猪鍋 の俳句

猪鍋 の俳句

猪鍋

例句を挙げる。

猪を飼ひ猪鍋を商へり 川口咲子
猪鍋に荒武者ごころもどりけり 皆川白陀
猪鍋に酒は丹波の小鼓ぞ 宮下翠舟
猪鍋に頬そめ一夜富むごとし 金山春子
猪鍋のところどころの呟きぬ 細川加賀 生身魂
猪鍋のぼたんびらきや雪降れり 小檜山繁子
猪鍋のもう煮えたろうまだ煮えぬ 高澤良一 ぱらりとせ
猪鍋の大山詣くづれかな 石田勝彦
猪鍋の宿に自慢の檜風呂 福原紫朗
猪鍋の火がやや強し年忘れ 土方秋湖
猪鍋の火の美しき寒さあり 依田由基人
猪鍋の煮えたつ炉辺や山の宿 伊藤紀秋
猪鍋の煮ゆる音する山の夜 大谷恵教
猪鍋の煮立ちて蓋に八つ当り 飯島正人
猪鍋の言はずと知れし味噌仕立 吉田汀史
猪鍋の隣室山の闇充つる 山口草堂
猪鍋やおのおの齢堰くごとく 皆吉爽雨
猪鍋やとなりの部屋のまくらがり(周山) 細川加賀 『生身魂』
猪鍋やまだをさまらぬ山の風 落合典子
猪鍋やわが荒魂の生さびし 本郷昭雄
猪鍋や一人が声を荒げたる 内田美紗 魚眼石
猪鍋や二日ともたぬ山の晴 風間啓二
猪鍋や大山の闇待つたなし 大木あまり 火のいろに
猪鍋や山の入日の下ぶくれ 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
猪鍋や山の寝息の定まらず 角川春樹
猪鍋や川音へだつ白障子 金久美智子
猪鍋や成人の日の平家村 長谷川史郊
猪鍋や暮れて背高くなりし山 石田勝彦
猪鍋や月なき湖のありどころ 斎藤梅子
猪鍋や杉の全身雪はなつ 山本洋子
猪鍋や波郷友二と席のなく 石川桂郎 高蘆
猪鍋や異端派彼の師も耕二 橋本榮治 逆旅
猪鍋や耳立てて聞く夜の雨 団藤みよこ
猪鍋や背にしんしんと夜の岳 川村紫陽
猪鍋や薄墨色に外暮れて 遠藤正年
猪鍋や雇ひ歯の語のありと知り 石川桂郎 高蘆
猪鍋をたべて女の血を荒す 稲垣きくの
猪鍋屋出でし一歩の吹きさらし 田辺夕陽斜
猪鍋食ひ山路の闇をおそれけり 大串章
秩父夜祭門灯うすき猪鍋屋 町 淑子
菊に来る虻や猪鍋待ちながら 岸本尚毅 選集「氷」
閂を閉ざし猪鍋囲みをる 柿本多映
くろがねの鍋の分厚き山鯨 山崎幻児
こめかみにのこる銃音牡丹鍋 木田千女
しかるべく煮えて独りの牡丹鍋 飯島晴子
たっつけの娘が来て支度牡丹鍋 大橋敦子 手 鞠
ふるさとの山河の暗さ牡丹鍋 成瀬桜桃子 風色
へな~と猪肉焼けて年忘れ 萩原麦草 麦嵐
ゆきつけの鉱泉宿の牡丹鍋 大橋一郎
丹沢の闇を見てゐる牡丹鍋 丹生谷貴司
取皿の脂こほり来牡丹鍋 茨木和生 倭
吾が野趣は父系の血なり牡丹鍋 岩佐光雄
夜の湖のたちまち靄に牡丹鍋 斎藤梅子
大根が一番うまし牡丹鍋 右城暮石
天領の闇を封ずる牡丹鍋 赤塚喜代子
山川も仮りのものにて牡丹鍋 宗田安正
山野跋渉せし猪肉の薔薇色 細見綾子 黄 炎
山鯨狸もろとも吊られけり 石田波郷
店頭や吊りて日をへし山鯨 二木倭文夫
杉山の墨絵ぼかしに牡丹鍋 木内彰志
杣小屋の昼をぐつぐつ牡丹鍋 近澤 杉車
枯枝の網の目に星牡丹鍋 平畑静塔
火のまはりよき花冷えの牡丹鍋 能村登四郎 菊塵
牡丹鍋うしろあらあらしくありぬ 金田咲子
牡丹鍋にぎやかに風吹きつのる 原裕 『王城句帖』
牡丹鍋みんなに帰る闇のあり 大木あまり 火のいろに
牡丹鍋素姓知れたる顔ばかり 綾部仁喜 寒木
牡丹鍋青い物から煮えにけり 真砂卓三
牡丹鍋食べて吉野の山歩き 小島健 木の実
猪肉のがんじがらめの小包みよ 細見綾子 黄 炎
猪肉の包み大事に故里人 細見綾子 黄 炎
猪肉の味噌煮この世をぬくもらむ 細見綾子 黄 炎
猪肉の鍋おろしても煮えつづく 羽部洞然
猪肉を煮る味噌焦げて冬至なり 細見綾子 黄 炎
石鼎の話などして牡丹鍋 福島勲
神奈備の山ふところの牡丹鍋 清水能舟
笹へ来て風は声立つ牡丹鍋 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
若き日の誰彼の顔牡丹鍋 長谷川史郊
葛城の神を眠らせ牡丹鍋 佐川広治
虚子虚子と呼び捨ての衆牡丹鍋 石田小坡
西鶴もたしなみしこの山鯨 成瀬正とし 星月夜
語らひの尽きぬとろ火の牡丹鍋 西村美枝
賎ヶ岳暮れて煮えだす牡丹鍋 榊原順子
長靴の狭めし土間や牡丹鍋 大東晶子
隠し湯はなほこの奥や牡丹鍋 小路紫峡
雪中に出あそぶ牡丹鍋のあと 久下史石
風狂の貌並びけり牡丹鍋 老川敏彦

