冬の虹 の俳句

冬の虹 の俳句

冬の虹

例句を挙げる。

あはれこの瓦礫の都 冬の虹 富澤赤黄男
いかに見し日向の灘や冬の虹(亡き吾娘、級友と遊びし日南海岸をたどる) 角川源義 『冬の虹』
ことごとく焦土逆立つ冬の虹 加藤かけい
ちりめんを織る音に立つ冬の虹 加藤三七子
ひと隅の家鴨あかるし冬の虹 小池文子 巴里蕭条
みなとみらい二丁目で見る冬の虹 高澤良一 随笑
フェノロサの墓より立ちぬ冬の虹 橋石 和栲
ポケットに些少の虚構冬の虹 乾鉄片子
乱世にも光る一刻冬の虹 藤井冨美子
人一人二人あらわれ冬の虹 永末恵子 発色
冬の虹あなたを好きなひとが好き 池田澄子
冬の虹うちへ夕刊つきささる 瀬間 陽子
冬の虹うつつを夢と思いけり 渡辺幸子
冬の虹かかるを知らず靴磨き 山崎ひさを
冬の虹きのふ来し野のすでに無し 大石悦子
冬の虹くれなゐは濃きさやかなる応えのごとくまなかひに立つ 篠 弘
冬の虹たちて海面の毳立てる 鈴木貞雄
冬の虹つまんで胸にかけてゐよ 仙田洋子 橋のあなたに
冬の虹とびもからすも地をあゆみ 金尾梅の門
冬の虹はげしきことを草に見し 金田咲子
冬の虹まだあるやうに見てをりし 田宮 良子
冬の虹キリストの骨釈迦の骨 和田耕三郎
冬の虹ビルの高さに来て消ゆる 稲畑汀子
冬の虹二ケ町村を輪の中に 林 民子
冬の虹今は不幸の側に立つ 水谷仁志子
冬の虹呼ばれしごとく振り返る 横山房子
冬の虹大浪打てば消ゆるかも 中条明
冬の虹姉の手紙のほかは絶ゆ 小池文子 巴里蕭条
冬の虹山頂ホテル夕閉す 柴田白葉女 遠い橋
冬の虹廃車積まれて静かなり 小池文子 巴里蕭条
冬の虹抱く合併の村と町 満田玲子
冬の虹時雨と共に消えにけり 高木晴子 晴居
冬の虹死生は比喩に異ならず 三森鉄治
冬の虹沖の暗さにかかりけり 堀前小木菟
冬の虹消えて残りし日本海 菖蒲あや あ や
冬の虹消えむとしたるとき気づく 安住敦
冬の虹消え野も川も刻失ふ 岡田日郎
冬の虹渡り終へたる心地して 谷地信子
冬の虹湖底くらきに退りけり 久保田万太郎 流寓抄以後
冬の虹生めり波頭の一と崩れ 奈良文夫
冬の虹神はもともと好色な 鈴木伸一
冬の虹神在らぬ世も人信ず 小松崎爽青
冬の虹立たせて能登の一の宮 本山富美子
冬の虹藪の弁天瞳にしづく 加藤知世子 花寂び
冬の虹貧しさは掌をひらくより 長谷川双魚 風形
冬の虹鴇いろのこし春星忌 中田剛 珠樹以後
北さしてゆかずなりたる二十余年今北山に冬の虹たつ 中野照子
国飢ゑたりわれも立ち見る冬の虹 西東三鬼
嬌声やアルハンブラの冬の虹 仙田洋子 雲は王冠
山を見るたび声が出て冬の虹 長谷川双魚
岬端やふりむきざまに冬の虹 岸田稚魚 筍流し
