七五三

七五三の祝

例句を挙げる。

あまりにも銀杏の高し七五三 森田峠 逆瀬川以後
うれしくてこつぽり逃げる七五三 山田弘子 懐
うれしくてすぐに眠くて七五三 今井千鶴子
おねだりの僕は僕はの七五三 高澤良一 鳩信 
お端折に罷りきたりぬ七五三 八木林之介 青霞集
かくも小さき白足袋ありし七五三 林 翔
こんな日にもう戻れない七五三 黒川悦子
つまづいて髪に手をおく七五三 佐藤美恵子
とびそうな鶴のリボンや七五三 山口都茂女
どの組も爺婆付きの七五三 高澤良一 寒暑 
ぽっくりのしゃんしゃん歩き七五三 高澤良一 鳩信 
まだ栄ゆ老舗猿飴七五三 水原秋桜子
むさし野は見あぐる槻や七五三 水原秋櫻子
もう一つ父の掌が欲し七五三 阿部寒林
もどかしく磴を登るも七五三 高澤良一 鳩信 
キャラメルの包み四角や七五三 田中あかね
ネクタイは鳩の空色七五三 後藤夜半 底紅
ワッ~と自動車に乗り七五三 京極杞陽 くくたち上巻
一の宮の大日だまりや七五三 山崎房子
一家族車より降り七五三 三須虹秋
七五三あっさり組と凝り組と 高澤良一 鳩信 
七五三しつかりバスにつかまつて 綾部仁喜 寒木
七五三つづきゆかせて稲架の照る 亀井糸游
七五三にも残り福ありさうな 山田弘子 懐
七五三の子に逢ふ皇子の誕生寺 渡辺恭子
七五三の子も大漁の舟に来ぬ 中戸川朝人 残心
七五三の子を檜葉垣がすぐ隠す 加倉井秋を 午後の窓
七五三の晴着の値段湯屋で聞く 館岡沙緻
七五三の母子に名古屋城晴れて 村山古郷
七五三の飴も袂もひきずりぬ 原田種茅 径
七五三公耳へ騒音私耳へ鈴 香西照雄 素心
七五三勤めの母は勤め居て 楠節子
七五三去年済みし子も晴着きて 宍戸富美子
七五三叔母の最も化粧ひたり 大橋敦子
七五三吾がとりあげし子のをりぬ 沖津をさむ
七五三夜の杜となり果てにけり 石塚友二
七五三妊婦もつとも美しき 佐藤鬼房(1919-2002)
七五三妻も大人となりにけり 景山筍吉
七五三子よりも母の美しく 瀧井孝作せん 吉屋信子
七五三形揃へて銀杏散る 百合山羽公
七五三戻りの港めぐりかな 茨木和生 往馬
七五三日も経てゆくは病みゐしや 塩谷はつ枝
七五三日光をみな宮おとこ 西本一都
七五三日向日蔭に鳩をまじへ 永井龍男
七五三日和の島に遊びけり 佐藤鬼房
七五三晴着を解きて風の子に 佐野志摩人
七五三気ばってあげるお賽銭 高澤良一 寒暑 
七五三水の桑名の橋わたる 藤田湘子(1926-)
七五三浅間がくしの畦づたひ 根本花子
七五三産めざる吾の眼には毒 品川鈴子
七五三着くずれ直し処あり 高澤良一 寒暑 
七五三石段天に到りけり 野口里井
七五三祝ふ一位を植ゑにけり 野原春醪
七五三神の子にして吾が産みし 楠節子
七五三見来たりこれの嫁見たり 石塚友二 光塵
七五三詣り合はして紋同じ 高浜虚子
七五三詣欅の葉を降らす 臼田亜浪 旅人
七五三諏訪さまの坂こぼれくる 宮津昭彦
七五三辺り走れる欅の根 高澤良一 宿好 
七五三遠目にパンを買ひにけり 谷口桂子
七五三雲を三々五々浮かべ 松尾隆信
七五三飴も袂もひきずりぬ 原田種茅
七五三鳩は胸より歩きだす 大谷長平
三世代みんなめかして七五三 高澤良一 随笑
三人の孫みなをみな七五三 成宮紫水
下りつぎて鳩も胸張る七五三 遠藤 はつ
人の子の育つは早し七五三 関千世
何処からも飛騨の山見ゆ七五三 河野閑子
