台風 の俳句

台風 の俳句


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台風 補遺

いかに暁れ夜の颱風に想へるを 石塚友二 方寸虚実
いちまいの鏡くもらし颱風来 三橋敏雄
いまは藤咲く颱風を娶る紀伊 山口誓子
いま堪へよ大颱風の松、硝子戸 右城暮石 句集外 昭和三十六年
かぶらするおわら菅笠台風雲 古沢太穂 捲かるる鴎以後
この月や日本列島台風一過 荻原井泉水
すぐあひびきの浜颱風のあとの浜 山口誓子
なまぬるき颱風圏ぞ私憤ならで 香西照雄 対話
なまはげの里に台風余波の雨 松崎鉄之介
なま白き月地をいづる颱風あと 野澤節子 未明音
のろのろと来し颱風の忽ち去る 右城暮石 上下
ひそかなるわがしはぶきや颱風裡 日野草城
ひとの家の衾颱風に寝がへりぬ 大野林火 早桃 太白集
ふうせんかづら最後まで揺れ颱風過 加藤秋邨
み仏に颱風去りしことを告ぐ 高野素十
めちやめちやなどぜうの浮沈台風くる 秋元不死男
めつきり萩の枝のたけだけし台風近づく 荻原井泉水
やはらかき陽をまぶたにす颱風過 石川桂郎 含羞
ゴムボート玄関に入れ台風待つ 右城暮石 散歩圏 補遺 頑張れよ
ビヤ樽に台風前の雨ぎつしり 秋元不死男
ビルの内熱ばみ颱風今さかりなり 篠原梵 年々去来の花 皿
人ごゑもポプラも颱風圏に入る 山田みづえ まるめろ
倒れ木に群がる蜂や颱風過 石田波郷
傘立を豆台風のもてあそび 阿波野青畝
光る雨見つつ颱風の汽車にあり 相馬遷子 雪嶺
六月颱風揺れ動く樹の黝き見よ 林翔
刻々にせまる颱風原稿締切も 山口青邨
力満ちて夜半の雨降る颱風来 相馬遷子 雪嶺
北陸は颱風の中君帰る 山口誓子
十六夜や颱風天気図にうごめく 日野草城
千代田区の上を颱風15号 星野麥丘人 2001年
台風あと別な白さの萩咲ける 細見綾子
台風あと黄の揚羽蝶あらはれし 細見綾子
台風が毛虫を家に投込みぬ 相生垣瓜人 微茫集
台風が生れ天気図活気づく 右城暮石 上下
台風すすみをりて鏡に蠅すべる 秋元不死男
台風とこほろぎ去年より早し 百合山羽公 寒雁
台風と同じ旅路となりしこと 稲畑汀子
台風にどかと税(ちから)を減らしけり 阿波野青畝
台風になんばんぎせる無事なりし 右城暮石 散歩圏
台風に任すもの任されぬもの 後藤比奈夫
台風に偽の大山峙てり 阿波野青畝
台風に絡まれて梅雨亢れる 相生垣瓜人 微茫集
台風に蔀戸固し寿月観 阿波野青畝
台風のあとの青田の青全し 伊丹三樹彦
台風のすぎつつ馬の脛長し 飯田龍太
台風のそれたる朝の葛西橋 雨滴集 星野麥丘人
台風のよそへ抜けたる舟祭 飴山實 花浴び
台風のわが枕許臘匂ふ 阿波野青畝
台風のコース日本を逆撫でに 右城暮石 散歩圏 補遺 頑張れよ
台風の中来し客に昼灯す 稲畑汀子
台風の倒れ木牧にころがれり 阿波野青畝
台風の先ぶれ雨や江東区 雨滴集 星野麥丘人
台風の地すべり地帯水噴ける 右城暮石 散歩圏
台風の外れたり雨も待ちぼうけ 右城暮石 散歩圏
台風の少しそれたる雨となる 稲畑汀子
台風の押し上げて来し雲走る 右城暮石 句集外 昭和五十九年
台風の接近夾竹桃の揺れ 山口誓子
台風の接近関ケ原通る 山口誓子
台風の沖ふくらめる熊野灘 右城暮石 句集外 昭和五十七年
台風の沖を過ぎゆくひろしま忌 平井照敏
台風の爪が掘りたる落花生 阿波野青畝
台風の目標によき室戸岬 右城暮石 散歩圏
台風の眼が澄んでゐる死の商人 佐藤鬼房
