おでん の俳句

おでん の俳句

おでん

例句を挙げる。

おでんつつ突く裸電球ゆらさうか 伊東達夫
おでんの具塔は五臓を重ねて串 竹中宏 句集未収録
おでんの湯気忙しげ夕刊折る音に 香西照雄 対話
おでんの灯いつ身につきしからみぐせ 古川沛雨亭
おでんの灯文学祭は夜となりぬ 山口青邨
おでんやがよく出るテレビドラマかな 吉屋信子
おでんやで単身赴任たのしめる 中川秋太
おでんやにすしやのあるじ酔ひ呆け 久保田万太郎 草の丈
おでんやのうしろに夜の波止場あり 鮫島春潮子
おでんやの湯気とは酔を誘ふもの 小田尚輝
おでんやの湯気吹き飛ばす空ッ風 高浜虚子
おでんやは夜霧のなかにあるならひ 久永雁水荘
おでんやを立ち出でしより低唱す 高浜虚子
おでん啖べゐて花野へ逃げ戻る 文挟夫佐恵 黄 瀬
おでん喰ひ泥棒の話女の話 福田蓼汀
おでん喰ふそのかんばせの鋭きゆるき 篠原鳳作
おでん喰ふ聖樹に遠き檻の中 角川春樹
おでん屋にたゞ集つてをりにけり 後藤立夫
おでん屋に又一汽車を遅らす気 間嶋秋虹
おでん屋に同じ淋しさ同じ唄 岡本 眸
おでん屋に数珠はづしたる僧と居て 菅原独去
おでん屋に集へる背中相似たり 山田弘子 こぶし坂以後
おでん屋のうすぎたなさが性に合ひ 石田壮雪
おでん屋の低き神棚煤けをり 牛島 清治
おでん屋の女上海帰りとや 福田清人 麦笛
おでん屋の常連の座の決りをり 丸山茨月
おでん屋の月夜鴉の客ひとり 龍岡晋
おでん屋の湯気の向うにおかめ顔 高澤良一 宿好
おでん屋の灯の正面にバス止る 大塚とめ子
おでん屋の猫のしっぽの一寸ほど 糸山由紀子
おでん屋の看板娘如何にせし 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
おでん屋の背の灯のいまだ更け足らず 久米正雄 返り花
おでん屋の隅にをらざるごとくをり 下村非文
おでん屋をのこし早寝の小漁港 大島民郎
おでん屋をやつてみたいと言ふ女 下村梅子
おでん屋を出て真つ黒な土手がある 岡本眸
おでん汁たつぷりと戦年を更ふ 久米正雄 返り花
おでん焼藷えんぶりの尾にゐて寧し 小林康治 玄霜
おでん煮えさまざまの顔通りけり 波多野爽波 『骰子』
おでん煮てそのほかの家事何もせず 山崎房子
おでん煮ゆマヤコ消息不明なる 如月真菜
おでん煮ゆ男はもののさびしくて 行方克巳
おでん種臼の大根をたばさみぬ 高澤良一 宿好
おでん買ふ谷中寺町ほたる坂 和田幸八
おでん酒あしもとの闇濃かりけり 久米三汀
おでん酒うしろ大雪となりゐたり 村山古郷
おでん酒わが家に戻り難きかな 村山古郷
おでん酒夫の多弁を目で封じ 斎藤佳織
おでん酒当を得ているその見方 高澤良一 ぱらりとせ
おでん酒百年もつかこの世紀 川崎展宏 冬
おでん酒貧乏ゆすりやめ給へ 倉橋羊村
おでん酒酌むや肝胆相照らし 山口誓子
おでん酒酌んで互ひに相識らず 田伏幸一
おでん酒風くろぐろと吹き通り 草間時彦
おでん鍋の湯気を小さく皿に頒つ 手塚七木
おでん食ふよ轟くガード頭の上 篠原鳳作 海の旅
おでん食ふ貧しさもまた異れり 榎本冬一郎 眼光
おでん食ぶ母の屈背を愛しめり 大橋敦子 勾 玉以後
とつときの話もち出すおでんかな 龍岡晋
カフカ去れ一茶は来れおでん酒 加藤楸邨
亭主健在おでんの酒のよいお燗 富安風生
人の世がたまらなく好きおでん酒 西村無二坊
例へばおでんの芋に舌焼く愚 安住 敦
倖せが誰でも似合ふおでん酒 高井敏江
府下中野の頃のおでん屋に客たりし 久米正雄 返り花
待つ思ひおでんの湯気の中にあり 高木晴子 花 季
晩成もならざる煮込おでんかな 小野博子
渡り漁夫おでん屋台を占めにけり 田中敦子
煮え過ぎのおでんに減つてゐし家族 稲畑汀子 汀子第二句集
百代の過客の一人おでん酒 長谷川櫂 虚空
箸に寄すおでんの種のがんもどき 石川桂郎 四温
菩薩顔おでんをすゝむ誕生日 石塚友二 方寸虚実
酒場の灯赤青おでん屋では灯は黄 池内友次郎 結婚まで
長老のぼそりと褒める味噌おでん 柳沢たみ子
風の音遠汽車の音おでん煮ゆ 大橋敦子
高飛車に決め付けらるるおでん酒 高澤良一 ぱらりとせ
選り惑ふ箸にぶつかるおでん種 高澤良一 宿好
言外にくみとれるものおでん酒 高澤良一 石鏡

