左義長 の俳句

左義長 の俳句

左義長

例句を挙げる。

いよ~に左義長祭夜に入りぬ 高田風人子
きな臭き世の左義長の大ほむら 高澤良一 寒暑
夕星へ打つ左義長の触れの鉦 渡辺 昭
左義長に尻あぶりゐるも男気ぞ 言水
左義長に月は上らせ給ひけり 一茶
左義長に杜の奥より童女来て 茨木和生 木の國
左義長に牛の垂涎かがやけり 北野民夫
左義長のあれよあれよと揚りけり 大石悦子 群萌
左義長のけむり裾曳く壇の浦 上野さち子
左義長のほたりと落ちし火玉かな 行方克己 知音
左義長の今際の風のすさびけり 行方克己 昆虫記
左義長の周りを子らの駆け通し 瀧澤伊代次
左義長の大きな埃海へ飛び 吉川 きわえ
左義長の宝前におく火打石 西村三穂子
左義長の崩るるは身を堅くせり 岡崎桂子
左義長の幾世の闇を焦しけり 中村風信子
左義長の心棒燃えて炎々たり 高澤良一 随笑
左義長の最後の花火か眠りけり 阿部みどり女 月下美人
左義長の波に消えゆく火の粉かな 星野椿
左義長の火の入る前の星空よ 高田風人子
左義長の火の壁に面突き当る 高澤良一 随笑
左義長の火の粉は星と出合ひたる 永方裕子
左義長の火の粉巻き込み波崩る 場目 孝風
左義長の火を掻きし竹雪にさす 西村公鳳
左義長の火中に鶴の舞へりけり 古舘曹人 砂の音
左義長の火伏の枝も火となりぬ 牧野春駒
左義長の火焔の中に修羅を見き 伊東宏晃
左義長の火照りの眉を離れ撫づ 八木林之介 青霞集
左義長の火疲れといふ面持ちす 高澤良一 寒暑
左義長の灰に慌てて髪押さえ 高澤良一 寒暑
左義長の煙の黄竜昇りけり 高澤良一 燕音
左義長の燃えあがるものなくなりぬ 加藤三七子
左義長の爆ぜて松・竹・樫の音 高澤良一 寒暑
左義長の祝詞にたたふ山河かな 大橋敦子
左義長の竹組む根雪踏み固め 吉澤卯一
左義長の芯まで燃えて倒れけり 荒川優子
左義長の花火は雪の底よりす 阿部みどり女
左義長の蒔絵のごとき火の粉かな 太田寛郎
左義長の闇を力に火の柱 檜 紀代
左義長の雪おく丹生の中洲かな 大峯あきら 鳥道
左義長の雪天心を流れけり 大峯あきら 宇宙塵
左義長の風向きをみて火付け方 高澤良一 寒暑
左義長の餘燼に遠き二日月 古舘曹人 砂の音
左義長は御府内の制知らねえか 筑紫磐井 婆伽梵
左義長へ行く子行き交ふ藁の音 草田男
左義長へ鵯もはげしく来て鳴きぬ 爽波
左義長やうしろは寒き河原風 田子六華
左義長やくるぶし高き神歩む 磯貝碧蹄館
左義長やざんばら髪の風の神 兒玉南草
左義長やちら~雪の遠明り 青々
左義長やまつくらがりに海動き 岸田稚魚
左義長や四方闇に神ある如し 杉山白雲
左義長や婆が跨ぎて火の終(しまひ) 石川桂郎
左義長や尾を跳ね上げし牛蒡注連 行方克己 昆虫記
左義長や播磨の山はみなまろく 加藤三七子
左義長や月忘られし如くあり 月星郎
左義長や火の神闇の神あらそふ 成瀬桜桃子 風色
左義長や百戸持ち寄る村はづれ 西浦末寿
左義長や眼の逃ぐる鯛かぶら 角川春樹 夢殿
左義長や鏡のごとき今朝の阿蘇 河原白朝
左義長や降つゞきたる雪の上 鞭石
左義長や雪国にして雪の上 松根東洋城
左義長をしづめの神の水一荷 大橋櫻坡子
