冬銀河 の俳句

冬銀河 の俳句

冬銀河

かすかなるタングステンや冬銀河 五島高資
がらがらと島に落つるや冬銀河 内山眠龍
くに唄に母が寝に入る冬銀河 山田諒子
こげよ舟を億光年の冬銀河 岸本マチ子
こゑなさぬ願ひを切に冬銀河 上田日差子
たたいて馬を睡りへ誘ふ冬銀河 友岡子郷 風日
たましいを蹴りつつ還る冬銀河 須藤 徹
つぎつぎとピアス落した冬銀河 前田保子
エレベーター冬銀河より降りてくる 福田花仙
ガラス切る音を短く冬銀河 対馬康子
サックスの低音が好き冬銀河 下条冬二
ユーカリをずたずたにして冬銀河 原田喬
七人の敵も減りたり冬銀河 牧石剛明
万葉の佐保佐紀かけて冬銀河 磯野充伯
三十年の箪笥軋める冬銀河 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
予感から直感更に冬銀河 石川俊子
人の世のそののちのこと冬銀河 伊藤敬子
人体に骨ゆきわたる冬銀河 鳥居真里子
佐渡を押す濤の一途に冬銀河 横田 淳
俺お前みんな粒だぜ冬銀河 内山眠龍
再びは生まれ来ぬ世か冬銀河 細見綾子
再びは生れ来ぬ世か冬銀河 細見綾子(1907-97)
冬銀河かくもしづかに子の宿る 仙田洋子 雲は王冠
冬銀河かぶり平和へ道一本 城取信平
冬銀河けぶる左右に女弟子 中島斌雄
冬銀河すこしよごして生まれ来し 辻美奈子
冬銀河たてがみを持て余していたり 大下真利子
冬銀河にんげんは殖えつづけおり 池田澄子
冬銀河ほろと男根垂らしたり 糸大八
冬銀河まっすぐ届く声を持つ 二村典子
冬銀河みんなこぼれてしまいけり 黒田さち子
冬銀河らんらんたるを惧れけり 富安風生
冬銀河わが血脈を濃くしたり 小島健 木の実
冬銀河シヤンパングラス積みあげて 河島かつ子
冬銀河一糸ほつるることもなし 小川軽舟
冬銀河人の余命の照らさるる 澤井洋子
冬銀河今どの辺り夫の旅 奥野氾子
冬銀河何處ぞとあふぐ千鳥足 高澤良一 随笑
冬銀河出自は平氏後不詳 妹尾 健
冬銀河地下を流るる水の音 志村宗明
冬銀河垂れて狼ほろびの地 橋本榮治 逆旅
冬銀河声聴くために眼を閉じる 涼木 鞠
冬銀河夜干の工衣のしたたらす 吉田鴻司
冬銀河夜行列車に乗るところ ともたけりつ子
冬銀河天命はわが掌にありぬ 松村多美
冬銀河姥子はひとり来べき宿 及川貞 夕焼
冬銀河姥子は独り来べき宿 及川貞
冬銀河寝顔のほかは子と逢えず 宇咲冬男
冬銀河山影かむる和紙の里 柴田白葉女 花寂び 以後
冬銀河山影かむる陶の町 柴田白葉女 花寂び 以後
冬銀河巌より暗く海ありぬ 田中ひろし
冬銀河息吹きかけて眼鏡拭く 平野 博
冬銀河患者の一語残りをり 岩永のぶえ
冬銀河掌の中の掌のやはらかし 大嶽青児
冬銀河映して凪げりエーゲ海 毛塚静枝
冬銀河時間すぎゆくときの音 石田郷子
冬銀河時間過ぎゆくときの音 石田郷子
冬銀河歳月をもて測る距離 辻美奈子
冬銀河母あることを恃みとす 館岡沙緻
冬銀河母へことりと投函す 宮坂静生 青胡桃
冬銀河活断層はわが足下 上野 良
冬銀河激せば黙すわが性よ 妹尾 健
冬銀河畑菜の青を感じつつ 佐野良太 樫
冬銀河真つ向に墓標歩かせる 蔦愁花女
冬銀河砂曼荼羅を地に描く 山崎祐子
冬銀河私の席を予約せり 吉田典子
冬銀河紙で切りたる指うづく 平井照敏 天上大風
冬銀河罪負ふごとく徹夜稿 橋本美代子
冬銀河老ゆるに堰のなかりけり 三田きえ子
冬銀河肩にまはる手真白なる 仙田洋子 橋のあなたに
冬銀河藁足して馬睡らしむ 木附沢麦青
冬銀河言葉で殺し合ふことを 櫂未知子 貴族
冬銀河軋む扉を開け放つ 前田秀子
冬銀河遠山脈に降るごとし 田村コト
冬銀河雁は鳴き鳴きめぐるなり 佐野良太 樫
冬銀河青春容赦なく流れ 上田五千石(1933-97)
冬銀河魂炎反応始まりぬ 久冨風子
冬銀河鳥のつばさは酒に濡れ 橋口 等
冬銀漢灌ぎ出さるる途中かな 柚木紀子
力奏のドビュッシーなり冬銀河 大林清子
北へゆく列車短かし冬銀河 中村洋子
友越して半年過ぎぬ冬銀河 矢口由起枝
君寄らば音叉めく身よ冬銀河 藺草慶子
哲学の序につまづけり冬銀河 鈴木理子
喜劇観て軽き疲れや冬銀河 白川保子
天幕を畳むサーカス冬銀河 小田実希次
女にはくちびるの栄冬銀河 藤田湘子
女盛りのマチ子と仰ぐ冬銀河 青木重行
