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六月の俳句

六月の俳句

六月 の例句 (←ここをクリック)
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六月 補遺

「桜桃」を胸に六月十九日 石川桂郎 高蘆
うつうつと六月に入る病む身かな 村山故郷
つむりさだかに六月のこゑの鳰 岡井省二 夏炉
むらさきや舐めて六月したぢ雨 三橋敏雄
六月に入るきんぽうげ青き実を 山口青邨
六月に別る酸つぱき河の泥 秋元不死男
六月のさくらの幹の赤い脂(やに) 岡井省二 鯨と犀
六月のまた山藍の山に入る 岡井省二 鯨と犀
六月のみどりごもりに赤子のこゑ 森澄雄
六月のゆふべや肩に道具箱 山口誓子
六月の一日二日新らしき 高野素十
六月の人居ぬ山の大平ら 飯田蛇笏 椿花集
六月の夜目にある晴柏の木 岡井省二 山色
六月の大*ぶなに風笑ひゐる 飯田龍太
六月の天辺西田幾多郎忌 岡井省二 鯛の鯛
六月の太虚を駈けり瑠璃の蝶 阿波野青畝
六月の女すわれる荒莚 石田波郷
六月の家居明るき水田かな 上田五千石『田園』補遺
六月の川の風くる紙の上 岡井省二 猩々
六月の恋や自転車横倒し 橋閒石 朱明
六月の日の出かぐはし駒場町 石田波郷
六月の日の目曇らす蝌蚪の甕 上田五千石『森林』補遺
六月の日輪象の肌かな 岡井省二 鯛の鯛
六月の星出でそめぬ砂利置場 山口誓子
六月の朝潮熔岩の端に満ちて 飯田龍太
六月の木々の重さよ母の忌よ 中村苑子
六月の杉の雫や二荒山 正岡子規 六月
六月の果から白い犬が来る 橋閒石 微光
六月の根まで枯れたる椎立てり 松村蒼石 雪
六月の桔梗湖の朝の音 岡井省二 前後
六月の死者より手箱貰ひけり 佐藤鬼房
六月の水たまり打つ まぼろし 金子兜太
六月の水ゆく螺のたぐひかな 岡井省二 猩々
六月の水中を鳥つらぬけり 平井照敏
六月の氷菓一盞の別れかな 中村草田男
六月の沼の女波や鶴見えず 角川源義
六月の海の遠くはもう見えぬ 雨滴集 星野麥丘人
六月の海見ゆるなり寺の椽 正岡子規 六月
六月の灯をふりまくや空港(エアポート) 雨滴集 星野麥丘人
六月の父よ生木の梯子持つ 飯島晴子
六月の牡丹ぼたんいろ人親し 山口青邨
六月の百姓川を置いて去る 廣瀬直人 帰路
六月の皿に蓼酢の青よかり 後藤比奈夫
六月の直ぐのひかりの草に影 三橋敏雄
六月の禽かっと鳴く岩の上 飯田龍太
六月の竈火の奥見つめをり 飯島晴子
六月の義歯の隙間の波殺し 佐藤鬼房
六月の老人ばかり日向に澄み 廣瀬直人 帰路
六月の色のはじめに水の瑠璃 上田五千石『風景』補遺
六月の芭蕉玉巻くうすみどり 小林康治 四季貧窮
六月の花のさざめく水の上 飯田龍太
六月の花むらさきやガンダーラ 雨滴集 星野麥丘人
六月の花より白く水滾ち 廣瀬直人
六月の茫々と波静まらず 廣瀬直人 帰路
六月の草の葉ながく引けば鳴る 橋閒石 朱明
六月の葭倉に入り葭に触れ 岡井省二 明野
六月の藪の大きく割れゐたる 波多野爽波
六月の蟻おびたゞし石の陰 正岡子規 六月
六月の衿に近くて山の空 飯島晴子
六月の谷一枚の鳥の風 平井照敏 猫町
六月の路上刃傷沙汰に暮る 伊丹三樹彦
六月の鋤焼茫茫あぐら組む 山口誓子
六月の雉また鳴いて楊原 岡井省二 五劫集
六月の雨さだめなき火桶かな 石田波郷
六月の雨をはじきて姥目の木 佐藤鬼房
六月の雪島山はソ連領 角川源義
六月の雲崩れけり妙義山 正岡子規 六月
六月の霧ちぎれとぶ湯殿山 亭午 星野麥丘人
六月の鳰と生れて川に鳴く 岡井省二 夏炉
