春惜しむ の俳句
春惜しむ の俳句
春惜しむ の例句 (←ここをクリック)
http://fudemaka57.exblog.jp/23774621/
春惜しむ 補遺
あだし野に石積みて春惜しみけり 能村登四郎
あひるの子とも共感し春惜む 後藤比奈夫
いくらかは雨にも濡れて春惜む 後藤比奈夫
かぎろひの丘を詠みたく春惜む 阿波野青畝
けふに成て頻りに春の惜くなる 政岡子規 春惜しむ
この雨はつのるなるべし春惜む 松本たかし
たゞ一人ベツドに在りて春惜む 高浜年尾
とく起きておのれひとりの春惜む 水原秋櫻子 古鏡
どこからでもよし惜春の網繕ひ 岡本眸
なかなかに散るもの多し春惜む 後藤夜半 底紅
なまくらなルーペ相手に春惜む 阿波野青畝
なまじひに瓷器に手触れず春惜む 阿波野青畝
みほとけの頸かしげ春惜しめるや 伊丹三樹彦
めし喰ひの遅いをとこよ春惜む 寥松
めまとひを引きつれて春惜みけり 後藤比奈夫
よちよちと窓までゆきて春惜む 日野草城
よみさして春惜まれし句集かも 水原秋櫻子 岩礁
よれよれの広辞苑と春惜しみけり 安住敦
わが猫も庭を見てをリ春惜む 高田風人子
わざをぎを恋ひし奥津城春惜む 阿波野青畝
ドーム古りあかねす暮雲春惜しむ 飯田蛇笏 雪峡
メモに書く句句帳に書く句春惜む 後藤比奈夫
一人に如かず春惜しむにも物思ふにも 安住敦
一山に一湯蔵し惜春譜 星野立子
上体を起す麓の春惜しみ 橋閒石 卯
串二本さしたる焼餅春惜む 山口青邨
丹の欄にさへづる鳥も惜春譜 杉田久女
九品佛迄てく~と春惜む 川端茅舎
人の顔ながめ歩きて春惜しむ 上村占魚 球磨
人は子を生みわれ惜春の髪染めて 鈴木真砂女 夕螢
人は旅にわれは机に春惜しむ 安住敦
人も旅人われも旅人春惜しむ 山口青邨
仲見世の花かんざしに春惜む 石橋秀野
傾城の文にも春を惜むかな 政岡子規 春惜しむ
切岸にけふも馬立つ春惜む 下村槐太 光背
北上の水音時に惜春賦(北上川川畔、枕流亭二句) 細見綾子
口軽く三鬼の墓に春惜しむ 右城暮石 散歩圏
四国より帰りて十日惜春忌 高田風人子
坊つちやんと親しまれつつ春惜む 後藤比奈夫
塵芥を燃やしつづけて春惜しむ 右城暮石 句集外 昭和四十二年
多摩川の雨のにごりや春惜しむ 及川貞 夕焼
妻の肩低きに手措き春惜む 日野草城
家居ふと旅にあるごと春惜む 稲畑汀子
寄り道に有馬皇子の墓惜春か 大野林火 方円集 昭和四十九年
局口より見る惜春の庭の景 能村登四郎
山での惜春竜は三指に玉離さず 中村草田男
川底の石なめらかに春惜しむ 桂信子 草影
師のごとく正座して春惜しみけり 能村登四郎
帰り来て古里の春惜しむなり 右城暮石 散歩圏
幹が春惜めり花の散りしあと 後藤比奈夫
座布団の窪みに坐り春惜しむ 上野泰
徒に惜春の語を弄しけり 相生垣瓜人 明治草
御所の句を少し拾はむ春惜む 阿波野青畝
心よわくなりて我あり春惜しむ 上村占魚 球磨
志す惜春の句や墨をする 星野立子
恋々と春惜しむ歌や局人 飯田蛇笏 山廬集
惜春あはあはと歳とり過ぎぬ 松村蒼石 雁
惜春のこころ句狂の手を握る 山口青邨
惜春のこころ石屋の石灯籠 山口青邨
惜春の一大事又一小事 相生垣瓜人 負暄
惜春の人の心にそむくもの 高浜年尾
惜春の土佐で買ひたる赤珊瑚 細見綾子
惜春の屏風絵に塗師・傘づくり 能村登四郎
惜春の座に一人の狂言師 高野素十
惜春の心しみ~人に従き 星野立子
惜春の情も剰して袴能 能村登四郎
惜春の情石に苔水に苔 後藤比奈夫
惜春の情芭蕉の像の下 山口青邨
惜春の我等の他に米婦人 星野立子