台風の足摺室戸受像中 阿波野青畝
台風の近づく岬ぬれそぼつ 右城暮石 句集外 昭和三十八年
台風の通りし後も梅雨続く 右城暮石 散歩圏 補遺 頑張れよ
台風の進路手に取る如き地図 右城暮石 句集外 昭和四十一年
台風の進路誘導出来ざるや 右城暮石 散歩圏
台風の雨となりたる祭村 右城暮石 句集外 昭和六十二年
台風の雨波立ちて山走る 右城暮石 散歩圏
台風の雲をとばして子規忌かな 百合山羽公 樂土以後
台風の風速計と締め出さる 渡邊白泉
台風は東へ曲げて原爆忌 百合山羽公 樂土以後
台風やひとり娘に灯が鮮た 飯田龍太
台風や風速計を手に縛る 渡邊白泉
台風をすつかり忘れ桜咲く 右城暮石 句集外 昭和三十七年
台風を受け通したるキウイの葉 右城暮石 散歩圏
台風を大師の国もまぬがれず 百合山羽公 樂土以後
台風を待てり四国の山地にて 右城暮石 散歩圏
台風を日木の端に萩咲けり 大野林火 月魄集 昭和五十四年
台風を縫うて卵を買ひに来る 相生垣瓜人 微茫集
台風を迎ふ陸上総立ちして 右城暮石 上下
台風を退散せしめ天狗杉 阿波野青畝
台風を避く島かげの黒き船 右城暮石 句集外 昭和三十八年
台風一過とはこの空、わが松の命なりけり 荻原井泉水
台風一過髪の先まで三つに編む 西東三鬼
台風去る上甲板の綱にわれ 渡邊白泉
台風圏夜をバラ色や飛機激す 中村汀女
台風圏牛糞の道交叉して 飴山實 おりいぶ
台風後なき大鳥居おん祭 右城暮石 句集外 昭和三十七年
台風来る北北東に進路変へ 右城暮石 句集外 昭和四十五年
台風来る小型ながらに続けざま 右城暮石 散歩圏 補遺 頑張れよ
台風来今日の回診夜に入りぬ 村山故郷
台風来屋根石に死石はなし 平畑静塔
台風来恵比寿が鯛を諏と抱く 阿波野青畝
台風来赤道以北日本向け 阿波野青畝
台風準備する炊事場のなまぐさし 右城暮石 句集外 昭和二十九年
台風禍なるやブザーの故障せり 右城暮石 散歩圏
台風豪雨甲斐山中の湯に沈む 石川桂郎 四温
台風近づく浪が画面をあふれ崩れおちる 荻原井泉水
台風通り裸木ばかり春の潮 角川源義
吃る蝉をり台風の来つつあり 秋元不死男
同衾の指のこびとら颱風下 三橋敏雄
品川の倦みたる海も颱風来 中村草田男
土平し居り颱風の来るまでは 右城暮石 声と声
土手かげのぬくみ颱風凪ぎつつあり 大野林火 早桃 太白集
壁掛けの駅の電話機台風来る 右城暮石 句集外 昭和三十三年
壺中にも台風の余波月見酒 百合山羽公 寒雁
大いなる颱風図日本おびやかす 右城暮石 上下
大陸へ颱風外れて*はたはた飛ぶ 右城暮石 句集外 昭和三十七年
夾竹桃荒れて颱風圏なりけり 山口誓子
嬰児泣く声のどこかに颱風裡 橋閒石 雪
孤り昏れ野の光も昏れ颱風の樹 赤尾兜子 蛇
家ゐる蛾颱風の日に会ひにけり 山口誓子
寂として乳房潜みぬ台風圏 楠本憲吉 孤客
小汽艇群れて颱風の川赭し 水原秋櫻子 残鐘
小花火に台風しぼみ盆果つか 角川源義
屋根石に颱風の雲黄に映ゆる 山口青邨
山洗ひ海を洗ひて颱風去る 右城暮石 天水
山荘に颱風禍ありケルン立ち 及川貞 夕焼
山青し黝し颱風洋を来る 相馬遷子 雪嶺
巴蝶台風迫ること知らず 阿波野青畝
建物に向って歩く颱風裡 橋閒石
建物に向つて歩く颱風裡 橋閒石 朱明
弱國の颱風眼に海の鳥 三橋敏雄
後へ脱ぐ颱風を来し雨衣の頭巾 山口誓子
微熱して台風の目の中にあり 佐藤鬼房
息つめて颱風めきし巷過ぐ 松崎鉄之介
