冬木立 の俳句

冬木立 の俳句

冬木立

例句を挙げる。

あかつきの息をひそめて冬木立 舟月
うてば打ち返す短信冬木立 赤松[ケイ]子
からからと日は吹き暮れつ冬木立 鳴雪
からびたる三井の仁王や冬木立 其角
ここからは母親となる冬木立 高澤晶子 復活
さはつたら手も切やせん冬木立 一茶 ■文化十一年甲戊(五十二歳)
それぞれが暗い空白冬木立 対馬康子 吾亦紅
それぞれの性もあらわに冬木立 飯沼しほ女
たたらふむ火の宵々や冬木立 篠原温亭
つかのまの日の冬木立戦やむ 小池文子 巴里蕭条
ひき出す馬の匂ひや冬木立 金尾梅の門 古志の歌
ひよどりの飛びつく伊賀の冬木立 展宏
みよしのやもろこしかけて冬木立 蕪村遺稿 冬
よるみゆる寺のたき火や冬木立 炭 太祇 太祇句選後篇
をちこちに黒木積みけり冬木立 坂本四方太
ガム噛みて孤りを深む冬木立 上野澄江
テレビ塔二つも近き冬木立 瀧井孝作
一めぐり塚も黒むや冬木立 水田正秀
一本の冬木に遠く冬木立 倉田 紘文
一直路しんかんとあり冬木立 鷲谷七菜子 天鼓
乾鮭も登るけしきや冬木立 蕪村遺稿 冬
人恋ふる捨猫のゐて冬木立 坂本登美子
佐渡へ航く船透けて見ゆ冬木立 勝又水仙
何鳥か啼いて見せけり冬木立 小澤碧童 碧童句集
其中に境垣あり冬木立 高浜虚子
冬木立いかめしや山のたたずまゐ 大坂-才麿 元禄百人一句
冬木立いつか生れし赤き屋根 林豊子
冬木立ここ清貧の僧あらむ 暁台 選集古今句集
冬木立そがひの坑は廃れたり 那須辰造 天窓
冬木立ながらに松の御苑かな 京極杞陽 くくたち下巻
冬木立にぎりこぶしのうち熱し 稚魚
冬木立に見えすく山の容かな 高濱年尾 年尾句集
冬木立はねをすぼめてうつる鳥 中勘助
冬木立ばたりと人が倒れたり 柴崎昭雄
冬木立ランプ点して雑貨店 茅舎
冬木立一壷となりし母軽し 吉屋信子
冬木立仰げば空の揺れにけり 木村凍邨
冬木立備中高松城址寂 稲畑廣太郎
冬木立僧園に人ありやなし 臼田亞浪 定本亜浪句集
冬木立入りて出でくるもののなし 加藤秋邨 怒濤
冬木立別るるまへの顔あげよ 小澤實
冬木立剛毅な闇のありにけり 後藤綾子
冬木立北の家かげの韮を刈 蕪村遺稿 冬
冬木立奥は社の鏡かな 古白遺稿 藤野古白
冬木立家居ゆゝしき梺かな 蕪村遺稿 冬
冬木立寒雲北に滞る 芹村
冬木立寺に蛇骨を伝へけり 夏目漱石 明治二十八年
冬木立己惚れ屋さん膝かかえ しらいししずみ
冬木立師系にくもりなかりけり 田中裕明 先生から手紙
冬木立思ひがけなく線路あり 福田清人 麦笛
冬木立抜けきて会話濃くなれり 村松壽幸
冬木立月骨髄に入る夜かな 几董
冬木立歩き渋りの犬を曳き 依光陽子
冬木立母音と子音ひびきあい 大竹広樹
冬木立童かけ入りかけ出でぬ 池内友次郎
冬木立続けり胸の延長線 対馬康子 愛国
冬木立羊の群の縫うてゆく 清水駿郎
冬木立透きて深まる海の紺 小松世史子
冬木立遂に逃げみち無くなりぬ 宮坂沙千
冬木立静かな暗さありにけり 高浜年尾
冬木立鳥も噂もきらきらす 原田喬
力抜くことも覚えて冬木立 中嶋秀子
南宗の貧しき寺や冬木立 仙魯
反骨のむらむら燃ゆる冬木立 和田耕三郎
垣結へる御修理の橋や冬木立 黒柳召波 春泥句集
堕ろし来て妻が小さし冬木立 吉田鴻司
墓守の娘に逢ひぬ冬木立 寺田寅彦