点火待つ左義長注連をたなびかせ 関口祥子
神の火のいま左義長に移さるゝ 高木桂史
羽のなきもの左義長の空をとぶ 辻田克巳
あの畑はしつけぬ麦かとんど焚 乙二
いただきの達磨火を噴くどんど焚 土方秋湖
うぶすなの大杉ゆするどんどかな 手塚七木
おどろかすどんどの音や夕山辺 青蘿
おほわだに寂光のあるどんどかな 松沢鍬江
くろこげの餅見失ふどんどかな 室生犀星(1889-1962)
すれ違ふ人にどんどの火の匂 佐々木須美子
ちりちりと月へ上りぬとんどの火 島谷征良
とんどして雪汚しゝが清かりき 細見綾子 花寂び
とんどの子去りし星空さがりくる 六花
とんどの子戻りしばらく眠りけり 宮田正和
とんどの海若き裸身の綱競ふ 関口祥子
とんどの火たたらを踏んで渚まで 岸田稚魚 『雪涅槃』
とんどの火大きく崩る濤を前 下田稔
とんどの火小雪まじりを猛りけり 平田マサ子
とんどの火達磨の尻をまづ舐めぬ 清水基吉
とんど火に劣らぬ雪となり来たる 三村 純也
とんど火のあやふく立つてをりにけり 高澤良一 さざなみやっこ
とんど火のへろと上げたる大焔 八木林之介 青霞集
とんど火の先づは松葉を炙る音 高澤良一 ぱらりとせ
とんど火の大き焔のただ一度 八木林之介 青霞集
とんど火の最初パチパチやがてバン 高澤良一 寒暑
とんど火の爆ぜて肉声聴くごとし 高澤良一 ぱらりとせ
とんど焼き海際に大崩れせり 細見綾子
どんどあと父ほどの闇うづくまり 熊谷愛子
どんどして雪汚ししが清かりき 細見綾子
どんどする城県畷の煙かな 広江八重桜
どんどとて道祖神にも米と酒 福田蓼汀
どんどの火とぶ川上に雪の橋 小熊一人
どんどの火ほろびざる間に歩を返す 百瀬美津
どんどの火もう拾へない文一束 木内満子
どんどの火やはり男の焚きたる火 後藤立夫
どんどの火小さくなりたる空に富士 勝俣泰享
どんどの火崩れむとして立ちあがる 石川文子
どんどの火揚り伊吹嶺ゆらぎけり 永井 光代
どんどの火海へこぼるる母の郷 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
どんどの火消え道の神また眠る 宮津昭彦
どんどの火猛れば一歩退きぬ 福川ふみ子
どんどの火納まりつつも竹爆ぜる 佐藤脩一
どんどの火胸の丈にて鎮まれり 石寒太 炎環
どんどの火舞ひゆく方の月赤し 南英四郎
どんどの火蜑は舟焼く火となせり 下村ひろし
どんどの火衰へ瀬音の高まり来 阿部みどり女 『光陰』
どんどの火面体焦す男かな 奥田杏牛
どんどの火願文古りし絵馬を焼く 伊沢 健存
どんどの焔おんべ笑ひに妻の笑ひ 加倉井秋を
どんどの焔ときに児の貌けはしうす 竹谷しげる
どんどやの日輪たらりたらりとう 行方克己 昆虫記
どんどより雀の散りし山河かな 古舘曹人
どんど果つる枝に提灯にほひをり 小蕾
どんど消え川下に月顔を出す 成瀬桜桃子 風色
どんど消え河童の沼の深ねむり 北見さとる
どんど火に手が花びらの子どもたち 能村登四郎
どんど火に浮びて影の二人かな 橋本榮治 越在
どんど火に焙る太腰よき子産め 岸風三樓
どんど火に雪吸はれゆく勢ひかな 山部栄子
