年の市

年の市

例句を挙げる。

いち早く小屋がけ出来て年の市 高浜年尾
いつしかに靄立つてきし年の市 森澄雄
くくりたる古書の山あり年の市 岩崎照子
その上に星美しき年の市 深川正一郎
ぬかるみに踏まれし歯朶や年の市 渡辺水巴 白日
のぼせたる女の顔や年の市 草城
ひたひたの水に売り鯉年の市 奈良文夫
やせ馬も浅草拝め年の市 路通
一と筋に島の埠頭へ年の市 佐藤脩一
不二を見て通る人あり年の市 蕪村
人込みの中に我居る年の市 岩男 正子
伊勢海老の髭につつかる年の市 那須野房子
吾佇てばよりそひて妻年の市 成瀬正とし 星月夜
商ひの看板古りて年の市 曽田ハツ
外套のけものがくさき年の市 古舘曹人 樹下石上
夜空より大きな灰や年の市 桂信子 遠い橋
宵過ぎの雪となりけり年の市 日野草城
寺からも買に出でけり年の市 正名
山雀の芸こぞり見る年の市 真下喜太郎
年の市ここのみ静か仏具買ふ 河府雪於
年の市たつうら町は月夜かな 大江丸
年の市にまぎれ出けり峰の僧 松岡青蘿
年の市ほとけの湯呑買ひにけり 大石悦子 聞香
年の市や馬士(まご)によみやる送り状 召波
年の市ミネラルウオーター求めけり 遠藤比呂志
年の市何しに出たと人の云ふ 小林一茶
年の市妻が財布の古びたる 鈴木公二
年の市娶りの馬車もとほり過ぐ 田村了咲
年の市宮師は神輿かざりけり 野村喜舟 小石川
年の市帯をこぼれし小銭かな 巌谷小波
年の市抜けて子の病む病院に 石塚友二 光塵
年の市提灯ひとつ燃えにけり 久保田万太郎 流寓抄以後
年の市朝熊の岳の真柴かな 乙由
年の市柳屋小さん歩きをり たけし
年の市歯朶より白きものを見ず 碧雲居
年の市浮雲月をかくしけり 久保田万太郎 草の丈
年の市海山の幸積み上げて 高澤良一 さざなみやっこ 
年の市煙を昇る火の粉疾し 小川軽舟
年の市瓦寄進に附きにけり 野村喜舟 小石川
年の市白髪の母漂へる 山田みづえ
年の市目移りばかりして買はず 田口渓月
年の市終りて天に星の市 本宮鼎三
年の市絵本ならべて一むしろ 松浜
年の市線香買ひに出でばやな 芭 蕉
年の市落ちたる橋を見て来たり 蝶衣句稿青垣山 高田蝶衣
年の市薬研堀とはなりにけり 野村喜舟 小石川
年の市裸電球ひとつ足す 山川雅舟
年の市見るともなしに通りけり 小山白楢
年の市誰を呼らん羽織どの 榎本其角
年の市青〆縄のにほひたつ 石川桂郎 高蘆
年の市飲ませては売る健康茶 山口恵子
年の市鯛の尾ひれが秤打つ 石河加代
年の市鯛焼きを買ふ修道女 西村英子
徴発の馬つづきけり年の市 正岡子規
新婚の嫁と連れ立つ年の市 池田博子
旅先の街のぞめきも年の市 圭仙
昆布さげて人波わくる年の市 正岡子規
明暗す羽子板市や年の市 石川桂郎 高蘆
水仙に銭ふるひ出す年の市 休可 俳諧撰集「藤の実」
水仙の香も押し合ふや年の市 千代女
注連の山その中ぬくし年の市 山口青邨
注連縄の丈もの立てて年の市 深見けん二 日月
泳がせて佐久の鯉売る年の市 塩谷はつ枝
渡し場や人行きどまる年の市 奚魚 極 月 月別句集「韻塞」
灯の下の菜の青くして年の市 如月真菜
灯の海を高架よぎれり年の市 宮武寒々 朱卓
灰かぐら立てて果てけり年の市 小島千架子
焚火して臼杵売れり年の市 宮本 旅川
煮売屋による昼酒や年の市 小澤碧童 碧童句集
父の死を泣くまなく過ぎぬ年の市 渡辺水巴
牛と馬と嘶きあふや年の市 佐藤紅緑
狛犬を葭簀の中に年の市 青邨
猿芝居いまうちはやす年の市 久保田万太郎 流寓抄以後
男ものさがしあぐねし年の市 照子
男やは何買ひに来し年の市 高橋淡路女 梶の葉
百合根買ふ大和国中年の市 山田みづえ
真青な海に沿ひたる年の市 山田雅子
知りつくす抜裏さびし年の市 春草
神棚を高く積み上げ年の市 佐藤博重
神鳴もさはぐや年の市の音 去来
箕を買ふて人にぶつかり年の市 大熊輝一 土の香
約束の半襟えらぶ年の市 占魚
編笠の俄隠者や年の市 也有
臼売の臼坐りして年の市 荒井正隆
草庵に桶を足しけり年の市 野村喜舟 小石川
