毛布 の俳句

毛布 の俳句

毛布

例句を挙げる。

あくびせる日展ガール膝毛布 衣川砂生
あらよっと電気毛布に滑り込む 高澤良一 素抱
いと古りし毛布なれども手離さず 松本たかし
こやる身に毛布は厚し誰もやさし 野澤節子 黄 瀬
ねむられぬあなたの毛布代はりだと 櫂未知子 蒙古斑
ひとり夜を更かすに馴れし膝に毛布 安住敦
まだ使ふ陸軍毛布肩身さむ 平畑静塔
みとり女に恩赦の如き足毛布 赤松[けい]子 白毫
もうそろそろなどと話して毛布のこと 高澤良一 燕音
やはらかく毛布身つつみ月の蝕 野澤節子 黄 炎
よき昼寝なりし毛布をかけありし 堺梅子
わしづかみ国無き露人毛布売る 岡田 貞峰
サーカスの天幕の裏の干毛布 宮坂一巵
ツンドラの軍隊毛布を抜け霊魂 高澤良一 燕音
一人なら毛布を奪ふこともない 櫂未知子(1960-)
一枚のかの軍毛布いつ失せし 文挾夫佐恵
一枚の毛布を膝に稿重ね 近藤一鴻
事務の娘の外から見えぬ膝毛布 小国要
伸べ得たり電気毛布に左右の膝 水原秋桜子
佐渡航路春の毛布をあてがはれ 大石悦子 百花
兵営の力士毛布をまはし哉 森鴎外
冬の月わたしの毛布照らしおり 大高翔
別々の命の添寝毛布被て 品川鈴子
十年の苦学毛の無き毛布かな 子規句集 虚子・碧梧桐選
受けとりて毛布ぐるみの子の軽く 森田峠 避暑散歩
地震長ししらず身構ふ毛布撥ね 石塚友二 方寸虚実
埓もなし電気毛布に夢追ひて 水谷 晴光
夜半覚めて毛布に眠りいそがざる 皆吉爽雨 泉声
太陽におおっぴらダブル毛布干す 楠節子
子は亡くてやはらかく折るベビー毛布 蓬田紀枝子
寝よと父母毛布に子等をつゝむ時 中村草田男
寝支度の電気毛布をぬくめに行く 高澤良一 鳩信
寝語りも一枚毛布星流る 吉田鴻司
屍包む毛布一枚風花す 古賀まり子 洗 禮
帰化せんと思うて久し毛布干す 千本木溟子
志摩ホテル白き毛布の目ざめかな 車谷弘
抜いてある電気毛布のコンセント 齊藤美規
掴みたる砂丘の馬車の焦げ毛布 加藤かけい
攻め網と毛布掛け乾す孵化番屋 石川文子
放心をくるむ毛布の一枚に 山田弘子 懐
新しき毛布の匂髯の間に 下村槐太 天涯 下村槐太全句集
新しき毛布抱へて階登る 岡田史乃
春遅々と毛布の中の空気さへ 辻桃子
柔らかき毛布に柱哭く日あり 津沢マサ子 華蝕の海
母に買ふ電気毛布をのばし見て 畠山譲二
毛布あり放すことなき句集あり 京極杞陽 くくたち下巻
毛布あり母のごとくにあたたかし 松本たかし
毛布かぶり寝る玄界の濤を聴き 福田蓼汀 山火
毛布など一枚足して寝る夜かな 高澤良一 寒暑
毛布なる吾子にふたりの顔を索む 篠原梵
毛布にてわが子二頭を捕鯨せり 辻田克巳
毛布のなか子の高熱にむれてゐぬ 川島彷徨子 榛の木
毛布の母背に磐石となるに堪ゆ 猿橋統流子
毛布の端七福神を倒しけり 大石雄鬼
毛布の裏老いてさくらの花咲けり 津沢マサ子 楕円の昼