どんど火に雪片狂ひそめにけり 行方克己 昆虫記
どんど火に顔ばかり灼け餅灼けず 町田しげき
どんど火のうしろ雪降る夜の川 柯舟
どんど火の崩さる音の火中より 菖蒲あや
どんど火の映れる酒の注がれをり 藺草慶子
どんど火の海に崩れて果てにけり 平野芳子
どんど火の燠に海あり渚あり 齊藤夏風
どんど火の猛らば己が髄もまた 斎藤梅子
どんど火の猛る川の面流れをり 行方克己 知音
どんど火やジーンズに付く何の白 辻美奈子
どんど焚くどんどと雪の降りにけり 一茶
どんど焚く中でも松の爆ぜる音 高澤良一 随笑
どんど焚く海明けくるを待ちきれず 岸風三樓
どんど焚その奥に曾我物語 百合山羽公 寒雁
どんど焚海道沿ひの村ならず 百合山羽公 故園
どんど焚燃え尽きるとき潮の満つ 中拓夫
どんど焚陽の残りゐる忘れ潮 中拓夫
どんど焼いま完壁の火の柱 能村登四郎
どんど焼きすだまは人の手のかたち 寺田京子
どんど焼きどんどと雪の降りにけり 一茶
どんど焼き舞つて折れたる新聞紙 川崎展宏
どんど焼どんどゝ雪の降りにけり 一茶 ■文政元年戊寅(五十六歳)
どんど焼我に魔性のありにけり 須田奈津子
どんど焼果てて雪嶺に囲まるる 石原八束
どんど焼火の神天へ発ち給ふ 小田チヅエ
どんど焼火の粉に狂ふ海の鳥 中拓夫
どんど照り道祖神手をとりあへる 西本一都 景色
なべて火といふもの哀しどんど火も 酒井土子
のしかかる夜空ささへてどんどの火 片山由美子 天弓
ひろびろと土の踏まるるどんどかな 石田勝彦 秋興
ふるさとのどんどの闇の夜見ヶ浜 木村蕪城 寒泉
ふるさとの星出尽くせりどんど焚 伊藤京子
ぶすぶすりとんどに火の手あがりけり 高澤良一 さざなみやっこ
みちのくの星燦然とどんど焚く 三谷いちろ
一切の崩れて終るどんど焼 池田秀水
人影は見えずどんどと雪おろす 川崎展宏
傘の柄にどんど明りと雪明り 阿部みどり女
内宮も外宮の方もどんどかな 柑子句集 籾山柑子
勢ふ火を風があやつるどんど焼 蒲生 繁代
喪の家の欠けて今年のとんど果つ 楢原清子
坂下の屋根明けてゆくどんどかな 犀星
均されて炎みじかきどんどかな 山西雅子
大とんどオリオンゆるぎなかりけり 山田弘子 懐
大とんど崩れ腹中覗かする 高澤良一 ねずみのこまくら
大どんど身ぬちの五欲あぶり出す 西畑幸子
大どんど雪ぶちこんで消されけり 大高千代
大どんど養老院の窓に燃ゆ 渡部純
大崩れして面目のとんどかな 土橋石楠花
大波の打寄す浜のどんどかな 松藤夏山 夏山句集
大霜の上にどんどの焔かな 大谷句佛 我は我
天の下人の小さきとんどかな 金尾梅の門 古志の歌
太陽へ灰をとばしてどんどかな 大木あまり 火球
妻の手のどんどの神籤火に投ず 古舘曹人 砂の音
富士昏れて母が跨ぎしどんどの火 鈴木只夫
小雨降るとんども例の火影かな 鬼貫
山々の闇が組み伏すどんどの火 千代田葛彦
山の根の脈打つてをりどんど焼 熊谷愛子
山川の砂焦したるどんどかな 芝不器男
山神にどんど揚げたり谷は闇 かな女
山風に焔あらがふ磯どんど 上田五千石
岳麓の石田やよべはどんど焚 百合山羽公 寒雁
川上に闇つまりたるどんどの秀 宮坂静生 春の鹿
川風の逆撫でしたるどんどかな 行方克己 知音
