七種粥 の俳句

七種粥 の俳句

七種粥

例句を挙げる。

あるままに野菜揃へて七日粥 川村甚七
いくさ深しすめらみくには薺粥 渡邊水巴 富士
いたはりついたはられつつ七日粥 小松崎爽青
おふくろと呼ばるることよ薺粥 永方裕子
くちびるを七種粥へ尖らせる 蔦三郎
けふすこし早起きしたる薺粥 守山琴女
さゞんくわは名残の花や七日粥 渡邊水巴
すずしろのもつともあをし七日粥 長倉閑山
その年のその日のいろの薺粥 龍太
たまきはる命あかりの七日粥 橋本榮治 麦生
はし紙の汚れも少し薺粥 村木記代
みほとけに七種粥の灯を上ぐる 中川 みさえ
ゆきばらのけさもやめるや薺粥 久保田万太郎 流寓抄
わが摘みし芹の香めでて七日粥 斎藤 道子
アメリカの大屋根の下薺粥 秋本敦子
一椀を思ひ立ちたる薺粥 藤田あけ烏 赤松
七日客七種粥の残りなど 高浜虚子
七日粥うまし老境はじまるや 藤原たかを
七日粥母の言葉の今も生き 河野南畦 『硝子の船』
七日粥虫食ひの菜もきざみたる 中村泰子
七曜を忘れてすごす七日粥 檜紀代
七種粥ははがりの塩ひとつまみ 長谷川久々子
七種粥欠けたる草の何何ぞ 鷹羽狩行
三猿にまだ徹しかね七日粥 富田潮児
丹田に応ふるものぞ薺粥 齋藤玄 飛雪
兄のこと書いて母恋ふ七日粥 古舘曹人
先づ春の匂ひも嬉し薺粥 二遊
南に洋ひらけたる七日粥 原裕 出雲
受験子の紅き耳たぶ薺粥 松村多美
吹くたびに緑まさりて七日粥 小沢初江
吾が摘みし芹が香に立つ七日粥 小松崎爽青
喪ごもりのひととせが過ぎ薺粥 佐川広治
喪心を一掃七日粥を炊く 富田潮児
境内に薺摘みけり七日粥 大谷句佛 我は我
夜明けつつ弥陀にけぶるや七日粥 藤原 如水
大釜で炊く宿坊の七日粥 山崎羅春
大釜の色かぐはしき七日粥 浅見咲香衣
大鍋に炊きあふれけり薺粥 高橋淡路女 梶の葉
天暗く七種粥の煮ゆるなり 普羅
妻に供(お)く野の香稚き七日粥 雨宮抱星
小障子に峠の日あり七日粥 木村蕪城
手許には芹だけされど七日粥 及川 貞
昨日大事明日大切に薺粥 大沢ひろし
晴天の山ひとつ負ひ薺粥 廣瀬直人
杓子動かぬ七種粥を恐れけり 龍胆 長谷川かな女
母より先に起きしことなし薺粥 鈴木栄子
比良すこし暮れて来りし七日粥 西田栄子
炬燵居のふた草あらぬ七日粥 角川源義
煮え立ちてはるけき色の薺粥 廣瀬直人
煮させけり七種粥を八日にも 林原耒井
田ほとりにありあふものの七日粥 黒坂紫陽子
畑のもの薺に足せり七日粥 滝村正道
病室も常の日となる薺粥 古賀まり子 降誕歌
糸底の掌にこそばゆし七日粥 石田あき子 見舞籠
老の知る老のさびしさ薺粥 遠藤梧逸
耶蘇名持つ下宿子のをり薺粥 石川幸子
胸の闇濃ゆく七種粥冷ゆる 小松崎爽青
膝に来る子のいつまでや薺粥 深澤 厚子
花拒み言葉を拒み祖母の咳く(七日粥) 橋本榮治 麦生
菜畑に雨の残りし七日粥 中野あぐり
葉のさきや雪に焦げたる薺粥 室生犀星
蓋とれば野の明るさの薺粥 谷口稠子
薺粥さらりと出来てめでたけれ 杣男
薺粥とて世の母と在るごとし 田中鬼骨
薺粥ながき眉毛のうちふるひ 吉本伊智朗
薺粥はやくも不義理二つかな 江口千樹
薺粥むさし野の雪消えぬまに 渡辺桂子
薺粥もしやの二人ごころして 諸角せつ子
薺粥仮の世の雪舞ひそめし 飯田龍太 今昔
薺粥六十路を父母は赭顔に 大熊輝一 土の香
薺粥吹きくぼめつゝ香ぐはしき 逢坂月央子
薺粥妻も五十になりにけり 西本一都 景色
薺粥家持ち上げる風の出て 上原富子
薺粥椀のうつり香よかりけり 鈴鹿野風呂
薺粥母とむかひし齢かな 小林康治 四季貧窮
薺粥独りの音を立てにけり 渡辺桂子
薺粥痴呆の母の口へさざなみ 安西 篤
薺粥箸にかからぬ緑かな 高田蝶衣
薺粥遠白雲に家冷ゆる 中拓夫
赤松は躍れる木なり七日粥 宮坂静生
里心つましホテルの薺粥 今関幸代
雨すぐに雪にかはりて七日粥 宇佐美魚目 秋収冬蔵
雪となる窓の明るさ薺粥 佐藤明日香
雪国の訛すこしく薺粥 長谷川櫂 古志
風邪の児にすこし熱くて七日粥 田中一荷水
食べごろの湯気あそばせて薺粥 檜 紀代
髭の邪魔いかにきのふの薺粥 也有 (正月八日附丈草の手紙鬚は汁をすゝる邪魔になり云々とあれは)
鳥寄せてまたあそぶ木や薺粥 魚目
黒楽茶碗七種粥の匂ふなり 近本雪枝
なづな粥すする昭和の消え行く日 町田しげき
なづな粥吹きよせて野のあさみどり 稲島帚木
なづな粥泪ぐましも昭和の世 沢木欣一
粥食のつづきの中のなづな粥 能村登四郎
紅走るひと切れの餅なづな粥 茂里正治
膝の児に覗く歯二本なづな粥 山田弘子 こぶし坂
一度に粥の中に落し七草廣がる 著森遺稿集 貴志著森
七種のどれも濃みどり粥の中 上田 芳子
七種の三つがそろひて粥炊くも 谷迪子
七種や今を昔の粥の味 鴻村
七種や薺すくなの粥すする 臼田亞浪 定本亜浪句集
七草のまことに淡き粥の味 角川春樹
七草の粥のあをみやいさぎよき 青々
七草の粥の米磨ぐひとにぎり 朝倉和江
七草の粥ふつくらと父は亡し 津田仙子
七草の粥まにあはず息絶えし 瀧澤伊代次
七草の粥煮ゆる間の炉の火色 井上雪
七草や粥にあつまる門弟子 四明句集 中川四明