手を挙げて颱風迎ふ青芭蕉 右城暮石 句集外 昭和三十三年
旅行くや颱風の跫海に求め 石塚友二 方寸虚実
既に生れ颱風北へ北へ来る 日野草城
日本掠める颱風に砂とぶ浜 山口誓子
書を読むや颱風の夜の白き燈に 山口誓子
朝刊の嵩ばり届く台風前 鷹羽狩行
木造病院の長台風にころぶ 平畑静塔
松虫や台風それしゆゑ鳴ける 阿波野青畝
母子睦み合う台風の近き夜は 楠本憲吉 孤客
気象図に颱風の渦又黒し 相生垣瓜人 明治草
気象暗号解けざるうちに台風来 渡邊白泉
河口また黒き藻交り台風来 桂信子「草影」以後
河豚の干もの噛めり颱風近づけり 水原秋櫻子 蘆雁
海の絵の蒼きに夕日颱風過 福田蓼汀 山火
海女は言ふ潜き台風とく知ると 福田蓼汀 秋風挽歌
涛くづれつぐに見とれて颱風裡 山口青邨
渓の岩蠅を点じて颱風期 下村槐太 光背
湾内の白泡だらけ颱風来る 右城暮石 天水
滅びんとわれ台風の目となれり 佐藤鬼房
爼の乾く二日や颱風後 石塚友二 光塵
猫が食欲しがる颱風最中に 右城暮石 上下
甲虫頭なし颱風の被害のうち 山口誓子
男体はいま颱風の真青栗 加藤秋邨
白萩白露にして台風遠く去る 荻原井泉水
百姓の毬栗頭台風外れ 右城暮石 句集外 昭和三十三年
目が並ぶ颱風の夜の軍用車 加藤秋邨
眉の火や颱風おらぶ夜の筆 石塚友二 光塵
看護妻颱風余波に濡れて著く 高浜年尾
看護婦の肘のまろさよ颱風過 石田波郷
真つ黒な雲に白雲颱風空 右城暮石 句集外 昭和三十六年
砂利を積む音す颱風一過して 右城暮石 虻峠
硝子戸に一文字せせり台風外れ 右城暮石 句集外 昭和四十三年
神父必死颱風の傘うちすぼめ 加藤秋邨
秋暑し颱風がぢりぢりと寄る 日野草城
篠といふ篠は総枯れ台風禍 阿波野青畝
羅に野の花を染め颱風圏 三橋鷹女
美食して戻る台風の目は遙か 鈴木真砂女 紫木蓮
翼もつゆゑ傷つきて台風圏 鷹羽狩行
肌にねばつく台風目病むものらの燈 佐藤鬼房
脛長き少女井を汲めり颱風過 藤田湘子 途上
脱糞して屋根に働く颱風後 西東三鬼
芭蕉忌の寺颱風の剰り風 山口誓子
草木ほの白し颱風去りし暗 右城暮石 句集外 昭和二十八年
落ちざりし青柿躍る颱風後 西東三鬼
葉をかぶる朝顔の白颱風報 野澤節子 未明音
薬包紙台風の尾に誘われ舞う 楠本憲吉 孤客
虫きいてちと眠りたり颱風裡 臼田亜郎 定本亜浪句集
虹くぐる雲颱風の使者として 津田清子
虹たちて草山赫つと颱風過 飯田蛇笏 家郷の霧
蚤把つて颱風の夜に放ちけり 山口誓子
蜂低く巣造る台風年なるや 右城暮石 句集外 昭和四十四年
蝉暑し颱風二つ天気図に 日野草城
蝉鳴いて颱風のさき見え来る 山口誓子
蝙蝠傘を突き颱風に寄りて立つ 山口誓子
蠅を打殺しつこもる颱風裡 伊丹三樹彦
衰へし汝を颱風とは呼ばず 山口誓子
豆台風多情で死ねぬ痩教師 秋元不死男
赤富士や颱風一過せしあとに 高浜年尾
迷走の台風力弱り消ゆ 右城暮石 散歩圏
迷走の紐ぶら下げて台風図 右城暮石 散歩圏
退きそこねたる台風が萩叢に 能村登四郎
運動会のろのろ颱風海にあり 百合山羽公 樂土
運動場のみが素面や颱風下 津田清子
遠くたしかに台風のきている竹藪の竹の葉 荻原井泉水
遠洋は颱風作る貝割菜 百合山羽公 寒雁
遠颱風炎天の奥軋み鳴り 相馬遷子 雪嶺
部屋白くラヂオ颱風警報を 日野草城
野積み土管雨台風の声に和し 鷹羽狩行
銀杏葉(いちやう)ふみ台風の像あふぎみる 佐藤鬼房
防災の日の颱風の去就かな 百合山羽公 樂土