弱々とどんどに当る日ありけり 小杉余子 余子句選
弾けたる火の粉は星にどんど果つ 佐藤栄一
振舞酒ありてどんどのよく燃ゆる 山下年和
支那海へどんど火柱崩れけり 能勢真砂子
日の暈やどんどの煙の大流れ 久保田九品太
星辰のしづけさに燃ゆどんどかな 鈴木貞雄
暁闇の海へとんどの幣飛べり 壺井久子
村あげて太鼓合図のどんどかな 三宅 桧沢
村中の風を集めてどんど焚く 高橋悦男
橙の泡ふきそめしとんどかな 小路紫峡
波の穂に襲ひかかりしとんどかな 岸田稚魚 『雪涅槃』
潮騒に乗りてとんどの触れ太鼓 関口祥子
火のかをり藁のかをりのとんど餅 吉原文音
火の丈のすぐに追ひつき二のとんど 八染藍子
火の中に鈴の見えたるとんどかな 岸本尚毅 舜
火の粉舞ふどんどのそばを身延線 百合山羽公
火の色のひとすじ青きどんどかな 林 宏
火中なる達磨どんどの火を怒る 岸風三樓
火柱のつらぬく闇やどんど燃ゆ 長谷川 耕畝
火柱の乾坤つなぐ大とんど 谷條昭平
火柱を恵方に倒しどんど果つ 小濃よし子
火男(ひょっとこ)の踊れるごとくとんどの火 高澤良一 随笑
焼き残るどんどの歯朶の青さかな 俳維摩
燃えさかるどんどに雪の霏々と降る 石川文子
燃えさかるどんど妻への餅も焼く 神原栄二
燠となり縄目とどむるどんど焚 和田 和子
父母を知る人も減りたるどんどかな 青木重行
生簀にも及ぶどんどの火の粉かな 梶原 宇良
田遊びに終のどんどの大火の粉 伊藤いと子
白山の消えてしまつてどんどの火 細川加賀 『玉虫』以後
瞽女ふたり加へ渚のどんど焼き 佐川広治
石仏の首のぐらつくどんどの火 相川玖美子
神酒飲んでどんどの竹を伐りにゆく 安部魚粋
福蜜柑どんどの焔ぬけて飛び 宮津昭彦
禰宜の子の火種を移すどんどの火 芝 由紀
竹はぜしとんどの火の粉打ちかぶり 稲畑汀子
竹爆ぜし音が風呼ぶどんど焼 田守としを
竹酒を呷るどんどの火屑浴び 大高松竹
背負ふ子の足がよろこぶ大とんど 薄木千代子
若芝にはや寝だくみや高封彊(とんど) 広瀬惟然
萌ゆるものありて踏まるるどんどかな 岸田稚魚 『萩供養』
蒼天に浪くだけゐるとんどかな 大峯あきら
街騒のすでに常なるどんどかな 鈴木栄子
袖からげ僧がどんどの火を放つ 飯沼衣代
谷底に散らばる十戸どんど焼き 池田ちや子
谷水を撒きてしづむるどんどかな 芝 不器男
転び出る橙追えりどんど焚き 長谷川かな女 花 季
道ばたに吉備津氏子のどんどかな 夜潮
酔うて踏むどんどの灰の寂しかり 新井声風
里の子の増えしがうれしどんど焼 太田光子
金太郎のやうな子ばかりどんど焼 太田土男
金星の生まれたてなるとんどかな 大峯あきら 宇宙塵
長汀やいづこ社にどんど数 東洋城千句
雨雲の垂れきたるよりとんどの火 石川桂郎 高蘆
雪の上をころげどんどの火屑かな 岸田稚魚 『萩供養』
雪嶺に星座の移るとんどかな 角川春樹
青松葉きび~もゆるどんどかな 高橋淡路女 淡路女百句
青竹の火勢渦なすどんどかな 鈴木しげを
青竹の裸身火を噴きどんど立つ 原裕 葦牙
青竹の魂を引き抜くどんどの火 及川希子
風が出てどんどの幣を吹きながす 古舘曹人 砂の音
風花の本降りとなるどんど焼 堀口星眠
