人気ブログランキング | 話題のタグを見る

山桜 の俳句

山桜 の俳句

山桜 の例句 (←ここをクリック)
http://fudemaka57.exblog.jp/23763611/


山桜 補遺

あこがれのたましひ宿れ山桜 佐藤鬼房
あは月のよべあかつきの山ざくら 森澄雄
あら壁のあつてかひなし山桜 政岡子規 山桜
いとさまの手を引く道や山桜 政岡子規 山桜
いにしへも火による神や山桜 飯田蛇笏 霊芝
いばら野やさかりとみゆる山桜 飯田蛇笏 山廬集
うそさむう空へ解けゆく山桜 松村蒼石 雁
おのが葉と花の競ひて山ざくら 鷹羽狩行
かの谷に細き径あり山桜 山口青邨
くたぶれて夕やまざくら白かりき 日野草城
ここにありここにもありと山桜 右城暮石 散歩圏
この径をゆくしづごころ山桜 山口青邨
ざわ~としてさむき日の山桜 右城暮石 句集外 昭和十年
せゝらぎに耳すませ居ぬ山桜 杉田久女
その上の雲のふくらみ山ざくら 鷹羽狩行
とりいだす屏風ひらくや山桜 山口青邨
ながれがここでおちあふ音の山ざくら 種田山頭火 草木塔
ほくほくと馬がおり来る山桜 臼田亜郎 定本亜浪句集
ほつと谷桜ほつほつ山桜 鷹羽狩行
まだ春か奥蓼科の山桜 林翔
みづうみはささらさざなみ山桜 上田五千石『天路』補遺
みづからの歳月を経し山桜 津田清子
バス待つと居ればゆふづく山ざくら 日野草城
ルオーセザンヌ山桜いま夕明り 飯田龍太
ワイパーを止めず停車す山桜 右城暮石 虻峠
一つ温泉に四方の白雲山ざくら 飯田蛇笏 家郷の霧
一切経会の風に舞ふ山桜 佐藤鬼房
一木の山桜咲き散りてゆく 右城暮石 句集外 昭和五十五年
七つ滝七つに照りて山ざくら 能村登四郎
三つまたやどの道行かば山桜 政岡子規 山桜
二三日はちりさかりけり山桜 政岡子規 山桜
五月なほ雪舞ふ国の山ざくら 飯田龍太
人恋し夕山桜黒本尊 内藤鳴雪
今昔の句歌きらきらと山ざくら 飯田龍太
何物が死んて此墓山桜 政岡子規 山桜
倚りかかる石も仏や山桜 山口青邨
兵燹に杉は残りて山桜 政岡子規 山桜
分校はけふ半日や山ざくら 星野麥丘人
制札にちりかゝりけり山桜 政岡子規 山桜
十許り灯の並びけり山桜 政岡子規 山桜
午後は日のひかりひもじき山ざくら 鷹羽狩行
古井戸にもたれて咲きぬ山桜 政岡子規 山桜
同じことば同じにいでぬ山ざくら 岡井省二 夏炉
名の川の垂水に発す山桜 上田五千石 琥珀
名園はかくす山桜杜の中 山口青邨
呼気の間の山ざくら山櫻かな 岡井省二 鯨と犀
咲きかけか咲き終りかと山桜 右城暮石 天水
咲き残りいよいよ白し山桜 清崎敏郎
営林局研修林の山桜 右城暮石 句集外 昭和五十七年
土くれに鍬の峰打ち山ざくら 上田五千石 風景
垣間見を許さぬこの扉山桜 杉田久女
声明のうす暮れどきや山ざくら 森澄雄
夕月や風吹き入るゝ山さくら 政岡子規 山桜
夜桜や星数透くは山桜 中村草田男
大仏のよごれた顔や山桜 政岡子規 山桜
大仏の耳かくれけり山桜 政岡子規 山桜
大仏の顔よごれたり山桜 政岡子規 山桜
太陽を海より招き山ざくら 鷹羽狩行