阻むもの無き台風の上陸す 右城暮石 散歩圏
雲際の鳶に颱風去る日かな 原石鼎 花影
露台風ありやさうびに宵の月ありや 日野草城
青うねる台風の樹々長い裁判 佐藤鬼房
青無惨颱風あとの木の葉掻 林翔
頭の芯のかたくなに覚む颱風裡 松崎鉄之介
風師山颱風を高く行かしむる 山口誓子
颱風あと新蓮根をめでて食ぶ 細見綾子
颱風が外れてくれたるちちろ虫 日野草城
颱風が掴んでゆする家の棟 日野草城
颱風が擲つ瓦数知れず 日野草城
颱風が日本列島の尾を掴む 日野草城
颱風が木犀の香を払拭す 相生垣瓜人 明治草
颱風が畳衝き上げ貌を出す 日野草城
颱風が豊年を踏みにじるなり 日野草城
颱風が足蹴にかけしものゝ山 日野草城
颱風が通り奈良県吹き絞る 右城暮石 句集外 昭和三十七年
颱風ちかづく 老婆の手籠にたはし一箇 三橋鷹女
颱風となるか風の尾長く曳き 山口誓子
颱風に仆されし塀仰向に 日野草城
颱風に仰臥の四肢をこわばらす 日野草城
颱風に倒れし松を輪伐りにす 右城暮石 上下
颱風に備ふ大都市の一軒づゝ 右城暮石 句集外 昭和三十六年
颱風に傾くまゝや瓢垣 杉田久女
颱風に出でて荒磯をたたへばや 山口誓子
颱風に吹かれ吹かれつ投函す 石田波郷
颱風に吹きもまれつつ橡は橡 富安風生
颱風に女髪逆立ち凄き下界 三橋敏雄
颱風に妻は痩身飛ぶ飛ぶと 山口誓子
颱風に新聞活字濡れそぼつ 右城暮石 声と声
颱風に濡れそぼつ妻歩ましめ 山口誓子
颱風に病身病衣吹かれ佇つ 右城暮石 句集外 昭和三十七年
颱風に目鼻飛ばして歩きをり 上野泰 春潮
颱風に藻ははらわたのなき欺き 三橋鷹女
颱風に送電塔は捻ぢ伏せられ 日野草城
颱風に遅るる妻を眼で手繰る 山口誓子
颱風に韻りて耳朶に砂溜る 山口誓子
颱風に鳴けるちちろを頼みしか 山口誓子
颱風のあとしんとして月ゆがむ 日野草城
颱風のあとの菊畑匂ひ立つ 日野草城
颱風のあとの貧しき夕餐摂る 山口誓子
颱風のあとや日光正しくて 山口誓子
颱風のあと砂深き海の柵 山口誓子
颱風のあと金槌の音の日々 日野草城
颱風のあと黄昏の寄り集ふ 山口誓子
颱風のいづこともなき駅に着き 山口誓子
颱風のうねりふくらむ貯木場 右城暮石 虻峠
颱風のけふも終るや籠に蕃茄 山口誓子
颱風のこころ支ふべき灯を点ず 加藤秋邨
颱風のことを頭に家を出る 波多野爽波 鋪道の花
颱風のさなかや更に釘を打つ 相馬遷子 雪嶺
颱風のさ中に剥きて柿赤し 野澤節子 未明音
颱風のさ中の闇の仔猫たち 飯田龍太
颱風のしたびとなりし灯の疲れ 大野林火 早桃 太白集
颱風のしほから海に吠く魚貝 三橋鷹女
颱風のしりぞくや人声高に 日野草城
颱風のその極まりの硝子割れ 相馬遷子 雪嶺
颱風のそよそよ渡り初めにけり 石塚友二 磊[カイ]集
颱風のなごりも衣袂吹き煽つ 山口誓子
颱風のなほ黄昏の中通る 山口誓子
颱風ののち日々しづか秋桜 山口青邨
颱風のはづれの雲を抜けて来し 稲畑汀子
颱風のはやき暮色にけふ惜しむ 山口誓子
颱風のゐる天気図を怖れけり 日野草城
颱風のカンナ吹き折れポスト立つ 石田波郷
颱風の中にこの身も立たばやと 山口誓子
颱風の中にて終に眠り陥つ 山口誓子
颱風の中にゆふべを告げし蝉 山口誓子
颱風の中に炎えゐる日の光り 山口誓子
颱風の中ゆく老の腰かがむ 山口誓子
颱風の中心去りし夜空見ゆ 右城暮石 句集外 昭和二十八年
颱風の五号六号並び来る 右城暮石 天水
颱風の余波が那須野のきび畑に(那須) 細見綾子
