花火 の俳句

花火 の俳句

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花火 補遺

あひつげる花火の傘の重なりし 清崎敏郎
あびこ屋の二階にひそと花火客 岸田稚魚
あまり強き黍の風やな遠花火 飯田蛇笏 霊芝
あらたまの弥勒が穹の花火かな 岡井省二 大日
ある朝の冬の花火が一つあがり 安住敦
いんいんと頭蓋に花火咲き散るや 中村苑子
うちあげし花火くづるる軒端かな 山口青邨
かきつばた祭といひて花火揚ぐ 細見綾子
かたくりが咲いて祭の昼花火 石田勝彦 百千
かつと照る虚無地帯の花火殻 金子兜太
かにさぼてん花火のごとく妻咲かす 山口青邨
きさらぎの満月でありホームレス 佐藤鬼房
くたびれてねむたがる子に花火見す 細見綾子
くづれたる花火が垂るる軒端かな 山口青邨
くらがりに人の別れや遠花火 藤田湘子 途上
くらがりの天地にひゞく花火哉 正岡子規 花火
くりかへす花火あかりや屋根は江戸 三橋敏雄
この空に記憶さまざま大花火 桂信子「草影」以後
ご赦免花火の島六島従へて 角川源義
さなぶりの小花火堰の方に鳴る 百合山羽公 寒雁
しばらくは船の葭戸に遠花火 飯田蛇笏 春蘭
しまひ花火窓流行歌ぶちまけて 石橋秀野
しらじらと消ゆ大いなる花火の血 三橋敏雄
そのなかの城を影絵に遠花火 鷹羽狩行
たまたまに花火あくるや川涼 正岡子規 納涼
たまたまに花火あぐるや涼船 正岡子規 納涼船
だんだんと幼き顔に遠花火 有馬朗人 耳順
ちちははのためにもお買得花火 後藤比奈夫
つぶやける如くに終り遠花火 松崎鉄之介
とき朝の花火の音や霜日和 河東碧梧桐
どの家も冬の花火の音残る 金子兜太
どん~と音してひらく花火かな 高野素十
なかぞらにさびしさひらく花火かな 村山故郷
なかなかに暮れぬ人出や花火待つ 高野素十
なき魂の空におとろく花火哉 正岡子規 花火
ねむりても旅の花火の胸にひらく 大野林火 冬雁 昭和二十二年
ひぐらしは薄明の鈴花火果てし 金子兜太
ひとしきり綴れ織りなす遠花火 鷹羽狩行
ふじ見えて物うき晝の花火哉 正岡子規 花火
ふと闇の花火に反く艪のきしり 中村汀女
ふりかゝる花火の花や城の松 内藤鳴雪
ほしいまゝ遠花火裂け職危し 小林康治 玄霜
ほしきまま荒野が隔つ遠花火 斎藤玄 狩眼
まなうらに今の花火がしたたれり 草間時彦
よべこゝに花火あげたる芒かな 正岡子規 薄
よべ花火揚げゐし浜の合歓盛り 松崎鉄之介
わが流転花火の股に抱かれて 細谷源二 砂金帯
ガラスの笛のような鳥声花火師あり 金子兜太
ケ口イドを秘め花火師の語り草 阿波野青畝
シプレーは伯林の川揚花火 山口青邨
セーヌに灯のエッフェル塔揺れ 花火散り 伊丹三樹彦
ポケツトに仕掛花火と小笹の葉 佐藤鬼房
ヴエルサィユ宮殿の賓たり揚花火 山口青邨
一枚の海に戻して花火終ふ 鷹羽狩行
一滴の天より火玉 花火死す 三橋鷹女
一輪の花となりたる揚花火 山口誓子
三彩四彩五彩花火を追ふ花火 林翔
上げ潮の川口攻める大花火 鈴木真砂女 紫木蓮
上諏訪の花火は遠し湖の上 山口青邨
乗込の役者の船や花火散る 内藤鳴雪
乱発の花火の花の下に逢ふ 上田五千石『天路』補遺
二三人波にたはむれ花火待つ 大野林火 海門 昭和十年
二三人花火線香に端居哉 正岡子規 花火
二百十日の月に揚げたる花火かな 村上鬼城
二重三重すぐ八重咲きの揚花火 鷹羽狩行
人かへる花火のあとの暗さ哉 正岡子規 花火
人の身は咲てすく散る花火哉 正岡子規 花火
