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鳥威

鳥威

例句を挙げる。

こんなもの吊してこれが鳥威 綾部仁喜 寒木
ひるがへるのみの一芸鳥威し 土生重次
ほどほどにあなどられゐて鳥威 吉田政江
みせしめの烏ぶらさげ鳥威 南澤芳子
むら山に木だま棲みつぐ鳥威し 米沢吾亦紅 童顔
アルプスは金色に照り鳥威 大野花子
七夕の竹を其まゝ鳥威し 比叡 野村泊月
二上山の夕日かへして鳥威 面地豊子
亡母恋ふや夜風の中の鳥威 皆川白陀
人ひとり消えたる家の鳥威 宇佐美魚目 天地存問
僧のもの裂きて寺領の鳥威し 長田 等
光るもの夜も働きて鳥威 稲畑汀子
前の世は飴屋なりけり鳥威 柿本多映
地声にて聖母農園鳥威す 平畑静塔
大湿地帯控へたる鳥威 茨木和生 遠つ川
嫁が吊る贄の鴉の鳥威し 榎本冬一郎
弓少し張りすぎてあり鳥威し 高浜虚子
月山の風をいただき鳥威し 竹中碧水史
月明き夜は夜もすがら鳥威 岡本眸
柿すべて穫りたるのちも鳥威す 中戸川朝人 星辰
椿咲き干鰯の上の鳥威し 瀧春一 菜園
母恋し赤き小切れの鳥威し 秋元不死男
永き日や離宮の庭の鳥威し 五十嵐播水 播水句集
渡る雲のみとなりたる鳥威し 三好達治 路上百句
源平の旗押し立てて鳥威し 川村甚七
熊野古道谿間の畑の鳥威し 文挟夫佐恵
狂気にて候風の鳥威 辻田克巳
神のおとづれの時を知らずに鳥威す(ルカによる福音書一九-四四) 田川飛旅子 『山法師』
紀伊見峠越え鳥威し姿変る 杉本寛
結び目だらけにて鳥威しの糸 加倉井秋を
羅須地人協会跡地の鳥威し 高澤良一 寒暑
老人の村となりゆく鳥威し 栗山妙子
舟に乗るぎりぎりまでを鳥威 波多野爽波 『骰子』
舟路ゆく鳥威はた貂威 不破幸夫
落人村きらりきらりと鳥威 有働 亨
裏の顔いつしか表鳥威 林昌華
裏吉備や雨に色振る鳥威 岸田稚魚
走り穂にはやひらひらと鳥威 大橋 もと女
軽便へ母が手招く鳥威し 小林康治
遺伝子を学ぶうしろの鳥威し 小山三壺
金銀の風や往き来や鳥威 浅賀君女
金銀紙炎のごとし鳥威し 加納流笳
長靴は長靴に見え鳥威 佐々木六戈 百韻反故 吾亦紅
阿蘇ぶりの黍より高し鳥威 金田眸花
雀等の眼もにぎやかに鳥威 右城暮石 声と声
靄を衝き棚田一斉鳥威し 穴原陽八郎
風得てはきらめく月の鳥威 八木耿二
鳥威あらたに土佐の二番稲 西川雅文
鳥威ありしところを夜通る 鈴木六林男
鳥威うつろに過ぎし又有りし 小池文子 巴里蕭条
鳥威きらきらと家古りてゆく 波多野爽波 『骰子』
鳥威ことに繁なるところあり 八木林之介 青霞集
鳥威しきらきらみえてペン涸れぬ 平井さち子 完流
鳥威ししづかや朝日さしわたり 新井反哺
鳥威しの銀遡ぼる浅間かな 田川飛旅子
鳥威しみちのくの日にきらめきて 清崎敏郎
鳥威しわれも威されゐるひとり 平本微笑子
鳥威し山に檜が枯れしまま 飯田龍太
鳥威し挿しに稲穂を泳ぎゆく 高濱年尾 年尾句集
鳥威し皆ひるがへり虚子が行く 高野素十
鳥威し簡単にして旅に立つ 高野素十
鳥威し谺となりし翁みち 遠藤孝作
鳥威すこし話をして消えぬ 田中裕明 花間一壺
鳥威す各種の壜を吊したり 相生垣瓜人
鳥威す筈の黄紐鵯遊ぶ 東野昭子
鳥威す金銀金は火に見ゆる 山口誓子
鳥威人間の知恵鳥の知恵 塩川雄三
鳥威光るがゆゑに信じられ 依田秋葭
鳥威夜の光得て光るなり 右城暮石
鳥威張りめぐらして世と離る 市村究一郎
鳥威捩れし効果揺れてをり 湯川雅
鳥威腑抜けて忍者屋敷かな 細川加賀 生身魂
鳥威雨中に見たり再訪す 田中裕明 花間一壺
これよりはみちのくに入る威し銃 菖蒲あや
たはやすく盆地ひゞけり威し銃 飴山實 『少長集』
びんびんと空が鳴るなり威し銃 飴山實 少長集
ふりむかず行く出稼ぎへ威し銃 上木彙葉
仰角のまことしやかに威し銃 右城暮石 声と声
吹き晴れて間抜けな音の威し銃 細川加賀 生身魂
嗽ぎをれば虚をつく威し銃 岸田稚魚 筍流し
壮年の自が耳聾ふる威し銃 津田清子 礼 拝
夕茜濃し威し銃威し効かぬ 津田清子 礼 拝
威し銃うしろに起り前展け 岸田稚魚 筍流し
威し銃おろかにも二発目をうつ 橋本多佳子
威し銃かつらぎ古道消えがてに 村上 光子
威し銃たあん~と露の空 田村木国
威し銃にしては間遠の音や何 酒井土子
威し銃ひゞく丹波の四方の山 森田峠 避暑散歩
