木の実 の俳句

木の実 の俳句

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木の実 補遺

いつ死ぬる木の実は播いておく 種田山頭火 草木塔
いづくなる旅のころもの木の実かな 阿波野青畝
うしろ手に木の実を持てり握り締め 山口誓子
うす霧に日あたる土の木の実かな 飯田蛇笏 山廬集
うす霧に日当る土の木の実かな 飯田蛇笏 霊芝
かがやける木の実ひろへば指も光る 加藤秋邨
かの森を久しく訪はず木の実時 安住敦
この寺の木の実をねだり鵯高音 森澄雄
ころがれば木の実の音や木の実独楽 鷹羽狩行
ころがれる木の実に何の咎ありや 桂信子「草影」以後
ころげたる木の実の尻の白きかな 山口青邨
ごんごんと寺の鐘くる木の実かな 石田勝彦 雙杵
さびしくて木の実を買ひつ風の街 加藤秋邨
つくるよりはや愛憎や木の実独楽 橋本多佳子
ときくじのかぐの木の実や聖霊棚 飯田蛇笏 山廬集
はにかみて拾ひし木の実見せくれぬ 星野立子
はね返る木の實の音や板庇 正岡子規 木の実
はりはりと木の實ふる也檜木笠 正岡子規 木の実
ひとつ歌うたひつづけて木の実山 木村蕪城 一位
ひとり子は父忘れめや木の実独楽 及川貞 榧の實
ふたたびの逢瀬おもはず木の実噛む 上田五千石『琥珀』補遺
ふみつけて木の実植うるを全うす 上田五千石『琥珀』補遺
みかん山その上の寺木の実干す 百合山羽公 寒雁
みぎいせみち左なら道木の実ふる 飴山實 次の花
むくろじと知らで拾ひし木の実かな 三橋鷹女
もろもろの木の実の果ての冬がすみ 飯田龍太
やすらぎの木の実焔の房を垂れ 飯田龍太
わが旅のかへりまつ子に木の実拾ふ 上村占魚 球磨
わが森なり素性知れざる木の実なし 安住敦
わらんべの声する杜の木の実かな 百合山羽公 春園
ポケットにあるといふだけ木の実独楽 桂信子 花影
一つ一つの木椅子の濡れて木の実かな 岸田稚魚 紅葉山
一夜経て蟲吐きにけり木の実独楽 山田みづえ 木語
一寺領七谷植うる木の実かな 飯田蛇笏 山廬集
一山に譚まつはる木の実かな 古舘曹人 砂の音
一熟の木の実を刷けり狐雨 原裕 青垣
一茶忌の川底叩く木の実かな 石田勝彦 雙杵
一遍の脚精悍に木の実晴れ(松山市道後、宝巌寺三句) 細見綾子
三日月や松にむすべる初木の実 野坡
両の手にあまる木の実をこぼしゆく 上村占魚 球磨
両手をいれものにして木の実をもらふ 尾崎放哉 須磨寺時代
中食の木の実をひろふ暇あり 大野林火 早桃 太白集
井戸蓋に木の実の撥ねて真昼なり 桂信子 花影
人恋し青き木の実を掌にぬくめ 鈴木真砂女 卯浪
代る代る礫打ちたる木の實かな 正岡子規 木の実
何かしら児等は山から木の実見つけてくる 尾崎放哉 須磨寺時代
何の木の実か定かならぬを植ゑにけり 上田五千石『琥珀』補遺
俳諧や木の實くれさうな人を友 正岡子規 木の実
円空の仏を慕ひ木の実山 鷲谷七菜子 一盞
千万と踏む三鈷寺の木の実かな阿波野青畝
千手観音の一手木の実を拾ひけり 安住敦
千曲川暁けつつ蒼し木の実植う 藤田湘子 神楽
厭な風出て来し山の木の実かな 飯田龍太
嘴痕の木の実もまじる南谷 鷹羽狩行
四肢太き馬の埴輪を木の実打つ 鷹羽狩行
