大根

大根

例句を挙げる。

「大根の葉の流れゆく」川に鴨 小原澄江
あま水に大根の芽の沈みけり 杓子庵 中勘助
いつまでも大根洗ひ見る子かな 中村汀女
いま抜きし大根の穴法然院 安原楢子
うすみどり大根おろしたまり来る 篠原梵 雨
うす~と暮れて立ちをり大根馬 清原枴童
おでん種臼の大根をたばさみぬ 高澤良一 宿好 
おもおも大根負うて来る山追つかけて来る 安斎櫻[カイ]子
おろぬきどき大根台地を抜けにけり 高澤良一 さざなみやっこ 
かがやかに大根洗ふはるかかな 山口青邨
かく群れて濱大根の香ありけり 八木林之介 青霞集
かけ大根してある火の見櫓かな 芦野芦史
かつしかや鷺が番する土大根 一茶 ■文化七年庚午(四十八歳)
かゞやかに大根洗ふはるかかな 山口青邨
さればいの泥によごれつひく大根 水田正秀
しぐるゝや野寺四面の大根畑 古白遺稿 藤野古白
しらしらと凍大根や喪ごもりぬ 大石悦子
しわしわと向うへ吹かれ大根畑 宮津昭彦
すっぽりと大根ぬけし湖国かな 橋石 和栲
どの枝にも大根かけられさるなかせ 羽部洞然
にぎやかに大根車来る泉 安田晃子
ぬきん出て夕焼けてゐる大根かな 中田みづほ
のびあがりのびあがり大根大根 山頭火
はつしぐれ大根おろしに甘味かな 林火
ひつ提げて大根抜身の如くにぞ 石塚友二
ひもろぎや旧正月のかけ大根 銀漢 吉岡禅寺洞
ふんばつて抜く大根の寸足らず 小田実希次
もののふの大根苦き話哉 松尾芭蕉
よき顔にて人はあるく大根畠 中塚一碧樓
をんなきて火よりも淋し大根榾 黒田杏子
エプロンに霜の大根さげてくる 小原菁々子
ガラガラと日輪ゆらぐ大根馬車 桜井博道 海上
ダンサーに買はるしな~と大根 秋元不死男
ニューヨークに刻む大根膾かな 藤谷令子
ロンヂンに大根なます詩昨今 飯田蛇笏
三方原草分けの味大根漬 百合山羽公 寒雁
乾大根遠き田水が月泛べ 松村蒼石 雁
争ひて尾張大根乾く日ぞ 中村汀女
人妻は大根ばかりをふくと汁 榎本其角
今も尚大根洗ひの藁たはし 本多芙蓉
今朝の栄大根下ろしのうすみどり 川口重美
僧さげて大根地を擦る女坂 吉野義子
僧堂や大根汁の斎の柝 尾崎迷堂 孤輪
全長を見せ大根の抜かれたる 畠山譲二
冬ぬくし大根吊つて留守の軒 小杉余子 余子句選
切る切られる三浦大根ふくらはぎ さかすみこ
初ひ女房大根洗ひ積み事始め 及川貞 夕焼
北少し晴れて広さや大根畠 月舟俳句集 原月舟
十二月の大根畑は買われて村は寒むざむ大根を抜き大根を洗い 橋本夢道 無禮なる妻抄
十月の暗が太らす大根かな 右城暮石 声と声
口当りに洗ひたてたる大根かな 野村喜舟 小石川
吊大根開聞岳のふところに 原裕 出雲
名月のこれもめぐみや菜大根 許六 八 月 月別句集「韻塞」
君が代や大根畠に子の日せん 古白遺稿 藤野古白
嘶きてよき機嫌なり大根馬 高浜虚子
四人子四性大根青首むきむきに 吉野義子
囲ひ大根出し急ぎしつ蕗の薹 高田蝶衣
土のせいさぶつきらぼうも大根も 大木石子
地を出て大根は人慕ひけり 爽波
地中にて大根の直雪降れり 中戸川朝人
地震のあと夜の靄ふかむ大根畑 宮津昭彦
基地扼す大根純白且つ無数 町原木佳
堂あつて縁に大根山とつみ 高久田瑞子
声誉求めぬ人ぞ大根乗り出して 香西照雄 対話
夕月に大根洗う流かな 正岡子規
夜寒さや大根白き厠の火 梧月
大大根百本程を洗ひけり 会津八一