女の一語男等よろこぶ山桜 中村草田男
妻にまだ薪水の労山桜 上田五千石『天路』補遺
子の恥部にあたたかき風山ざくら 飯田龍太
子を連れて母の炉にあり山ざくら 松村蒼石 雪
寝釈迦山へ大傾や山桜 山口青邨
小峠に海道憩ふ山ざくら 百合山羽公 寒雁
小突きあひ跳ねゆく姉妹山桜 佐藤鬼房
尼もゐて鮓を開くや山桜 河東碧梧桐
尾上の日眉あたたむる山ざくら 中村草田男
山さくら何の苦もなく咲にけり 政岡子規 山桜
山ざくら「名を惜しめ」とは対自の語 中村草田男
山ざくら一樹一樹の夕日かな 細見綾子
山ざくら今満開の蒼みとも 能村登四郎
山ざくら僧と嫗と道づれに 飴山實 花浴び
山ざくら初花白しとも白し 山口青邨
山ざくら勇むを制する勇み声 中村草田男
山ざくら咲くところまで来て憩ふ 右城暮石 散歩圏 補遺 頑張れよ
山ざくら咲く直前のさくら色 右城暮石 天水
山ざくら女人その身へ手を添へて 中村草田男
山ざくら少女含漱の身を反らす 岡本眸
山ざくら徹夜工事の強燭光 鷹羽狩行
山ざくら捲き足捲き足乙女駈く 中村草田男
山ざくら散りたる石に憩ひけり 山口青邨
山ざくら散りゆくそこが親不知 鷹羽狩行
山ざくら散り来る椎の木かげかな 山口青邨
山ざくら日あたれば花消えにけり 山口青邨
山ざくら明りを曳いて酢を汲みて 岡井省二 山色
山ざくら水平の枝のさきに村 大野林火 潺潺集 昭和四十一年
山ざくら濃くしてつのる盆地冷え 能村登四郎
山ざくら炉辺の格子にうち仰ぎ 山口青邨
山ざくら父子の名前に蛇と龍と 中村草田男
山ざくら男に眉宇といふ言葉 藤田湘子 神楽
山ざくら白鷺は白足りにけり 岡井省二 明野
山ざくら石の寂しさ極まりぬ 加藤秋邨
山ざくら碓氷くだりて日の炎ゆる 角川源義
山ざくら蕾そろひぬ君うけよ 山口青邨
山ざくら蕾を刎ねて旭ににほふ 山口青邨
山ざくら見て現なし波かぶり 山口青邨
山ざくら陶師夫妻の遠会釈 飯田龍太
山ざくら陸奥への道は遠きかな 村山故郷
山又山山桜又山桜 阿波野青畝
山桜あさくせはしく女の鍬 中村草田男
山桜あたりに雲もなかりけり 政岡子規 山桜
山桜いくさのあとゝ思はれず 政岡子規 山桜
山桜さく手際よりちる手際 政岡子規 山桜
山桜しばしにしばし谷へ散る 中村草田男
山桜とほす日ざしに笠脱がで 中村草田男
山桜ひたすら散つて己れ消す 津田清子
山桜一枝に日あり海暮るる 山口青邨
山桜一鳥を入れ花降らす 松崎鉄之介
山桜三分咲きたる葉の若し(榊原温泉にて二句) 細見綾子
山桜仁王の腕はもけてけり 政岡子規 山桜
山桜仏の御衣ゆるやかや 大野林火 月魄集 昭和五十四年
山桜仰ぎつつゆき人にあふ 山口青邨
山桜仰ぐ宗祗の墓に立ち(箱根湯本) 細見綾子
山桜伐られ霧中へ捨てられる 金子兜太
山桜低きながらの八雲起つ 中村草田男
山桜六窓庵を立ち出でて 山口青邨
山桜夜もちるうすき月の出て 山口青邨
山桜夢を埋めて散りにけり 政岡子規 山桜
山桜屏風に描けるより淡し 山口青邨
山桜山深ければ羞ぢらへる 山口青邨
山桜峡田の畦のまつさをに 相馬遷子 山国