颱風の余波時なしの雨が降る 星野立子
颱風の兆せる闇へ蜘蛛を棄つ 橋閒石 雪
颱風の去りたればひげを剃りにけり 日野草城
颱風の古創の山颱風来る 右城暮石 句集外 昭和三十四年
颱風の名残りの風の柳吹く 高野素十
颱風の地に円き燈をさし向けつ 山口誓子
颱風の壁にふれゐて蚊帳ほてる 大野林火 青水輪 昭和二十四年
颱風の夜の卓上の青葡萄 大野林火 青水輪 昭和二十三年
颱風の夜の爪色の薔薇の棘 富澤赤黄男
颱風の夜は紺青の絽の寝間著 三橋鷹女
颱風の夜も夫熟睡夫老いず 及川貞 夕焼
颱風の底ひ眼のなき魚が棲む 三橋鷹女
颱風の後姿に人語湧く 日野草城
颱風の後詰犇く夜泣潮 石塚友二 光塵
颱風の後詰犇めく夜泣潮 石塚友二 光塵
颱風の打ち上げし砂駱駝色 右城暮石 天水
颱風の打つ面伏せて墓洗ふ 及川貞 夕焼
颱風の最後の夜雲蛙の唄 西東三鬼
颱風の来てぶつかりし陸地日本 右城暮石 句集外 昭和三十六年
颱風の来る夜も点ず酒売る灯 鈴木真砂女 夏帯
颱風の森からのチエロからすの譜 三橋敏雄
颱風の浪の白馬が堰を越す 山口誓子
颱風の浪見て墨を磨りにけり 山口誓子
颱風の潮とび葉とび人が飛ぶ 三橋敏雄
颱風の生れたる地図日本小さし 右城暮石 声と声
颱風の白浪右往左往して 山口誓子
颱風の白浪監視塔に群る 山口誓子
颱風の目の空気中女気を絶つ 西東三鬼
颱風の真向ひ来るを処女よろこぶ 右城暮石 句集外 昭和三十四年
颱風の真闇の壁とわが耳目 及川貞 夕焼
颱風の眼の晴明に蝶あそぶ 日野草城
颱風の瞋りに人は慴れ伏す 日野草城
颱風の砂の眼つぶし甘藷畑 山口誓子
颱風の秋風となりゐし目覚 加藤秋邨
颱風の空飛ぶ花や百日紅 水原秋櫻子 霜林
颱風の竹の軋むを耳に坐す 石川桂郎 高蘆
颱風の篠つく雨に息づけり 西島麦南 人音
颱風の繩秋拗に附き纏ふ 右城暮石 声と声
颱風の翳去らぬ燈にまどろみぬ 大野林火 冬青集 海門以後
颱風の萩へ飛んだる新聞紙 原石鼎 花影
颱風の行きし天よりいなびかり 山口誓子
颱風の街に血色の肉のみ売る 西東三鬼
颱風の衰へ見えし舗道かな 上野泰 春潮
颱風の被害最も老柳に 高浜年尾
颱風の触角を又向けられし 相生垣瓜人 負暄
颱風の身の一隅に発条はじけ 加藤秋邨
颱風の車窓青蜘蛛がよこぎれり 加藤秋邨
颱風の迫る刻々崖の上下 右城暮石 句集外 昭和三十三年
颱風の遅れ遅れて日曜過ぐ 右城暮石 声と声
颱風の過ぎし空南瓜花つゞく 右城暮石 句集外 昭和十五年
颱風の道の奄美や返りけり 石塚友二 光塵
颱風の遠くにありて揚羽蝶 高野素十
颱風の闇身の裡に燭ともる 山口誓子
颱風の雄たけびの戸に髪結へる 及川貞 夕焼
颱風の雨戸細目に浪も見つ 山口誓子
颱風の雨逃げし神楽坂上る 石塚友二 方寸虚実
颱風の雲しんしんと月を裹む 大野林火 早桃 太白集
颱風の颯々を聞く樹下の家 山口誓子
颱風の駅雨漏りの灯かゞやく 右城暮石 声と声
颱風はいそぎんちやくの躍る闇 三橋鷹女
颱風はわれを罰せず映画惨 渡邊白泉
颱風は妖気の凝りし物ならむ 相生垣瓜人 負暄
颱風は家を蹴散らし踏み摧きぬ 日野草城
颱風は寄りつつ月は太りつつ 日野草城
颱風も経たる祭の花火玉 百合山羽公 寒雁
颱風やただ針金の柵に住み 山口誓子
颱風やひとりテレビに喋りゐる 加藤秋邨
颱風や四肢いきいきと雨合羽 草間時彦 中年
颱風や学生かへり街ゆけり 石田波郷
颱風や泥しづみたる金魚玉 松村蒼石 寒鶯抄
