狩人 の俳句

狩人 の俳句

狩人 

*かんじきの猟夫入りゆくたたら山 羽田岳水
いとどしき猟夫の狐臭炉のほとり 山口誓子
いま逢ひし猟夫の銃の音ならむ 大橋桜坡子
かまへつつ猟人の靴地をゑぐる 菅原鬨也
きらりとし錆色となり猟夫の眼 斎藤玄
くろがねの銃より固き猟夫の眼 小川原嘘帥
けものみち猟夫の刺し子紺匂ふ 鈴木竜骨
こんにやく村逢ひし猟夫も犬も老ゆ 中戸川朝人 残心
さつき会ひしばかりの猟男まじりをる 辻桃子
しづもれり猟夫と犬の入りし径 品川鈴子
すぎゆきし猟夫の道の懸るのみ 後藤夜半 翠黛
その猟夫猪に間違へられやすし 佐々木六戈 百韻反故 わたくし雨
たちどまる猟夫に田の面ただならず 和田暖泡
のしかゝりのしかゝり玉せゝる勢子 永田蘇水
ふりむかず猟夫は雪の山に入る 本多勝彦
ふり返る猟人の眼の血帯びたり 能村登四郎
ほーほいと兎追い出す吾は勢子ぞ 千曲山人
みな猟夫正月餅を搗かぬ村 羽部洞然
めつむりて猟夫がなぞる空の創 本庄登志彦
キリストに肖る日曜日の猟夫 阿部娘子
ストローの泡をそのまま猟夫呑む 大石雄鬼
傷付きに出掛ける犬も狩人も 櫂未知子 貴族
兎追ふ勢子に雇はれ杣の子等 有本銘仙
初雪の道猟人の影みたり 川島彷徨子 榛の木
勝ち牛の曳き摺つてゐる勢子四人 矢島渚男 延年
勢子たちの立ちて憩へる赤のまま 榎本 享
勢子のいま心ゆるしてゐる山火 稲畑汀子
勢子の息鹿より荒し角を切る 福井鳳水
勢子の意に添はぬ山火は叩かれし 八尋浄子
勢子の手も縄もまつすぐ犬はやる 田畑比古
勢子はみな男熊野の猪撃女 中 裕
勢子若し角切る鹿を横抱きに 谷中隆子
夕芦原行きて猟夫の肩没す 湘子
夕蘆原行きて猟夫の肩没す 藤田湘子
大樹林猟夫にひくき月盈ちぬ 飯田蛇笏 霊芝
大霜の墓突つ切つて猟夫ゆく 羽田岳水
天城雪なし猟人北風に吹かれ去ぬ 臼田亞浪 定本亜浪句集
妻の葬杣や猟夫も集ひけり 三浦勲 『生きる』
尾花咲き猟夫ら富士をうしろにす 臼田亞浪 定本亜浪句集
山の冷猟男の体躯同じ湯に 森澄雄
山晴るる猟夫ごくごく水を飲む 下村志津子
巌で指ぬぐひ猟夫の昼餉済む 鷹羽狩行
川狩の勢子としもなく生徒かな 比叡 野村泊月
後の世も猟夫となりて吾を追へ 藺草慶子
御降に猟夫はとほくゆきにけり 田中裕明 花間一壺
思はざる猟夫に逢へり根雪来て 太田 蓁樹
月いでて猟夫になくや山がらす 飯田蛇笏 山廬集
月中の怪に射かけたる猟夫かな 飯田蛇笏 霊芝