惜春の書の跳ね墨をおもひをり 能村登四郎
惜春の眼に蝙蝠のはゞたきよ 原石鼎 花影
惜春の簾をふかく相馬家は 能村登四郎
惜春の紅きものみなしたたれり 富澤赤黄男
惜春の蒔絵に顔を磨き出す 古舘曹人 能登の蛙
惜春の責も僅かに果たしけり 相生垣瓜人 明治草
惜春の闇を背にため燭をともす 古舘曹人 砂の音
惜春の風強し庭掃けど~ 星野立子
惜春やことば少なき夫とゐて 三橋鷹女
惜春やすこしいやしき紫荊 松本たかし
惜春やひそかなる日を朴の梢 藤田湘子 途上
惜春やひとつに揃ふ能の足 能村登四郎
惜春や人の言葉をかみしめて 星野立子
惜春や佃に残る一人路地 稲畑汀子
惜春や山菜そろふ普茶料理 水原秋櫻子 緑雲
惜春や思ひ出の糸もつれ解け 星野立子
惜春や指輪と同じ海の色 鈴木真砂女 居待月
惜春や捨て去りしもの得たるもの 鈴木真砂女 夏帯
惜春や父の故郷に似しときけば 星野立子
扉のひとついたくぬれしに春惜む 水原秋櫻子 岩礁
手に触るゝものを毟りて春惜しむ 右城暮石 上下
春惜しし命減らして煙草のむ 松本たかし
春惜しむ 老眼鏡の度の進み 伊丹三樹彦
春惜しむここも短かき坂の町 山口誓子
春惜しむすなはち命惜しむなり 石塚友二 曠日
春惜しむとてや面は十とひとつ 岸田稚魚
春惜しむなんじやもんじやの花も見て 右城暮石 一芸
春惜しむひとり砂丘の一斜面 大野林火 潺潺集 昭和四十一年
春惜しむ一句を鳶に盗られけり 橋閒石俳句選集 『和栲』以後(Ⅱ)
春惜しむ七十八といふ齢(よはひ) 星野麥丘人 2003年
春惜しむ三鬼の墓を取り囲み 右城暮石 散歩圏
春惜しむ何につけても母惜しむ 山田みづえ 草譜
春惜しむ天のきざはし数へつつ 佐藤鬼房
春惜しむ心と別に命愛し 富安風生
春惜しむ心はやがて子の上に 星野立子
春惜しむ戯画に鯰を加えたり 橋閒石 卯
春惜しむ湖凪ぎて富士涵る 飯田蛇笏 白嶽
春惜しむ瑞牆の岩老いたれば 石田勝彦 百千
春惜しむ白鳥(スワン)の如き溲瓶持ち 秋元不死男
春惜しむ砂丘にわれと流木と 鷹羽狩行
春惜しむ礎石くり穴雨ためて 細見綾子 曼陀羅
春惜しむ若き沙門とこまぬきて 伊丹三樹彦
春惜しむ誓子の坐せし位置に坐し 鷹羽狩行
春惜しむ語らぬ山の大いなる 上村占魚 鮎
春惜しむ遠つみかどの戒壇に 伊丹三樹彦
春惜しむ鉦とこそ聞け壬生念仏 安住敦
春惜しむ随行の笈眼に取め 大野林火 潺潺集 昭和四十三年
春惜しむ鴎たちみな沖向いて 安住敦
春惜み命惜みて共にあり 星野立子
春惜むおのが跫音をおそれつつ 水原秋櫻子 岩礁
春惜むおんすがたこそとこしなへ 水原秋櫻子 葛飾
春惜むかに燈籠のたたずまひ 清崎敏郎
春惜むくちびる紅しソーダ水 日野草城
春惜むけふは琅かん色の中 後藤比奈夫
春惜むときも半身に構ふくせ 後藤比奈夫
春惜む一日画をかき詩を作る 政岡子規 春惜しむ
春惜む同じ心の二法師 村上鬼城
春惜む同じ病を問ひ問はれ 福田蓼汀 山火
春惜む大いなるもの亡ひて 阿波野青畝
春惜む宿や日本の豆腐汁 政岡子規 春惜しむ
春惜む布団の上の寝起かな 杉田久女
春惜む心に遠き夜の雲 臼田亜郎 定本亜浪句集
春惜む心秘すれば老いにけり 阿波野青畝
春惜む情に子の手ひきゆくや 安住敦
春惜む指栞して本を手に 福田蓼汀 山火
春惜む李朝の壷の虎に対し 山口青邨
春惜む此所にはボッティチェリの画も 阿波野青畝
春惜む猪垣の杭ゆさぶつて 飯島晴子
春惜む礎石榻のごとく娘と座り 山口青邨
春惜む等身大の裸像見て 岡本眸
春惜む箒があれば箒手に 後藤比奈夫