人を恋ひ切々たるは花火の夜 村山故郷
仏具屋の店閉めてゐる花火かな 岸田稚魚
何すとて揚げてゐるのか昼花火 細見綾子
何の花火奈良公園に轟けり 右城暮石 一芸
余寒の雲を花火軽打し職求む群 古沢太穂 古沢太穂句集
全身に夜のおもたさ花火消ゆ 鷲谷七菜子 黄炎
全開し花火大きな菊花なり 山口誓子
兩國の花火聞ゆる月夜かな 正岡子規 花火
兩國の花火見て居る上野哉 正岡子規 花火
冬花火きりんの首の長くなる 星野麥丘人 2005年
冬花火揚り何かが終焉す 安住敦
冬花火浮かぬ貌してあがりたる 安住敦
凶作の田を照らしては花火消ゆ 伊丹三樹彦
函嶺にこぞる一夜の花火かな 阿波野青畝
刃毀れのやうに湾へと花火散る 佐藤鬼房
北上川の澱みがうてな大花火 佐藤鬼房
医師起きず深夜の花火音もなし 加藤秋邨
又開く山下清花火かな 高田風人子
古書見つけ出る天辺に花火ひらく 橋閒石 朱明
吉兆や海へ落ちゆく花火の尾 亭午 星野麥丘人
呪の象して枝垂れ消ゆ冬の花火 佐藤鬼房
咲きちる蒼き後頭部の仕掛花火 三橋鷹女
咲き降つて花火の海といふ酷(むご)さ 佐藤鬼房
城山の北にとゞろく花火かな 正岡子規 花火
壺ふかく鈴虫孵えす花火の夢 橋閒石 風景
夏の終りの朝の花火師一尿(ひといば)り 金子兜太
夕曇遠くの花火音もなし 正岡子規 花火
夕榮や晝の花火の打終り 正岡子規 花火
夕涼み子供花火音すなり 正岡子規 納涼
夕涼み花火線香の匂ひ哉 正岡子規 納涼
夕涼小供花火の聞ゆなる 正岡子規 納涼
夕焼け河原の撫子に花火筒を据う 尾崎放哉 大正時代
夕空に花火の傘のうす~と 清崎敏郎
夕花火虹の浮橋碎きけり 正岡子規 花火
夕飯や花火聞ゆる川開 正岡子規 花火
夜寒さや花火遊びも宵の内 村山故郷
大方は海に見せんと揚花火 鷹羽狩行
大花火下に新六本舗あり 岸田稚魚
大花火何といつてもこの世佳し 桂信子「草影」以後
大花火床下の蛇跼むころ 赤尾兜子 歳華集
大花火草一筋を流しけり 桂信子「草影」以後
大花火首相周氏の白に 中村汀女
天の園花火の上に星咲ける 西東三鬼
天上に触れし花火の散るほかなし 野澤節子 八朶集以後
子がねむる重さ花火の夜がつづく 橋本多佳子
子供等の花火ぽんぽん宿は蔦屋 山口青邨
子花火と爆ぜて谺の返りけり 石塚友二 光塵
宵花火一基の墓のうしろより 中村苑子
富士の前小さき花火を愛すなり 岸田稚魚 筍流し
小さき町のその町だけの花火かな 松崎鉄之介
小花火に台風しぼみ盆果つか 角川源義
小花火のしゆるしゆるあがる庭隣 佐藤鬼房
少年等声先立てて花火揚ぐ 右城暮石 句集外 昭和五十年
屋根越に僅かに見ゆる花火かな 内藤鳴雪
山の上の晩餐青き遠花火 野澤節子 八朶集以後
山もとの花火の空をはしるもの 下村槐太 光背
山国や空にただよう花火殻 金子兜太
山間の霧ににじめる花火かな 清崎敏郎
岩窪を流れ出でたる花火屑 石田勝彦 秋興
岬二つそれ~花火上げきそひ 高浜年尾
峰越しなる逗子の花火と磯涼み 石塚友二 光塵
川上は花火にうとき月夜哉 正岡子規 月夜
川敷に雨の爪跡揚花火 佐藤鬼房
工場の山吹散れば花火の黄 山口青邨
師に示す作品無惨遠花火 松崎鉄之介
帰るとき仕掛花火の滝懸る 右城暮石 声と声
干網の谷間に男女 花火爆ぜ 伊丹三樹彦
年忘れ花火野郎も老いにけり 大野林火 方円集 昭和五十一年
彼のボスか花火さかんに湾焦す 佐藤鬼房
往吉にすみなす空は花火かな 阿波野青畝
待ち受けし花火の空の響きあふ 中村汀女
待ち待ちしただ二時間の花火の夜 山口誓子
