探梅

探梅

例句を挙げる。

あなづりし道に迷ひぬ探梅行 松本たかし
この道をわれらが往くや探梅行 高浜虚子
しんがりが好き探梅も人生も 木田千女
すれすれに基地の金網探梅行 沢木欣一
としの夜や梅を探りに花屋迄 田女
どこからも見ゆる露坐仏梅探る 加藤富美子
もういちまい余分にはおり探梅行 高澤良一 さざなみやっこ 
もう何もなきところまで梅探る 藤崎久を
丁度良い日和となりぬ探梅行 原田一身
丘ひとつ越え探梅のつもりなり 藤田湘子 てんてん
仏心をもて探梅のよろこびを 松村蒼石 雁
健脚のしんがりをゆく探梅行 升田 義次
即吟派遅吟派梅を探らんと 高澤良一 随笑 
厠借る探梅の身を細うして 吉本伊智朗
同窓会果て菅公の梅探る 山田弘子 螢川
向ひ丘探梅の人現はれぬ 西山泊雲 泊雲句集
土湿る山に早梅探らむと 高澤良一 素抱 
城あとの梅を探りてただひとり 上村占魚 球磨
密談のほしいままなる探梅行 上野英一
山の辺の道を外れては梅探る 廣瀬ひろし
年の夜や梅を探りに花屋迄 田女
座席えてねむし探梅のビラさがる 原田種茅 径
思はざる急流とあふ探梅行 能村登四郎
探り得し梅の応へてふるふ蕊 亀井糸游
探梅となくわが庭の梅に会ふ 後藤比奈夫
探梅に仙人杖を手放さず 辻田克巳
探梅に夕日まだある天守閣 山本洋子
探梅に行きし如くに逝かれけり 大峯あきら 宇宙塵
探梅のあとさがりなる袴かな 銀漢 吉岡禅寺洞
探梅のいづこを行きて旅の空 玄
探梅のこゝろもとなき人数かな 後藤夜半
探梅のしばらくありし舟の上 綾部仁喜 寒木
探梅のつきあたりたる山葵沢 岡井省二
探梅のどろんこの足袋提げてをり 米澤吾亦紅
探梅のはぐれたれどもいづれ逢はむ 草野駝王
探梅のはずが地酒につかまりし 能村研三
探梅のひとちりばめて西山は 田中裕明 櫻姫譚
探梅のまれに話して二人なる 皆吉爽雨
探梅のやがて明るき木の音 安藤久美
探梅のやはらかき土踏みにけり 小島健 木の実
探梅のわが古マント翼あり 皆吉爽雨
探梅のダムに映りて落ちあふも 亀井糸游
探梅のナップザックに電子辞書 川崎展宏
探梅の一人に木戸の開いてゐし 斉藤友栄
探梅の一壺酒われら明治つ子 佐野まもる
探梅の一行の列伸びながら 原田一郎
探梅の人が折り行く岸の芦 前田普羅 能登蒼し
探梅の人が覗きて井は古りぬ 前田普羅 新訂普羅句集
探梅の人声ゆるる水の上 宮田正和
探梅の墳の道またゆきどまり 小澤満佐子
探梅の夕雲色を加へそむ 綾部仁喜 樸簡
探梅の女湧き泉湧きつゞく 横山白虹
探梅の寒さばかりを言ひどほし 正木ゆう子 静かな水
探梅の帰路一水の光るあり 三浦十八公
探梅の思ひに近所あるきけり 瀧春一
探梅の我に頭をさげし人 田中裕明 櫻姫譚
探梅の戻りの空の繭いろに 西川保子
探梅の探しあてたる一二輪 高澤良一 宿好 
探梅の文あり義光忌を思ふ 笹沢信
探梅の暖かき日と寒き日と 高濱年尾 年尾句集
探梅の松をくぐりて行きにけり 岩田由美 夏安
探梅の母を伴ふ一青年 三橋鷹女
探梅の渡舟をかへし戻かな 風生
探梅の熊立ちさうな所なる 茨木和生 往馬
探梅の空に聞きたる羽音かな 上村占魚 鮎
探梅の空に近づくところかな 岩田由美
探梅の空のつづきに洛外図 河村祐子
探梅の空まだ硬し絵馬の花 岡本ひろ子
探梅の紙の皿なるがんもどき 藤田湘子
探梅の臍に 懐炉の火の一点 伊丹三樹彦
探梅の萱踏み分けてありにけり 茨木和生 倭
探梅の行手行手にある日射 中島よし絵
探梅の記事あり雑炊の朝餉了ふ 原田種茅 径
探梅の谺に応ふ声のあり 米沢吾亦紅 童顔
探梅の赤土ぬれて窪みけり 中田剛 珠樹
探梅の連れの煩はしくなりぬ 片山由美子 天弓
探梅の道すがらなる草鞋綯ひ 石川桂郎 四温
探梅の酒にさながら弱法師 吉本伊智朗
探梅の間に半生を聞かさるる 中戸川朝人 尋声
探梅の隠れ歩きに似たりけり 大石悦子 聞香
探梅の風を案内役とする 岡本久一
探梅の馬車ゆるることゆるること 篠原鳳作
探梅の鴉の多き空となる 米沢吾亦紅 童顔
探梅の鶏鳴不意に起りけり 池田秀水
探梅は岩躍り越す水見たり 大峯あきら
探梅も索道の荷も千早へと 皆吉爽雨
探梅やかしこと計り鷹ケ峰 西山泊雲 泊雲句集
探梅やここも人住むぬくさにて 田中裕明 花間一壺
探梅やしきりに出会ふ薪車 西山泊雲 泊雲句集
探梅やのつと見えたる三笠山 山本梅史
探梅やみささぎどころたもとほり 青畝
探梅や一間上の九十九折 白泉
探梅や不意に崖なす城址みち 鍵和田[ゆう]子 浮標
探梅や人目に霞むところまで 耕二
探梅や伏見の巫子の付き戻り 川崎展宏
探梅や古地図にある道たどり 朝木芳子