回されて機嫌ふきげん木の実独楽 鷹羽狩行
国分寺址の暮れゆく木の実音 鷲谷七菜子 天鼓
堂守の木の實を拾ふ掃除哉 正岡子規 木の実
墳らしき嵩に手向の木の実かな 鷲谷七菜子 天鼓
夕しぐれ古江に沈む木の実哉 黒柳召波
夕月より微か耕す音木の実も 金子兜太
夕近く蝶出てぬくし木の実山 中村汀女
夢の実といひて木の実を植ゑにけり 上田五千石『琥珀』補遺
女患らは木の実ネックレス声稚く 角川源義
守人なき木の実はみけり山烏 高桑闌更
宮参り木の実のごときあかごかな 飴山實 句集外
寄生木の実の紅実の黄地に敷ける 山口誓子
寄生木の実は霧の精 聖歌季節 伊丹三樹彦
寺の街木の実啖ふ子は唇あかし 角川源義
小さなる木の実に大いなる未来 上野泰
少女膝をこぼして木の実拾いけり 楠本憲吉 楠本憲吉集
少年の木の実のホ句に振ひけり 河東碧梧桐
山々と共に暮れゆく木の実かな 飯田龍太
山廬忌やときあやまたず木の実熟れ 飯田龍太
山河ただ寄生木の実の黄の乾び 木村蕪城 寒泉
岩の窪衣の袖の木の実哉 加藤曉台
崖とんで気鋭の木の実失せにけり 上田五千石『琥珀』補遺
崖道に木の実の跳ねる誕生日 上田五千石『田園』補遺
師の坊に猿の持て來る木實哉 正岡子規 木の実
年詰る山の木の実が房をなし 廣瀬直人
幼きへ木の実わかちて富むごとし 岡本眸
底青き湾底に木の実揺れあふ見ゆ 加藤秋邨
廃村の花圃も木の実も手つかずよ 平畑静塔
廻す前から不機嫌な木の実独楽 後藤比奈夫
後園に小き夏の木の実かな 正岡子規 夏
御手洗にこぼれて赤き木の實かな 正岡子規 木の実
憂き人の肩に音ある木の実かな 石橋秀野
憎しみの木の実つぶてと知らざりし 高浜年尾
我見しより久しきひよんの木實哉 正岡子規 木の実
扇骨木の実妃陵の鳰の鳴きにけり 岡井省二 鹿野
手に木の実あふれて奥の院に着く 鷹羽狩行
手のひらの木の実の先の転害門 岡井省二 夏炉
拗ねてゐて木の実両手に余りけり 中村苑子
拾ひ去る人のあとなる木の実かな 後藤夜半 翠黛
掃きよりて木の実拾ひや尉と姥 杉田久女
掃き掃きて仏の木の実残るなり 阿波野青畝
掌にぬくめやがて捨てたる木の実かな 鈴木真砂女 卯浪
掌のなかの木の実をすてて立ちあがる 長谷川素逝 暦日
掌の木の実ひとに孤独をのぞかるる 橋本多佳子
掌上に天果と見ゆる木の実かな 河東碧梧桐
掌中に木の実を愛す神将か 安住敦
数当てをごまかす右手の木の実かな 阿波野青畝
敷石に木の実のしみよ鳥渡る 松崎鉄之介
斑鳩の子等は木の実の独楽まはす 有馬朗人 母国
断言す手中の木の実握りしめ 上田五千石『琥珀』補遺
日の昼をはかなくをれば柾木の実 森澄雄
旱天の風に重しと木の実揺れ 飯田龍太
明寺の垣潜り入る木實哉 正岡子規 木の実
明寺の垣潜る子や木實取 正岡子規 木の実
春泥に柄浸けて散れる木の実赤 杉田久女
木の実ごま廻して冬夜看護妻 野見山朱鳥 愁絶
木の実だく栗鼠木がくれに秋しぐれ 飯田蛇笏 春蘭
木の実と共に寝不足の妻の肌明らむ 金子兜太
木の実にも器量よしあし拾ひけり 深見けん二
木の実にも麦にもつかで小夜千鳥 三宅嘯山
木の実に伸ばすその手伸びきつたり 種田山頭火 自画像 層雲集