待つ気ややゆるびし隙の花火鳴る 岡本眸
復路なきみちを花火の馳せのぼる 上田五千石 田園
思ふほど飛ばぬ小花火涼み舟 百合山羽公 樂土
恋神の化粧箱すぎ冬花火 角川源義
恙なく玉になりしよ釣花火 正岡子規 花火
患者らの横臥すままの遠花火 石田波郷
想出は花火の空をふりかぶる 橋本多佳子
意表に出し冬の花火を瞳にしまふ 三橋鷹女
戸あくれば上らずなりし花火かな 内藤鳴雪
手に触れし草の湿りや大花火 桂信子 花影
打ち揚げし人をはなるる花火かな 右城暮石 散歩圏
招魂祭皮膚に埃降り花火降る 三橋敏雄
提燈で分け行く花火大群衆 山口誓子
揚花火杉の木の間に散らばれり 中村汀女
揚花火消えしはさらにはかなきかな 伊丹三樹彦
揚花火芯を囲める菊花弁 山口誓子
揚花火闇に浮く山恋ひにけり 及川貞 夕焼
揺れ昇りゐし尾はいづこ大花火 林翔
撒水形の花火や夜天青むかに 香西照雄 素心
故郷ありねずみ花火の地べたあり 百合山羽公 樂土以後
敬老の日とは別途の昼花火 百合山羽公 樂土
旅ごころ消ゆる花火に追ひすがる 大野林火 冬雁 昭和二十二年
旅なるを貨物列車に花火散りて 金子兜太
旅なれぬ妻率てひらく花火の下 能村登四郎
旅後の幾夜家にをり遠花火 能村登四郎
旅衣花火を揚ぐる門司の空 中村汀女
早打や花火の空は艶まさり 中村汀女
星はおち月はくたくる花火哉 正岡子規 花火
星はきへ月はくたくる花火哉 正岡子規 花火
春の峡霧へ花火を打ちてし止まん 金子兜太
春は曙花火打ち揚ぐ三河人 金子兜太
昼からの花火湖畔の秋祭 高浜年尾
昼寝よく足らひ花火の夜がくる 波多野爽波 鋪道の花
昼花火おろかにあがる蓮咲けり 富安風生
昼花火古巣にひびき日短し 飯田龍太
昼花火天の裂目にひびきわたる 山口誓子
昼花火昔は梨も丸かじり 百合山羽公 寒雁
昼花火空威張して終りけり 藤田湘子 てんてん
昼花火雨窪多き大谷石 中村草田男
晝の花火烟となつてしまひけり 正岡子規 花火
晝花火見えては白しああ銃後 三橋敏雄
晝見れば小旗立てたり花火舟 正岡子規 花火
暁や火串に焦げし草の花 正岡子規 火串
暗き海大きくうねり花火果つ 桂信子 草影
暗く暑く大群集と花火待つ 西東三鬼
暮れきりてまだはじまらぬ花火待つ 清崎敏郎
暮を待つ兄弟の子や釣花火 正岡子規 花火
書斎より見ゆる花火を見てしまふ 稲畑汀子
月の下花火珱珞ぶらさがる 山口誓子
月の御前揚花火爆ぜつづく 山口誓子
月代に消え行く仕掛花火かな 前田普羅 普羅句集
月白や花火のあとの角田川 正岡子規 花火
朝雀爪音花火運動會 三橋敏雄
木にひびき山にこたへて花火かな 正岡子規 花火
木の末に遠くの花火開きけり 正岡子規 花火
木の柿が花火のようでほんに一軒 荻原井泉水
机上大菊の花火揚げておる 荻原井泉水
杉の間にひらく筈なる花火待つ 能村登四郎
枝垂梅花火のごとくほころべり 上村占魚
枝川の暗き流れや遠花火 鈴木真砂女 卯浪
枝川や花火にいそぐ館船 正岡子規 花火
柿の花火入れし窯を間近にす 右城暮石 句集外 昭和十八年
格子戸の鈴が鳴る花火のあがる夕 尾崎放哉 大正時代
桟橋のいよよ突き出て揚花火 鷹羽狩行
梅雨ぐもる夜空の花火大いなる 下村槐太 光背
梅雨明けを待ちきれぬ音揚花火 右城暮石 散歩圏
梅雨晴れず祭の花火天に爆ぜ 相馬遷子 山国
梟や花火のあとの薄曇り 正岡子規 花火
梨畑をいくつも越えて花火見に 細見綾子
梨番に梨の天井昼花火 百合山羽公 寒雁
樹に家にこもる冬至の花火音 飯田龍太