大学の中を大根馬ゆきき 田村了咲
大方は抜いてあるなり大根畑 藤田あけ烏 赤松
大根おろし妙義の秋に似たるかな 伊東極浦
大根おろし星かがやくにあと一刻 村越化石
大根が一番うまし牡丹鍋 右城暮石
大根が夜寒かこつや人参に 井本農一
大根が欠かせぬ二人暮らしです 小高沙羅
大根きしみかくて農婦の腰まがる 米田一穂
大根さげ街の往来の中にあり 岡崎な津
大根すとんと輪切りあしたは考へず 稲垣きくの 牡 丹
大根で事すましたる亥の子かな 赤木格堂
大根で団十郎する子供かな 一茶
大根にかこまれながら墓拝む 原田喬
大根に埋もれし土間やつづれさせ 斎藤みゑ子
大根に実の入たびのさむさ哉 園女 (いせにありつる比美濃へ旅立つ事侍りて)
大根に実の入る旅の寒さかな 斯波園女
大根に抱きつかれ夢深まらず 宮坂静生
大根に肥かけをれば戦死報 榎本冬一郎 眼光
大根に触れ難き傷ありにけり 辻美奈子
大根に金賞つきて農業祭 福川悠子
大根に首ある夜のかげぼうし 津沢マサ子 風のトルソー
大根ぬきに行く畑山にある 尾崎放哉
大根ぬくあとからあとから穴暗し 神生彩史
大根のしづかさ正月のコックたち 北原志満子
大根のしんじつ白し償いなし 北原志満子
大根のぴりつと辛き不成就日 北見さとる
大根のやたらと辛し虻の昼 石川桂郎 高蘆
大根の一荷届きしお講宿 橋本 道子
大根の上に児を乗せ猫車 太田権六
大根の丘に現れ師走富士 遠藤梧逸
大根の二本白さや飯を蒸す 碧雲居句集 大谷碧雲居
大根の二葉に暑さなかりけり 廣江八重櫻
大根の供養のあとの法話かな 比叡 野村泊月
大根の双葉に月の蟹あそぶ 中野ただし
大根の反りの勝手も面白し 野田公也
大根の大根になる時雨哉 尚白
大根の形よき葉に旭さし 高澤良一 ももすずめ 
大根の托鉢僧がかくれけり 萩原麦草 麦嵐
大根の断面乾きひとり暮し 津田清子 二人称
大根の沈まぬ重さ洗ひをり 今瀬剛一
大根の洗つてあるは怖しき 藤田あけ烏 赤松
大根の洗はれつゝや長さ増す 岸風三樓
大根の清(せい)さん水の流れ見て 高澤良一 随笑 
大根の白さつめたさ刻々暮れ 雅人
大根の白さを風のもたらせし 右城暮石
大根の真只中や親鸞忌 大峯あきら
大根の種にまじりて葱の種 田中冬二 冬霞
大根の穴を出て来し蝗かな 大串章 百鳥 以後
大根の箕に溢れたる重さかな 今泉貞鳳
大根の肩がさむがる山の月 野澤節子 『存身』
大根の肩のいかつく抜かれけり 今泉貞鳳
大根の茎立ち安房の潮曇り 久保田重之
大根の葉にのつてゐる牡丹雪 岸本尚毅 選集「氷」
大根の葉をついばめる孔雀かな 岸本尚毅 選集「氷」
大根の薹を立たせて本の蟲 佐々木六戈 百韻反故 吾亦紅
大根の虫がとりきれない旱の畑にゐる シヤツと雑草 栗林一石路
大根の貴賤を問はず堆し 古舘曹人 砂の音
大根の重さを水面よりあげし 今瀬剛一
大根の青き頭や神無月 野村喜舟 小石川
大根の青首がぬと宇陀郡 大石悦子
大根の青首を見て老ゆる日ぞ 木村虹雨
大根の風味やすでに貝割菜 加藤しんじゆ
大根は手が抜けるやう重たさよ 右城暮石 声と声
大根もて次の大根を寄せ洗ふ 島本翫雪
大根も太り亥の子も近づきし 三栖 ひさゑ
大根やにはかに細き院の径 古舘曹人 砂の音
大根や古来芸術中毒することあり 橋本夢道 無礼なる妻
大根や非情のものゝ肥えふとり 尾崎迷堂 孤輪
大根をかけて野川はやせにけり 加藤かけい