山桜恋をはなれて哀れ也 政岡子規 山桜
山桜杉の闇よりもれてけり 政岡子規 山桜
山桜杉の闇よりもれにけり 政岡子規 山桜
山桜松より高く咲かんとす 山口青邨
山桜根にも一りん咲出でゝ 渡邊白泉
山桜濡れ身の黒を観世音 上田五千石 天路
山桜白きが上の月夜かな 臼田亜郎 定本亜浪句集
山桜稚葉たたみ蕾垂れ 山口青邨
山桜蕾をそろへ雨はげし 山口青邨
山桜見る目うるめりことしもや 松村蒼石 雪
山桜詠まんとこころ沈めをり 松村蒼石 雪
山桜頭を振り奔る渓の水 中村草田男
山桜高し七年独居あと(岩手県花巻、高村光太郎遺跡) 細見綾子
山腹に墓一と本の山桜(伊豆白田ホテル) 細見綾子
岸波の白くつづけり山ざくら 山口青邨
崖崩れよりまぬがれて山桜 阿波野青畝
嶮峻を出でし朝日子山ざくら 山口青邨
巌壁も見わかぬ雪や山ざくら 水原秋櫻子 殉教
帰郷近し更けゆく卓上山ざくら 中村草田男
幾山を越えし残んの山桜 山口青邨
庭草にあさもやのこり山桜桃熟る 飯田蛇笏 春蘭
弁慶の指のあとあり山桜 政岡子規 山桜
惜命ならぬ惜名や散る山ざくら 中村草田男
折りくれは半分は散るや山さくら 政岡子規 山桜
折りとりし花のしづくや山桜 飯田蛇笏 山廬集
振役者らに一本の山ざくら 飯田龍太
排泄をさつと水洗山桜 山口誓子
提灯の短冊赤し山桜 政岡子規 山桜
放生のあと洞然と山ざくら 飯田龍太
敦盛の鎧に似たり山桜 政岡子規 山桜
日のあたる色となりゆく山ざくら 鷹羽狩行
日のありしところに月や山ざくら 鷹羽狩行
日暮るゝや寺に灯ともす山桜 政岡子規 山桜
日雀もはらに日のいろの山ざくら 岡井省二 有時
昃りし枯木の中の山桜 清崎敏郎
昼の月うすうすかかる山桜(吉野山) 細見綾子
晩年の父母あかつきの山ざくら 飯田龍太
暈を被て日はそそぐなり山桜 大野林火 方円集 昭和四十九年
曙や露とくとくと山桜 臼田亜郎 定本亜浪句集
曲江のにごらぬ雨や山ざくら 飯田蛇笏 雪峡
朝なれば朝の姿の山桜(榊原温泉にて二句) 細見綾子
朝日への拍手にひらく 山桜 伊丹三樹彦
杉山に相交はらず山ざくら 山田みづえ 草譜
材木の置場に太き山桜 百合山羽公 寒雁
杣の子の木のぼり上手山ざくら 山口青邨
杣の斧研ぎ重りして山ざくら 鷹羽狩行
枯枝落ち山路のごとく山ざくら 山口青邨
此風は都を吹かす山桜 政岡子規 山桜
歳月にしがらみ掛けよ山桜 橋閒石 微光
母のシヨール小花模様よ山桜 松崎鉄之介
氷解けて桜咲く也榛名山 政岡子規 桜
法螺貝を真近に吹かれ山ざくら 飯田龍太
洗面の水の切れ味山ざくら 鷹羽狩行
海を来てはや葉支度の山ざくら 鷹羽狩行
深吉野の眉雪のごとく山ざくら 鷹羽狩行
渓流に日の流れゐる山桜(兵庫県武田尾の桜山) 細見綾子
減水のダム湖蜿蜒山桜 右城暮石 散歩圏
湖に浮びて今日の山ざくら 飯田龍太
湯の少女臍すこやかに山ざくら 飯田龍太
湯女がゆく崖に道あり山ざくら 山口青邨
満月にうはの空なる山ざくら 飯田龍太
満月に浮かれ出でしは山ざくら 飯田龍太
漣は密に日ぐれの山ざくら 飯田龍太
