草市

草市

いさゝかの疲れ草市見て戻る 萩原麦草 麦嵐
いさゝかの草市たちし灯かな 渡辺水巴 白日
こまごまと妻にもの買ふ草の市 森澄雄
しかしかと賣れても行かず草の市 草市 正岡子規
その中を通りしばかり草の市 飴山實 『花浴び』
たましひを売る草市の戸板かな 手塚 美佐
なんの絮灯籠売のゐしところ 飴山實 辛酉小雪
にぎやかに草市たちてお筋塀 河野静雲 閻魔
ひつそりと草市かたまり雨となる 菖蒲あや
びしよ濡れのたましひ一つ草市に 中尾寿美子
スーパーに盆の市たつニュータウン 川端恵美子
タコ型に干さるる蛸も盆の市 辻桃子
リヤカーの店拵も盆の市 入村玲子
亡母の代の訛懐かし真菰売 藤田凡鐘
仏壇を買ひし今年や草の市 白水郎句集 大場白水郎
仏花小さく束ねし盆の市 河野 伸子
佃島江戸の名残りや草の市 大井千代子
先匂ふ真菰筵や草の市 白雄
六波羅の鐘鳴り通し草の市 山田弘子 懐
古みちのゆきどまりなる草の市 大木あまり
四足の瓜も茄子も草の市 草市 正岡子規
売れ残るもの露けしや草の市 正岡子規
夕べ出て男も買ふや草の市 三橋鷹女
女杣野良着でひらく草の市 矢野愛乃
川下に難波もあるか真菰売 光甫
店の端のあかりを貰ふ草の市 粕谷 澄
往き来見え草市の灯へ橋ひとつ 桂信子 黄 瀬
日影して孔雀いろなる草の市 飯田蛇笏
水かけしものに雨来る草の市 深見けん二
流れつきしごとく灯る草の市 今瀬剛一
浅草に生れて住まず草の市 大場白水郎 散木集
海へ落つ越後の夕日草の市 稲荷玄之
灯に雨の見えてさみしき草の市 岡路艸人
盆の市蓮の葉のまだ濡れてゐし 石鍋みさ代
盆市に一つ買ひたり蒲葵の笠 沢木欣一
盆市の一夜をへだつ月の雨 飯田蛇笏 霊芝
盆市や笊よりこぼる茉莉花茶 呉屋菜々
紛れ入るなり今生の草の市 斎藤梅子
自転車の荷は草市のものばかり 関根照子
草の実や僅な湖魚の市終る 桂樟蹊子
草の市あはれ蛍の光りけり 奇 淵
草の市ちちははの為夫の為 中嶋秀子
草の市價安くてあはれなり 草市 正岡子規
草市で買ふやはかなきものばかり 眞鍋呉夫
草市と申せば風の吹きにけり 一茶
草市にこごめるひとの影法師 後藤夜半
草市につきし一荷は鶏頭花 高野素十
草市にねぎる心のあはれなり 草市 正岡子規
草市にはづれの花舗も加はれり 中戸川朝人 尋声
草市にまぎれて海の向こうまで 高野ムツオ 雲雀の血
草市に出入りのホース踏んでゐる 中原道夫
草市に引き潮の音かそかなり 友岡子郷
草市に背負ひ来し子を立たせおく 片山由美子 風待月
草市に買ひたるものが胸濡らす 金久美智子
草市に買ひたるもののどれも軽し 安住敦
草市に買ひたる一つ万華鏡 小谷延子
草市に足袋を濡らして女老ゆ 菖蒲あや 路 地
草市のあとかたもなき月夜かな 渡邊水巴
草市のあとや麻木に露の玉 草市 正岡子規
草市のかるきつゝみを下げにけり 加藤覚範
草市のたましひ色を一抱へ 坂巻純子
草市のはじめは水の匂ひけり 岩淵喜代子 螢袋に灯をともす
草市のはずれいつもの蝮売 古市枯声
草市のはづれの暗き水たまり 菖蒲あや
草市のばらつく雨となつて来し 田井野ケイ
草市のひとつ売れては整へて きちせあや
草市のほほづきに水掛けてをり 関戸靖子
草市のものに蜩鳴きそゝぐ 京極杜藻
草市のものに音たて日照雨 鷹羽狩行
草市のものまつさきに暮れたりき 関戸靖子
草市のもの流れゆく戦川 加藤常子
草市のアイヌ見かけぬ月明下 石原舟月
草市のホース長々奈邊より 中原道夫
草市の一荷に蓮の開きたる 肥田埜恵子
草市の中を葬禮通りけり 草市 正岡子規