朝霧や狩人に逢ひ杣に逢ひ 由井蝴蝶
杉山へ猟夫のごとく深入りし 野澤節子 遠い橋
梵天勢子裸の肌に雪の湯気 林 翔
構へたる猟夫の跨間レール馳す 佐野まもる
毛皮着て猟夫なんめり汽車待つは 石塚友二
気負ひ勢子梵天の渦崩したり 河野多希女 月沙漠
水澄むに映りて星の狩人よ 下田稔
海を見て猟夫がしばし歩をとどむ 山口波津女
深谿へ勢子追ひ詰めし手負猪 伊東白楊
火を点ける勢子は火の中蘆を焼く 石井とし夫
煙より低く野焼の勢子走る 稲畑汀子
熊供養勢子は古代をよそほへり 小野誠一
熊撃ちし猟夫に一日客絶えず 黒坂紫陽子
犬と息合せて猟夫機を狙ふ 山下美典
犬と犬猟夫と猟夫すれちがふ 田中九青
犬にパン与ふ猟夫の何も食はず 右城暮石 上下
犬の眼と鋭さ同じ猟夫の眼 松村竹炉
犬曳いて勢子の一手は渉る 田畑比古
犬馴らす牧の猟夫の肥後訛 坂本竜門
狐負ひ勇者のごとく猟夫来る 三浦妃代 『花野に佇つ』
狩人と別れ我らは葬ひに 芝崎芙美子
狩人にこそ角はあれ鹿の声 横井也有 蘿葉集
狩人に世辞の一つも茶屋女房 高浜虚子
狩人のことりともせず寝ねにけり 宮坂静生
狩人の眼窩に熱し春の潮 金箱戈止夫
狩人の鐵砲見ゆる薄かな 薄 正岡子規
狩人を呼びまはるかやきじの声 水田正秀
狩人帽子の人に夜ごとの雪女 佐々木とく子 『土恋』
猟人が示しし泉つめたしや 成田千空 地霊
猟人に彩羽見せとぶ雉子かな 野村喜舟 小石川
猟人のわしれるあとに石叩 軽部烏帽子 [しどみ]の花
猟人の夢見て鹿の角落す 鹿の角落 正岡子規
猟人の念仏を聞く新茶かな 麦水「葛箒」
猟人の痩躯長身その犬も 比奈夫
猟人の読み耽りゐる洋書かな 松藤夏山 夏山句集
猟人の里にゐるなる眼蓋かな 久米三汀
猟人の里に居るなる眼蓋かな 久米正雄 返り花
猟人の鉄鉋うつや雪の中 炭 太祇 太祇句選後篇
猟人ゆく雪の間道肩揺りゆり 鷲谷七菜子 雨 月
猟人を招じ入れたる山日和 猪俣千代子 秘 色
猟夫きて催眠術の本買へり 大石雄鬼
猟夫と逢ひわれも蝙蝠傘肩に 山口誓子
猟夫と鴨同じ湖上に夜明待つ 津田清子 礼 拝
猟夫の死颪にも似て犬の啼く 中山フジ江 『富士南』
猟夫の目して人混みに紛れ入る 川口 襄
猟夫の目犬の目風の中を行く 畑中次郎
猟夫の瞳きびしくてまたさびしさよ 石原舟月
猟夫われ御狩の勢子の裔にして 中村左兵子
猟夫伏せ一羽より目を離さざる 後藤雅夫
猟夫居て行くをためらふ河原径 本久義春