潺潺と流れ絶やさじ山桜 上田五千石『天路』補遺
澄みとほる暮天のいまは山桜 上田五千石『森林』補遺
瀞に映らむと乗り出し山ざくら 鷹羽狩行
瀧に濡れ咲かむとすなり山ざくら 水原秋櫻子 殉教
火噴かねばただの枯山桜島 津田清子
灯台にゆく郵便夫山ざくら 山口青邨
炭竈のつめたき頃や山桜 政岡子規 山桜
照鷽や花芽をほどく山ざくら 森澄雄
生き足りてにこにこと姥山桜 森澄雄
甲斐駒の雲間の雪や山ざくら 水原秋櫻子 殉教
男より女の多し山桜 政岡子規 山桜
男童も女童も羅漢山桜 山口青邨
目隠しの女あぶなし山桜 政岡子規 山桜
石摺のその跡黒し山桜 政岡子規 山桜
磧かけめぐる鍛練山桜 右城暮石 句集外 昭和四十八年
穹に散れば穹の色透き山ざくら 鷲谷七菜子 銃身
空ふかく梢さわげり山ざくら 山口青邨
立てかけて女鍬あり山桜 大野林火 潺潺集 昭和四十一年
筆筒や筆と挿し置く山ざくら 水原秋櫻子 重陽
紙漉くや杉にまじはる山ざくら 森澄雄
老人のひとりの家の山ざくら 飯田龍太
耕は土との語り山桜 上田五千石『琥珀』補遺
船すすむ島山桜すれすれに 上村占魚 球磨
花のなか太き一樹は山ざくら 桂信子 草樹
花はあはれ葉は緋縅の山桜 山口青邨
花吸の二羽ゐて揺らす山桜 飴山實 花浴び
花神赫と日を配りけり山桜 大野林火 方円集 昭和五十年
草臥てよし足引の山桜 政岡子規 山桜
葉は紅にそぼぬれ雨の山桜 山口青邨
蒲団敷く硝子戸一重山桜 右城暮石 上下
蔓かけて共に芽ぐみぬ山桜 前田普羅 普羅句集
見下しに行く川べりの山桜 右城暮石 句集外 昭和五年
言満つる封書の重み山ざくら 林翔 和紙
谷に満つ五百の仏山桜 山口青邨
谷より幼な蛙きこえて山ざくら 森澄雄
谷川にうづまく波や山桜 政岡子規 山桜
谷音をききゐて仰ぐ山ざくら 森澄雄
谷風となり眼のまへの山ざくら 岡井省二 夏炉
賭弓や女もまじる山桜 内藤鳴雪
赤きあをき葉を見いでつつ山桜 松村蒼石 雁
身延九里四山鎮守す山桜 百合山羽公 寒雁
軒の下一朶は咲けり山桜 山口青邨
返り花満ちてあはれや山ざくら 水原秋櫻子 餘生
道づれに山桜桃の花を渚径 斎藤玄 狩眼
酔ふて寝て夢に泣きけり山桜 政岡子規 山桜
里人や古歌かたれ山桜 村上鬼城
鋤きいそぐこれで総出か山ざくら 平畑静塔
門前に児待つ母や山桜 政岡子規 山桜
阪本の人家暮れたり山桜 政岡子規 山桜
陣笠に雫散る也山桜 政岡子規 山桜
雨の渓一夜ににごる山ざくら 水原秋櫻子 殉教
雨降れば雫しきりや山ざくら 山口青邨
雪折れのまま万蕾の山ざくら 鷹羽狩行
雪折れは昨日のごとく山ざくら 鷹羽狩行
雲といふたわけを殺せ山さくら 政岡子規 山桜
雲と言ひし古人なつかし山桜 右城暮石 句集外 昭和五年
雲水の黒の足早山ざくら 森澄雄
靖湯の瑠璃の湯壷や山ざくら 水原秋櫻子 殉教
風が駈け上りて騒ぐ山ざくら 鷹羽狩行
風に映え泉におそき山ざくら 飯田蛇笏 白嶽
飢餓仏の累々谷に山桜 山口青邨
鯉老いて黒剥落す山ざくら 森澄雄
黄金の葉も花とせり山桜 山口青邨
黒門に丸の跡あり山さくら 政岡子規 山桜

