若菜 の俳句

若菜 の俳句

若菜摘

例句を挙げる。

いざ摘まん若菜もらすな籠の内 柏原-すて 俳諧撰集玉藻集
うぶすなのひかりにうかみ若菜摘む 岸原清行
くるぶしを離れぬ風や若菜摘 朝倉和江
この子茲に嫁ぎて摘める若菜哉 露月句集 石井露月
せつろしや若菜摘む手のたばこずき 酒堂 俳諧撰集「藤の実」
そのかみの禁野(しめの)はいづこ若菜摘む 高崎雨城
とびとびの夢の礎石や若菜摘む 加藤三七子
ひとつ家も摘み出す雪の若菜かな 千代尼
まなかひに比良山白し若菜摘 柴山みちを
みささぎの鳰の岸なる若菜摘 松下艸石
むさし野に摘みし若菜の粥なれば 下村梅子
一人出て若菜を摘むも庭の隅 小松崎爽青
万葉の乙女となりて若菜摘む 吉田 信子
乾坤の光の中の若菜摘 水田むつみ
二人して摘みし若菜や根来椀 伊庭心猿
人並に若菜摘まんと野に出でし 高浜虚子
休み田に子の声飛べり若菜摘 木下由美
分校の生徒つどひて若菜摘む 青柳照葉
別れてはすぐ逢ひ畦の若菜摘み 伊藤トキノ
古事記には海なる野辺の若菜摘 赤松子
呟いてゐしが若菜を摘みはじむ 吉野俊二
呼び合ひて社家径のぼる若菜摘 伊沢 健存
国原に日のさしはじめ若菜摘 今田清照
天平の地層は赫し若菜摘む 田代朝子
妻のため小松も引きぬ若菜摘みぬ 後藤比奈夫 めんない千鳥
寺の鐘教会の鐘若菜摘む 山本 二千
川上へ移りてゆけり若菜摘み 伊藤 通明
幼児も富士見おぼえる若菜摘み 岩淵喜代子
庵もやや客でふさぐや若菜摘 水田正秀
忌にこもるこころ野に出で若菜摘む 綾子
急くことはなし道の端の若菜摘む 堀越鈴子
打出てゝ見れは若菜摘むへき雪ならず 尾崎紅葉
摘む人の傍に寄り若菜摘む 篠原温亭
摘んで来たままで若菜は塵ばかり 斯波園女
日の足のうすれをとどめ若菜摘 上田五千石
有るものを摘み来よ乙女若菜の日 高浜虚子
朝の間に摘みてさびしき若菜かな 白雄
森かげに雪をひく野や若菜摘み 冬葉第一句集 吉田冬葉
母と来てあり処たがはぬ若菜摘 白岩 三郎
海かぜに苫の鳴るなり若菜摘 藤田あけ烏 赤松
海の日の渡る岬や若菜摘 斎藤道子
火の山の荒るゝ裾曲に若菜摘む 古島壷菫女
稚な戀その始まりの若菜摘 筑紫磐井 野干
糸嶋の襟引出して若菜摘 斯波園女
美しの湖上の虹や若菜摘む 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
老友てふをかしき言葉若菜摘 田中裕明 花間一壺
肩借りて足袋ぬげるあり若菜摘む 皆吉爽雨 泉声
若菜摘けふはづかしき手の太さ 伊勢-又玄 元禄百人一句
若菜摘けふより花の道広し 千代尼
若菜摘みいくたり寄るや田の泉 下村ひろし
若菜摘みし野辺はいずこぞ久女の忌 坊野靖子
若菜摘みつつ来て七支刀(ななつさやのたち) 後藤比奈夫 花匂ひ
若菜摘み幼きどちのうちまもり 筑紫磐井 野干
若菜摘むいつきの宮のありし野に 奥井日出子
若菜摘むほとり湧水ほとばしり 池上けい子
若菜摘むをんな膝突くことに馴れ 嶋田麻紀
若菜摘む人を恋ほしく待つ間かな 汀女
若菜摘む人落ちあひぬ紙屋川 暁台
若菜摘む吉備の陵見ゆる野に 上田土筆坊
若菜摘む女に礎石のみの城 有馬朗人
若菜摘む或は大河のほとりかな 大峯あきら 宇宙塵
若菜摘む手や袖縁の紅の色 支考
若菜摘む暁の光をこぼしつつ 河本好恵
若菜摘む歌のめでたき紙子かな 野村喜舟 小石川
若菜摘む水ある方へ歩を進め 渡邊千枝子
若菜摘む籠の雫や小つまさき 北枝
若菜摘む肺腑の奥に母が居り 菅野茂甚
若菜摘む茂吉の越えし王子径 須川峡生
若菜摘む風の峠をはるかにし 久松澄子
若菜摘ミ敷物やらうさん俵 向井去来
若菜摘土の匂をまとひけり 海谷紀子
若菜摘座敷より犬吠えてをり 中拓夫
若菜摘朝日の綺羅にまぎれけり 岡本まち子
若菜摘海の方へも行きにけり 藤田あけ烏
草の戸に住むうれしさよ若菜摘 杉田久女
謡ひ過ぐ人好もしや若菜摘む 中村汀女
道くさも藪のうちなり若菜摘 千代女
遠き世の御幸の道や若菜摘む 編木佐さら
野守など見ぬ現し世の若菜摘み 山口 速
野畠や鴨追ひのけて摘む若菜 中村史邦
野路の名の七変化とや若菜摘む 山田弘子 螢川
飛火野やさては汁鍋若菜摘み 安昌 選集「板東太郎」
黛の少年なりし若菜摘 筑紫磐井 野干
ふるさとは白波の磯初若菜 村田 脩
信こそ見ゆれ雪間の初若菜 尾崎紅葉
初若菜あそびごころの厨事 つじ加代子
初若菜うらうら海にさそはれて 長谷川かな女
我宿や背戸へ出づれば初若菜 竹冷句鈔 角田竹冷
粥草や葛飾舟の朝みどり 加舎白雄
花の蕋ほどにめでたし初若菜 長谷川かな女 雨 月
おとどいに廬の古道や若菜つむ 飯田蛇笏 山廬集
きのふけふややあらはるる若菜かな 樗良
きのふ今朝足の早さよ若菜売 杉風
こぼれたる若菜なりけむ久米の径 斎藤羊圃
つみすてゝ踏付がたき若菜哉 路通
てのひらの記憶若菜をのせてをり 佐藤きみこ