写真屋の写真早々七五三 高澤良一 随笑 
北國の瞳と髪黒き七五三 池内友次郎
午からの苗いろの潮七五三 友岡子郷 春隣
四十にて町医老いけり七五三 相馬遷子 山国
地の神の小さき日溜七五三 原田喬
坂がりを泣いて通りぬ七五三 大石悦子 聞香
大鳥居二の鳥居いざ七五三 浅野毘呂史
奉納の手型の絵馬や七五三 佐野たけ子
奥宮へ辿りつきたる七五三 清崎敏郎
女三代内足揃へ七五三 香西照雄 素心
姉七つ妹三つ七五三 細井 セツコ
子がなくて夕空澄めり七五三 星野麦丘人
子に合はす父母の歩幅や七五三 山崎ひさを
宮島の鹿従えて七五三 広瀬邦弘
山垣二重に一重は優し七五三 池上樵人
山脈へ肩張る軍鶏や七五三 池元道雄
島人を渡しが運ぶ七五三 冨田みのる
帰りには欅をまはり七五三 原田喬
弾む日へも父目を細め七五三 香西照雄 素心
急く仔犬四肢もにぎやか七五三 香西照雄 素心
愚かなる「無」の扁額や七五三 中村草田男
手をつきて登る石段七五三 府玻昌明
投石は滝に届かず七五三 茨木和生 往馬
拝殿へ足袋穢れなく七五三 佐藤美恵子
攫はれるほどの子ならず七五三 亀田虎童子
文廟に華僑一家の七五三 下村ひろし 西陲集
日の差しておべべぽかぽか七五三 高澤良一 鳩信 
日輪に向ひて歩む七五三 茨木和生 往馬
日輪は父母の背に在り七五三 鍵和田[ゆう]子 飛鳥
椀種に花麩の浮ぶ七五三 佐藤麻緒
榛名山錦繍寂びぬ七五三 水原秋櫻子
武運長久忘れし神社七五三 辰巳比呂史
歩き幅合はぬ石段七五三 右城暮石
母と子とまれに父と子七五三 大橋櫻坡子
母のもの伯母のもの附け七五三 高木晴子 花 季
母系の声七五三に美しく澄む 池内友次郎
沖かけて鎌倉日和七五三 大井戸辿
湖の波に日が跳ぶ七五三 茨木和生 往馬
湯宿の子客に祝はれ七五三 斎藤朗笛
熊笹に雪のこぼるる七五三 岸田稚魚
猿飴の湯島の宮の七五三 水原秋櫻子
玉垣は石七五三声徹る 下村槐太 天涯
珠のごとき日の寵を受く七五三 伊東宏晃
田の上は空のほかなし七五三 小川軽舟
略服に済ますもよけれ七五三 高澤良一 燕音
病む顔へ影もかぶせて七五三 香西照雄 素心
皆拝め二見の七五三を年の暮 松尾芭蕉
眦の朱も深川の七五三 松村幸一
着飾りて眠き刻くる七五三 品川鈴子
石段を抱かれてのぼる七五三 檜 紀代
磯馴松日を浴び島の七五三 館岡沙緻
祖父同士邂逅七五三詣で 皆吉爽雨 泉声
神の鶏つきて歩めり七五三 和田祥子
神田明神飴随一の七五三 水原秋櫻子
神鶏の右往左往や七五三 甲斐すず江
神鶏の蹴爪がみごと七五三 茨木和生 往馬
空も海も風も真青よ七五三 太田土男
笊洗ふ雫うつくし七五三 山本洋子
細耕で隆め黒土七五三 香西照雄 対話
縫ひ上げの二重に重き七五三 下城 輝畝
繰上げて海晴るる日の七五三 高澤良一 ねずみのこまくら 
花嫁を見上げて七五三の子よ 大串 章
花鳥の名を声にあぐ七五三 上田日差子
若かりし昭和も老いぬ七五三 相馬遷子 雪嶺
菊の紋仰ぎ詣りぬ七五三 遠藤梧逸
菊坂の路地の奥より七五三 塩谷はつ枝
落しある簪拾へり七五三 吉井余生
著ぬと言ひ著たら脱がぬと七五三 町川静汀
蜑の子も砂湯の客や七五三 穐好樹菟男
行きずりのよそのよき子の七五三 富安風生
角々に満潮の海七五三 原田喬
踏切の鳴りてうつつや七五三 宮坂静生 樹下
道順のはじめうれしき七五三 白岩 三郎