大根をかついで母のまえをゆく 坂田 玲子
大根をすぽっと抜いて呉れにけり 内田園生
大根をつるす木の股娶り唄 木村虹雨
大根を下ろして明日は黒ずめり 津沢マサ子 華蝕の海
大根を下ろせば馬はまた畑に 田村了咲
大根を刻む刃物の音つゞく 誓子
大根を台に年神様の燭 影島智子
大根を吊りたる影が殺到す 萩原麦草
大根を抜きたる穴に風渡る 原田青児
大根を抜きたる跡として残る 岸風三樓
大根を抜くたび富士と目が遇ひぬ 森岡正作
大根を抜けば地球が廻るなり 斎藤美規
大根を抱き碧空を見てゆけり 龍太
大根を提げし小角力冬の暮 江藤暁舟
大根を水くしやくしやにして洗ふ 高浜虚子(1874-1959)
大根を洗ひ妻とも滞る 萩原麦草 麦嵐
大根を洗ひ終ればもとの川 太田正三郎
大根を洗ふ地靄の濃かりけり 柴田白葉女
大根を洗ふ手に水従へり 高浜虚子
大根を洗ふ機械か人気なし 高澤良一 素抱 
大根を添へてもたらし亥の子餅 塩崎緑
大根を葉でふらさげて湖渡る 平畑静塔
大根を食ひ整ふ体調も 稲岡長
大根を鷲づかみにし五六本 高浜虚子
大根・蕪その葉も洗ひ死ぬるまで 成田千空 地霊
大根切る音や夜寒の台所 寺田寅彦
大根刻む音のふと止む何思ふ 加藤楸邨
大根台地葉っぱが眩し眩しとも 高澤良一 随笑 
大根吊る荒縄ゆるび岳おろし 加古宗也
大根売る八百屋ありけり中華街 深見けん二
大根室鶏捕る猫の出城かな 菅原師竹句集
大根島牡丹根分けの終りけり 吉野川三郎
大根抜き青空縋るところなし 城野苳雨
大根抜くときのちからを夢の中 飯田龍太
大根持てゆけと木喰寺の僧 茂里正治
大根曳く股間や日本海青し 角田九十九
大根榾ぐらりとゆれし火の粉かな 村上三良
大根榾はこぶもつこをさしになひ 橋本鶏二 年輪
大根洗ひもすみし渓なる涸れやうや 林原耒井 蜩
大根洗ひ客訪れて一休み 木村ヤスエ
大根洗ふや風来て白をみなぎらす 大野林火
大根洗ふ大雑把なる水使ひ 木村滄雨
大根洗ふ山の朝日に横並び 桜井博道 海上
大根洗ふ日和の水のやはらかに 小杉余子
大根洗ふ白さ月日の鮮しく 影島智子
大根洗ふ荒縄の影水に膨れ 近藤一鴻
大根洗ふ葉よりも蒼き峡の淵 野見山朱鳥
大根漬けて来年近く迫りけり 赤木格堂
大根漬けるや黄金白金塩小糠 磯部尺山子
大根漬ける足の指間に塩つまり 大熊輝一
大根畑一枚づつに没日うく 川島彷徨子 榛の木
大根積むやぐいと曳きあぐ馬の面 西山泊雲 泊雲句集
大根穴星座大きく巡りをり 有働 亨
大根細く侘しきことやおでん鍋 中江百合
大根舟にぶき音して舳つく 永田耕一郎 雪明
大根負ふ腰入れ直し荒磯道 稚魚
大根買ふ輪切りにすると決めてをり 波多野爽波 『一筆』
大根鎧へる壁の小窓の障子かな 岩木躑躅
大根馬かなしき前歯見せにけり 川端茅舎(1897-1941)
大根馬日向の虻をさそひけり 川口 哲郎
大根馬菩薩面して眼になみだ 川端茅舎
大風呂の貝ふく迄や大根曳 高井几董
妻ならめ大根ばたけに鍬忘れ 渡辺満峰
宵月のやがて大根の葉に照りぬ 中村草田男
家鴨来て大根洗ひを囲みけり 吉原周東子
寒菊の隣もありや生大根 許六 俳諧撰集「有磯海」
寝不足や大根抜きし穴残る 鈴木六林男
山国の星の刺さりし凍大根 太田土男
山坂の大根の青中学生 中拓夫 愛鷹
岩手富士大根畑に出て近し 遠藤梧逸
川二つ流れ大根洗ひをり 京極杞陽 くくたち上巻
