆく牡丹焚く 市野沢弘子
舞降りて天女も牡丹焚きにけり 滝沢幸助
金色の焔の牡丹焚火かな 山崎ひさを
雨が闇深くす牡丹焚火かな 吉田木魂
青邨忌ちかづく牡丹焚火かな 岩井久美恵
頂の炎の歓喜牡丹焚く 大橋敦子

以上
by 575fudemakase | 2014-11-26 00:26 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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