十日戎 の俳句

十日戎 の俳句

十日戎

例句を挙げる。

三日目の十日戎となりにけり 秋山巳之流
十日戎所詮われらは食ひ倒れ 岡本圭岳
十日戎浪花の春の埃かな 岡本松濱
南座もはねたる十日戎かな 杉岡せん城
売れ残る十日戎や宝なり 玉越琅々
小屋傾ぎ十日戎の箕をかぶる 古舘曹人 砂の音
手ぶらにて十日戎の人と会ふ 藤田湘子
母も居て十日戎のその昔 中村祐子
注ぎ足して十日戎の桶の水 渡部昭波
浪花女の十日戎の土産かな 高浜虚子
菓子買ふや十日戎の風の中 桂信子
きらきらと賽銭舞へり初戎 金田初子
さづかりし粗末なるもの初戎 後藤夜半 底紅
ぬかるみも賑ひのなか初戎 高木石子
ひとゆらしして福笹を買ひにけり 深見けん二
一と俵足して福笹撓ひたる 藤田あけ烏 赤松
七星のしだり尾あをき戎笹 ほんだゆき
人を思ひをり福笹の人の中 藤田あけ烏 赤松
人波に方角生れ初戎 山田弘子 こぶし坂
凶くれて残り福とは面白し 細見しゆこう
初戎ねがひのうなじうつくしく 牧野多太士
初戎押すな押すなと押してをり 塩川雄三
初戎拡声器より笑ひ声 熊口三兄子
初戎曲れば四條通の灯 辻田克巳
初戎櫓櫂を雪にねむらせて 中村翠湖
前をゆく人の福笹顔にくる 山田 静雄
吾よりも妻に商才初戎 五島沖三郎
商人になる一念や初戎 速水真一郎
商魂を子にも給へと初戎 堀恭子
地下道を華やぎ通る福笹持ち 橋詰沙尋
堀川の水の暗さや宵戎 青木月斗
大阪の寒さこれより初戎 西村和子
大阪の遊びはじめや宵戎 長谷川櫂 蓬莱
大阪を好きも嫌ひも宵戎 吉田すばる
大鮪とどく神前初戎 山本 正樹
宵戎手相見の灯は別にあり 山田弘子 こぶし坂
小火騒ぎありて今宮宵戎 後藤鬼橋
戎笹手に手にかざし楽屋入り 廣瀬ひろし
旅の手に福笹しなふ重さあり 有働 亨
昼からのつんぼ戎の残り福 藤田あけ烏 赤松
智恵熱かすぐ引きにけり宵戎 宇佐美魚目
機織つて来し手を合せ残り福 土井糸子
残り福いただき戻り風邪ごゝち 岸風三楼 往来
残り福とて駈け込みし人等あり 稲畑汀子
残り福なれば残らず貰はんか 鎌田杏化
残り福疲れし声をあげて売る 大戸貞子
火の中の鈴が音持つ初戎 野見山ひふみ
町川に録音車映え宵戎 宮武寒々 朱卓
留守居して風呂の湯を張る宵戎 岡本差知子
福笹にきり~舞の小判かな 倉西抱夢
福笹につけてもらひし何やかや 高濱年尾 年尾句集
福笹に他人の笹を触れさせず 竹中碧水史
福笹のやさしき音を持ち帰る 山下澄江
福笹の人あとさきに法善寺 茂里正治
福笹の大判小判重からず 嶋杏林子
福笹の子を鳳のごと抱く 古舘曹人 砂の音
福笹の笹の乾きも厄をんな 後藤綾子
福笹をかつぎ淋しき顔なりし 高濱年尾 年尾句集
福笹をかつぐにあらず袖に抱く 館岡沙緻
福笹をかつげば肩に小判かな 山口青邨
福笹をかつげる夫を見失ふ 高林三代女
福笹を売る側に立ちいきいきす 有馬いさお
福笹を置けば恵比寿も鯛も寝る 上野章子
立止るすべなく詣で初戎 広瀬ひろし
肉筆の幟立てたり初戎 茨木和生 倭
賑はひを見過しゆくも残り福 稲畑汀子
雑踏を夫にかばはれ初戎 上野美代子
頬べたにさはる小判や戎笹 皿井旭川
風もなき残り戎の誕生日 市野沢弘子
食ひものの匂ひ雑多や初戎 茂里正治
飯茶碗温めて盛りぬ初戎 宮本永子
鳩時計鳴るや早寝の宵戎 赤尾兜子
本覚寺
甍見え十日戎の寺はそこ 高澤良一 暮津
初戎乾びし風が吹きにけり 高澤良一 暮津
福笹に当り矢紛れなかりけり 高澤良一 暮津
福笹の大福帳が風に舞ひ 高澤良一 暮津
偽小判出回る世にして初戎 高澤良一 暮津
福笹に吊らるゝもののおもしろや 高澤良一 暮津
真っ赤か十日戎の日暮れ雲 高澤良一 暮津

十日戎 補遺

さづかりし粗末なるもの初戎 後藤夜半 底紅
ひとゆらしして福笹を買ひにけり 深見けん二
ほれ吉兆つけてもろうて宵戎 岡井省二 鯨と犀
一つ何か重く垂れたり戎笹 高浜年尾
人よりも笹の混みあひ初戎 鷹羽狩行
円高を耐へむと十日戎かな 阿波野青畝
宮司様もまれて十日戎かな 阿波野青畝
小屋傾ぎ十日戎の箕をかぶる 古舘曹人 砂の音
戎笹人の押し来しゆゑに買ふ 後藤比奈夫
手ぶらにて十日戎の人と会ふ 藤田湘子
松の幹に縛す裸燈下宵戎 右城暮石 句集外 昭和三十三年
灯のながれ扨て扨て十日戎へと 阿波野青畝
福に縁なきに似し身や初戎 後藤比奈夫
福笹のしなふは鯛の重さなる 鷹羽狩行
福笹の子を鳳のごと抱く 古舘曹人 砂の音
福笹の福とは光るものらしく 稲畑汀子
福笹や早足火扇に蹤きて行く 村山故郷
福笹をいただきし夜の小雪かな 雨滴集 星野麥丘人
福笹をかつげば肩に小判かな 山口青邨
福重し持てばしなひて戎笹 稲畑汀子
笑ひあふ十日夷の烏帽子哉 正岡子規 十日戎
身を揉まるることが福なり初戎 鷹羽狩行
鳰時計鳴るや早寝の宵戎 赤尾兜子 玄玄

以上

by 575fudemakase | 2017-03-17 07:07 | 新年の季語 | Trackback | Comments(0)
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インターネットの「Google」や「yahoo」の検索ボックスから、季語等を入力して数多くの例句を得られれば大変便利である。

具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

ユーザーズ辞書定義

▼iPadの場合
設定>一般>キーボード>ユーザーズ辞書

単語 575筆まか勢
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▼kindleの場合
アプリ>設定>言語とキーボード>キーボードの設定>ユーザーズ辞書

読み れいく
表記 575筆まか勢

PCの場合も同様に「ユーザーズ辞書」機能を使い、前もって定義しておく。

春の季語から現在の当季季語までは既に表示可能である。
来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

以上

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