草市の人の出頃の俄雨 藤村藤羽
草市の人妻の頬にしろきもの 飯田蛇笏
草市の人妻の頬に白きもの 飯田蛇笏 霊芝
草市の低き明りに仁王様 中津はる子
草市の又不揃ひの苧殻購ふ 市橋 進
草市の地割してゐる眇かな 中 火臣
草市の妻子に少し遅れ蹤く 辻田克巳
草市の小山内薫紺飛白 久米正雄 返り花
草市の尚横丁へつゞきけり 比叡 野村泊月
草市の川にうつる灯かかげけり 中戸川朝人 尋声
草市の日覆をあふる風出でぬ 高濱年尾 年尾句集
草市の明るき方へふと暗く 久米正雄 返り花
草市の星のはじめはあかあかと 上田日差子
草市の槇の青さの生きてをり 塚田青女
草市の橋に始まり橋に終ふ 毛塚静枝
草市の残りしものに雨の粒 飴山實 『花浴び』
草市の残りのものに雨の粒 飴山實
草市の汐の満ちくるあたりかな 吉田鴻司
草市の燈を白服に享けて過ぐ 大野林火
草市の立ちたるよべの塵すこし 後藤夜半 翠黛
草市の終りが橋となりにけり 新藤潤水
草市の終りし路地の濡れてをり 井尾望東
草市の花持つ人に逢ふはうれし 渡辺桂子
草市の苧殻の丈けを選りもする 原田種茅 径
草市の苧殻の丈ヶをよりもする 原田種茅
草市の苧殻ばかりとなりて果つ 森田峠 避暑散歩
草市の茣蓙にたまりし小銭かな 比叡 野村泊月
草市の草しほみたる日向哉 草市 正岡子規
草市の草にまじりて苧殼かな 豌豆痩石
草市の草の匂や広小路 正岡子規
草市の草葉つめたく手に触りぬ 三橋鷹女
草市の荷は眷族に運ばしむ 鈴木栄子
草市の荷を解けばすぐ蝶きたる 皆川盤水
草市の蓮にたまる埃かな 草市 正岡子規
草市の買ひものつゝみあまりけり 久保田万太郎 草の丈
草市の買ひものづつみあまりけり 久保田万太郎
草市の買物つつみあまりけり 久保田万太郎
草市の跡方もなし数日後は 加倉井秋を 午後の窓
草市の追荷とゞきぬ蓮の華 柏崎夢香
草市の選るにまかせて商へり 楢崎六花
草市の釣銭濡れてをりにけり 長谷川杜人
草市の露に濡れゐるものばかり 卯滝文雄
草市の風に呼び止められしかな 三森鉄治
草市の馬穴溢るる水の嵩 中原道夫
草市は四五軒ほどの灯かな 小澤碧童 碧童句集
草市へおろして軽き桐の下駄 中山純子
草市へ行きしが雨にあひにけむ 水原秋櫻子
草市へ行くいたづらに行く彼等若者 梅林句屑 喜谷六花
草市やあはれは馬と見ゆるもの 野村喜舟 小石川
草市やかの虫金のうしろざま 野村喜舟 小石川
草市やきのふに続く青い空 大木あまり 火球
草市やことに溝萩露もてる 安田孔甫
草市やしめやかなりし夜の雨 成瀬櫻桃子
草市やついて来たりし男の子 高橋淡路女
草市やついて来りし男の子 高橋淡路女 梶の葉
草市やほつりと雨を人の上 野村喜舟 小石川
草市やもちこたへたる空の色 金久美智子
草市ややがて行くべき道の露 高浜虚子
草市やよそ目淋しき人だかり 高浜虚子
草市やブリキの金魚今も大事 いさ桜子
草市や一からげなる走馬灯 高浜虚子
草市や人の身に置く朝の露 完 来
草市や人まばらなる宵の雨 草市 正岡子規
草市や僅に細き甘藷 野村喜舟 小石川
草市や土器売の面魂 野村喜舟 小石川
草市や声かけられて知らぬ人 本庄登志彦
草市や夜雨となりし地の匂ひ 芝不器男(1903-30)
草市や宵一ときの通り雨 高橋淡路女 梶の葉
草市や寄る年波の鬼灯屋 渡辺桂子
草市や小山内薫なつかしき 野村喜舟 小石川
草市や小山内薫紺飛白 久米正雄
草市や少年の守る店一つ 土生耕石
草市や弟子を連れたる菊五郎 野村喜舟 小石川
草市や持ちこたへたる空の色 金久美智子