橋開きありて師走の花火かな 河東碧梧桐
死にし人別れし人や遠花火 鈴木真砂女 居待月
残雪に花火のこだまかへり来る 廣瀬直人
母似の幼女見上げ母の日晝花火 三橋敏雄
毬に見え平板に見ゆ揚花火 山口誓子
水の上火龍の走る花火かな 村上鬼城
水摶つて湖さびしうす遠花火 岸田稚魚 筍流し
水飲みに下りし階下や遠花火 橋閒石 橋閒石 雪
江泊の酒尽くほどの花火かな 飯田蛇笏 山廬集
泡立ちて仕掛花火に川熱す 大野林火 雪華 昭和三十七年
泥船の泥の猪首や昼花火 佐藤鬼房
浜木綿をちりぢりこがす花火手に 赤尾兜子 歳華集
浜殿とおぼしき空や昼花火 内藤鳴雪
浜花火見知らぬ人と並び見る 桂信子 草影
浦々の密柑花火といふ眺め 鷹羽狩行
浮寝鳥昼花火音すぐ忘れ 飯田龍太
海の月花火彩どる美しき 河東碧梧桐
海へ低く父亡きあとの花火の円 岸田稚魚 筍流し
海沿ひの津にて花火を揚げをるなり 山口誓子
海花火遠流の島をおもひけり 桂信子 草影
消ゆるとて花火の尖の曲りゆき 右城暮石 句集外 昭和三十年
涼しさや花火ちりこむ水の音 正岡子規 涼し
淋しさや花火のあとを星の飛ぶ 正岡子規 花火
淡交の家のあわいの打揚げ花火 金子兜太
深窓にそだちて愛づる花火かな 飯田蛇笏 霊芝
深窗にそだちて愛づる花火かな 飯田蛇笏 旅ゆく諷詠
湖尻に来てさいはての花火見る 能村登四郎
潮満ちてくるさざなみや遠花火 古舘曹人 樹下石上
瀬波立つ花火日延となりし川 後藤夜半 底紅
火のやうな月の出花火打ち終る 石橋秀野
火の道のばらばらに解け揚花火 山口誓子
火の髪の花火の下は降る落葉 中村苑子
火口湖に貧しき花火揚りけり 阿波野青畝
炎天の花火に故山応へけり 百合山羽公 寒雁
炎天の花火涼夜を約束す 百合山羽公 寒雁
炎帝に照覧花火二三発 百合山羽公 樂土以後
熱さらず遠き花火は遠く咲け 西東三鬼
父の忌の雨の花火の無数かな 岸田稚魚 筍流し
父を踏台の遠花火も終る 鷹羽狩行
物干や薄べり敷て花火見る 正岡子規 花火
犬吠ゆる天に爆ぜたる花火をも 山口誓子
独立祭の花火山越しあふぎけり 松崎鉄之介
王氏歌ふ招魂祭の花火鳴れば 西東三鬼
瓢大西瓜大これ花火玉 百合山羽公 樂土以後
生身魂ねずみ花火も好まるる 百合山羽公 樂土以後
畦塗にどこかの町の昼花火 相馬遷子 山国
病人の早寝頭上に花火爆ぜ 山口誓子
病床にとどく花火は秋まつり 百合山羽公 樂土以後
病院の屋上に出て花火見る 岸田稚魚 紅葉山
白雲木花火揚つて牛の臭い 金子兜太
百千の反り身に惑ふ海の花火 中村苑子
盆の墓に花火をあげて島原は 岡井省二 前後
盛んなる花火を傘に橋往き来 深見けん二
眸の高さを出ぬ花火へ蟇と向ふ 三橋鷹女
眼をほそめこけしも見るや遠花火 山口青邨
石は昼の温さで花火待ちあぐむ 津田清子 礼拝
石段にとはにしやがみて花火せよ 渡邊白泉
神童あり空には花火殻がある 金子兜太
祭夜々青き花火の開ききゆる 高屋窓秋
秋山に映りて消えし花火かな 杉田久女
移り住めば靖国も近し昼花火 村山故郷
稻妻の遠くに光る花火哉 正岡子規 稲妻
稿つぐや林火忌に聞く遠花火 松崎鉄之介
空明り変りどうしの花火かな 高浜年尾
空高み嵐して花火消やすき 正岡子規 花火
童話読むことも看とりや遠花火 及川貞 夕焼
糊こはきシャツ着て花火見にゆける 細見綾子
納涼花火見んとて父と立ち並ぶ 渡邊白泉
紙花火売るは静かに美しく 後藤夜半 底紅
縁日広場ねずみ花火に泣き出す子 佐藤鬼房
群集のためよろよろと花火昇る 西東三鬼