六月の鴉かもめになりたくて 岡本眸
六月の鶯ひゞく荒瀬かな 渡邊水巴 白日
六月は我が麻姑の手も荒々し 相生垣瓜人 負暄
六月は水占貴船詣かな 後藤比奈夫
六月やあらく塩ふる磯料理 水原秋櫻子 蘆雁以後
六月やうたたねになほ麦屋節 桂信子 草影
六月やお白粉なする腋の下 正岡子規 六月
六月やはだけし胸のおのれの香 藤田湘子
六月や三次の鮎のきらず鮓 後藤比奈夫
六月や信濃は雲のはたた神 森澄雄
六月や刈り伏せておく草の丈 鷹羽狩行
六月や印度通ひの飛脚船 正岡子規 六月
六月や厳瓮沈めし淵のいろ 原裕 青垣
六月や口中の香の薄荷糖 石塚友二 曠日
六月や喪の句ばかりに縛さるる 星野麥丘人
六月や太夫となる身罪深し 正岡子規 六月
六月や家出のごとく旅支度 鈴木真砂女 紫木蓮
六月や昼寝のあとの青世界 森澄雄
六月や晴れたる鷽の声のなか 岡井省二 鹿野
六月や柿の座しかと座を占めて 石塚友二 曠日
六月や梅酒抱へて一間過ぐ 廣瀬直人
六月や椎樫も蒸す稿にをり 森澄雄
六月や気比の松原奥深く 飯島晴子
六月や水牛の角の鷺飾る 山口青邨
六月や洗ひざらしに糊きかせ 桂信子 草影
六月や牛の鼻筋白くして 大野林火 冬雁 昭和二十二年
六月や生簀も出来し磯料理 水原秋櫻子 蘆雁以後
六月や白き羽毛を身にもどし 飯島晴子
六月や砂で嘴拭く宮雀 中村草田男
六月や砂丘の蔭に白き貝 大野林火 青水輪 昭和二十六年
六月や編笠鯛の朝着きて 水原秋櫻子 蘆雁以後
六月や茶ぐろ抜け出し芋の蔓(静岡、日本平) 細見綾子
六月や荒るる美もあり滋賀の湖 鈴木真砂女 都鳥
六月や降りても簷の夕ながし 石塚友二 曠日
六月や風のまにまに市の音 石田波郷
六月や風の蓮田も夕まぐれ 石塚友二 玉縄抄
六月をまばらに烏麦の秋 山田みづえ まるめろ
六月を奇麗な風の吹くことよ 正岡子規 六月
六月を老体と極めかねて居る 永田耕衣
六月晴れた陽が荘厳すわが孤身 楠本憲吉 方壺集
六月芭蕉ひもじくてめでたくて 岡井省二 五劫集
六月野子のために馬鈴薯買ひにゆく 大野林火 早桃 太白集
六月風墓のうしろも影はなし 大野林火 冬雁 昭和二十二年
六月颱風揺れ動く樹の黝き見よ  林翔
六月馬は白菱形を額に帯び 中村草田男
君帰り来て六月の晴れし空 村山故郷
子馬身を六月の野と母にゆだね 松村蒼石 雪
家照つてゐる六月の麻畑 岡井省二 鹿野
寝ころんで書読む頃や五六月 正岡子規 六月
山ふかき六月滝の力みる 能村登四郎
山六月白日に燐寸光りなし 大野林火 早桃 太白集
悪食やわが六月の白楊(どろやなぎ) 岡井省二 猩々
木苺の六月の日のうるみつつ 山口青邨
杜を祝ぐこと六月の机なり 岡井省二 五劫集
校正に出向く六月セルを著て 下村槐太 天涯
樹根沈めて六月の水かぐろしや 山田みづえ 草譜
欅越しひかりつづける六月野 大野林火 早桃 太白集
海の藻の花さく頃の五六月 高野素十
玄鯨として六月の灣泳ぐ 岡井省二 鯨と犀
聲が嗄れつつ六月の汀なり 岡井省二 前後
舟べりを過ぐ六月の水の色 桂信子 花影
荒磯の六月の牡蠣を饗しけり 水原秋櫻子 餘生
謹しみしるす六月六日晴子の忌 桂信子 草影
赤い花咲いて六月了りけり 雨滴集 星野麥丘人
雀の巣きのふ六月過ぎにけり 山口誓子
雀斑の顔六月を眩しむも 山田みづえ 忘
雀身を隠す六月の低き枝 橋閒石 無刻
雲のぼる六月宙の深山蝉 飯田龍太
風六月教師と柱暦煽る 中村草田男
馬駆りて六月の浜なほ暮れず 山口誓子
高い伐口六月の釦みな閉め 飯島晴子
鳩青き六月老婆豆売つて 飴山實 おりいぶ
黒髪の妊り六月雪かかる 鷹羽狩行