探梅や四月半の雪を踏み 遠藤梧逸
探梅や園の窪みへ日を溜めて(大倉山) 河野南畦 『風の岬』
探梅や天城出て来し水ゆたか 龍太
探梅や奥の岩戸を心あて 楠目橙黄子 橙圃
探梅や宇津の山道踏みもして 矢島渚男
探梅や山の名のつく駅に降り 池田秀水
探梅や崖の上より石叩 岸本尚毅 舜
探梅や庵主が古きひきまはし 河野静雲 閻魔
探梅や御菩薩池は遠からず 活刀
探梅や志賀の浦波道にのり 碧城
探梅や息深くして梅に寄る 下村ひろし 西陲集
探梅や日当る岩にもたれもし 西山泊雲 泊雲句集
探梅や枝の先なる梅の花 高野 素十
探梅や海見えて川寒くなる 中拓夫
探梅や温泉の塩味の残る唇 ふけとしこ 鎌の刃
探梅や湧水に飼ふ鯉一尾 名和直子
探梅や眉の濃き子を伴ひて 川崎展宏
探梅や石の音色のよかりける 田中裕明 櫻姫譚
探梅や穴師の犬に吠えられて 川崎展宏
探梅や竹積む音の遥かより ながさく清江
探梅や紙の皿なるがんもどき 藤田湘子 去来の花
探梅や途すがらなる杣の梅 羽公
探梅や遠き昔の汽車にのり 誓子
探梅や頓兵衛渡うち渡り 池内たけし
探梅や風と渡りし橋いくつ 平子公一
探梅や鶏あきんどに追ひすがり 米沢吾亦紅 童顔
探梅行そのまま海を越えにけり 日原傳
探梅行へ数式のほぐれざる 田中裕明 櫻姫譚
探梅行伸びてちぢみて二十人 中村明子
探梅行崖より砂のこぼれけり 棚山波朗
探梅行紀州一国見下ろして 大島雄作
探梅行鳴瀧塾址垣間見て 下村ひろし 西陲集
探梅行鶏おどろかし通りけり 前田普羅
暗き日に探りて暗き梅を得し 相生垣瓜人 明治草抄
暮るるまで富士に雲なし探梅行 蓼汀
暮色いま海より蒼し探梅行 中村祐子
梅を探りて病める老尼に二三言 高浜虚子
梅探すごとく出て提げ豆腐器 石川桂郎 含羞
梅探りつゝ天平の礎石まで 徳永 球石
梅探る離宮の奥に舟着場 増山千鶴子
歩板かけ谷の十戸や梅探る 大久保橙青
母われの掌を握る嬰よ梅探らう 仙田洋子 雲は王冠以後
洗ひたての日が当りをり探梅行 能村研三 海神
浪しろき海をはるけく探梅行 軽部烏頭子
涸れ川を右し左し探梅行 五十嵐播水 播水句集
涸滝のかよひそめをり探梅行 大橋櫻坡子 雨月
猫なでてゐる探梅の昏き坂 石寒太 翔
終着は飲み屋なりけり探梅行 滝野緑雨
草鞋に帽子まぶかし探梅行 西山泊雲 泊雲句集
薄壁の手近に探れ梅の花 浪化
誘はれてきしだけのこと探梅行 波多野爽波 鋪道の花
誰もちがふ時間を歩く探梅行 鎌倉佐弓 潤
身の紐をきつめに締むる探梅行 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
軒の柊梅を探るにおぼつかなし 服部嵐雪
雪の原なる探梅の五六人 長谷川櫂 天球
香を探る梅に蔵みる軒端かな 芭蕉
骨揚げを待つ探梅のごとく出で 中戸川朝人 尋声
早過ぎることは承知の上の探梅  高澤良一  素抱
探梅の手土産鳩の豆落雁  高澤良一  石鏡
探梅といふにはあっさり戻り来ぬ  高澤良一  石鏡
探梅にうつつを抜かす顔ぶれは  高澤良一  石鏡
探梅のはてこの道でよいのやら  高澤良一  石鏡

以上
by 575fudemakase | 2015-01-30 00:42 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://fudemaka57.exblog.jp/tb/23455044
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

プロフィールを見る

S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

カテゴリ

全体
春の季語
夏の季語
秋の季語
冬の季語
新年の季語
句集評など
句評など
自作
その他
ねずみのこまくら句会
未分類

以前の記事

2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
more...

フォロー中のブログ

ふらんす堂編集日記 By...

メモ帳

▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

検索

タグ

最新の記事

朝冷 の俳句
at 2017-10-16 09:58
雨冷 の俳句
at 2017-10-16 09:57
秋冷 の俳句
at 2017-10-16 09:56
ひえびえ・ひやひや の俳句
at 2017-10-16 09:54
秋湿り の俳句
at 2017-10-16 03:21

外部リンク

記事ランキング