心の旗とするには長し冬の虹 細谷源二
忌みあけの目を大切に冬の虹 長谷川双魚 風形
指させばたちまち消ゆる冬の虹 黛 まどか
振り向けば海蹤いてくる冬の虹 角川春樹
枝篠架に潮ほとばしり冬の虹(屋島古戦場は塩田となる) 角川源義 『冬の虹』
橋立のにはかに晴れて冬の虹 宮木 きわ子
毀れやすき詩を胸中に冬の虹 高澤良一 随笑
涙眼をあやふくささふ冬の虹 上田五千石 田園
満目蕭條たま~冬の虹えたり 久保田万太郎 流寓抄以後
盗聴器売る店を出て冬の虹 中嶋いづる
神は地上におはし給はず冬の虹 飯田蛇笏
簡単なり冬の虹たつ百姓家 森下草城子
細りたる川瀬の音や冬の虹 野村喜舟
経過良き予後に立ちたる冬の虹 荒井英子
絞められて嬉しき首や冬の虹 高澤晶子 純愛
翁眉うごいて冬の湖の虹 岡井省二
背信の罪軽からず冬の虹 稲垣きくの
薪割るや裏山に立つ冬の虹 秋元不死男
詩は言語道断冬の虹立つも 高澤良一 さざなみやっこ
走る子がゐて草そよぐ冬の虹 長谷川双魚 風形
足音は芭蕉と杜国冬の虹 原田喬
農夫の罵詈に黙しとほすや冬の虹 加藤知世子 黄 炎
逢ひ別るべく来て冬の虹淡し 小林康治 『叢林』
野にひかるものみな墓群冬の虹 黒田杏子
陥ちてなほパリ美しと聞く冬の虹 鬼頭文子
鯛の骨はらりと剥げて冬の虹 藤岡筑邨
Thou too Brutus!今も冬虹消えやすく 加藤秋邨 野哭
ここかしこ冬虹胸の谷眩し 栗林千津
つながらぬ冬虹旅は芦がくれ 鷲谷七菜子 雨 月
冬虹のいま身に叶ふ淡さかな 飯島晴子(1921-2000)
冬虹の一片のこり市場混む 神尾久美子 掌
冬虹の一角崩す鬼のこゑ 佐川広治
冬虹の弧の中に木を伐り倒す 柴田白葉女
冬虹の忽と棒立ち桜島 石田勝彦
冬虹の明日なき潟に光り合ふ 佐川広治
冬虹の根の妹よおいでおいで 増田まさみ
冬虹の沖明し己れ恃まねば 小林康治 玄霜
冬虹の脚ひびかせて鉄降ろす 吉田鴻司
冬虹の脚まだ立てり日本海 京極杜藻
冬虹の行手明るし鶏の頸 原裕 葦牙
冬虹は栄光半旗なかりせば 有働亨 汐路
冬虹やまろき幼きバレリーナ 檜原敏子
冬虹や坐すのみに過ぐ女の貌 河野多希女 琴 恋
冬虹や根のある如く瞭かに 原コウ子
冬虹や足し合ひて来し蚤夫婦 小島千架子
冬虹よ恋へば物みな遠きこと 林翔 和紙
反りかへる冬虹われにも恋ありし 益子たみ
少年院ホースに冬虹出たよ 志波響太郎
木曽に立つ冬虹木曽の人知らず 津田清子
沖にたつ冬虹棒の足の午後 佐藤鬼房
老人の手を取り冬虹へ曲る 山本敏倖
誰も見ぬ街の冬虹紅勝る 北原志満子
冬の虹のこのこ蟹が這ひ出して 高澤良一 石鏡
ベイブリッジ
横濱のハイカラ橋に冬の虹 高澤良一 石鏡