餅やくをおいとま乞のどんど哉 炭 太祇 太祇句選後篇
餅花に火のよぢれたる浜どんど 原裕 正午
鳥となり花びらとなりどんどの火 成田智世子
おほわだは闇なほ解かず吉書揚 岡本 眸
ひと声を雉と聞きたり吉書揚 茨木和生 倭
ひねりたる吉書揚がらず吉書揚げ 上島清子
みづいろの海の朝来る吉書揚 眸
凍雪に足跡ささり吉書揚げ 舗土
吉書揚げ鳥居を遥か越えにけり 小川玉泉
吉書揚渚一里といふべかり 斎藤梅子
吉書揚耳を焦がして遁げくるよ 野澤節子 遠い橋
実朝の歌が好きなり吉書揚 行方克己 昆虫記
島の子の怒濤そびらに吉書揚 西浦一滴
火ぼこりの消ゆる高さや吉書揚 堀前小木菟
金箔の剥がれとびたる吉書揚 茨木和生 倭
ひんがしに鈴鹿は青し飾焚く 大峯あきら 鳥道
まづあがる飾焚く火やお山焼 森田峠 避暑散歩
晩年を火の色とせん飾焚く 坂井三輪
暮し向き小さくなりしよ飾焚き 殿村菟絲子
松飾いづこで焚くも地の厚み 神尾久美子
松飾焚きし煙が厨口 大石悦子 聞香
松飾焚き悲しみの昭和果つ 小松崎爽青
松飾焚く火幣より発しけり 皆吉爽雨
森より白き埃出てゆく飾焚き 西村公鳳
汐荒れの顔ほてらして飾焚く 田中道子
渚波しづかに奏で飾焚く 五十嵐播水 播水句集
物を焚き熱を逃がして飾売る 田川飛旅子 『使徒の眼』
蒲公英の座を焦してむ飾焚く 山口青邨
赤彦のいしぶみの前飾焚く 木村蕪城 寒泉
輪飾を焚きし匂ひをたなごころ 大石悦子 群萌
須磨の浦朝凪ぎわたる飾焚き 五十嵐播水 播水句集
飾焚きうしろ全く忘じたり 殿村菟絲子 『菟絲』
飾焚きし灰にぬくもり双つ神 荒井正隆
飾焚くところに鹿のあらはれし 岸本尚毅 舜
飾焚く出舟の漁夫も来合せて 藤澤 石山
飾焚く吹雪まじりの焔上げ 村上三良
飾焚く小さき火の手守りをり 西村和子 夏帽子
飾焚く橙波に引かれけり 岸本尚毅 舜
飾焚く歯朶火ちよろちよろちりちりと 川畑火川
飾焚く闇のつづきに父の墓 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
香ぐはしき青竹の酒飾焚く 山根ヒロ子
三浦半島・長沢、左義長
孟宗の雄ごゑおんべの火中より 高澤良一 ねずみのこまくら
ふぢづるをきりりとおんべの胴くびれ 高澤良一 ももすずめ
魂消たりおんべの胴の大破裂 高澤良一 ももすずめ
おんべの灰ゆらりと鴉立つごとし 高澤良一 ももすずめ
手負ひめきおんべどしりと崩れけり 高澤良一 ももすずめ
逗子消防第七分団とんど守る 高澤良一 暮津
顔そむけどほしとんどの火の壁に 高澤良一 暮津
鳶口が何本も出てどんど焼き 高澤良一 暮津
竹鳴るは節破る音どんど焼き 高澤良一 暮津
左義長を渚に待てる水っ洟 高澤良一 暮津
眼が痒くなりて左義長果つるかな 高澤良一 暮津
左義長へ消防団員トビ担ぎ 高澤良一 暮津
左義長の火懸けの役は干支の子ら 高澤良一 暮津
左義長の藁灰渚に張りつきて 高澤良一 暮津
妻の首すくめどほしよ爆竹に 高澤良一 暮津
爆竹の今か今かがバンと来ぬ 高澤良一 暮津
福達磨燃ゆる火中に何念ず 高澤良一 暮津
飾焚き白くふすぼる福だるま 高澤良一 暮津