おでん 補遺

いくつもの病掻きわけおでん食ふ 佐藤鬼房
おでんの湯気忙しげ夕刊折る音に 香西照雄 対話
おでんの灯届く石塀傷だらけ 岡本眸
おでんの灯文学祭は夜となりぬ 山口青邨
おでん売る夫人の天幕訪ひ寄れる 杉田久女
おでん屋に同し淋しさおなじ唄 岡本眸
おでん屋に溜る払も師走かな 日野草城
おでん屋の屋台の下の秋田犬 山口青邨
おでん屋の湯気がのれんを押してをり 上野泰
おでん屋の看板ごろの暗さかな 阿波野青畝
おでん屋を出て真つ黒な土手がある 岡本眸
おでん焼藷えんぶりの尾にゐて寧し 小林康治 玄霜
おでん煮えさまざまの顔通りけり 波多野爽波
おでん煮えだしもう目鼻など要らぬ 加藤秋邨
おでん煮て妻とふたりや総彦忌 寒食 星野麥丘人
おでん煮て耶蘇の祭にかかはらず 雨滴集 星野麥丘人
おでん酒うしろ大雪となりゐたり 村山故郷
おでん酒わが家に戻り難きかな 村山故郷
おでん鍋酒嗜まぬ小児科医 燕雀 星野麥丘人
ぐち~と愚痴をこぼしておでん煮え 清崎敏郎
ふるさとの地酒を力おでん売る 百合山羽公 樂土以後
ぼんぼんとおでんのゆげに時計更け 阿波野青畝
カフカ去れ一茶は来れおでん加藤秋邨
一徹に木蓋木杓文字おでん売る 百合山羽公 樂土以後
三階の客が見おろすおでん鍋 山口青邨
亭主健在おでんの酒のよいお燗 富安風生
伝法の女はむかしおでん売る 百合山羽公 樂土以後
例へばやおでんの芋に舌焼く愚 安住敦
初おでん木蓋開いて見せにけり 百合山羽公 樂土以後
利根の風障子を鳴らす味噌おでん 山口青邨
千鳥見て来て皆おでん所望かな 川端茅舎
吾妻橋渡れば場末おでんの灯 山口青邨
和田本町すこし賑やかおでんの灯 山口青邨
団欒は無しおでん鍋煮返して 安住敦
園遊会おでんのゆげの逸るなり 阿波野青畝
壁にぶつかりたる背やおでん酒 阿波野青畝
多すぎるとおでんの種を叱りけり 波多野爽波
大鍋におでんの串の入り乱れ 高浜年尾
山住みの芥子惜しみしおでんかな 上田五千石『風景』補遺
山妻の煮てゐるおでん何かたのし 山口青邨
急流のごとき世なれどおでん酒 百合山羽公 故園
採点簿かくしに触れしおでん酒 能村登四郎
河馬の背のごときは何ぞおでん酒 上田五千石 琥珀
湯畑とせなかあはせにおでん店 上村占魚 球磨
甘くちをどうのかうのとおでん酒 鷹羽狩行
箸に寄すおでんの種のがんもどき 石川桂郎 四温
職の他の話題あらずやおでん酒 草間時彦 中年
花冷や味噌たつぷりと味噌おでん 鈴木真砂女 居待月
草の穂に裾明りしておでん店 山口青邨
菩薩顔おでんをすゝむ誕生日 石塚友二 方寸虚実
行徳は千鳥浦安はおでんかな 川端茅舎
見上げたる星高くありおでん酒 森澄雄
陸前夜話おでんの芥子よく効いて 佐藤鬼房
雨だれにおでんのゆげのすぐもつれ 阿波野青畝
飯蛸や磨き立てたるおでん鍋 水原秋櫻子 蘆雁
香辛の鼻おどろかすおでんかな 阿波野青畝

以上

by 575fudemakase | 2017-01-26 05:47 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://fudemaka57.exblog.jp/tb/26584263
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

プロフィールを見る

S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

カテゴリ

全体
春の季語
夏の季語
秋の季語
冬の季語
新年の季語
句集評など
句評など
自作
その他
ねずみのこまくら句会
未分類

以前の記事

2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
more...

フォロー中のブログ

ふらんす堂編集日記 By...

メモ帳

▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

検索

タグ

最新の記事

朝冷 の俳句
at 2017-10-16 09:58
雨冷 の俳句
at 2017-10-16 09:57
秋冷 の俳句
at 2017-10-16 09:56
ひえびえ・ひやひや の俳句
at 2017-10-16 09:54
秋湿り の俳句
at 2017-10-16 03:21

外部リンク

記事ランキング