壁に乾くにんにくの束冬木立 小池文子 巴里蕭条
壮年や茸の匂ひの冬木立 小島千架子
大佛の胸あらはなり冬木立 寺田寅彦
大佛は猫脊におはす冬木立 吉屋信子
姥捨ての名残箕捨てる冬木立 敬天牧童
孟子読む郷士の窓や冬木立 黒柳召波 春泥句集
家二軒畑つくりけり冬木立 子規句集 虚子・碧梧桐選
寺ありて小料理屋もあり冬木立 子規句集 虚子・碧梧桐選
山人の傷ひかりおり冬木立 森下草城子
山寺に豆麩引くなり冬木立 一茶
山番の道細々と冬木立 寺野守水老
手を振つてからだ浮かすや冬木立 柳澤和子
散とのみ見る目や娑婆の冬木立 上島鬼貫
斧入れて香におどろくや冬木立 蕪村
方位なく光陰とどまり冬木立 福田蓼汀
旅馬車に渚又遠し冬木立 飯田蛇笏 山廬集
明ぼのやあかねの中の冬木立 高井几董
明るさの戻りたるより冬木立 稲畑汀子
晩年を考へてゐる冬木立 中村菊一郎
曙やあかねの中の冬木立 几董
月ありて北斗の冴えや冬木立 岡本松浜 白菊
月すでに窓に廻りぬ冬木立 上村占魚 鮎
月光の鍼ぴしぴしと冬木立 吉田朔夏
東雲や画にしまほしき冬木立 蘇山人俳句集 羅蘇山人
柴こり居れば鵯が鳴くなり冬木立 寺田寅彦
死を思ふとき賑やかに冬木立 小松崎爽青
氏神の屋根新しき冬木立 寺田寅彦
氏神の御屋根普請や冬木立 寺田寅彦
汁の実に乏しき畑や冬木立 温亭句集 篠原温亭
汽車道の一すぢ長し冬木立 子規句集 虚子・碧梧桐選
港より一すぢ続く冬木立 高木晴子 晴居
満月のほうとのぼりぬ冬木立 中勘助
濁り水澄まぬ池あり冬木立 玉越琅々
火の山の裾に疎らや冬木立 迷子
灯せば影は川こす冬木立 紫暁
焚火好きな園主をるなり冬木立 乙字俳句集 大須賀乙字
煌と過ぐけものの影や冬木立 鷲谷七菜子 雨 月
父祖の地へ終には戻る冬木立 穂坂日出子
生死みなひとりで迎ふ冬木立 倉橋羊村(1931-)
白林を湯へよぶ柝や冬木立 飯田蛇笏 山廬集
盗人に鐘撞く寺や冬木立 太祇
砂よけや蜑のかたへの冬木立 凡兆
秀をゆりて風に逆らふ冬木立労働はかがやかにわれにもありき 瀧澤亘
移住記に栄枯わりなき冬木立 細谷源二 砂金帯
純愛や十字十字の冬木立 対馬康子 愛国
組みかけし塔むつかしや冬木立 白雄
自動車の光さしこむ冬木立 西山泊雲 泊雲句集
花鳥にせがまれ尽す冬木立 広瀬惟然
菜畑や小村をめぐる冬木立 子規句集 虚子・碧梧桐選
表情のまだ定まらぬ冬木立 阿部登美子
触れし手のゆき処なし冬木立 谷口桂子
貝殻を落とす鴉や冬木立 安斎櫻[カイ]子
貨車遠く尾を曳き行けり冬木立 鮫島交魚子
遠くを見よ遠くを見よと冬木立 岡崎淳子
里ふりて江の鳥白し冬木立 蕪村遺稿 冬
重なりて色の満ちたる冬木立 久保美智子
鎌倉やアナニヤシエヲトメラ冬木立 日夏耿之介 婆羅門俳諧
門前のすぐに阪なり冬木立 小西由挙
門見えて爪上りなり冬木立 丹波 仙魯 五車反古
隆々と瘤あらはなり冬木立 小柳研秋
雨ふりていよ~黒し冬木立 高橋すゝむ
雲の裏真赤に燃えて冬木立 梅田ひろし
風も日もたやすくぬけて冬木立 土生重次
風呂敷の紺を匂はす冬木立 桂信子
馬蹄師の宿一軒や冬木立 乙字俳句集 大須賀乙字
鬼となる子が目を隠す冬木立 赤井淳子
魚山の名こゝに千年冬木立 小塙徳女
鴉には首吊るによき冬木立 安西 篤