左義長 補遺

おほわだは闇なほ解かず吉書揚 岡本眸
かんばせをどんど明りにまたまかす 上田五千石『琥珀』補遺
ごを寄せてごに火をつけしとんどかな 飴山實 句集外
さかんなるとんど海空焦がしたる 細見綾子
とんどして雪汚しゝが清かりき 細見綾子 桃は八重
とんどの輪一せいに顔こちら向く 右城暮石 散歩圏
とんど焼き海際に大崩れせり 細見綾子
どんどの火夜の磯浪と揚りけり 高屋窓秋
どんど場のびしよ濡れ梯子横倒し 岡本眸
どんど火におとなしき犬訓練す 右城暮石 句集外 平成元年
どんど火に掌が花びらの子供たち 能村登四郎
どんど火に頬を火照らせ嫗と孫 清崎敏郎
どんど火のよぢれ返して燃える注連 能村登四郎
どんど火の消えて形骸まだ達磨 平畑静塔
どんど火の衰へし水流れをり 清崎敏郎
どんど焚く初めにことば次なる火 岡本眸
どんど焚その奥に曾我物語 百合山羽公 寒雁
どんど焚海道沿ひの村ならず 百合山羽公 故園
どんど焼きいま完璧の火の柱 能村登四郎
どんど焼く四五戸の人数集ひ来て 清崎敏郎
どんど焼白き幣より火を点じ 能村登四郎
どんど餅亀甲焦げの神の餅 百合山羽公 樂土以後
ひろびろと土の踏まるるどんどかな 石田勝彦 秋興
ふるさとのどんどの闇の夜見ヶ浜 木村蕪城 寒泉
まほろばの鵄よと吉書揚げにけり 阿波野青畝
みづいろの海の朝来る吉書揚 岡本眸
一日はとんとけぶるや鳥邊山 正岡子規 左義長
三河びと遠江びと大どんど 百合山羽公 樂土以後
三河衆槍ぶすましてどんど餅 百合山羽公 樂土以後
住吉の大前にして飾焚く 石田勝彦 秋興以後
倒れ伏すどんどの軽さかなしみぬ 岡本眸
吉書揚げひらひら春の字がとんで 阿波野青畝
吉書揚天の真闇へゆきしもの 飴山實 句集外
吉書揚役の行者が煽るなり 阿波野青畝
吉書揚金冬心に似し習字 阿波野青畝
大どんど三河丸太を井桁組み 百合山羽公 樂土以後
大穴に霜の煮え立つとんどかな 村上鬼城
妻の手のどんどの神籤火に投ず 古舘曹人 砂の音
山の夜のしん~として吉書揚 飴山實 句集外
山風に焔あらがふ磯どんど 上田五千石『琥珀』補遺
岳麓の石田やよべはどんど焚 百合山羽公 寒雁
峡の臭いつも雪空とんど焼 細見綾子
左義長にこごせは大いなる寒さ 右城暮石 句集外 昭和十一年
左義長に見知り顔また増えしかな 右城暮石 散歩圏
左義長のけむり磧にながれけり 岡井省二 夏炉
左義長の一日めでたし鳥部山 正岡子規 左義長
左義長の樫の太枝を芯とせり 松崎鉄之介
左義長の残り火と立つ神の嶺 能村登四郎
左義長の火中に鶴の舞へりけり 古舘曹人 砂の音
左義長の餘燼に遠き二日月 古舘曹人 砂の音
左義長へ行く子行き交ふ藁の音 中村草田男
左義長やまつくらがりに海うごき 岸田稚魚
左義長や河原の霜に頬冠 村上鬼城
左義長や火の切れ宙にむすびあひ 上田五千石『琥珀』補遺
左義長や葎雀も出でて来よ 村山故郷
年男老羽公にもどんど餅 百合山羽公 樂土以後
投げ込んだ松に音聞くとんどかな 飴山實 句集外
掻きたててどんどの小さき火の踊り 伊藤白潮
春の水どんどの灰にぬるみけり 正岡子規 春の水
昨日とんど今日繭玉を作りしと 細見綾子
枯菊にどんどの灰のかゝりけり 正岡子規 左義長
枯菊を焚きたるあとに飾焚く 山口青邨
歓びのどんど火の粉に天くらし 上田五千石『琥珀』補遺
歯朶の葉の形の灰や飾焚く 高野素十
歯朶の葉の燃ゆる早さや飾焚く 高野素十
波の穂に襲ひかかりしとんどかな 岸田稚魚
流れ行どんどの灰や水ぬるむ 正岡子規 水温む
浜どんど破竹の声は沖へ抜け 鷹羽狩行
海神に揚げしとんどの炎色かな 細見綾子
火をかけてどんどたちまち透けにけり 岡本眸
燃えさかるどんどやひたと大地あり 岡本眸
玉〆の又一と焔飾焚く 高野素十
田のとんど藁のいささか残りけり 岡井省二 鹿野
男が火女が水をどんど焚 岡本眸
眉焦したるどんど火の記憶かな 能村登四郎
荒波へどんどの火花遊ぶなり 鈴木真砂女 都鳥
衰への紫ぼかしどんどの火 岡本眸
見る者のかぎりとんどのあかりさし 山口誓子
谷間の二軒の家のとんどかな 村上鬼城
赤彦のいしぶみの前飾焚く 木村蕪城 寒泉
都督府の道にとんどの名残の火 阿波野青畝
金の火と銀の煙や飾焚く 鷹羽狩行
闇脱ぎし礁に波やどんど焚 岡本眸
雨は地を流れそめたりどんど焚 岡本眸
雨雲の垂れきたるよりとんどの火 石川桂郎 高蘆
青竹の裸身火を噴きどんど立つ 原裕 葦牙
風が出てどんどの幣を吹きながす 古舘曹人 砂の音
飾焚き老残の川たかぶらす 岡本眸
飾焚く星遠き夜と思ひつつ 飯田龍太
飾焚く根松も小さき焔もち 山口青邨
飾焚く軸のとぼしきマッチ箱 飯田龍太
飾燒く坐敷の庭の日向哉 正岡子規 左義長
餅で餅叩いてどんどの灰落す 鷹羽狩行
鴨引くやとんどの祭まつさかり 岡井省二 明野