猟夫老い岩頭に風聴きてをり 菅原鬨也
猟夫行くさきざき青き天緊る きくちつねこ
猟夫行く日本海の磯づたひ 菖蒲あや あ や
猟犬と知るうしろより猟夫来て 波津女
猟男のあと寒気と殺気ともに過ぐ 森澄雄
猪犬の逸りに勢子の追ひつけず 細江ふさ女
獲物なき猟夫は天を射ちて去る 篠田悦子
獲物なき猟夫無聊の大焚火 沢 聰
眼ばたきて堪ふ猟夫の身の殺気 橋本多佳子
神棚に征露丸置き猟夫小屋 後藤青峙
秋の水猟人犬と渡りけり 尾崎迷堂 孤輪
立ち去りし猟夫の殺気残りをり 原田青児
老鹿の勢子を一瞥してゆけり 中川歓子
聲高に野焼がへりの勢子らしき 石川星水女
能登島へ猟人乗せて舟いそぐ 清水青柳
自然薯掘る杣と猟夫の腕比べ 三浦勲 『生きる』
舟つこ流し川勢子に火のあられかな 葉上啓子
落葉踏む猟夫の肩にまた落葉 山田麗眺子
行きすぎし猟夫の笛やあらぬ方 楠目橙黄子 橙圃
行きずりの銃身の艶猟夫の眼 鷲谷七菜子 雨 月
行き逢ひて猟夫とかはす言葉なし 橋本美代子
行ずりの銃身の艶猟夫の眼 鷲谷七菜子
行列の勢田にかゝるや春の雨 春の雨 正岡子規
角伐の勢子頭とし祓はるる 吉川一竿
角伐らるる鹿より勢子の息荒し 檜紀代
角伐らる鹿より勢子の息荒し 檜紀代
角切の勢子の法被のおろし立て 武藤舟村
角切や鹿に追はるる勢子もあり 津川万千代
角切りの勢子の四五人引きずられ 池谷 陶魚
角切りの幔幕勢子ら持つて張る 池田秀水
谷出づる猟夫の見えて梅白し 宮津昭彦
谷戸深く猟男の棲めり鰤起し 石川桂郎 高蘆
谷戸深く猟男棲めり鰤起し 石川桂郎
野をすでに勢子の二手にわかれたる 皆吉爽雨
銃床地につけて猟夫も道迷ふ 津田清子 礼 拝
銃斜に負うて猟夫の優男 日野草城
闘牛の勢子の掛け声天高し 宮城朝教
闘牛の勢子を勤めて島に老ゆ 永井良
闘牛の勢子曳きずりて現れし 米田双葉子
阿蘇野焼き今や遅しと勢子の衆 古賀幹人
雄々しさや猟夫が眉につもる雪 久米正雄 返り花
雪嶺へ戸口のくらさ猟夫住む 星眠
霙るるや猟夫踏み来る水辺萱 金子 潮
霜とけの囁きをきく猟夫かな 飯田蛇笏 霊芝
霜どけのささやきをきく猟夫かな 飯田蛇笏
霜溶けの囁きを聴く猟夫かな 飯田蛇笏
飛火野を猟夫よこぎる影荒く 塚本邦雄
高千穂の夜明早めし猟夫かな 岩下悦子
魚食べし臭ひ猟夫にありにけり 鈴木節子
鮭漁へ暁一番の勢子の声 石田章子 『雪舞』
鷽替の勢子先づ禰宜の神酒を受く 福井大節
鹿頑張れ勢子も頑張れ角を伐る 堀 康恵