冬の虹 補遺

あはれこの瓦礫の都 冬の虹 富澤赤黄男
いかに見し日向の灘や冬の虹 角川源義
おのが鼻見えて冬虹終りたり 岡本眸
つながらぬ冬虹旅は芦がくれ 鷲谷七菜子 銃身
みづからの華を恃まず冬の虹 上田五千石『琥珀』補遺
フエノロサの墓より立ちぬ冬の虹 橋閒石 和栲
冬の虹ありしと言へる方を見る 上田五千石『天路』補遺
冬の虹あわてふためき酒の仲間 金子兜太
冬の虹ぬきさしならぬかのやうに 飯島晴子
冬の虹はかなさはあざやかさかも 細見綾子
冬の虹水平線に蒼白に 中村苑子
冬の虹消えたるあとに茜さす 上田五千石 天路
冬の虹消えぬ強さもやさしさも 中村草田男
冬の虹消えむとしたるとき気づく 安住敦
冬の虹背信の夫たり得んや 楠本憲吉 隠花植物
冬の虹豚の子豚となりゆくよ 加藤秋邨
冬の虹跨ぎて水の瞑かりし 藤田湘子 途上
冬の虹面影のごと見上ぐもの 細見綾子
冬虹が立てり吉凶いづれとも 右城暮石 天水
冬虹に佇つわが辺りうす暗し 岸田稚魚 負け犬
冬虹に戦捷す鹵簿も見え給ふ 飯田蛇笏 白嶽
冬虹に襁褓を掲げ裏日本 岸田稚魚 負け犬
冬虹のいま身に叶ふ淡さかな 飯島晴子
冬虹の両裾水禍地にうすれ 右城暮石 句集外 昭和三十五年
冬虹の沖明し己れ恃まねば 小林康治 玄霜
冬虹の浜へ裏階段つづく 橋閒石 無刻
冬虹の端とどかざる海の飢 鷲谷七菜子 黄炎
冬虹の行手明るし鶏の頸 原裕 葦牙
冬虹や今年虹見し記憶なし 右城暮石 句集外 昭和三十三年
冬虹や笠の緒きりり日雇女 草間時彦 中年
冬虹や鬼洗濯の浦まがる 角川源義
冬虹よ恋へば物みな遠きこと 林翔 和紙
冬虹を外れて鉄路の曲りたり 右城暮石 句集外 昭和二十八年
冬虹を見てきてもはら猫を愛す 藤田湘子 途上
冬虹消ゆ三層閣前過ぐる間に 中村草田男
冬虹見しやさしき心にて訪へり 中村苑子
出帆に手向けし冬の虹衰ふ 山口誓子
古稀迎ふおのれ忘れて冬虹見て 三橋鷹女
君とも言はず僕とも言はず冬の虹 山口青邨
国飢ゑたりわれも立ち見る冬の虹 西東三鬼
大いなる冬虹にして黄勝ちなる 岡本眸
天才は現れず 無音の冬の虹 富澤赤黄男
山走る出羽や過ぎつつ冬の虹 古沢太穂 捲かるる鴎
岬端やふりむきざまに冬の虹 岸田稚魚 筍流し
師の方に頭なき冬虹病如何に 伊丹三樹彦
常念佛とは湖の冬の虹 岡井省二 夏炉
弾雲やはるかなりける冬の虹 加藤秋邨
恋の座は二度を限りや冬の虹 平井照敏
患者看護婦別箇に仰ぐ冬の虹 橋閒石 荒栲
日ざせばすぐ冬の虹立つ夜見の浜 松崎鉄之介
枝篠架に潮ほとばしり冬の虹 角川源義
沖にたつ冬虹棒の足の午後 佐藤鬼房
海渡り来て冬虹の立つ島山 村山故郷
涙眼をあやふくささふ冬の虹 上田五千石 田園
病むものに窓あり冬の虹山に 細見綾子
病む師には見えざる冬の虹眺む 伊丹三樹彦
瞳を据ゑゐて冬虹を牽き出す 三橋鷹女
神は地上におはし給はず冬の虹 飯田蛇笏 家郷の霧
翁眉うごいて冬の湖の虹 岡井省二 有時
鴉らに冬の虹など顕つ筈なし 安住敦

以上

by 575fudemakase | 2017-01-22 07:15 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

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来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

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