左義長 続補遺

あの畑はしつけぬ麦かどんどやく 松窓乙二
おどろかすどんどの音や夕山辺 松岡青蘿
どんど焼きどんどゝ雪の降りにけり 小林一茶
一ふしに御代をほめたりとんど竹 琴風
小雨降るとんども例の火(ほ)影かな 鬼貫
左義長の燃やむまゝに朧月 土芳
左義長は宵まで犬のかり庵哉 尚白
左義長やいともかしこき庭の鬼 三宅嘯山
左義長や今年もけふの夕けぶり 寥松
左義長や代々の三物焼てみん 尚白
左義長や空にもなびく雲の帯 尚白
御代継の吉書にどよむどんど哉 三宅嘯山
飾焚やかまはぬ事になく鴉 鈴木道彦
餅やくをおいとま乞のどんど哉 炭太祇

以上

by 575fudemakase | 2017-03-17 06:33 | 新年の季語 | Trackback | Comments(0)
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らくらく例句検索

インターネットの「Google」や「yahoo」の検索ボックスから、季語等を入力して数多くの例句を得られれば大変便利である。

具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

ユーザーズ辞書定義

▼iPadの場合
設定>一般>キーボード>ユーザーズ辞書

単語 575筆まか勢
よみ れいく

▼kindleの場合
アプリ>設定>言語とキーボード>キーボードの設定>ユーザーズ辞書

読み れいく
表記 575筆まか勢

PCの場合も同様に「ユーザーズ辞書」機能を使い、前もって定義しておく。

春の季語から現在の当季季語までは既に表示可能である。
来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

以上

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