猪鍋 補遺

しかるべく煮えて独りの牡丹鍋 飯島晴子
ぢぢとばばよべの残りの牡丹鍋 山口青邨
ゆく年をゆかしむるなり牡丹鍋 森澄雄
丹波第一夜を更かす牡丹鍋 鷹羽狩行
五鈷鈴の音となりける山鯨 岡井省二 鯛の鯛
大根が一番うまし牡丹鍋 右城暮石 一芸
奥の院參り猪鍋力にて 百合山羽公 樂土
家の中獣のにほひ牡丹鍋 山口青邨
山鯨谷には流木の白骨 金子兜太
怯むなく喪明け前なる牡丹鍋 能村登四郎
料峭や猪鍋亭へ道違へ 百合山羽公 樂土以後
火のまはりよき花冷えの牡丹鍋 能村登四郎
爛々と猪鍋を食ふ女かな 藤田湘子 てんてん
牡丹鍋あり駅前の旅館にも 右城暮石 句集外 昭和五十五年
牡丹鍋いまも丹波の炭使ふ 百合山羽公 樂土
牡丹鍋すでにして橋がかりなり 岡井省二 大日
牡丹鍋よごれし湯気をあげにけり 草間時彦
牡丹鍋建国の日に加はれる 百合山羽公 樂土以後
牡丹鍋煮えたぎらせて運び来し 右城暮石 天水
猪鍋のために弛まぬ寒さなり 百合山羽公 樂土
猪鍋の宿一軒を山かこむ 百合山羽公 樂土
猪鍋の忽ち煮ゆる冥加かな 藤田湘子 てんてん
猪鍋の果て電柱の黒く立つ 桂信子 花影
猪鍋の自在上ぐれば炉火ものび 高野素十
猪鍋の話の端の漱石忌 石田波郷
猪鍋は己が鼻梁を納めけり 永田耕衣
猪鍋や暮れて背高くなりし山 石田勝彦 百千
猪鍋や波郷友二と席のなく 石川桂郎 高蘆
猪鍋や雇ひ歯の語のありと知り 石川桂郎 高蘆
玄関に熊の剥製牡丹鍋 右城暮石 句集外 昭和五十七年
秩父の山友あり到来山鯨 山口青邨
箸にかかるものなくなりし牡丹鍋 右城暮石 天水
箸も急き盃も急き牡丹鍋 阿波野青畝
行きい行き丹波の宿の牡丹鍋 石塚友二 玉縄抄
酔えば怒る癖いつからぞ牡丹鍋 楠本憲吉 孤客
雉鍋につづきて牡丹鍋出たる 右城暮石 散歩圏

以上

by 575fudemakase | 2017-01-26 20:12 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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