春惜む納蘇利の面ンは青丹さび 杉田久女
春惜む食卓をもて机とし 安住敦
春惜む鹿の瞳に逢ひいとほしや 高田風人子
春惜めとて盃の大いなる 後藤比奈夫
曲馬の娘薔薇を髪挿して春惜む 野見山朱鳥 天馬
机上の物みなかたづけて春惜しむ 上田五千石『琥珀』補遺
村内を歩き廻りて春惜しむ 右城暮石 一芸
東京をふるさとにもち春惜しむ 能村登四郎
東男歴史にくらく春惜む 山口青邨
榧の木の長身に凭り春惜しむ 安住敦
汝と我相寄らずとも春惜む 阿波野青畝
河口にてわが落丁の春惜しむ 橋閒石 虚 『和栲』以後(I)
浮びては薄るる*えりと春惜しむ 能村登四郎
海の美は荒きをよしと春惜しむ 鈴木真砂女 夏帯
渦潮は俯瞰するもの春惜む 高浜年尾
湯づかれのからだ横たへ春惜しむ 上村占魚 球磨
特高と屋上に浮き春惜む 秋元不死男
玉器より瓷器に歩うつし春惜む 阿波野青畝
田の水に月の明暗春惜しむ 及川貞 榧の實
田より低き土手にしやがみて春惜しむ 細見綾子 桃は八重
病鬼灯執着の石の春惜む 水原秋櫻子 霜林
痛まねば肉といふもの春惜む 斎藤玄 狩眼
磨崖仏おはすと思ひ春惜しむ 山口青邨
礎石巨きこれに円柱惜春夢 山口青邨
神田川一つの橋に春惜しむ 深見けん二
筆談もして茶を啜り春惜む 福田蓼汀 山火
納曾利の面陵王の面春惜む 山口青邨
縁談を措き来し旅の春惜しむ 石田波郷
羇旅送り惜春の情と階降り来 石塚友二 方寸虚実
翠簾のまへ春惜みつつたふとさよ 水原秋櫻子 秋苑
胃カメラを嚥みこんで春惜しみけり 安住敦
芝を踏み恩師かたはらに春惜しむ 山口青邨
草の戸や春ををしみに人のくる 政岡子規 春惜しむ
草の石枕としてむ春惜しむ 山口青邨
草堤に坐しくづをれて春惜む 松本たかし
虚子忌には不参でありし春惜む 高田風人子
虚子留守の鎌倉に来て春惜む 杉田久女
見返り阿弥陀春惜しむかにふり返り 能村登四郎
親子ほど違ふ二人で春惜しむ 右城暮石 句集外 昭和十年
親指はほかの指見て春惜しむ 藤田湘子 てんてん
試歩五十メートル往きて春惜む 日野草城
賀の旅として北国の春惜む 阿波野青畝
賞められし生命線と春惜む 後藤比奈夫
赤褌の野呂松と春惜しみけり 能村登四郎
足休め高館の春惜むかも 阿波野青畝
身ばなれのよくて惜春の鰆とふ 能村登四郎
遠山の銘ある茶入春惜む 山口青邨
針切といふ歌切に春惜しむ 能村登四郎
長廊を出て春惜しむごとく立つ 鷹羽狩行
門蛙間のびて鳴けば春惜しむ 及川貞 榧の實
関帝に燭上り春惜しむ 石塚友二 光塵
除幕式まで惜春の蕎麦を食ふ 能村登四郎
雨降りて春惜む眉静かなり 日野草城
雲の中に立ち濡れつつぞ春惜む 水原秋櫻子 霜林
雲遠き塔に上りて春惜しむ 飯田蛇笏 春蘭
風音にまじる波音春惜む 清崎敏郎
飯綱は女山のまろさ春惜しむ 能村登四郎
鯉雁に相席と春惜しみけり 能村登四郎
鯵寿司の駅弁に春惜しまんか 石塚友二 玉縄以後
鰤網を納屋にをさめて春惜む 鈴木真砂女 生簀籠
以上
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春惜しむ 補遺
あだし野に石積みて春惜しみけり 能村登四郎
あひるの子とも共感し春惜む 後藤比奈夫
いくらかは雨にも濡れて春惜む 後藤比奈夫
かぎろひの丘を詠みたく春惜む 阿波野青畝
けふに成て頻りに春の惜くなる 政岡子規 春惜しむ
この雨はつのるなるべし春惜む 松本たかし
たゞ一人ベツドに在りて春惜む 高浜年尾
とく起きておのれひとりの春惜む 水原秋櫻子 古鏡