木の実に根生えそめ蝌蚪は泳ぎそむ 香西照雄 素心
木の実ふみ大物主に子ろのこと 飴山實 次の花
木の実ふる寄セ木も榧の阿弥陀仏 飴山實 花浴び
木の実ふる心に暗きこともなく 上村占魚 鮎
木の実みな冷気忘却して夜明け 飯田龍太
木の実みな熟れてさだめの時を待つ 飯田龍太
木の実みな雲呼んでゐる葉月空 飯田龍太
木の実ゆく極楽色の水の中 飯田龍太
木の実らにはじき出されて烏瓜 斎藤玄 雁道
木の実入れるまでポケツトに風騒ぐ 桂信子 晩春
木の実地に並べあり踏まれてありぬ 鷹羽狩行
木の実地に命はじまる沃土あり 稲畑汀子
木の実売りに寒き舗道がよこたはる 加藤秋邨
木の実打つ屋根を小栗鼠と分かち住む 有馬朗人 知命
木の実打つ木喰仏の寺の屋根 鷹羽狩行
木の実拾ひてその名は知らず団栗か 安住敦
木の実拾ひてまさか老妻にもやれず 安住敦
木の実拾ふ己が行く末はかられず 鈴木真砂女 夏帯
木の実拾ふ捨つると決めてなほ一つ 岡本眸
木の実拾ふ暮れては双膝もつき 上田五千石『田園』補遺
木の実拾ふ留守居子の掌に余るほどを 大野林火 飛花集 昭和四十三年
木の実拾へり鉱脈の尽きし山 鷹羽狩行
木の実持ち寄りぬ秋晴持ち寄りぬ 後藤比奈夫
木の実掌に生涯の運逸したりや 安住敦
木の実晴木の実曇りとたたづめる 上田五千石『琥珀』補遺
木の実晴病者に昼の睡魔くる 鷲谷七菜子 一盞
木の実木にぎつしり汽車がぬけとほる 津田清子 礼拝
木の実植う人呼びかはす二峰かな 飯田蛇笏 山廬集
木の実植ゑてみまかりし人の後図かな 河東碧梧桐
木の実植ゑて水にきはまる茨かな 飯田蛇笏 山廬集
木の実添へ犬の埋葬木に化(な)れと 西東三鬼
木の実独楽あばれあばれしあとの澄み 鷹羽狩行
木の実独楽それも袴の穿かせあり 後藤夜半 底紅
木の実独楽つくるに父の手をかしぬ 上村占魚 球磨
木の実独楽ひとつおろかに背が高き 橋本多佳子
木の実独楽一つ二つは作りけり 安住敦
木の実独楽子に作りしは遥かにて 安住敦
木の実独楽小さな音の中にあり 加藤秋邨
木の実独楽影を正して回りけり 安住敦
木の実独楽残しきし子とあるごとく 大野林火 飛花集 昭和四十三年
木の実置くてのひら母の日なりけり 秋元不死男
木の実踏みくだき師への道あやまつか 小林康治 玄霜
木の実踏みぱちりと夜を目覚めさす 林翔
木の実踏みふみ望郷のおのづから 鷲谷七菜子 天鼓
木の実踏み割り踏み割れど海青し 飯島晴子
木の実踏む音のたしかに日短し 飯田龍太
木の実踏めば音もかそけし黒木御所 鈴木真砂女 都鳥
木の実青しひと居ぬ寺の夕ぐれは 飯田龍太
木の實くふ我が前の世は猿か鳥か 正岡子規 木の実
杣の子がころんでもこぼさぬ木の実 鷹羽狩行
杣の子のなにか抱きをる木の実山 飴山實 句集外
来の宮に丸ととび交ふ木の実かな 阿波野青畝
栗鼠は粟鼠で 木の実転がし サルナート 伊丹三樹彦
森昏く呪文の木の実しきりにて 古舘曹人 能登の蛙
榧のからよしのゝ山の木の実見よ 嵐雪
橿原に木の実を拾ふ二度童女(おぼこ) 佐藤鬼房
正邪なき木の実の独楽を戦はす 上田五千石『琥珀』補遺
死ぬばかりあまく妖しき木の実かな 飯田蛇笏 霊芝
母の前木の実あつまる夕べかな 岸田稚魚 筍流し