野の宮は街のまん中七五三 吉田ひで女
鎮もりて小さき神社や七五三 林 やすお
離れ住む父母にビデオ七五三 浅見咲香衣
雪国の子に雪の降る七五三 小川里風
飴袋黒土擦つて七五三 沢木欣一
鹿革のチヨッキ着し祖父七五三 茨木和生 往馬
よくころぶ髪置の子をほめにけり 高浜虚子
タクシーヘ先に乗りこむ千歳飴 大西一冬
仕立屋の針子に届く千歳飴 西村三穂子
千歳飴一寸と持たせて貰ひけり 高澤良一 寒暑 
千歳飴下げしを描けクレパスに 永井龍男
千歳飴地に曳きずつて手離さず 有働亨
千歳飴橋が長くて泣きにけり(蒲郡竹島弁天) 細川加賀 『玉虫』
振袖の丈より長し千歳飴 石塚友二
昔より同じ絵模様千歳飴 川端紀美子
油断して地を擦るまいぞ千歳飴 高澤良一 鳩信 
沼の日ざし髪置の座をぬくもらす 新保旦子
祓ひ待つ髪置詣旅に見る 木下米子
簪やリボンや髪置迎える子 高澤良一 寒暑 
菊畠に髪置の子を歩かせし 龍胆 長谷川かな女
髪置にさしたる枝の一朶かな 一茶
髪置に大き過ぎたるリボンかな 本堂蟹歩
髪置の子には重たき晴れ衣裳 住田歌子
髪置の子のあくびして撮られをり 谷口和子
髪置の袖ひるがへる木の間かな 神谷阿乎美
髪置の鈴聞えぬは抱かれをり 江川虹村
髪置は千代経て白きためしかな 加舎白雄
髪置やうしろ姿もみせ歩く 太祗
髪置や一重瞼は父に享く 斎藤白柿
髪置や参詣まはる清水寺 松根東洋城
髪置や山ふところに畑をならし 田中裕明 花間一壺
髪置や白粉つけし艀の子 宇治五岳
髪置や鳩をはらひし袖の長け 小泉照子
神の鳩そこ退けそこ退け七五三  高澤良一  石鏡
袴着のそのままく目つむるなよ  高澤良一  さざなみやつこ
袴着のとんとんのぼる五十段  高澤良一  さざなみやつこ
隣席の袴着袴こそつかす  高澤良一  ぱらりとせ

以上
by 575fudemakase | 2014-11-15 00:59 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://fudemaka57.exblog.jp/tb/23326986
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

プロフィールを見る

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

カテゴリ

全体
春の季語
夏の季語
秋の季語
冬の季語
新年の季語
句集評など
句評など
自作
その他
ねずみのこまくら句会
未分類

以前の記事

2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
more...

フォロー中のブログ

ふらんす堂編集日記 By...

メモ帳

▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

検索

タグ

最新の記事

稲稔る の俳句
at 2017-09-10 10:53
秋気 の俳句
at 2017-09-08 13:14
紅葉づ の俳句
at 2017-09-06 08:03
紋白蝶 の俳句
at 2017-09-06 07:54
初風(秋の) の俳句
at 2017-09-04 13:25

外部リンク

記事ランキング