どこからでもよし惜春の網繕ひ 岡本眸
なかなかに散るもの多し春惜む 後藤夜半 底紅
なまくらなルーペ相手に春惜む 阿波野青畝
なまじひに瓷器に手触れず春惜む 阿波野青畝
みほとけの頸かしげ春惜しめるや 伊丹三樹彦
めし喰ひの遅いをとこよ春惜む 寥松
めまとひを引きつれて春惜みけり 後藤比奈夫
よちよちと窓までゆきて春惜む 日野草城
よみさして春惜まれし句集かも 水原秋櫻子 岩礁
よれよれの広辞苑と春惜しみけり 安住敦
わが猫も庭を見てをリ春惜む 高田風人子
わざをぎを恋ひし奥津城春惜む 阿波野青畝
ドーム古りあかねす暮雲春惜しむ 飯田蛇笏 雪峡
メモに書く句句帳に書く句春惜む 後藤比奈夫
一人に如かず春惜しむにも物思ふにも 安住敦
一山に一湯蔵し惜春譜 星野立子
上体を起す麓の春惜しみ 橋閒石 卯
串二本さしたる焼餅春惜む 山口青邨
丹の欄にさへづる鳥も惜春譜 杉田久女
九品佛迄てく~と春惜む 川端茅舎
人の顔ながめ歩きて春惜しむ 上村占魚 球磨
人は子を生みわれ惜春の髪染めて 鈴木真砂女 夕螢
人は旅にわれは机に春惜しむ 安住敦
人も旅人われも旅人春惜しむ 山口青邨
仲見世の花かんざしに春惜む 石橋秀野
傾城の文にも春を惜むかな 政岡子規 春惜しむ
切岸にけふも馬立つ春惜む 下村槐太 光背
北上の水音時に惜春賦(北上川川畔、枕流亭二句) 細見綾子
口軽く三鬼の墓に春惜しむ 右城暮石 散歩圏
四国より帰りて十日惜春忌 高田風人子
坊つちやんと親しまれつつ春惜む 後藤比奈夫
塵芥を燃やしつづけて春惜しむ 右城暮石 句集外 昭和四十二年
多摩川の雨のにごりや春惜しむ 及川貞 夕焼
妻の肩低きに手措き春惜む 日野草城
家居ふと旅にあるごと春惜む 稲畑汀子
寄り道に有馬皇子の墓惜春か 大野林火 方円集 昭和四十九年
局口より見る惜春の庭の景 能村登四郎
山での惜春竜は三指に玉離さず 中村草田男
川底の石なめらかに春惜しむ 桂信子 草影
師のごとく正座して春惜しみけり 能村登四郎
帰り来て古里の春惜しむなり 右城暮石 散歩圏
幹が春惜めり花の散りしあと 後藤比奈夫
座布団の窪みに坐り春惜しむ 上野泰
徒に惜春の語を弄しけり 相生垣瓜人 明治草
御所の句を少し拾はむ春惜む 阿波野青畝
心よわくなりて我あり春惜しむ 上村占魚 球磨
志す惜春の句や墨をする 星野立子
恋々と春惜しむ歌や局人 飯田蛇笏 山廬集
惜春あはあはと歳とり過ぎぬ 松村蒼石 雁
惜春のこころ句狂の手を握る 山口青邨
惜春のこころ石屋の石灯籠 山口青邨
惜春の一大事又一小事 相生垣瓜人 負暄
惜春の人の心にそむくもの 高浜年尾
惜春の土佐で買ひたる赤珊瑚 細見綾子
惜春の屏風絵に塗師・傘づくり 能村登四郎
惜春の座に一人の狂言師 高野素十
惜春の心しみ~人に従き 星野立子
惜春の情も剰して袴能 能村登四郎
惜春の情石に苔水に苔 後藤比奈夫
惜春の情芭蕉の像の下 山口青邨
惜春の我等の他に米婦人 星野立子
惜春の書の跳ね墨をおもひをり 能村登四郎
惜春の眼に蝙蝠のはゞたきよ 原石鼎 花影
惜春の簾をふかく相馬家は 能村登四郎
惜春の紅きものみなしたたれり 富澤赤黄男
惜春の蒔絵に顔を磨き出す 古舘曹人 能登の蛙
惜春の責も僅かに果たしけり 相生垣瓜人 明治草
惜春の闇を背にため燭をともす 古舘曹人 砂の音
惜春の風強し庭掃けど~ 星野立子
惜春やことば少なき夫とゐて 三橋鷹女
惜春やすこしいやしき紫荊 松本たかし
惜春やひそかなる日を朴の梢 藤田湘子 途上
惜春やひとつに揃ふ能の足 能村登四郎
惜春や人の言葉をかみしめて 星野立子