市中や大根船の並びつき 小杉余子 余子句選
幼馴染よ大根畑の案山子さへ 皆川白陀
後ロよりべつたら市の大根かな 野村喜舟 小石川
忌中なり埋め大根を抜きしあと 吉田紫乃
手から歩きだして老いゆく大根負 永田耕一郎 海絣
抜て見れば二股なりし大根哉 寺田寅彦
故郷の大根うまき亥子かな 正岡子規
散らばれる屑大根に秋の霜 鈴木 灰山子
斎膳の大根熱しお取越 内藤蕉雨
日の縁にあがる大根や一むしろ 臥高 俳諧撰集「有磯海」
早池峰に日の没る大根洗ひ去る 伊東宏晃
昼月大根がみなふとつてゐる シヤツと雑草 栗林一石路
晩年も父欲し大根おろしつつ 岡部六弥太
晴れわたる大根台地に踏み入りて 高澤良一 鳩信 
月雪の野はたしかなり大根時 広瀬惟然
朝の富士大根畠に木の葉浮く 松村蒼石 雪
朝寒や富士を向ふに大根畑 寺田寅彦
朴落葉大根畑に入り拾ふ 茨木和生
村中出稼ぎ大根どんどん太りゆく たまきみのる
松とれて費えのうちの芋大根 石橋秀野
柿を編み大根を編み瞽女ぐらし 西本一都
桃色の舌を出しけり大根馬 池内友次郎 結婚まで
案外に大根は軽く抜けるもの 湯川雅
桜島大根一個一荷なる 鈴木洋々子
森よりも大根畑が高きかな 大橋櫻坡子 雨月
榾の酔さます大根かけにけり 清原枴童 枴童句集
武者ぶりの髭つくりせよ土大根 蕪村
死ぬことを忘れゐたると大根抜く 関森勝夫
死の使ひ大根畑抜けゆけり 加倉井秋を
気の済むまで大根洗ひ山神講 宮慶一郎
水さつとほとばしり出ぬ新大根 西山泊雲 泊雲句集
波郷忌の酒の大根膾かな 皆川白陀
洗はれる大根何か叫びしや 鈴木六林男
洗ひ積む大根いづみ溢れをり 及川貞 夕焼
洗ふ娘にまたも大根車著く 舘野翔鶴
洗へば大根いよいよ白し 種田山頭火(1882-1940)
流れゆく大根の葉の早さかな 高浜虚子
浅漬の大根洗ふ月夜哉 俊似
浮かず沈まず大根流る年の暮 川村紫陽
海の日をひねもす浴びて岬大根 木村速子
涅槃図の人参大根なべて哭く 岡田史乃
清滝の茶屋の手摺の大根かな 比叡 野村泊月
渋柿の下や茶畑大根畠 寺田寅彦
湯の町の裏川大根洗ひをり 森田公司
炭の粉の大根に散りし厨かな 内田百間
燈台につゞく一枚大根畑 有働木母寺
玄関にどさと置かれし野大根 きよみ
玉砂利に大根の葉の被されり 中村雅樹
現し世に同行二人大根食ぶ 壷井久子
生馬の身を大根でうづめけり 川端茅舎(1897-1941)
畑なべて大根の島鳶日和 荒井正隆
畑大根皆肩出して月浴びぬ 茅舎
痩馬の背にうづ高き大根かな 寺田寅彦
盆支度漁夫が短かき大根提げ 村上しゆら
目の前でかぶりつきたる大根かな 広瀬惟然
祖谷部落大根畑も急斜面 橋本蝸角
神を見るまで大根を辱しめる 増田まさみ
神送荒れたる宵の土大根 浜田酒堂
禅寺の縄をぬけたる大根かな 石飛如翠
秋ふかき大根畑にひそみつつー雲雀なくなり名もしらぬ川 三好達治 俳句拾遺
秋風のとつくに去つて大根畠 大木あまり 火球
秋風や三方が原の大根畑 井月の句集 井上井月
税三百倍や大根土に太る 右城暮石 声と声
窓が開いてをる大根畑昼深し 瀧井孝作
立山の風の降り来る大根稲架 升田 義次
筑波西風大根洗ひに今日も吹く 土手貴葉子
終りに近きシヨパンや大根さくさく切る 加藤楸邨
網代守大根盗をとがめけり 其角
編集者練馬大根さげ来たる 沢木欣一
羽の国の老はじよつぱり凍大根 白井 爽風