なまじひに名につまれたる若菜かな 水田正秀
はつ市や雪に漕来る若菜船 嵐蘭
まなぶたの一重と二重若菜籠 磯貝碧蹄館
みどり敷く彼方なほあり若菜の野 井沢正江 以後
一かぶの牡丹はさむき若菜かな 尾頭 芭蕉庵小文庫
一語まだ洗ひ足らざり若菜光 樅山 尋
万葉の野の若菜とて贈られし 行広清美
乏しきを言はず若菜の色愛でよ 文挟夫佐恵
京よりの若菜香に立つ朝の粥 水原 春郎
京中かふかれにのほる若菜かな 椎本才麿
人音を鶴もしたふて若菜かな 千代尼
今朝見れば若菜に揃ふ地黒好 江戸-秋色 俳諧撰集玉藻集
俎に到りし雪の若菜かな 松根東洋城
出羽住みや若菜は五尺雪の下 阿部宗一郎
包丁に袂もぬれて若菜かな 浪化
千年の始めの年の若菜粥 長谷川櫂 蓬莱
古鍋の中に煮え立つ若菜哉 尾崎紅葉
古鍋や若菜煮るへく雪ぐるみ 尾崎紅葉
君よりは身のため寒し若菜売 横井也有 蘿葉集
呉橋や若菜を洗ふ寄藻川 夏目漱石 明治三十二年
土ふるや神の若菜に鈴女 上島鬼貫
夢で見る若菜野男女若かりき 河野多希女 こころの鷹
大由布の若菜野つゞく湯の煙 宿理 菊香
大雪の旦若菜をもらひけり 加舎白雄
如月や子が読みゐたる若菜集 大石悦子 群萌
寄せ植の若菜の籠の浅みどり 伊藤たけ
山また山の裾の厨の若菜かな 高野ムツオ
嵯峨へ行き御室へ戻り若菜かな 正岡子規
常のことの泉に洗ふ若菜かな 尾崎迷堂 孤輪
手の跡を雪のうけとる若菜かな 千代尼
摺鉢に胡麻などすりて若菜寺 田中冬二 俳句拾遺
日出づる国に生れて若菜粥 長谷川櫂 虚空
朝露や鶏のつく若菜うり 舞雪
柿若菜練りあるこゑの夕雀 中拓夫
梅若菜丸子の宿のとろろ汁 芭蕉
梅若菜何かといへばにつこりと 岡井省二
梅若菜鞠子の宿のとろろ汁 芭蕉
森一つ背中にさむき若菜かな 浜田酒堂
業平のあしあともなき若菜かな 会津八一
水音に添ひ行き若菜野に出でぬ 菖蒲あや
永き夜にやや読尽きぬ若菜の下 黒柳召波 春泥句集
沓脱にのせて水やる若菜籠 長谷川櫂 虚空
洗はれし若菜のみどり盛りあがる 長崎小夜子
源氏ならで上下に祝ふ若菜かな 立圃
火と水と草の命や若菜粥 長谷川櫂 虚空
爪紅の雪を染めたる若菜かな 鏡花
狼の人啖ひし野も若菜かな 尾崎紅葉
畠より頭巾よぶなり若菜つみ 其角
白い手の鳥追もあり若菜畑 千代尼
百選の水の郷なる若菜かな 池内時衣
籠の目に土のにほひや京若菜 大須賀乙字
籠の目を透きて若菜の土こぼる 穂坂日出子
緋鯉泳ぐくにいま若菜のくになつかし 阿部完市 春日朝歌
背戸口や若菜揃へる塗木履 許六
花までは出惜しむ足を若菜かな 千代尼
若菜あおしひとりの夕餉灯をともさず 藤木清子
若菜かご土間に置かれて匂ふなる 坂井あかり
若菜かり後陣守るや朱傘 水田正秀
若菜つまん三浦の大助百六つ 嵐蘭 芭蕉庵小文庫
若菜つみつみはるの野にいでにけり 大江丸
若菜つみ帰りし野より月の出づ 橋田憲明
若菜つむぬぎかけ袖や雪礫 立花北枝
若菜つむ籠の雫や小づまさき 立花北枝
若菜の日みてらゆかしく過ぎにけり 田中裕明 花間一壺
若菜の日昼から雨となりにけり 暁台
若菜の日晝から雨となりにけり 曉臺
若菜手に兎当番登校す 佳藤木まさ女
若菜籠すずなすずしろ秀いでけり 山田みづえ
若菜籠ゆきしらじらと畳かな 室生犀星 魚眠洞發句集
若菜籠土の匂ひを加へけり 沖崎一考
若菜籠抱いて訪れくれし人 今井つる女
若菜籠腰にはづませ畦移る 西村和子
若菜粥かたびら雪は川の洲に 長谷川櫂 古志
若菜粥高層に火をもてあそび 長谷川櫂 天球
若菜買ふや濡れ手拭きつゝ厨口 高橋淡路女 梶の葉
若菜野に昔男ぞなつかしき 伊藤松宇
若菜野に銀冠の樹々ひとそよぎ 火村卓造
若菜野に雨降りやまず昭和逝く 垣迫俊子
若菜野のもぐらの土や赤ざらし 宮岡計次
若菜野の果やしらしら湖の波 和田 祥子
若菜野の水に沿ひゆく郵便夫 秋篠光広
若菜野の濃みどり若菜のみならず 皆吉爽雨
若菜野へ扇開きに筆を干す 岩切貞子
若菜野や八ツ谷原の長命寺 石田波郷
若菜野や杜ある所社あり 大櫛静波
若菜野や果なる山も朗らかに 服部嵐翠
若菜野や雪靄あがるひとところ 服部嵐翠
若菜野をうろつく掘串たづさへて 後藤綾子
葛飾の里より来たり若菜売 高橋淡路女 梶の葉
蒟蒻にけふは売り勝つ若菜哉 松尾芭蕉
蚕屋障子透くはるかなり谷若菜 長谷川かな女
蛤に今日は売り勝つ若菜かな 松尾芭蕉
踏み分ける雪が動けばはや若菜 広瀬惟然
道くさも数のうちなり若菜 千代尼
鉢の子に粥たく庵も若菜かな 太祇
銭百になれとことぶく若菜かな 里東 俳諧撰集「藤の実」
雪の戸や若菜ばかりの道一つ 言水
雪雲や箱に坐れる若菜売 長谷川櫂 古志
霜は苦に雪に楽する若菜かな 服部嵐雪
露きるや若菜の笊の置きどころ 井月の句集 井上井月
風上に若菜野ありし行かざりし 伊藤通明
鶯や若菜洗ひし井戸の端 古白遺稿 藤野古白
鶺鴒や渡守る家の七若菜 古白遺稿 藤野古白