水底に木の実あるゆゑ日筋さす 百合山羽公 故園
永遠のわが阿修羅童子よ木の実植う 佐藤鬼房
汀まで木の実まろびて日暮れゐる 飯田龍太
汝が肩を打ちし木の実をポケットに 中村苑子
汝の蹴るを我が蹴りかへす木の実かな 阿波野青畝
泉底にしきなす木の葉木の実かな 飯田蛇笏 山廬集
浅間嶺の雲に乗る鳥木の実植う 藤田湘子 神楽
海を背に入日いつぱい雑木の実 佐藤鬼房
淵青し木の実一夜の変に遭ひ 飯田龍太
濠の水に木の実沈みて午後となる 桂信子 草影
片寄りて子等の拾へる木の実かな 中村汀女
牛の瞳も山の木の実も大粒な 石田勝彦 百千
牧谿の猿の跳んだる木の実山 鷲谷七菜子 天鼓
猿石や木の実は地に還りゆく 津田清子
玉霰錦木の実もうちまじへ 川端茅舎
生り易き木の実のはじめ總みどり 三橋敏雄
甲虫の死して木の実のごときあはれ 山口誓子
知らぬ人と黙し拾へる木の実かな 杉田久女
石卓の木の実鳥や遺れし子や遺れし 山口青邨
笛としてよき独楽としてよき木の実 鷹羽狩行
老の掌をひらけばありし木の実かな 後藤夜半 翠黛
脱ぎ捨てし木の実のかさもころげをり 杉田久女
臭木の実こぼれて漆光かな 清崎敏郎
苔にある木の実日に憑き日に憑かれ 阿波野青畝
苔をまろく踏み凹めたる木の実かな 杉田久女
苔古りし檜皮屋根や木の実こぼれ敷く 伊丹三樹彦
茸山にきき耳たてて木の実たち 飯田龍太
藤二棚末枯れて木の実散るしきり 河東碧梧桐
虚空より音して木の実地を打ちぬ 川端茅舎
虚空蔵菩薩が灯り木の実ふる 飴山實 次の花
蛇笏の忌難波大路の木の実また 飯田龍太
蛇笏忌や木の実いちにち無音にて 飯田龍太
袂より木の実かなしきときも出づ 中村汀女
西行の墓をうつたる木の実かな 雨滴集 星野麥丘人
見えつ隠れつはずむ林の木の実かな 阿波野青畝
言の葉や思惟の木の実が山に満つ 高屋窓秋
詰襟の掌におく木の実爆心地 古舘曹人 樹下石上
説林の書に見て木の実植ゑにけり 河東碧梧桐
誰がために水澄み木の実熟るる日ぞ 中村汀女
踏みあてて三河の木の実固かりき 安住敦
造りては汝に奪はるる木の実独楽 山田みづえ 草譜
邸内の木の実の宮に歩みつれ 杉田久女
錦木の実もくれなゐに染るとは 後藤夜半 底紅
阿字池をふちどりそめし木の実かな 阿波野青畝
陽が射せば木の実美し村人よ村よ 金子兜太
雪の来てゆるやかにとぶ木の実かな 永田耕衣
霧籠る酒も木の実も明きかな 金子兜太
青年の大靴木の実地にめり込む 西東三鬼
青金剛眉根に木の実弾むなり 角川源義
音は朝から木の実をたべに来た鳥か 種田山頭火 草木塔
音立てて仏足石の木の実かな 飴山實 辛酉小雪
音立てゝ仏足石の木の実かな 飴山實
馬頭尊に供ふ木の実の一つかみ 鷲谷七菜子 一盞
鯉こくに舌やきをれば木の実かな 飴山實 花浴び
鳥啼いて笹にこぼるゝ何の實ぞ 正岡子規 木の実
鳥啼いて赤き木の實をこぼしけり 正岡子規 木の実
鳥獣に目の二つづつ木の実どき 岡本眸
鵙になるおのれか木の実ひたくれなゐ 斎藤玄 雁道
鶲来て木の実はむペンのすゝみやう 渡邊水巴 白日
鶴一つ痩て秋待木の実かな 支考
黒き手が黒き手が木の実つかみたり 種田山頭火 自画像 層雲集

以上