山桜 続補遺

あの峯に人はおらぬか山桜 孤屋
うき世木をふもとに咲ぬ山桜 其角
おもしろや海にむかへば山桜 句空
けふ来ずて見ぬ友ゆかし山桜 高井几董
さつと咲さつと散けり山ざくら 木導
しかはいざ伊勢の辰巳の山桜 露川
しはぶきや奥に聞ゆる山ざくら 四睡
しほ風に豆腐は黒し山桜 馬場存義
しほ鱈や塩うれしがる山桜 鼠弾
たはれたる鹿の歯形や山桜 千奈
ちぎれたる雲や行かふ山ざくら 桃妖
ちる風は雪より寒し山ざくら 諷竹
なつかしや身ひとりに降山桜 琴風
なまぐさい風落すなり山ざくら 嵐雪
なりものといふ気もなくて山ざくら 朱拙
ひかぬ時しころはきれて山ざくら 其角
ひときりはひしなかりけり山ざくら 北枝
ひら地にはなくてけはしや山桜 路通
ふか入のした日の脚や山桜 千代尼
またゝきに気は付ぬ也山ざくら 野径
むかしたれはやうちれとは山桜 野水
むかし道見上て過ぬ山ざくら 黒柳召波
もみぢ見や寺の屏風のやまざくら 三宅嘯山
やまざくらちるや小川の水車 川合智月
やまざくら取つくろはぬ一重かな りん女
やまざくら唯もろともに犬のこゑ 秋之坊
やまざくら身を泣哥の捨子哉 其角
やまざくら銭をつかへば坂もなし 尚白
やま桜うつぼに折て帰也 黒柳召波
やま桜又亭坊の卑下ばかり 尚白
やま桜翌を思はぬ風情哉 三宅嘯山
ゆき~て虹の根ひくし山桜 池西言水
われ咲てさびしがほ也山ざくら 支考
一刷毛の雲や入日の山ざくら 李由
一時に開も散も山桜 許六
一枝はおらぬもわろし山ざくら 尚白
一渡しおくれて乗や山桜 水颯
三日有天下法度や山ざくら 朱拙
上人のはなし尊し山ざくら 諷竹
下戸めらやかくれ所のやまざくら 孤屋
不二箱根跡見よそはか山ざくら 野坡
世の中を見切てちるか山桜 許六
世の草を見切て散か山桜 許六
二すじの道は角豆か山ざくら 其角
二日酔朝日ぞ匂ふ山桜 椎本才麿
五文字や杖にして行山桜 句空
五里なぞは朝茶の子也山桜 凉菟
人の目にあまるものなし山ざくら 小西来山
伊皿子のふまねばならぬ山桜 貞佐 桑々畔発句集
伊賀越に股引思へ山桜 桃隣
何にすれて端~青し山ざくら 千代尼
何ものが皮剥だやら山ざくら 釣壺
俤や爪先さわる山桜 琴風
入相の鐘に痩るか山ざくら 智月尼
入逢の鐘に痩るか山ざくら 智月尼
八専の空くるふなり山ざくら 魯九
其弥生その二日ぞや山ざくら 其角
初入に面かぶらばややまざくら 紫貞女
初雪や柴に咲かせて山桜 鬼貫
北谷は南谷はいま山ざくら 黒柳召波
咲ぬ木も大分見えてやまざくら 卓池
咲ばこそ増賀の墓も山ざくら 句空
咲ばちるうき世も飛鳥山ざくら 馬場存義
咲も散も一木づゝせよ山桜 挙白
品川や海手にかたぐやまざくら 井上士朗
品川や海手にかたぐ山ざくら 士朗 鶴芝
唐僧も見るや吉野ゝ山桜 凡兆
墓原や是をうき世の山ざくら 松岡青蘿
大竹の間に咲や山ざくら 木導
天井に首はつかへて山ざくら 李由
女子どし押てのぼるや山ざくら 千代尼
婆々嚊の人評しけり山ざくら 三宅嘯山
守るてふ春はいなりの山桜 馬場存義
宿とりて風呂に入間も山ざくら 松岡青蘿
寛永の銭を蒔てや山ざくら 晩得 哲阿弥句藻
小坊主や松にかくれて山ざくら 其角
山ざくら宗祇はものに念が入 十丈
山ざくら猿を放して梢かな 其角
山ざくら老にけらしな伽藍石 千奈
山ざくら行つく迄の匂ひかな 仙化
山ざくら表具してみるかすみかな 知足
山ざくら見ゆる昨日の所かな 李東
山ざくら鏡こひしき僧あらん 其角
山ざくら雲に浮たり*沈だり 十丈
山の字に神もさびけりやまざくら 支考
山伏の山といつぱや山桜 許六
山彦の筋をわたるや山ざくら 助然
山桜ちるや小川の水車 智月尼
山桜をのが花とや鳴烏 支考
山桜三里あなたを都かな 尚白