蒟蒻を落して跼む年の市 飴山實 辛酉小雪
蒸籠が道にはみだす年の市 品川鈴子
藁のものさらりとならべ年の市 森下紅柄
蛤の舌出してをり年の市 宋淵
蝕甚の月吹きたゆみ年の市 宮武寒々 朱卓
西側も夜店の出でゝ年の市 小澤碧童 碧童句集
見せものゝ獣吠ゆるや年の市 石井露月
観音堂の巨き闇あり年の市 滝春一
逃足に値をさす人や年の市 菅原師竹句集
釣銭で鯛焼買ふも年の市 下村ひろし
銀ブラの言葉古りゆく年の市 岩崎照子
銀杏の闇に店ともり残る年の市 雑草 長谷川零餘子
長崎に唐物もなし年の市 氷化 極 月 月別句集「韻塞」
雪どつと来て年の市らしくなる 三ツ谷謡村
雪晴のはたして人出年の市 津谷たみを
雷神の物買ひにくる年の市 正岡子規
青空に鴉また鳴く年の市 大峯あきら 宇宙塵
高架下とは通りの名年の市 岩崎照子
鴨一羽帯にはさむや年の市 涼莵
うちこぼすささげも市の師走かな 正秀 芭蕉庵小文庫
なまじひに市に隠れて師走かな 蝶衣句稿青垣山 高田蝶衣
何に此師走の市にゆくからす 芭蕉
呼びからす声や師走の市の人 魯白
屋根よりも高き雪道節季市 滝沢鶯衣
市に入りてしばしこころを師走かな 素堂
市に暮るゝ師走の人の眉太し 青峰集 島田青峰
干蝮この軽きこと師走市 山田千秋
打ちこぼす小豆も市の師走かな 水田正秀
暮の市ひとつの背中追ひにけり 谷口桂子
歳凶に師走の市の人淋し 佐藤紅緑
王孫を市にあはれむ師走かな 子規句集 虚子・碧梧桐選
行灯の陰に市ふる師走かな 水田正秀
裏住の底をくぐるや暮の市 丈草
酔李白師走の市に見たりけり 高井几董
雪の上に炭火旺んや歳の市 暮雪
なきごゑの一縷遠ゆく歳の市 福永耕二
姉さんと呼ばれてふりむく歳の市 宇多喜代子
引当てし鰤一本や歳の市 小野喬樹
掃き寄せし雪に夕陽や歳の市 大谷句佛 我は我
旅びとわれに歳の市灯の寒からず 林原耒井 蜩
歳の市を抜け厚肉を地下にたぶ 高井北杜
歳の市裏通りより入りけり 桂信子
歳の市青空ひろくなりにけり 角川春樹
甘酒の老舗はくらし歳の市 秋櫻子
窈窕と吾妹はゆけり歳の市 飯田蛇笏 霊芝
風にのる藁の香藻の香歳の市 鍵和田[ゆう]子 飛鳥
がさ市の山と荷積まれ立て掛けられ  高澤良一  さざなみやつこ
がさ市の風素っとんで来たりけり  高澤良一  ぱらりとせ
置炬燵出てがさ市の客相手  高澤良一  鳩信
ガサ市のけふを強気に吹く風よ  高澤良一  随笑

以上
by 575fudemakase | 2014-12-15 00:05 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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インターネットの「Google」や「yahoo」の検索ボックスから、季語等を入力して数多くの例句を得られれば大変便利である。

具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

ユーザーズ辞書定義

▼iPadの場合
設定>一般>キーボード>ユーザーズ辞書

単語 575筆まか勢
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▼kindleの場合
アプリ>設定>言語とキーボード>キーボードの設定>ユーザーズ辞書

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表記 575筆まか勢

PCの場合も同様に「ユーザーズ辞書」機能を使い、前もって定義しておく。

春の季語から現在の当季季語までは既に表示可能である。
来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

以上

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