腕時計見て花火揚ぐ川開き 右城暮石 句集外 昭和五十二年
舟に寐て我にふりかゝる花火哉 正岡子規 花火
船着の花火にうかぶ旅籠あり 水原秋櫻子 餘生
花のごと花火ひらくや黴の中 加藤秋邨
花八手けふを花火のごとく咲け 上田五千石『琥珀』補遺
花火あがる夜のよろこばしくへさきのほそし 中川一碧樓
花火あげすもも祭を囃すなり 細見綾子
花火あげて開く間を心落付ず 正岡子規 花火
花火あと川のうねりの大きく冴ゆ 大野林火 冬青集 雨夜抄
花火があがる空の方が町だよ 尾崎放哉 小豆島時代
花火があがる音のたび開いてゐる 尾崎放哉 小浜時代
花火して時雨の雲のうつり哉 正岡子規 時雨
花火して頭うごめく橋の上 正岡子規 花火
花火ちる四階五階のともし哉 正岡子規 花火
花火とほき露店の前にかがむかな 大野林火 海門 昭和七年以前
花火など揚つてゐるや花の雨 山口青邨
花火にて荒れし空雁鳴きわたる 山口誓子
花火の下黒き頭あまたうごめける 桂信子「草影」以後
花火の夜暗くやさしき肌づかひ 三橋敏雄
花火の夜椅子折りたたみゐし男 三橋敏雄
花火の尾流れつつなほ風に青し 大野林火 海門 昭和十三年
花火の棒赤く地に挿しキャンプ去る 秋元不死男
花火の音近き夕雪駄ならし行く 尾崎放哉 大正時代
花火はて一湾の灯の秋めけり 角川源義
花火ひらき餅の厚みの恋人たち 橋閒石 荒栲
花火またうつろひ青と金まじる 篠原梵 年々去来の花 中空
花火やみ夜空に生れし罅多数 能村登四郎
花火やむあとは露けき夜也けり 正岡子規 花火
花火ゆたかに買う北国の墓参道 橋閒石 卯
花火上るいちじくの木の向ふなり 細見綾子
花火上るどこか何かに応へゐて 細見綾子 雉子
花火仕掛けあり常のごと河原暮れ 津田清子 礼拝
花火会城の樹木が障るなり 津田清子 礼拝
花火会果ててそのまま外寝浜 山口誓子
花火咲き凍天に悲の台なす 佐藤鬼房
花火嗅ぎ父を嗅ぎ勝つ今夜かな 三橋敏雄
花火垂る夜の泉が声あげて 小林康治 玄霜
花火尽きうしろすがたもなくなりぬ 篠原梵 年々去来の花 中空
花火屑おしろい花に掃き寄せて 細見綾子
花火師が村中を馳せ 彼岸花 伊丹三樹彦
花火師と人に知られず天高し 平畑静塔
花火師に早や狎れし子等蹤き廻る 右城暮石 上下
花火師の旅してゐたり曼珠沙華 加藤秋邨
花火師の男盛りに惚れにけり 松本たかし
花火師の麦藁帽のあちこちす 中村汀女
花火店居並び夜毎給水車 三橋鷹女
花火待つ人のうしろに加はりぬ 篠原梵 年々去来の花 皿
花火待つ花火の闇に脚突き挿し 三橋鷹女
花火待つ話相手はギリシヤ人 高野素十
花火打ちて彼ら顔出す春の霧 金子兜太
花火打ち上げて祭の潮青し 右城暮石 句集外 昭和二十五年
花火描一どきに死ぬ寺のなか 飯島晴子
花火揚がりゐてどこまでも平たき地 橋閒石 朱明
花火揚りウイルヘルム大王の帽浮む 山口青邨
花火揚る冬を頭上に感じつつ 廣瀬直人 帰路
花火果て大河一瞬黒き帯 桂信子「草影」以後
花火果て星は夜空をとり戻し 鈴木真砂女 紫木蓮
花火果て流れは音をとり戻し 波多野爽波 鋪道の花
花火殻嗅ぐ凶荒の少年期 佐藤鬼房
花火殻落ちくる泥の曳船に 佐藤鬼房
花火毎に戸隠闇空赤く青く 中村草田男
花火消え元の闇ではなくなりし 稲畑汀子
花火滅亡す七星ひややかに 西東三鬼
花火爆ず爆ぜし花火の消えぬうち 右城暮石 上下
花火百雷天も正気の天ならず 百合山羽公 寒雁
花火筒透く仮のわが時間内 佐藤鬼房
花火終へ港のぐるり燈が残る 山口誓子
花火聞く机上の夜の天地かな 三橋敏雄
