麦の芽

麦の芽

例句を挙げる。

あたたかき雨や芽麦に消えて降る 長谷川素逝 暦日
でこぼこの麦の芽の列没日呼ぶ 桜井博道 海上
ともに踏みて光る麦の芽好敵手 伊藤京子
やけあとに民のいとなみ芽麦伸ぶ 長谷川素逝 砲車
わが影の芽麦に入りしところそよぐ 篠原梵 雨
初機や芽麦の縞を窓ごしに 荒井正隆
初霜や麦の芽二寸ばかりなり 寺田寅彦
囚作の斯くとぎれなき芽麦かな 西本一都 景色
土は自在に麦の芽葉先まろやかに 中村草田男
夜をはなれゆく麦の芽と初鴉 龍太
大寒の日へ麦の芽のたちあがる 長谷川素逝 暦日
好日の土麦の芽の影とあり 長谷川素逝 暦日
家に菓子なければ麦の芽は二寸 清水径子
寒さ夕月となる麦の芽 シヤツと雑草 栗林一石路
志摩の山丘となりゆき芽麦のぶ 鈴鹿野風呂 浜木綿
捩れつつ伸びる麦の芽塾の児よ 香西照雄 素心
日あたりて冱てのゆるまぬ芽麦かな 長谷川素逝 暦日
日輪は空に麦の芽土の上 長谷川素逝 暦日
晩照や麦の芽土に消え入りて 百合山羽公 故園
校舎裏墓地と芽麦と谷へ陥つ 木村蕪城 寒泉
畝幅も芽麦のいろも故山なる 篠原梵 雨
筑紫野の芽麦縞なす朝の靄 林かつみ
芽麦より梅へ移して目の細う 林原耒井 蜩
芽麦畠ひと送る礼こまやかに 岡井省二
芽麦青し天の底まで階をなす 磯貝碧蹄館 握手
野はたのし芽麦のみどりあはけれど 長谷川素逝 砲車
門一歩出れば麦の芽果しなく 岡田翠紅
鷹の影芽麦の縞に来て澄めり 西本一都 景色
麦の芽が光る厚雲割れて直ぐ 西東三鬼
麦の芽が身をひとひねり薄雪抜く 香西照雄 素心
麦の芽が風筋を知り始めけり 広瀬直人
麦の芽とおぼろの暈をもつ月と 長谷川素逝 砲車
麦の芽にきのふの雨の土のいろ 長谷川素逝 暦日
麦の芽にここも人里寒鴉 中村汀女
麦の芽にちりて太古の貝白し 飴山實 少長集
麦の芽にぢかに灯を当て探しもの 波多野爽波
麦の芽にふるさとびとや頬被 橋本鶏二 年輪
麦の芽にサーカスの楽とどきけり 加藤三七子
麦の芽に井戸もすぐ出来小家建ち 中村汀女
麦の芽に夕日さす顔あげずゆく 下村槐太 天涯
麦の芽に日輪わたりかはりなし 長谷川素逝 暦日
麦の芽に暖冬異変ありにけり 阿部みどり女
麦の芽に朝日が投げし棒の影 百合山羽公 寒雁
麦の芽に松籟落ちてかぎりなし 富安風生
麦の芽に汽車の煙のさはり消ゆ 中村汀女
麦の芽に海の日照らふ丘畑 鈴鹿野風呂 浜木綿
麦の芽に筑波颪や初大師 三宅孤軒
麦の芽に艪の音おこり遠ざかる 中村汀女
麦の芽に鵯の影飛ぶ朝日かな 石塚友二 光塵
麦の芽のうごかぬ程に小雪ちる 蝶夢
麦の芽のうすうすとあり離村の子 能村登四郎
麦の芽のうねうねの縞丘をなし 長谷川素逝
麦の芽のごとくに冬を耐ふべしや 高橋馬相 秋山越
麦の芽のしづかなる列厠より 森澄雄
麦の芽のつづきて武田絵巻かな 古舘曹人 砂の音
麦の芽のまだ一寸や八ヶ岳の風 風間 淑
麦の芽のもえ初めし風邪に籠りけり 金尾梅の門 古志の歌
麦の芽の丘の起伏も美まし国 高濱虚子
麦の芽の四方八方疑へり 八木三日女 紅 茸
麦の芽の土をもたげて霜柱 西山泊雲 泊雲句集
麦の芽の烈風乳房うづきゆく 八木三日女 紅 茸
麦の芽の生ひ出て天を覆ひとす 長谷川素逝 暦日
麦の芽の畑の果の遠筑波 笹目翠風
麦の芽の神代村に来て遊ぶ 遠藤梧逸
麦の芽の立つこの星に磁力あり 辻美奈子
麦の芽の立つむきむきに土たひら 長谷川素逝 暦日
麦の芽の線が遠くへあつまりぬ 長谷川素逝
麦の芽の青さたまたま早き帰路 楠本憲吉
麦の芽の風にふれあひそめにけり 久木原みよこ
麦の芽の鶸色となり泊つるかな 中西舗土
麦の芽はあふるゝみどりつゝみかね 高橋馬相 秋山越
麦の芽は一と吹き風に埋むらむ 原田種茅 径
麦の芽やドイツ語圏に入りたる 中川禮子
麦の芽や土竜瑞土展示して 香西照雄 対話
麦の芽や地の暦日のいつはらず 長谷川素逝
麦の芽や城水攻めの堤あと 宮崎敏昭
麦の芽や塚と呼ばれて古墳群 佐藤 千兵
麦の芽や妙義の裏へ日が廻り 宮津昭彦
麦の芽や子が呼ぶごとく乳満ち来 石田いづみ
麦の芽や虫縦横にひかりとぶ 篠田悌二郎
麦の芽や西日染まらぬ岬の鼻 河野南畦 湖の森
麦の芽や辞書を読み来る女学生 桜井博道 海上
麦の芽や風垣したる砂畠 吉田冬葉
麦の芽や鳥のごとくに老人は 小島千架子
麦の芽や黄河は遠く目に消ゆる 長谷川素逝 砲車
麦の芽をしとねと君がかばねおく 長谷川素逝 砲車
麦の芽をつつみてひかりやはらかし 長谷川素逝 暦日
麦の芽をてんてんと月移りをり 加藤楸邨
麦の芽をひとつもらさず朝日照る 百合山羽公 故園
麦の芽をもう踏みたくてたまらない 櫂未知子 貴族
麦の芽を描く點を打つ音となる 加倉井秋を
麦の芽を風が起しぬ相模灘 原裕 『王城句帖』


以上
by 575fudemakase | 2015-01-23 00:59 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://fudemaka57.exblog.jp/tb/22996989
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

プロフィールを見る

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

カテゴリ

全体
無季
春の季語
夏の季語
秋の季語
冬の季語
新年の季語
句集評など
句評など
自作
その他
ねずみのこまくら句会
未分類

以前の記事

2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
more...

フォロー中のブログ

ふらんす堂編集日記 By...

メモ帳

▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

検索

タグ

最新の記事

田鳧 の俳句
at 2017-12-13 09:12
山藤章二著 ヘタウマ文化論 ..
at 2017-12-13 08:29
電飾 の俳句
at 2017-12-11 12:10
宿木 の俳句
at 2017-12-10 18:42
冬 の俳句
at 2017-12-10 16:58

外部リンク

記事ランキング