冬木立 補遺

ありといふ小屋にも出でず冬木立 河東碧梧桐
ゆら~と朴の古葉や冬木立 内藤鳴雪
一直路しんかんとあり冬木立 鷲谷七菜子 天鼓
何もなし只冬木立古社 正岡子規 冬木立
兄弟を隠して透ける冬木立 正岡子規 卯
冬木立からからと礫かすめ 正岡子規 冬木立
冬木立この街角も窓も水色 金子兜太
冬木立したしみがたく歩きけり 日野草城
冬木立にぎりこぶしのうち熱し 岸田稚魚 筍流し
冬木立のうしろに赤き入日哉 正岡子規 冬木立
冬木立ひしめくものを身のうちに 桂信子 草影
冬木立ランプ点して雑貨店 川端茅舎
冬木立三つ四つ鴉飛んで行く 内藤鳴雪
冬木立不動の火焔燃えにけり 正岡子規 冬木立
冬木立五重の塔の聳えけり 正岡子規 冬木立
冬木立人来り人去る 種田山頭火 自画像 層雲集
冬木立僧園に人ありやなし 臼田亜郎 定本亜浪句集
冬木立入りて出でくるもののなし 加藤秋邨
冬木立千住の橋の見ゆるなり 正岡子規 冬木立
冬木立夕焼に露店つくらるる 大野林火 冬青集 雨夜抄
冬木立女の好きな神もあれ 正岡子規 卯
冬木立御座を設けて川に臨む 正岡子規 冬木立
冬木立日の入見えて奧深き 正岡子規 冬木立
冬木立汝来しかと雫打つ 中村草田男
冬木立瀧ごうごうと聞えけり 正岡子規 冬木立
冬木立煙の立たぬ小村哉 正岡子規 冬木立
冬木立色ある者はなかりけり 正岡子規 冬木立
冬木立道灌山の鳥居かな 正岡子規 冬木立
冬木立道灌山の麓かな 正岡子規 冬木立
冬木立遙かに富士の見ゆる哉 正岡子規 冬木立
冬木立隱士が家の見ゆる哉 正岡子規 冬木立
冬木立静かな暗さありにけり 高浜年尾
冬木立骸骨月に吟じ行く 正岡子規 冬木立
冬木立鳥啼きやんで飛ぶ音す 正岡子規 冬木立
勤め了へて男は黒し冬木立 藤田湘子 途上
土手道や酒売る家の冬木立 河東碧梧桐
地すべりの時の*ぬま水や冬木立 河東碧梧桐
塔を塗る朱のしたゝりや冬木立 内藤鳴雪
夕日には染まるこころの冬木立 後藤比奈夫
天穂日命となりて冬木立 阿波野青畝
夫婦の碑日を恋ふるがに冬木立 角川源義
学園にして多感なる冬木立 後藤比奈夫
密使来るかと風が奏者の冬木立 楠本憲吉 孤客
小鳥さへ啼かず冬木立靜かなり 正岡子規 冬木立
意志持ちてゆく明るさの冬木立 岡本眸
手を当てて憩ふ大幹冬木立 山口青邨
手品師がバス待ち顔に冬木立 村山故郷
旅馬車に渚又遠し冬木立 飯田蛇笏 山廬集
時歩み吾あるき冬木立なり 岡井省二 前後
月すでに窓に廻りぬ冬木立 上村占魚 鮎
村もなし只冬木立まばらなり 正岡子規 冬木立
煌と過ぐけものの影や冬木立 鷲谷七菜子 銃身
白林を湯へよぶ柝や冬木立 飯田蛇笏 山廬集
移住記に栄枯わりなき冬木立 細谷源二 砂金帯
終止符をこころに遠く冬木立 三橋鷹女
貧民の巣といふ柱冬木立 三橋敏雄
車置いて城市に遠し冬木立 河東碧梧桐
野の宮の鳥居も冬の木立哉 正岡子規 冬木立
鳥歸る冬の林の塔暮れたり 正岡子規 冬木立