七種粥 補遺

いくさ深しすめらみくには薺粥 渡邊水巴 富士
うごきそめし影に朝靄七日粥 桂信子 花影
おろそかにせず一人炊く薺粥 飯島晴子
その年のその日のいろの薺粥 飯田龍太
なつかしき七種粥よ小母は亡し 星野立子
ややうすくやや熱くして七日粥 鷹羽狩行
七種や薺すくなの粥すする 臼田亜郎 定本亜浪句集
七種粥眼を病む傷が炊ぎけり 古沢太穂 捲かるる鴎以後
七草のすずしろばかり七日粥 右城暮石 虻峠
丹田に応ふるものぞ薺粥 齋藤玄 飛雪
国の喪となりし七種粥のいろ 佐藤鬼房
天暗く七種粥の煮ゆるなり 前田普羅 普羅句集
妻よ無事を倖せとせむ薺粥 村山故郷
子ら来ねば餅も減らずよ七日粥 安住敦
家居して七種粥も怠らず 安住敦
小畑にくさぐさ摘まん七日粥 飴山實 句集外
慟哭や七種粥の箸措きて 阿波野青畝
成人の案内真理に七日粥 角川源義
晴天の山ひとつ負ひ薺粥 廣瀬直人
比良が峯は雪吹きつのり薺粥 鷲谷七菜子 一盞
淡雪の箸さはりなり薺粥 素丸 素丸発句集
炬燵居のふた草あらぬ七日粥 角川源義
物ごとを浅黄にめされ薺粥 素覧
芹薺根のたくましき七草粥 細見綾子
草の香をまづかしこみて七日粥 上田五千石『琥珀』補遺
薄らがぬ喉の痛みや七日粥 佐藤鬼房
薺粥仮の世の雪舞ひそめし 飯田龍太
薺粥業平みちに日ざしかな 岡井省二 山色
薺粥母とむかひし齢かな 小林康治 四季貧窮
遠き音風音となり七日粥 橋閒石 朱明
雪峡にしづもる家族薺粥 飯田蛇笏 家郷の霧
額にさす須臾の朝日や七日粥 佐藤鬼房
飲明す上戸へ直に薺粥 越人
齢ひとつ旅にかさねて薺粥 鷲谷七菜子 天鼓

以上

by 575fudemakase | 2017-03-17 07:31 | 新年の季語 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://fudemaka57.exblog.jp/tb/26724064
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

プロフィールを見る

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

カテゴリ

全体
春の季語
夏の季語
秋の季語
冬の季語
新年の季語
句集評など
句評など
自作
その他
ねずみのこまくら句会
未分類

以前の記事

2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
more...

フォロー中のブログ

ふらんす堂編集日記 By...

メモ帳

▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

検索

タグ

最新の記事

稲稔る の俳句
at 2017-09-10 10:53
秋気 の俳句
at 2017-09-08 13:14
紅葉づ の俳句
at 2017-09-06 08:03
紋白蝶 の俳句
at 2017-09-06 07:54
初風(秋の) の俳句
at 2017-09-04 13:25

外部リンク

記事ランキング