聖護院大根白く提げて来し 猪俣千代子 秘 色
肝心の日は時雨けり大根曳 浜田酒堂
肩つき出す大根の群や生徒の死 藤岡筑邨
肩出して大根青し時雨雲 前田普羅 新訂普羅句集
脊戸畑の二十日大根も秋の膳 滝井孝作 浮寝鳥
荒縄で洗ふ大根真白きまで 冨石三保
菊の後大根の外更になし 芭蕉
菜大根に二百十日の残暑かな 李由 閏 月 月別句集「韻塞」
菜大根の土にくひつく寒哉 乙州
落る日や吹さらされし大根馬 史登
葱大根豚の油も白かりき 会津八一
葱根深大根白菜底曇 石塚友二 光塵
葱畑も大根畑も古戦場 鈴木半風子
蕪大根時羞の奠を具へけり 寺田寅彦
蕪大根漬けて日昏れの酔心地 武居 愛
蕪大根良夜の双葉あげにけり 銀漢 吉岡禅寺洞
蘿葡(すずしろ)と呼べば大根すらりとす 加藤楸邨
虫幽か大根の葉は地に張りて 岩田昌寿 地の塩
行きくれて大根畑の月夜かな 子規句集 虚子・碧梧桐選
行く雲の眩し傾斜の大根稲架 羽田 岳水
街道に大根洗ふ大盥 富安風生
襟巻を炎やして大根曳きにけり 萩原麦草 麦嵐
親もかうしてしなびらかせし大根かも 冬の土宮林菫哉
谷住や大根提げて馬屋出づ 村上しゆら
谷底へ帰る人々大根負ひ 福田蓼汀 山火
豪雨やむ大根畠にほふなり 蒼石
貧厨の大根膾十三夜 田中冬二 俳句拾遺
踏むは踏み大根漬の雲衲等 河野静雲 閻魔
身にしみて大根からし秋の風 芭蕉
身をのせて桜島大根切りにけり 朝倉和江
農大生に貰ひし大根提げ戻る 樋笠文
道くさの草にはおもし大根かな 千代尼
野の宮のわかれからびて大根かな 巣兆
野の池や大根あらへる今日の波 水原秋櫻子
野分して牛蒡大根のうまさ哉 正岡子規
鉢巻や手拭古き大根曳 准南
長安大根もらはれてゆく年の暮 原田喬
雁木まではみ出し八百屋大根積む 榎本栄子
雄ぢからでおろす大根や辛し辛し 橋本榮治 越在
雪より掘り大根の肌真白な 金箱戈止夫
雪嶺のこぞりて迫る大根漬け 駒形白露女
雲衲に曳かれて大根馬やさし 河野静雲 閻魔
霜のつくほり大根を貰ひけり 松瀬青々
青つむり寄せ合ひ作務の大根漬 合田丁字路
青首大根畑にそろひ恋ごころ 柿本多映
頤(おとがひ)を大根台地の風掠め 高澤良一 鳩信 
風の日も妻の執心大根洗ふ 相馬遷子 山国
餅切るや刃を大根にしめらせて 福田甲子雄
馬鹿でも何でも景気よくしこしこ大根漬けては踏み漬けては踏み 橋本夢道 無禮なる妻抄
驟雨あり大根台地の地味肥やす 高澤良一 ももすずめ 
鬣を振ひやまずよ大根馬 高浜虚子
鵯のあと山鳩とんで大根村 岡井省二
麦まくや大根首をのばしたり 冬の土宮林菫哉
だいこんの三浦は雨の稲運ぶ 木村蕪城 寒泉
妻が提ぐすずな・すずしろ一つ籠 猿橋統流子
蘿葡(すずしろ)と呼べば大根すらりとす 加藤楸邨
伊東若冲  野菜涅槃図
二股のすずしろ涅槃し給へる  高澤良一  ぱらりとせ
葉先まで綺麗に蘿蔔(すずしろ)黄葉して  高澤良一  ぱらりとせ
大根畑西風(にし)に雀の顔細め  高澤良一  石鏡
大根下ろし辛しと老いの舌曲る  高澤良一  暮津

以上
by 575fudemakase | 2014-11-29 00:04 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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