惜春や佃に残る一人路地 稲畑汀子
惜春や山菜そろふ普茶料理 水原秋櫻子 緑雲
惜春や思ひ出の糸もつれ解け 星野立子
惜春や指輪と同じ海の色 鈴木真砂女 居待月
惜春や捨て去りしもの得たるもの 鈴木真砂女 夏帯
惜春や父の故郷に似しときけば 星野立子
扉のひとついたくぬれしに春惜む 水原秋櫻子 岩礁
手に触るゝものを毟りて春惜しむ 右城暮石 上下
春惜しし命減らして煙草のむ 松本たかし
春惜しむ 老眼鏡の度の進み 伊丹三樹彦
春惜しむここも短かき坂の町 山口誓子
春惜しむすなはち命惜しむなり 石塚友二 曠日
春惜しむとてや面は十とひとつ 岸田稚魚
春惜しむなんじやもんじやの花も見て 右城暮石 一芸
春惜しむひとり砂丘の一斜面 大野林火 潺潺集 昭和四十一年
春惜しむ一句を鳶に盗られけり 橋閒石俳句選集 『和栲』以後(Ⅱ)
春惜しむ七十八といふ齢(よはひ) 星野麥丘人 2003年
春惜しむ三鬼の墓を取り囲み 右城暮石 散歩圏
春惜しむ何につけても母惜しむ 山田みづえ 草譜
春惜しむ天のきざはし数へつつ 佐藤鬼房
春惜しむ心と別に命愛し 富安風生
春惜しむ心はやがて子の上に 星野立子
春惜しむ戯画に鯰を加えたり 橋閒石 卯
春惜しむ湖凪ぎて富士涵る 飯田蛇笏 白嶽
春惜しむ瑞牆の岩老いたれば 石田勝彦 百千
春惜しむ白鳥(スワン)の如き溲瓶持ち 秋元不死男
春惜しむ砂丘にわれと流木と 鷹羽狩行
春惜しむ礎石くり穴雨ためて 細見綾子 曼陀羅
春惜しむ若き沙門とこまぬきて 伊丹三樹彦
春惜しむ誓子の坐せし位置に坐し 鷹羽狩行
春惜しむ語らぬ山の大いなる 上村占魚 鮎
春惜しむ遠つみかどの戒壇に 伊丹三樹彦
春惜しむ鉦とこそ聞け壬生念仏 安住敦
春惜しむ随行の笈眼に取め 大野林火 潺潺集 昭和四十三年
春惜しむ鴎たちみな沖向いて 安住敦
春惜み命惜みて共にあり 星野立子
春惜むおのが跫音をおそれつつ 水原秋櫻子 岩礁
春惜むおんすがたこそとこしなへ 水原秋櫻子 葛飾
春惜むかに燈籠のたたずまひ 清崎敏郎
春惜むくちびる紅しソーダ水 日野草城
春惜むけふは琅かん色の中 後藤比奈夫
春惜むときも半身に構ふくせ 後藤比奈夫
春惜む一日画をかき詩を作る 政岡子規 春惜しむ
春惜む同じ心の二法師 村上鬼城
春惜む同じ病を問ひ問はれ 福田蓼汀 山火
春惜む大いなるもの亡ひて 阿波野青畝
春惜む宿や日本の豆腐汁 政岡子規 春惜しむ
春惜む布団の上の寝起かな 杉田久女
春惜む心に遠き夜の雲 臼田亜郎 定本亜浪句集
春惜む心秘すれば老いにけり 阿波野青畝
春惜む情に子の手ひきゆくや 安住敦
春惜む指栞して本を手に 福田蓼汀 山火
春惜む李朝の壷の虎に対し 山口青邨
春惜む此所にはボッティチェリの画も 阿波野青畝
春惜む猪垣の杭ゆさぶつて 飯島晴子
春惜む礎石榻のごとく娘と座り 山口青邨
春惜む等身大の裸像見て 岡本眸
春惜む箒があれば箒手に 後藤比奈夫
春惜む納蘇利の面ンは青丹さび 杉田久女
春惜む食卓をもて机とし 安住敦
春惜む鹿の瞳に逢ひいとほしや 高田風人子
春惜めとて盃の大いなる 後藤比奈夫
曲馬の娘薔薇を髪挿して春惜む 野見山朱鳥 天馬
机上の物みなかたづけて春惜しむ 上田五千石『琥珀』補遺
村内を歩き廻りて春惜しむ 右城暮石 一芸
東京をふるさとにもち春惜しむ 能村登四郎
東男歴史にくらく春惜む 山口青邨
榧の木の長身に凭り春惜しむ 安住敦
汝と我相寄らずとも春惜む 阿波野青畝
河口にてわが落丁の春惜しむ 橋閒石 虚 『和栲』以後(I)
浮びては薄るる*えりと春惜しむ 能村登四郎