冬木立 続補遺

うさんなる松こそ残れ冬木立 沾圃
かさゝぎの巣は晴がまし冬木立 中川乙由
からびたる三井の二王や冬木立 宝井其角
こゝろにくき一葉二葉や冬木立 井上士朗
ちなみよるもの無量也冬木立 井上士朗
ねぢてみる別の岩よ冬木立 泥足
ひと林揃ふて高し冬木立 成田蒼虬
よるみゆる寺のたき火や冬木立 炭太祇
一めぐり塚も黒むや冬木立 正秀
三笠山さすがに深し冬木立 三宅嘯山
冬木立いかめしや山のたゞずまひ 其角
冬木立中堂深く関されぬ 三宅嘯山
冬木立何やら物をまつやうな 猿雖
垣結へる御修理の橋や冬木立 黒柳召波
城跡や実律義なる冬木立 許六
孟子読郷士の窓や冬木立 黒柳召波
心よくあられやくゞる冬木立 魚日
捨果し景色でもなし冬木立 高桑闌更
散とのみ見る目や娑婆の冬木立 鬼貫
斧入れて香におどろくや冬こだち 与謝蕪村
明ぼのやあかねの中の冬木立 高井几董
朝日影松をもまぜず冬木立 苔蘇
梟の目ざまし時か冬木立 車庸
此うへは折るゝばかりぞ冬木立 高桑闌更
此けしき結ひ付られて冬木立 荻人
渡舟つなぎすてたり冬木立 三宅嘯山
灯せば影は川こす冬木立 宮紫暁
灯籠の星月夜也冬木立 凉菟
盗人に鐘つく寺や冬木立 炭太祇
盗人に鐘撞く寺や冬木立 炭太祇
砂よけや蜑のかたへの冬木立 凡兆
組かけし塔むづかしや冬木立 加舎白雄
花鳥にせがまれ尽す冬木立 惟然
花鳥よせがまれ尽す冬木立 惟然
若桐のてんぼな形や冬木立 雪芝
萱屋の便なげなり冬木立 琴風
蔕見ゆる貧乏柿や冬こだち 黒柳召波
鎌の柄を空に伸して冬木立 建部巣兆
雲かへり尽て裾野の冬木立 成田蒼虬
雲散て喰入る月や冬木立 三宅嘯山
雲起る谷の上なる冬木立 高桑闌更
鳥の羽のひらりと寒し冬木立 配力
黄檗の聯のからびや冬木立 三宅嘯山

以上

by 575fudemakase | 2017-01-23 17:23 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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