六月 続補遺

*とほきとしも見ゆるよ竹の五六月 寥松
いま蒔歟六月むらの瓜の種 馬場存義
しら魚を六月に見ばいかばかり 諷竹
何かいはん六月桐を植る人 其角
六月にひやりと見たし青瓢 支考
六月によき隣あり萩の花 支考
六月に勿体なしや食の籾 許六
六月のひと気あつまる川戸哉 寥松
六月の埋火ひとつ静なり 加藤曉台
六月の峯に雪見る枕かな 支考
六月の松の葉色やくもの峯 木導
六月の正木ひく声明にけり 寥松
六月の水拝みけり釜のろく 長翠
六月の汗ぬぐひ居る台かな 越人
六月の空もかなしき恋路哉 旦藁
六月の言葉残りて秋の旅 洒堂
六月は稲の葉伸に朝茶かな 建部巣兆
六月は空鮭おがめ鯛よりも 支考
六月もおもへば雪に鳴鵆 支考
六月も巴おもへば啼千鳥 支考
六月やいたる所みな温泉の流 高桑闌更
六月やゆふめし過の一風情 寥松
六月や事もなげなる日枝の山 田川鳳朗
六月や夕日さしこむべしの面ン 許六
六月や天の橋立しぐるゝ歟 三浦樗良
六月や待事多き昼の空 成田蒼虬
六月や旅して甘き蕃椒 完来
六月や榾焚里の郭公 朱拙
六月や水行く底の石青き 伊藤信徳
六月や氷つきわる山近し 北枝
六月や沖に煮へたる浪の草 野坡
六月や海に烹へこむ浪がしら 万乎
六月や白い蚊のたつ蓬はら 鈴木道彦
六月や礒にてりつく豆畠 怒風
六月や雲の中なる淡路島 仙化
六月や音には波も有磯海 田川鳳朗
六月や鯉切空は蝉の声 風国
六月をおもひ出すほど霜夜哉 使帆
六月を何とてあるゝ礒の松 支考
六月を桜に知るや氷室もり 蓼太 蓼太句集初編
六月会雲母の雲も払けり 三宅嘯山
天六月たみのなみだに曇るべし 三浦樗良
待ほどに六月晦日ほとゝぎす 尚白
新芋に先六月の月見かな 高井几董
死に出て先六月の蚓かな 怒風
温泉はあれど六月寒き深山哉 高桑闌更
白滝や六月寒き水煙り 松岡青蘿
若水や六月も買ふ水ながら 貞佐 温故集
蕣に鳴や六月ほとゝぎす 其角
都をばいつ六月のほとゝぎす 支考
馬士のいふ日の六月の暑さ哉 白雪

以上
by 575fudemakase | 2016-06-24 20:25 | 夏の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
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《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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