威し銃一発一発づつ鳴れり 井口宗明
威し銃八方にして尼の寺 岸田稚魚 筍流し
威し銃冷やかにして峡を抜け 岸田稚魚 筍流し
威し銃城の天守にゐて聞ゆ 宮下翠舟
威し銃壁画女人にひびきけり 吉田愛子
威し銃大和の無明撃ちゐたり 大石悦子
威し銃威しつゞけて他意あらず 右城暮石 声と声
威し銃山国の空新しく 細見綾子
威し銃山国を出ぬ雀らに 竹鼻瑠璃男
威し銃待てば腑抜けの二三発 岸田稚魚 筍流し
威し銃最後の威し滲みとほる 宮里流史
威し銃杉山の上を長わたり 岸田稚魚 筍流し
威し銃生みたて玉子つとうごき 中戸川朝人
威し銃裸の山が谺返す 津田清子 礼 拝
威し銃駅へ逃げくる雀あり 滝沢伊代次
威し銃高松塚の辺りより 藤田あけ烏 赤松
山川を光らせてをり威し銃 小島健 木の実
強引に没日とゞめて威し銃 百合山羽公
怠け癖とれねば重き威し銃 津田清子
怺へゐしごとくに威し銃鳴れり 古内一吐
朝粥の膜吹きをれば威し銃 吉田玉恵
海道と山路いで逢ふ威し銃 百合山羽公 寒雁
福耳の貧乏暮らし威し銃 中村初枝
蔵冷え冷えと威し銃しまひけり 細川加賀
谺して伊那谷深き威し銃 原田さがみ
谺とは思へぬひびき威し銃 片山由美子 天弓
豊年の野に威し銃めくら射ち 津田清子 礼 拝
陶器市にあそびすぎしを威し銃 坂巻純子
さみしさや谺返しの威銃 小林康治 『叢林』
ずしずしとずしりと猪の威銃 茂里正治
ちちははの昔とおんと威銃 嶋田麻紀
ゆく雲に平城の趾威銃うつ 宮武寒々 朱卓
一発は祝砲とせり威銃 原田青児
二発目は丹田に聞く威銃 北見さとる
収穫の終はりても鳴り威銃 桜井筑蛙
口きけばさびしき日なり威銃 山本洋子
威銃こだまを返し来て威す 山岸木風
威銃とうんとうんと鯉料理 石田勝彦 秋興
威銃ときには川の向ふより 高木晴子
威銃ひびきて何も傷つかず 工藤克巳
威銃もう鳴るころの胸騒ぎ 野村仙水
威銃もつぱら鹿を威せると 茨木和生 倭
威銃又ひびく湖一雨去り 木村蕪城 寒泉
威銃地酒の酔のさめがたく 宮武寒々
威銃大きな人にぶつかりぬ 知久芳子
威銃大和の無明撃ちにけり 大石悦子 聞香
威銃大津皇子は天に在り 阿波野青畝
威銃姨捨山に響きけり 今瀬剛一
威銃早朝よりす筑紫の湯 高濱年尾
威銃沼の暗さを深めたり 荒川優子
威銃真正面で打ちにけり 石田勝彦 秋興
威銃空の何処かを撃ち抜きし 竹本素六
威銃老い細る身に火薬の香 大井雅人 龍岡村
威銃谺して大磨崖仏 牧野春駒
威銃鳴つて翔つもの無かりけり 奥田智久
威銃鳴らねば静か峡の村 朝日信好
山荘の客の驚く威銃 村田橙重
川音の領しをれども威銃 八木林之介 青霞集
強引に入日とどめて威銃 百合山羽公 寒雁
忘れ音といふこと威銃にあり 石田勝彦 秋興
応へなき五百重波なり威銃 堀口星眠 営巣期
快音と言ふべし朝の威銃 西川織子
月山に弾かれて来し威銃 斎藤みゑ子
木の間なる千曲の流れ威銃 深見けん二 日月
本陣をはさみ打ちして威銃 石田勝彦 秋興
松伐られゆく麓より威銃 阿部みどり女 月下美人
毛の国の魂衰ふや威銃 石田勝彦
海道をくらます山の威銃 百合山羽公 寒雁
熊野路へ谺波打つ威銃 大澤柿村
眠る子の腕がだらりと威銃 岸本尚毅 鶏頭
老人やまた大げさに威銃 草間時彦
隧道を出でていきなり威銃 五十嵐直子
頃合ひを律儀に峡の威銃 斉藤ひさ子
なだれつゝ諏訪平なり鳥おどし 杉山 岳陽
みちのくのはじめや懸る鳥おどし 萩原麦草 麦嵐
みちのくや音なき雨の鳥おどし 藤原嶺人
オホツクの濤声ちかく鳥おどし 石原舟月 山鵲
山風にもまるゝ影や鳥おどし 西島麦南 人音
月雪や花にもよらず鳥おどし 臥央 五車反古
烏より烏らしくて鳥おどし 藤岡筑邨
笠抜けて面目もなし鳥おどし 諷竹
苗代や浄き白紙を鳥おどし 高橋淡路女 梶の葉
風の威を借らねば無力鳥おどし 多田蒼生
鳥おどし人を威してをりにけり 山尾久美子
鳥おどし動いてをるや谷戸淋し 松本たかし
鳥おどし響くや西へ筑後川 楠目橙黄子 橙圃
鬼怒川温泉
温泉は近場がよろし鳥威 高澤良一 寒暑

以上
by 575fudemakase | 2014-10-25 00:42 | 秋の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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