妻いづこ 億光年の冬銀河 前枝竜三
始発駅さへあればよし冬銀河 佐伯 秋
子の指の先から宇宙冬銀河 石井白樹
子の靴も木馬も眠る冬銀河 保坂敏子
子宮とらば空洞にごうごう冬銀河 下山田禮子
守らねばならぬ子がをり冬銀河 本庄登志彦
寝袋に体温満ちぬ冬銀河 小川軽舟
小津映画に過去呼びおこす冬銀河 村松弘美
屋上にバケツ置き去る冬銀河 五島高資
師のおん名呼べど返らず冬銀河 朝日子
師亡き後のおのれ励まし冬銀河 館岡沙緻
師魂いま羽化したまへり冬銀河 小澤克己
思ひつまづくとき面上の冬銀河 角 光雄
急かずともすでに顱頂に冬銀河 衣川次郎
扇骨干し地が白むなり冬銀河 広岡仁 『休診医』
手話の会終へても手話や冬銀河 馬庭克己
挫折ばかりの父へごうごう冬銀河 斎藤白砂
故里の何処を向いても冬銀河 東濃幸子
明々と身のうち通る冬銀河 北詰雁人
東京の悪に触れたる冬銀河 新城杏所
梁のどこか爆ぜゐし冬銀河 島青櫻
樟脳の匂ふ胸より冬銀河 大久保悦子
機関音恋めき遡る冬銀河 平井さち子 完流
死なせては飼ふ熱帯魚冬銀河 遠山 陽子
死のための入院ならず冬銀河 五嶋白羊
死者よりも生者が遠し冬銀河 片山由美子 風待月
母恋し逝きし子恋し冬銀河 清水きよ子
永遠と宇宙を信じ冬銀河 高屋窓秋
泣きに来て母を泣かせる冬銀河 斉藤すず子
泪にある体温いとほし冬銀河 佐々木英子
海に来て風も旅人冬銀河 武藤あい子
涙腺のびびとひびけり冬銀河 宮坂静生 雹
火のように泣きたし吾も冬銀河 岸本マチ子
火の山の上に消えをり冬銀河 上村占魚 『橡の木』
無量光院蓮華定院冬銀河 黒田杏子 花下草上
燈台の遠き燈加へ冬銀河 坂本文子
犀は角見ながら育つ冬銀河 大石雄鬼
狼が空に来てゐる冬銀河 石原八束 『仮幻』
玄界を水尾の割りゆく冬銀河 矢野緑詩
生と死のささやき合つて冬銀河 平田充子
産む牛の力充ちくる冬銀河 古村邦子
病める身を脱け出し君は冬銀河 渡辺素女
百代の過客行き交ふ冬銀河 吉田比呂志
相ひ容れるごとく古墳と冬銀河 竹中碧水史
神の馬目覚めんとして冬銀河 佐野典子
空澄みて光り増したる冬銀河 中村仏船
窯出しに貫入音ぴぴ冬銀河 稲垣光子 『絵付筆』
美しき名の船が出る冬銀河 池田琴線女
胎児いま魚の呼吸や冬銀河 辻美奈子
舟よこげよ億光年の冬銀河 岸本マチ子
言訳も繰言もなき冬銀河 黒田杏子 花下草上
誕生は死への旅立ち冬銀河 三沢一水
読み痴れて失ひし刻冬銀河 鍵和田[ゆう]子 未来図
退職の日の間近なり冬銀河 羽部佐代子
送別の船の灯遠く冬銀河 三澤山甫
金属のスクスク育つ冬銀河 三浦北曲
鍵穴に鍵の確かさ冬銀河 松倉ゆずる
面上の星はいのち火冬銀河 井沢正江 晩蝉
頬杖の何を見てゐる冬銀河 加藤楸邨
風を噛む波のたてがみ冬銀河 秋尾敏
駅頭に車待ちをり冬銀河 亀石俊雄
高千穂の峡になだれて冬銀河 和田 珠

冬銀河 補遺

かの山を西に落すや冬銀河 山口青邨
ひとりごといふ母思ふ冬銀河 大野林火 冬青集 雨夜抄
再びは生れ来ぬ世か冬銀河 細見綾子 牡丹
冬銀河姥子はひとり来べき宿 及川貞 夕焼
冬銀河暗闇を水流れをり 桂信子 草影
冬銀河澄むばかりなり告白以後 楠本憲吉 隠花植物
冬銀河紙で切りたる指うづく 平井照敏 天上大風
冬銀河青春容赦なく流れ 上田五千石 田園
島杳し噴煙まぎる冬銀河 角川源義
文楽や志ん生やいま冬銀河 岡本眸
身に起る水の増減冬銀河 野見山朱鳥 愁絶
頬杖の何を見てゐる冬銀河 加藤秋邨

以上

by 575fudemakase | 2017-02-17 19:58 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
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《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
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グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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