毛布外套なんど蒲団にかけて寝る 寺田寅彦
毛布敷いて抱へおろせし御像かな 河野静雲 閻魔
毛布敷く春愁の砂漠ひろげつつ 宮津昭彦
毛布被し老の移民やその中に 五十嵐播水 埠頭
毛布被つて檣に倚るや冬の海 比叡 野村泊月
毛布被てイエスのごとく夫眠る 山下知津子
毛布被て星の一つに寝るとせり 村越化石
毛布被て春鮒釣のよこたはる 岸本尚毅 選集「氷」
毛布買ひ一夜は早く寝まりたり 石塚友二 方寸虚実
毛布足すさるとり茨の夢を見て 永末恵子
毛布鼻まで上ぐは痛みに堪へゐるか 猿橋統流子
永病まず逝きし父なり白毛布 伊藤京子
河豚宿の小犬が噛んでゐる毛布 佐々木六戈 百韻反故 わたくし雨
泣いてゐるかもしれぬ人毛布引く 後藤 章
牛市の牛の背中の毛布かな 田丸富子
犬無聊噛んで小さくなる毛布 杉山鶴子
猫柳毛布ぐるみの子沢山 今泉貞鳳
白毛布はなびら溢れして抱く子 赤松[ケイ]子
白毛布チカ~柊の花に干す 久米正雄 返り花
真珠選る赤き毛布を膝にかけ 篠原 としを
石工小屋毛布を張りし窓に梅 西本一都 景色
空を飛ぶことの不思議な膝毛布 松山足羽
群青の毛布の時化てをりにけり 櫂未知子 蒙古斑
老い母よ二色使ひの膝毛布 中村明子
胸元で打つ波 船の毛布は 白 伊丹公子 メキシコ貝
膝毛布たちまち温し今日に処す 中村汀女
膝毛布配られ飛機は北に発つ 山本白汀女
船酔ひの被くにうすき貸毛布 文挟夫佐恵 遠い橋
色あせしロシヤ毛布の旅寝かな 三溝沙美
草雲雀毛布の耳に白地の被 宮坂静生 雹
荒星や毛布にくるむサキソフォン 攝津幸彦 鹿々集
葬らるるごとく毛布を足にまく 仙田洋子 橋のあなたに
虜れの毛布枯野に垂したり 松崎豊
蝿生れ毛布被つてゐる妻よ 岸本尚毅 舜
見たることあらず干しゐる黒毛布 茨木和生 三輪崎
赤ん坊と一つ毛布に月涼し 岸本尚毅 舜
赫き土赫き家建て毛布干す 都筑智子
足弱るばかり家居の膝毛布 松尾緑富
重ねおく毛布の耳の日差かな 藤田あけ烏
障子には毛布つるしぬ冬ごもり 室生犀星 犀星発句集
雨の踊子毛布に眠る手を出して 金子兜太
雷光の軒に母の香毛布の香 飯田龍太
電気毛布なんぞと云ひて取合はぬ 高澤良一 ももすずめ
電気毛布にも青空を見せむとす 中原道夫
電気毛布の中の荒野を父さまよふ 林 朋子
電気毛布夜半点滅のたしかさよ 水原秋櫻子
電気毛布恋ふ古里へ荷造りす 吉良蘇月
青年波郷電気毛布の夢に出て 相馬遷子 山河
青毛布赤毛布さま~の雛哉 寺田寅彦
風邪の妻船の毛布を被き臥す 水原秋桜子
飛行冷えつつむ天衣の毛布かな 赤松[ケイ]子
黄天よ祖国よ毛布かぶり病む 片山桃史 北方兵團
熊を彫るアイヌ膝覆ふ赤ケット 松橋与志彦
電気毛布先づ強そのあと適温に 高澤良一 暮津
古電気毛布温度に斑のあり 高澤良一 暮津
電気毛布妻に勧めて受け入れられ 高澤良一 暮津

