千両

千両

例句を挙げる。

いくたび病みいくたび癒えき実千両 石田波郷
かけ足で死がちかづくか実千両 石田貞良
わが庭のもの千両も万両も 森澄雄 游方
千両か万両か百両かも知れず 星野立子
千両がとても綺麗に年の内 高澤良一 燕音 
千両に病める日数のうす埃 真紀女
千両に祝がるる年を重ねけり 高澤良一 ぱらりとせ 
千両の一粒こぼし活け終る 石垣弘子
千両の一粒づつに弥陀の雨 篠原二歩
千両の実だけが紅し日照雨過ぎ 細田寿郎
千両の実のいちいちに寒没日 斎藤玄
千両の実のくれなゐの日暮にゐ 角川春樹
千両の実のつかれ見し二月盡 池邊 美保子
千両の実の凍てやうや福寿草 増田龍雨 龍雨句集
千両の実も万両の実も赤し 稲田 重子
千両の実をこぼしたる青畳 今井つる女
千両の実付きのわるき年逝かす 高澤良一 ももすずめ 
千両の日のあるまでをあそびけり 文三
千両の目が涼しけれ後家殺し 筑紫磐井 婆伽梵
千両の紅めでたさや初手水 河野静雲
千両もて玄関飾り立てにけり 高澤良一 宿好 
千両や一夜の雪に寺の変 澄雄
千両や君らは知らぬ酪 鈴木六林男 王国
千両や大墨にぎる指の節 長谷川かな女
千両や夫病みてより月日濃き 飯野てい子
千両や日陰をつねの遊女塚 中村翠湖
千両や深息といへど短か息 石田波郷
千両や筧の雫落ちやまず 浴子
千両や筧一滴づつの音 片山那智児
千両や踵れまぶたなる六地蔵 高井北杜
千両をどのあたりより折りぬべき 坤者
千両を供へ霊泉祀らるる 清崎敏郎
千両五百圓萬両三百圓 佐々木六戈 百韻反故 初學
半日にして千両の啄まれ 木内彰志
名は千両といふ明るくて寂しくて 有働亨
婚の荷の届きし部屋の実千両 木村ヤスエ
実千両猫がとほれば冴ゆるなり 太田鴻村 穂国
実千両行間幽き盲人史 春兆
実家から千両貰ふを習ひとす 高澤良一 宿好 
客死して火よりも鮮に実千両 古舘曹人 樹下石上
家具買って家具捨てきれず実千両 三苫知夫
山より日ほとばしりきぬ実千両 永田耕一郎
師亡きいま千両の実にうち跼み 皆川白陀
御霊屋の萬両の冷え千両に 山口都茂女
戦勝の国土にみのり実千両 長谷川かな女 雨 月
枝折戸を閉ざす山荘実千両 五十島典子
枝移り激しくなりぬ実千両 加藤耕子
母遥かかの千両の赤き実も 北原志満子
水替へて千両の実をこぼしけり 星野すま子
活け了へて千両の揺れとどまりぬ 相馬沙緻
活け終えし松の根締は実千両 山崎道子
流寓の果てのふるさと実千両 高橋沐石
源三位墓前眼に沁む黄千両 松本 進
潮騒や千両畑に日の籠り 観世真希子
猿股を潜りて庭や實千両 佐々木六戈 百韻反故 わたくし雨
祇王祇女他無縁墓実千両 田中水桜
網代天井千両の実を低く活け 伊藤敬子
襖絵の墨の薄るる実千両 古田紀一
賜りし赤子の声や実千両 森川梅代
顔洗ふ千両のある三ヶ日 藤村克明
風吠えて一人の僧と山千両 野沢節子
黄千両藁の節ほど日がのびて 藤村克明
千両にいい値がついて街師走  高澤良一  石鏡

以上
by 575fudemakase | 2015-01-21 00:06 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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