花火舟櫓音ときめき遡る 日野草城
花火裂けクレーンの裾の一家族 小林康治 玄霜
花火見てただくたびれて戻るなり 細見綾子
花火見て一時間後に眠り落つ 山口誓子
花火見て帰路のわびしさつのるかな 松崎鉄之介
花火見にゆく約束に念押さる 細見綾子
花火見に出払ひし家のあかるき燈 松崎鉄之介
花火見の人現はれし葎かな 岸田稚魚
花火見の彼の幇間も老いしかな 松本たかし
花火見や風情こごみて舟の妻 飯田蛇笏 山廬集
花火見や風情こゞみて舟の妻 飯田蛇笏 霊芝
花火見る母も老いたり我も老い 清崎敏郎
花火見る茣蓙の上なる一家族 細見綾子
花火見る袖のうるほふ園の闇 飯田蛇笏 家郷の霧
花火追ふ花火よ月はほそぼそと 林翔
花火連打秋晴を午後に保たむと 上田五千石『田園』補遺
花火野郎火除けと被る浄め塩 松崎鉄之介
花火雨とふる内股をほめかしめ 橋閒石 風景
芽柳や光彩もなき昼花火 日野草城
茜雲架け海上に花火待つ 原裕 青垣
萩薄一ツになりて花火散る 正岡子規 萩
萬人の聲に散り來る花火哉 正岡子規 花火
萬人の聲に散り落つ花火哉 正岡子規 花火
落ちてくる花火の殻に水あかり 飯田龍太
落つかぬ晝の花火や人心 正岡子規 花火
薄闇に人待つごとく花火待つ 鈴木真砂女 紫木蓮
蚕まつりや冬木に裂く夜の花火 角川源義
蜘蛛の子が散れり花火の開く如 相生垣瓜人 負暄
螢火も花火も見ざる餘生かな 相生垣瓜人 負暄
蟇あるく昼の花火の音なく消え 加藤秋邨
製糸廃れ花火の空地ばかりある 木村蕪城 寒泉
西風に火の流れたる花火哉 正岡子規 花火
試射音につづく花火のほろ苦し 岸田稚魚 負け犬
読本に隠されし顔遠花火 平畑静塔
警察の舟も漕ぎ行く花火哉 正岡子規 花火
警察の舟も繋ぐや花火舟 正岡子規 花火
赤彦の住みしは遠し昼花火 松崎鉄之介
足利市隈なき花火蚊が太し 平畑静塔
踏み花火仕掛けて子等のはしやげり 右城暮石 散歩圏
軽子職なし炎天仰ぐ遠花火 小林康治 玄霜
逢ひに行く母ゐて花火揚りけり 星野麥丘人
逸れとびし花火に病者拍手して 右城暮石 句集外 昭和四十一年
遅月の出て終りたる花火かな 日野草城
遊女屋の子と仲たがひ春休み 佐藤鬼房
遊船の舳に艫に芒花火かな 河東碧梧桐
運動会天気固めの花火鳴る 百合山羽公 樂土
運動会甲賀も伊賀も花火鳴る 百合山羽公 樂土
道見えて闇上り行く花火哉 正岡子規 花火
遠き闇終の花火と知らで待つ 野澤節子 未明音
遠星の揺がぬ中に花火揚る 野澤節子 未明音
遠空に花火の浪費なほつづく 山口誓子
遠花火いきいきとして夜の鉄路 大野林火 冬雁 昭和二十二年
遠花火いくつの中に音なきも 能村登四郎
遠花火この家を出でし姉妹 阿波野青畝
遠花火さびしき夜は寝てしまふ 村山故郷
遠花火しづかな杜にさへぎらる 山口誓子
遠花火つれの一人は女なる 上村占魚 鮎
遠花火ときをり塔を映し出す 能村登四郎
遠花火とりすがれるは冬布団 石橋秀野
遠花火わが愁ひには遠き人か 中村苑子
遠花火二つ三つ見て寝返りぬ 石田波郷
遠花火唄はわが上ならぬかな 石田波郷
遠花火夜の髪梳きて長崎に 橋本多佳子
遠花火寂寥水のごとくなり 富安風生
遠花火我は煙草火投げ上げて 右城暮石 上下
遠花火波郷寝ねしか森の蔭 村山故郷
遠花火立居目立たぬひとと居り 桂信子 花影
遠花火終るとみえて矢つぎばや 橋閒石 微光
遠花火色あやまたず水流る 岸田稚魚 筍流し
遠花火見えては低しひびかずや 三橋敏雄
遠花火音して何もなかりけり 河東碧梧桐