毛布 補遺

いまさらに一人旅めく毛布かな 岡本眸
うす毛布二重かぶりの船の旅 阿波野青畝
こやる身に毛布は厚し誰もやさし 野澤節子 未明音
とつくにの馬車に備への膝毛布 鷹羽狩行
ひとり夜を更かすに馴れし膝に毛布 安住敦
やき芋の皮をふるひし毛布哉 正岡子規 毛布
カシミヤの毛布ぐるめの避難民 阿波野青畝
ケットーの赤きを被り本願寺 正岡子規 毛布
一枚の毛布親しや風邪心地 日野草城
一生の夜更し癖の膝毛布 岡本眸
三匹の小狐であり赤ケツト 佐藤鬼房
乳くさい毛布ほすマラソンの凍 橋閒石 風景
人肌の電気毛布をあがなへる 三橋敏雄
体臭のしみし毛布を干し垂らす 右城暮石 句集外 昭和五十一年
凡そ遠き日の毛布かな父恋し 中村汀女
出稼ぎの帰りし家に毛布干す 右城暮石 句集外 昭和五十一年
初毛布ラジオは石見神楽かな 林翔
十六夜の胸のあたりの毛布かな 大野林火 方円集 昭和四十九年
十年の苦學毛の無き毛布哉 正岡子規 毛布
原色の毛布積まれてかなかな蝉(泉大津市に鈴木六林男氏を訪ふ) 細見綾子
地震長ししらず身構ふ毛布撥ね 石塚友二 方寸虚実
夜更かしの燈が溜まり出す膝毛布 岡本眸
安寝得む八十の寿の毛布負ひ 大野林火 雪華 昭和三十八年
寝よと父母毛布に子等をつつむ時 中村草田男
山冷や子の肩つゝむ荒毛布 能村登四郎
思案てふ一人仕事の膝毛布 岡本眸
抜くる毛を疎めど毛布あたゝかき 日野草城
支那毛布うち舒べて画虎躍り出づ 日野草城
新しき毛布の匂髯の間に 下村槐太 天涯
書生富めりケットー美に盆栽など飾る 正岡子規 毛布
書生富めり毛布美に盆など飾る 正岡子規 毛布
棚隅に毛布見えたり避暑の家 阿波野青畝
楓の木黒い毛布のかけてある 飯島晴子
極寒の竹に真近く毛布垂れ 廣瀬直人 帰路
死後のこと少しも見えず膝掛す 能村登四郎
毛のぬけし毛布干したり小六月 日野草城
毛布かけ酵(もと)をねかせて寒造 平畑静塔
毛布かぶり寝る玄界の濤を聴き 福田蓼汀 山火
毛布ぐるみの乳子抱き 消える 石の家 伊丹三樹彦
毛布なる吾子にふたりの顔を索(もと)む 篠原梵 年々去来の花 皿
毛布一枚加へたる夜の機嫌かな 中村汀女
毛布工場のわきに人参密生す(泉大津市に鈴木六林男氏を訪ふ) 細見綾子
毛布著た四五人連や象を見る 正岡子規 毛布
毛布著て机の下の鼾哉 正岡子規 毛布
毛布著て毛布買ひ居る小春かな 正岡子規 小春
毛布被りたるがまじりし寄席の歸り哉 正岡子規 毛布
毛布被る一むれ寄席の歸りかな 正岡子規 毛布
毛布買ひ一夜は早く寝まりたり 石塚友二 方寸虚実
湖岸にて桃色毛布使つてをり 飯島晴子
潤目干す上に 間借の女毛布 伊丹三樹彦
火事ちかし毛布ぐるめに吾子起す 能村登四郎
癌研の名入毛布に寝付かれず 岡本眸
百日目横たはる赤き毛布かな 河東碧梧桐
眞中に碁盤すゑたる毛布哉 正岡子規 毛布
穴多きケットー疵多き火鉢哉 正岡子規 毛布
綱ゆるき毛布包みの荷物かな 河東碧梧桐
羽蟻とぶや雨の夜航の褪毛布 能村登四郎
老楸邨の喪服の膝に毛布かな 岸田稚魚 紅葉山
胸の上に毛布たくめて汗しゐしか 篠原梵 年々去来の花 皿
膝掛の下に手を入れ冬を待つ 山口青邨
膝掛はくれなゐ軒の端薄紅葉 山口青邨
膝掛や夜は濤音をはるかにす 岡本眸
膝掛や明日おもふとき目をつむり 岡本眸
膝掛や気のすすまざる稿も業 安住敦
膝掛や無月の縁の川の香に 中村汀女
膝掛を家族のごとく持ち歩く 山田みづえ 草譜
膝毛布かさねて選句法師かな 鷹羽狩行
自愛せり梅雨の毛布を掛け足して 安住敦
船旅に馴れて毛布を身に捲きて 後藤比奈夫
血縁のうすき膝掛毛布かな 岡本眸
角巻に似たる膝掛茂吉の忌 百合山羽公 樂土以後
雨の踊子毛布に眠る手を出して 金子兜太
雪光の軒に母の香毛布の香 飯田龍太
電気毛布夜半点滅のたしかさよ 水原秋櫻子 緑雲
電気毛布眉しんしんと冷えて覚む 水原秋櫻子 緑雲
青年波郷電気毛布の夢に出て 相馬遷子 山河
靖国の父に毛布の姿あり 阿波野青畝
静臥の身毛布をかくるちちろ虫 山口誓子

以上

by 575fudemakase | 2017-01-27 07:28 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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インターネットの「Google」や「yahoo」の検索ボックスから、季語等を入力して数多くの例句を得られれば大変便利である。

具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

ユーザーズ辞書定義

▼iPadの場合
設定>一般>キーボード>ユーザーズ辞書

単語 575筆まか勢
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▼kindleの場合
アプリ>設定>言語とキーボード>キーボードの設定>ユーザーズ辞書

読み れいく
表記 575筆まか勢

PCの場合も同様に「ユーザーズ辞書」機能を使い、前もって定義しておく。

春の季語から現在の当季季語までは既に表示可能である。
来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

以上

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