木の実落つ 補遺

あひゞきに尽きぬ話や木の実降る 日野草城
いつか見し井戸ありいまも木の実降る 桂信子 草影
かの高きより落つる木の実拾はばや 山口青邨
たゝずめばあちこち落つる木の実かな 日野草城
ときに葉をまじへて木の実しぐれかな 鷹羽狩行
はじまりし三十路の迷路木の実降る 上田五千石 田園
ますぐなる音の木の実の前に落つ 長谷川素逝 暦日
もの縫ひて夜は夜の憂ひ木の実降る 桂信子 月光抄
よろこべばしきりに落つる木の実かな 富安風生
わが影の薄きが中に木の実落つ 橋閒石 雪
一しきり木の実落ちたる夕日哉 前田普羅 普羅句集
一遍像光るまなこに木の実落つ(松山市道後、宝巌寺三句) 細見綾子
一遍像木の実落せし一杖か(松山市道後、宝巌寺三句) 細見綾子
不本意に落ちし木の実の音と聞く 後藤比奈夫
二つ三つ木の實の落つる音淋し 正岡子規 木の実
今落ちし木の実拾ひぬうすみどり 日野草城
切られ男の墳あり木の実降る下に 高浜年尾
十王の笑むとし見れば木の実落つ 臼田亜郎 定本亜浪句集
卓上の平面木の実落ちつかず 津田清子
堪へかねし時小雀鳴き木の実落つ 相馬遷子 山国
墓といふ石のかたさに木の実落つ 上田五千石『森林』補遺
墓の辺ややがて木の実の降る日来む 安住敦
天来の木の実たしかに落掌す 上田五千石『琥珀』補遺
女一人交じへて木の実降りつゞく 右城暮石 句集外 昭和二十六年
子供等のをらぬ木の実の降りにけり 清崎敏郎
子供等の帽投げ木投げ木の実降る 星野立子
尼僧一代幾万の木の実降り 津田清子
庭古りて日にけに落つる木の実かな 日野草城
持つて寝る母の乳房や木の実雨 日野草城
旅人にやらずの木の実しぐれかな 鷹羽狩行
暫しゐてまた木の実落つ父母の墓 草間時彦
月やある木の実が落つる夜半の音 及川貞 榧の實
木の実落ちつづけ仏足石摩耗 鷹羽狩行
木の実落ちる子供が池に落ちそうだ 金子兜太
木の実落つきびしき音にむちうたる 中村汀女
木の実落つこゝろ寄するも人知れず 鈴木真砂女 夏帯
木の実落つる音も間遠に昼澄みゆく 鷲谷七菜子 銃身
木の実落つわかれの言葉短くも 橋本多佳子
木の実落つ実朝以下の墓無数 阿波野青畝
木の実落つ快活にはた陰湿に 上田五千石『風景』補遺
木の実落つ我らが上に続きて落つ 山田みづえ 手甲
木の実落つ水洗便所遠く響き 大野林火 雪華 昭和三十三年
木の実落つ水輪ひろがりやまぬかな 清崎敏郎
木の実落つ泉の空の深き日ぞ 石田勝彦 雙杵
木の実落つ游魚愕くこともなし 福田蓼汀 山火
木の実落つ灯のなき闇は空ばかり 飯田龍太
木の実落つ虚子に「五百句」「六百句」 亭午 星野麥丘人
木の実落つ音の落葉にせつかちに 長谷川素逝 暦日
木の実落つ音まえうしろ 故郷である 伊丹三樹彦
木の実降り存在感の音立つる 林翔
木の実降り裏戸にひびく金盥 桂信子 初夏
木の実降り鵯鳴き天平観世音 水原秋櫻子 蓬壺
木の実降るほとりの宮に君とあり 杉田久女
木の実降る一つ一つの音聞ゆ 高浜年尾
木の実降る一つ葉群の音にかな 岡井省二 鹿野
木の実降る中也秀雄の世に遠く 上田五千石『琥珀』補遺
木の実降る家に蒟蒻くろく煮え 桂信子 初夏
木の実降る島に賽銭箱あまた 鷹羽狩行