狩人 補遺

いとゞしき猟夫の狐臭炉のほとり 山口誓子
おそろしや鵜捕の猟夫そこにひそみ 山口青邨
かゝりうどの飯時寒し秋のくれ 正岡子規 秋の暮
すぎゆきし猟夫の道の懸るのみ 後藤夜半 翠黛
ふところの木菟をとりだす猟男かな 百合山羽公 春園
ふり返る猟人の眼の血帯びたり 能村登四郎
一日見ざれば三秋のごとしかの猟人 金子兜太
上げ馬の勢子泥まみれ多度祭 右城暮石 虻峠
同じ勢子また真つ先に角掴む 右城暮石 句集外 昭和四十四年
大和なる高天が原を猟夫馳す 阿波野青畝
大樹林猟夫にひくき月盈ちぬ 飯田蛇笏 霊芝
天城雪なし猟人北風に吹かれ去ぬ 臼田亜郎 定本亜浪句集
娘らも勢子の鉢巻夏祭 森澄雄
寒昴猟夫その犬といふ順序に 山口誓子
尾花咲き猟夫ら富士をうしろにす 臼田亜郎 定本亜浪句集
山の冷猟男の体躯同じ湯に 森澄雄
山落葉猟夫口笛に犬を呼ぶ 村山故郷
巌で指ぬぐひ猟夫の昼餉済む 鷹羽狩行
月いでて猟夫になくや山がらす 飯田蛇笏 山廬集
月中の怪に射かけたる猟夫かな 飯田蛇笏 霊芝
歩きゐし猟夫堤の上になし 山口誓子
浪うつてよせ来る勢子や花薄 川上不白
煙より低く野焼の勢子走る 稲畑汀子
牡丹の芽日なかに戻りゐる猟男 岡井省二 明野
犬にパン与ふ猟夫の何も食はず 右城暮石 上下
狩人とおもふてくれな鹿の声 桃先
狩人に撫でてもらふや紀州犬 阿波野青畝
狩人のサンタ袋を空にせず 平畑静塔
狩人の来てゐる宿に鉱山人も 山口青邨
狩人の矢手におもたし菊の花 紫貞女
狩人の鐵砲見ゆる薄かな 正岡子規 薄
狩人の鹿を見はづすかすみかな 為有
狩人やいつ髪そりて秋の風 牡年
狩人を呼まはるかやきじの声 正秀
猟人の夢見て鹿の角落す 正岡子規 鹿の角落
猟人の毛帽雪つきやすしあはれ 橋本多佳子
猟人の痩躯長身その犬も 後藤比奈夫
猟人の紅帽犬は喜べり 山口誓子
猟人の鉄鉋うつや雪の中 炭太祇
猟人や釣の小舟をとしわすれ 東皐
猟人ゆく雪の間道肩揺りゆり 鷲谷七菜子 銃身
猟人赤く駈くる一瞬没る冬日 伊丹三樹彦
猟人通る空しく海を撃ちしなり 山口誓子
猟夫と逢ひわれも蝙蝠傘肩に 山口誓子
猟夫と鴨同じ湖上に夜明待つ 津田清子 礼拝
猟夫らは四温の月に顔並めぬ 飯田蛇笏 心像
猟夫立つすでに殺生界の舟 橋本多佳子
猟夫過ぎ夕月の冷えまさりけり 松崎鉄之介
猟犬と猟人道路鏡を来る 右城暮石 虻峠
猟男のあと寒気と殺気ともに過ぐ 森澄雄
猟男らの焚火竹伐るまんまんと 岡井省二 明野
田の土の微光をいとひ夕猟人 飯島晴子
眼ばたきて堪ふ猟夫の身の殺気 橋本多佳子
落葉松は透く猟夫にもけものにも 津田清子
行きずりの銃身の艶猟夫の眼 鷲谷七菜子 銃身
谷戸深く猟男の棲めり鰤起し 石川桂郎 高蘆
身構へし猟夫にけろり犬戻る 右城暮石 散歩圏
野火走る先へ先へと勢子の影 稲畑汀子
釣人の猟人のごとく多摩をゆく 山口青邨
鉄砲まつり秩父の猟夫総出かな 松崎鉄之介
銃床地につけて猟夫も道迷ふ 津田清子 礼拝
銃斜に負うて猟夫の優男 日野草城
雉子を負ひ空港ロビー狩人も 大野林火 月魄集 昭和五十四年
雪中や絶対にして猟夫の意志 橋本多佳子
雪林の猟夫を近み月上る 飯田蛇笏 家郷の霧
雪林の遅月に逢ふ猟夫父子 飯田蛇笏 家郷の霧
雪汚れ放題の街 猟人去る 伊丹三樹彦
霜とけの囁きをきく猟夫かな 飯田蛇笏 霊芝
面伏に猟人過ぎぬ乱れ萩 橋閒石 卯
鮭網へ年端もゆかぬ勢子走る 阿波野青畝
鴨撃は猟男にあらじ鴨くさし 斎藤玄 狩眼

以上

by 575fudemakase | 2017-01-28 22:25 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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インターネットの「Google」や「yahoo」の検索ボックスから、季語等を入力して数多くの例句を得られれば大変便利である。

具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

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単語 575筆まか勢
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表記 575筆まか勢

PCの場合も同様に「ユーザーズ辞書」機能を使い、前もって定義しておく。

春の季語から現在の当季季語までは既に表示可能である。
来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

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