山桜世はむつかしき接穂かな 猿雖
山桜焼木に安房からげたり 西鶴
山桜男と人のゆるせかし 紫貞女
岩根ふみひとめ~や山ざくら 万子
弘法のこゝにも一宇やまざくら 馬場存義
忘れじな戸なき雪隠の山ざくら 嵐雪
忠度の右のかいなや山ざくら 午寂 たつのうら
悪僧の弓はるあとや山ざくら 野明
惣門や鑓たてかけし山ざくら 琴風
我爰に天狗のわざか山ざくら 三浦樗良
数珠挽も精進仕事や山桜 野坡
日和よし牛は野に寝て山桜 鬼貫
日暮るや杉に抱こむ山桜 桜井梅室
明につく闇の浅さや山ざくら 寂芝
明ぼのゝ我を化かすや山ざくら 北枝
是を見てあそこへゆかむ山ざくら りん女
是を見てあれへは行ん山ざくら りん女
暮おしや舟へ下りたつ山桜 三宅嘯山
曙を探くかゝへて山ざくら 松岡青蘿
有たけの機をのばさばや山桜 句空
朝霧にふすべられけり山桜 りん女
木綿帆やうみにうつろふ山ざくら 句空
材木の上にあらしや山桜 黒柳召波
松伐しあとの日なたや山桜 高井几董
柴になるほどはのがれて山桜 成田蒼虬
植かへて三切リの供や山ざくら 其角
此貴賎不浄ふれずや山ざくら 野坡
段々と目にほどけゝり山ざくら 三宅嘯山
海手より日は照りつけて山ざくら 与謝蕪村
淋しいは己がこゝろぞやまざくら 三宅嘯山
淵青し石に抱つく山ざくら 高井几董
潜るとて剃はせねども山桜 千代尼
煎米に分ヶ入峯や山桜 許六
狼に喰はれてかへれ山桜 許六
猴の声今迄こはし山桜 桃妖
男あり妹に見居りて山ざくら 支考
白山やたつ雲透て山桜 仙化
白雲にのる村もあり山ざくら 其角
白雲に乗る村もあり山桜 露川
盃の沃懸にちるや山ざくら 舎羅
秋といひし哀をすまの山ざくら 高井几董
秋のこころ咲かぬ華見つ山桜 鬼貫
立臼の木取て有やゝまざくら 孤屋
竹林を出るひよろ~や山ざくら 野坡
箒持て神も出ばや山桜 支考
籏の手やかすみの上の山ざくら 魯九
米買て二日旅ねや山ざくら 素覧
肩に風裾に散して山桜 鬼貫
能ものを笑ひ出しけり山ざくら 中川乙由
若ひ衆の雪踏や憎し山桜 三宅嘯山
茶のはりにそゝつて散や山桜 許六
茶もらひに此晩鐘を山桜 其角
茸狩に扨其なりか山ざくら 知足
草履の尻折てかへらん山桜 芭蕉 江戸蛇之鮓
草鞋をはたいた木なり山桜 桜井梅室
荒井とは鎌倉にこそ山ざくら 凉菟
荷ひ来し水の清さよ山桜 三宅嘯山
蜜の香や七ッ曲りて山桜 桃隣
蟾松に吼けん山ざくら 仙化
蠣売の下谷をかけて山桜 文里 太郎河
見あまして過るばかりぞ山ざくら 卓池
見かへれば寒し日暮の山ざくら 小西来山
見ぐるしや折残されし山桜 琴風
見落な雨に手うすき山桜 吏全
請たまへ花はひとへに山桜 魯九
谷水や石も哥よむ山ざくら 鬼貫
谺にも俳名呼ぶややまざくら 馬場存義
迯るありゐる有事の山ざくら 成田蒼虬
連立て腰にしきみや山ざくら 露川
酔覚て起れば月の山ざくら 高桑闌更
重箱に入てもどるや山ざくら 梢風尼
鉄炮の失先にちるや山桜 卯七
錫杖よ心づくしのやまざくら 句空
鐘のなひ寺にも散や山桜 中川乙由
門を入ば乞食もつかず山ざくら ト宅
隙な手の鑓持さむし山ざくら 其角
雨蝦ふれ~なくや山ざくら 許六
雪消てその夜*咲筒やまざくら 馬場存義
須磨寺のめしのけぶりや山ざくら 黒柳召波
頭布とれやよき商人や山桜 北枝
風流の国主なるらん山ざくら 北枝
食の時みなあつまるや山ざくら 野坡
養生は歩んで麁菜山ざくら 野坡
饅頭で人を尋ねよ山ざくら 其角
香をむすぶ繻子や後の山桜 露伴 江戸新道
鯉のぼる滝の濁りや山桜 毛〔ガン〕
鳰のうき巣舎奇虫のやどり山桜 濁子
鳶の輪につれて寄らばや山ざくら 丈草
鴬に呼返されてやまざくら 芦角
鴬もふできに成て山ざくら 諷竹