木の実降る故郷なき瞳のただよひに 鷲谷七菜子 銃身
木の実降る石に座れば雲去来 杉田久女
木の実降る石のほかには平なし 上田五千石 風景
木の実降る石の円卓石の椅子 上田五千石 田園
木の実降る穂絮流れていることも 金子兜太
木の実降る音がしきりに家書を待つ 有馬朗人 母国
木の実降る音きゝすましきゝとがめ 星野立子
木の実降る音に執してゐたりけり 小林康治 玄霜
木の実降る音の木の霊夜更けつつ 飯田龍太
木の実降る音や寒山拾得図 鷲谷七菜子 一盞
木の実降る風や焚きつぐ登り窯 水原秋櫻子 旅愁
木の実雨ついて御室のへんろみち 上田五千石『天路』補遺
木の実雨瞳つぶれば誰も誰も子供 三橋鷹女
木立暗く何の實落つる水の音 正岡子規 木の実
木立暗く小川に落つる何の實ぞ 正岡子規 木の実
束の間の抱擁なりし木の実降る 鷹羽狩行
杣の子か木の実しぐれか木のさやぎ 飴山實 句集外
来の宮は木の実降る宮ゆき見ませ 星野立子
来宮は木の実降る宮淋しき宮 星野立子
森の入日ここぞよと木の実落つ 鷹羽狩行
椋烏の落しゝ木の実手に染まり 細見綾子
機休む簷ひとときの木の実雨 鷲谷七菜子 花寂び
此処去らじ木の実落ちてはころがる 橋本多佳子
母と子に夜も木の実の落ちしきる 橋本多佳子
母老いて木の実降るにも怯えをり 山田みづえ 木語
法衣ぬげば木の実ころころ 種田山頭火 自画像 落穂集
海知らぬうなゐら愛し木の実降る 福田蓼汀 山火
涙雨木の実しぐれを誘ひけり 上田五千石『田園』補遺
火事のあと木の実落葉の降り積めり 角川源義
点滴注射遠く遠くに木の実落つ 橋本多佳子
祝福の木の実しぐれと思ひけり 鷹羽狩行
禅林の後山にして木の実降る 森澄雄
稲田黄に山は落とす辛亥の木の実 山口青邨
絮の飛ぶ日和木の実も落ちたかり 後藤比奈夫
耳聡き司録司命に木の実落つ 津田清子
胎教のむらさきの木の実など降り 飯島晴子
草ふかく木の実のおちたる音のしづか 種田山頭火 自画像 落穂集
落葉しづくしたる木の実赤く 種田山頭火 草木塔
落葉掃けばころころ木の実 尾崎放哉 須磨寺時代
貧淋し喰へぬ木の實の落る音 正岡子規 木の実
踏みあてて仰げば木の実しぐれかな 鷹羽狩行
迷路もて初まる三十路木の実降る 上田五千石『田園』補遺
降る木の実水中半ばまで見えて 桂信子 初夏
青空より降りし木の実ひろひけり 村山故郷
音なしの木の実しぐれにあひにけり 上田五千石『琥珀』補遺
音立てて落つる木の実はさびしきなり 安住敦
黒つぐみつぎつぎ浴びて木の実落つ 及川貞 夕焼
黒膾山朝おだやかに木の実降る 水原秋櫻子 緑雲

以上
by 575fudemakase | 2016-10-23 00:02 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)
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いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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