草市や星のはじめはあかあかと 上田日差子
草市や柳の下の燈籠店 草市 正岡子規
草市や燈籠白き夕まくれ 草市 正岡子規
草市や着ものばかりの遠き世の 林翔 和紙
草市や縄の青きにひきくゝり 野村喜舟 小石川
草市や繋ぎし舟に荷の見えて 中戸川朝人 尋声
草市や老婆跫音なき者連れて 内藤吐天
草市や蓮の巻葉をさながらに 野村喜舟 小石川
草市や蚊遣鉢など丸八に 野村喜舟 小石川
草市や買ふくさ~の覚書 野村喜舟 小石川
草市や軽羅をまとふ鄙乙女 相馬遷子 山国
草市や閼伽桶提げし風雅者 野村喜舟 小石川
草市や雨こぼれては更けまさり 石田波郷
草市や雷門へ葛西から 野村喜舟 小石川
草市や音たちやすき包み提げ 中戸川朝人 尋声
草市や髭題目の小燈籠 野村喜舟 小石川
草市や鳩居堂に香買ひに 野村喜舟 小石川
草市や麻木の丈に宵の月 野村喜舟 小石川
草市や麻木へし折る膝頭 野村喜舟 小石川
草市をさすらひ人のごとく過ぐ 矢島渚男 延年
草市をゆく水底をゆくごとく 中嶋秀子
草市を犬吠え抜けし犬のにほひ 内田百間
草市を見せに出しけり婢二人 大場白水郎 散木集
草市を覗く子鹿や二月堂 香西信子
草市ノ草ノ匂ヒヤ廣小路 草市 正岡子規
草市ヤ雨ニ濡レタル蓮ノ花 草市 正岡子規
華買ひに来てゐる尼や草の市 河野静雲 閻魔
葛西よりリヤカーで来し真菰売 西村秋子
蓮の葉は頭にかぶれ草の市 石田勝彦 秋興
蛙乗つて草市の荷を重くしぬ 鈴木栄子
蝶一つとんで草市はじまれる 池上 秀子
賣れ殘るものは露なり艸の市 草市 正岡子規
賣れ殘るもの露けしや草の市 草市 正岡子規
賣れ殘る菰は露なり草の市 草市 正岡子規
路次いくつ抜けたる末や草の市 白水郎句集 大場白水郎
近々と人の顔ある草の市 岡本 眸
連れ立ちて海女の来てゐる盆の市 岩崎正子
銀行の前草市の荷を開く 池内けい吾
銀行の鉄扉の前に草の市 近藤弘子
銭湯の戸口をせばむ草の市 今井与志子
鬼灯を買うて尼ぜや草の市 小原菁々子
黒飴を購ひ求めたる盆の市 佐川広治

以上
by 575fudemakase | 2016-08-31 13:37 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)
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インターネットの「Google」や「yahoo」の検索ボックスから、季語等を入力して数多くの例句を得られれば大変便利である。

具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

ユーザーズ辞書定義

▼iPadの場合
設定>一般>キーボード>ユーザーズ辞書

単語 575筆まか勢
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▼kindleの場合
アプリ>設定>言語とキーボード>キーボードの設定>ユーザーズ辞書

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表記 575筆まか勢

PCの場合も同様に「ユーザーズ辞書」機能を使い、前もって定義しておく。

春の季語から現在の当季季語までは既に表示可能である。
来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

以上

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