以上
by 575fudemakase | 2016-04-03 20:39 | 春の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

カテゴリ

全体
無季
春の季語
夏の季語
秋の季語
冬の季語
新年の季語
句集評など
句評など
自作
その他
ねずみのこまくら句会
ブログ
自作j
自作y
未分類

以前の記事

2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
more...

フォロー中のブログ

ふらんす堂編集日記 By...
魚屋三代目日記
My style

メモ帳

▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

検索

タグ

最新の記事

外山滋彦著「俳句的」の指摘し..
at 2024-03-28 07:13
山本覚馬
at 2024-03-28 05:53
【桜餅】といえばどっち派?全..
at 2024-03-27 05:17
あまおう」と「とちお...
at 2024-03-24 03:42
一茶 生きもの句帖 小学館文..
at 2024-03-18 13:28
シュリンクフレーションという..
at 2024-03-13 05:15
ザッピングzapping?き..
at 2024-03-11 01:51
書道 書・筆・墨・硯の俳句
at 2024-03-08 10:04
しょどう
at 2024-03-08 09:38
すずり
at 2024-03-08 09:35
筆の俳句
at 2024-03-08 09:26
墨の俳句
at 2024-03-08 09:04
書の俳句
at 2024-03-07 18:12
佐々木敏光句集 富士山麓・秋..
at 2024-03-07 05:49
山口昭男著 波多野爽波の百句..
at 2024-02-26 02:57
ザッピングzapping?
at 2024-02-24 00:32
私の俳句入門 大野林火編 有..
at 2024-02-21 01:39
茨木和生著 右城暮石の百句 ..
at 2024-02-20 03:20
季寄せを兼ねた 俳句手帖「春..
at 2024-02-11 18:17
我が家の梅 2024/02/..
at 2024-02-06 13:51

外部リンク

記事ランキング