颱風や浪の嚮へる多度の山 山口誓子
颱風や痰のこそつく胸の奥 日野草城
颱風や鳴き寄る猫もなつかしき 日野草城
颱風をのがれてここに雨の月 阿波野青畝
颱風を充ちくるものゝ如く待つ 右城暮石 声と声
颱風を卑小なる風追うて行く 相生垣瓜人 明治草
颱風を待つ日本の山々よ 右城暮石 句集外 昭和三十六年
颱風を待つ水陸の錯綜して 右城暮石 句集外 昭和三十六年
颱風を来し濡れ手紙鋏剪る 山口誓子
颱風を経たるいのちのみづみづし 日野草城
颱風を経て飼鳩の瑠璃の頚 山口誓子
颱風を迎へに雲の高飛べり 右城暮石 句集外 昭和三十一年
颱風を送る短かき蝉のこゑ 山口誓子
颱風一過のへちまにふんどし干してあるなども 荻原井泉水
颱風一過頭を寄せてぶだう食む 細見綾子
颱風下死人のごとく耳目冴ゆ 三橋敏雄
颱風下鬱たる巌刻うつる 加藤秋邨
颱風前墓それぞれの貌持てる 大野林火 冬雁 昭和二十二年
颱風圏すでに芋嵐とはいへず 上田五千石『田園』補遺
颱風圏低き山のみ全容見す 津田清子 礼拝
颱風圏稲田に禾を立たしめず 山口誓子
颱風圏蝙蝠傘一本持ちて旅人 山口誓子
颱風外れぬカンナはなほも花に富む 津田清子 礼拝
颱風外れ月夜の貨車として進む 桂信子 女身
颱風待つ人家も蟹も低き國 三橋敏雄
颱風未だ木槿揺るのみ舟溜り 石田波郷
颱風来たまさかの日に濡葉やすらふ 大野林火 早桃 太白集
颱風来つつあり大小の紙の鶴 西東三鬼
颱風来つつあり望の月照るに 日野草城
颱風来の雲間に夕告雲赤し 中村草田男
颱風来ひしと白夜の躬をいだく 臼田亜郎 定本亜浪句集
颱風来るピアノの律を正せし後 山口誓子
颱風来パチンコに負けつづけをり 村山故郷
颱風来ラヂオは真夜も言うてゐる 日野草城
颱風来埠頭の馬車と馬としざる 山口誓子
颱風来夕日は屋根にありてむなし 大野林火 冬青集 海門以後
颱風来息深き汽笛に歎かへり 山口誓子
颱風来日暮れんとする小さき家 村山故郷
颱風来病躯あやふく西行す 村山故郷
颱風来飛ぶを好まぬ蝶とんで 山口青邨
颱風眼の匆々の月や末子の上 中村草田男
颱風眼らしき朝なり猫のくしやみ 加藤秋邨
颱風禍三尺下に常の砂 山口誓子
颱風禍嶺に残れる赤壁は 山口誓子
颱風禍砂浜のみはかくやさし 山口誓子
颱風禍砂浜を手に撫でやまず 山口誓子
颱風禍莫れ無精が銜み釘 石塚友二 光塵
颱風近しソプラノうるはしく 日野草城
颱風近し生あくびしきりに出る 日野草城
颱風過ぎし次の夜のしづけさに寝る 村山故郷
颱風過ぎの髪を吹かれて女同士 野澤節子 未明音
颱風過の散らばる葉青し子らも見えず 古沢太穂 三十代
颱風過光にみどり顕ち来る 山口誓子
颱風過変電碍子墓石めく 山口誓子
颱風過月の輪ふかく螻蛄鳴けり 角川源義
颱風過砂浜砂に埋れしよ 山口誓子
鳥海山の見えて台風近むかな 松崎鉄之介

以上
by 575fudemakase | 2016-09-16 10:09 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)
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[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

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