郷の花火心のぬるるおもひにて 飯田蛇笏 椿花集
金策に脚早め居り花火の夜 伊丹三樹彦
金魚玉とほき花火は雲に消え 大野林火 海門 昭和十二年
金龍のだらりと消えし花火かな 川端茅舎
釣花火又唐松かな薄哉 正岡子規 花火
長崎の暗き橋ゆき遠花火 橋本多佳子
開きたる海へ花火の落下物 百合山羽公 寒雁
開きたる花火の下の波頭 上野泰
開くとき光りぬ冬の昼花火 中村草田男
開の中つぎの花火の火が来てゐる 山口誓子
閑けさや花火消えたるあとの星 日野草城
闇がなほ濃き闇つくる花火後 能村登四郎
雨いまだ遠き花火を消すに足らぬ 野澤節子 未明音
雨の花火終りいそげり喪服脱ぐ 岸田稚魚 筍流し
雨の花火終始弱気に燈を摶つ蛾 上田五千石『田園』補遺
雨雲に入りては開く花火かな 正岡子規 花火
雨雲の中へ打ちこむ花火かな 正岡子規 花火
霜の夜の花火七彩きのこ雲 角川源義
霧に鳴る富士の花火の遠こだま 金子兜太
霧の中しまひ花火のつづけざま 清崎敏郎
青で終る赤で始りたる花火 後藤比奈夫
青天のざらつく花火買ひにけり 波多野爽波
青沼へ音かたぶきて昼花火 西東三鬼
静かなる尾を曳くばかり遠花火 高浜年尾
音として花火愉しみ寝につけり 上田五千石『田園』補遺
音もなし松の梢の遠花火 正岡子規 花火
顔の前花火拡大されて散る 山口誓子
風吹てかたよる空の花火哉 正岡子規 花火
颱風も経たる祭の花火玉 百合山羽公 寒雁
飄々と西へ吹かるゝ花火かな 村上鬼城
飛機の灯を花火の輪より引きいだす 岡本眸
飲食や掛け古びある晝の花火 三橋敏雄
餅花を花火ちらしに加賀の国 鷹羽狩行
駅毎に花火揚がりて汽車のろし 上田五千石『田園』補遺
駅路やうしろほめきに宵花火 飯田蛇笏 山廬集
魚のまぶたの山ひだに浮く冬の花火 金子兜太
鯉の口見えてどこかの花火かな 加藤秋邨
鳥飛んで日の落際の花火哉 正岡子規 花火
黒き川花火の夜を流れずに 平畑静塔

以上
by 575fudemakase | 2016-08-17 01:44 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)
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俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


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らくらく例句検索

インターネットの「Google」や「yahoo」の検索ボックスから、季語等を入力して数多くの例句を得られれば大変便利である。

具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

ユーザーズ辞書定義

▼iPadの場合
設定>一般>キーボード>ユーザーズ辞書

単語 575筆まか勢
よみ れいく

▼kindleの場合
アプリ>設定>言語とキーボード>キーボードの設定>ユーザーズ辞書

読み れいく
表記 575筆まか勢

PCの場合も同様に「ユーザーズ辞書」機能を使い、前もって定義しておく。

春の季語から現在の当季季語までは既に表示可能である。
来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

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