海の美は荒きをよしと春惜しむ 鈴木真砂女 夏帯
渦潮は俯瞰するもの春惜む 高浜年尾
湯づかれのからだ横たへ春惜しむ 上村占魚 球磨
特高と屋上に浮き春惜む 秋元不死男
玉器より瓷器に歩うつし春惜む 阿波野青畝
田の水に月の明暗春惜しむ 及川貞 榧の實
田より低き土手にしやがみて春惜しむ 細見綾子 桃は八重
病鬼灯執着の石の春惜む 水原秋櫻子 霜林
痛まねば肉といふもの春惜む 斎藤玄 狩眼
磨崖仏おはすと思ひ春惜しむ 山口青邨
礎石巨きこれに円柱惜春夢 山口青邨
神田川一つの橋に春惜しむ 深見けん二
筆談もして茶を啜り春惜む 福田蓼汀 山火
納曾利の面陵王の面春惜む 山口青邨
縁談を措き来し旅の春惜しむ 石田波郷
羇旅送り惜春の情と階降り来 石塚友二 方寸虚実
翠簾のまへ春惜みつつたふとさよ 水原秋櫻子 秋苑
胃カメラを嚥みこんで春惜しみけり 安住敦
芝を踏み恩師かたはらに春惜しむ 山口青邨
草の戸や春ををしみに人のくる 政岡子規 春惜しむ
草の石枕としてむ春惜しむ 山口青邨
草堤に坐しくづをれて春惜む 松本たかし
虚子忌には不参でありし春惜む 高田風人子
虚子留守の鎌倉に来て春惜む 杉田久女
見返り阿弥陀春惜しむかにふり返り 能村登四郎
親子ほど違ふ二人で春惜しむ 右城暮石 句集外 昭和十年
親指はほかの指見て春惜しむ 藤田湘子 てんてん
試歩五十メートル往きて春惜む 日野草城
賀の旅として北国の春惜む 阿波野青畝
賞められし生命線と春惜む 後藤比奈夫
赤褌の野呂松と春惜しみけり 能村登四郎
足休め高館の春惜むかも 阿波野青畝
身ばなれのよくて惜春の鰆とふ 能村登四郎
遠山の銘ある茶入春惜む 山口青邨
針切といふ歌切に春惜しむ 能村登四郎
長廊を出て春惜しむごとく立つ 鷹羽狩行
門蛙間のびて鳴けば春惜しむ 及川貞 榧の實
関帝に燭上り春惜しむ 石塚友二 光塵
除幕式まで惜春の蕎麦を食ふ 能村登四郎
雨降りて春惜む眉静かなり 日野草城
雲の中に立ち濡れつつぞ春惜む 水原秋櫻子 霜林
雲遠き塔に上りて春惜しむ 飯田蛇笏 春蘭
風音にまじる波音春惜む 清崎敏郎
飯綱は女山のまろさ春惜しむ 能村登四郎
鯉雁に相席と春惜しみけり 能村登四郎
鯵寿司の駅弁に春惜しまんか 石塚友二 玉縄以後
鰤網を納屋にをさめて春惜む 鈴木真砂女 生簀籠
以上
by 575fudemakase
| 2016-04-07 17:42
| 春の季語
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クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。
尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。
《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)
例1 残暑 の例句を調べる
検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語
例2 盆唄 の例句を調べる
検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語
以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。
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