若菜野

例句を挙げる。

夢で見る若菜野男女若かりき 河野多希女 こころの鷹
大由布の若菜野つゞく湯の煙 宿理 菊香
水音に添ひ行き若菜野に出でぬ 菖蒲あや
若菜野に昔男ぞなつかしき 伊藤松宇
若菜野に銀冠の樹々ひとそよぎ 火村卓造
若菜野に雨降りやまず昭和逝く 垣迫俊子
若菜野のもぐらの土や赤ざらし 宮岡計次
若菜野の果やしらしら湖の波 和田 祥子
若菜野の水に沿ひゆく郵便夫 秋篠光広
若菜野の濃みどり若菜のみならず 皆吉爽雨
若菜野へ扇開きに筆を干す 岩切貞子
若菜野や八ツ谷原の長命寺 石田波郷
若菜野や杜ある所社あり 大櫛静波
若菜野や果なる山も朗らかに 服部嵐翠
若菜野や雪靄あがるひとところ 服部嵐翠
若菜野をうろつく掘串たづさへて 後藤綾子
風上に若菜野ありし行かざりし 伊藤通明


若菜 補遺

おとどいに廬の古道や若菜つむ 飯田蛇笏 山廬集
わびたりや小鍋にまじる雪若菜 正岡子規 菊の苗
をなごらのたのしみきざむ若菜かな 山口青邨
万葉の若菜野思ふ庭に立ち 山口青邨
半分は泥の重みや若菜籠 正岡子規 菊の苗
呼びあへばわが畦ぬくし若菜つむ 中村汀女
塗盆に禿のはこぶ若菜かな 正岡子規 菊の苗
大富士の裾を押さへて若菜籠 鷹羽狩行
大江戸へ馬でつみ出す若菜哉 正岡子規 菊の苗
妻のため小松も引きぬ若菜摘みぬ 後藤比奈夫
嵯峨へ行き御室へ戻り若菜哉 正岡子規 菊の苗
帆に遠く富士にも遠く若菜摘 鷹羽狩行
幸の鍋に摘みこむ若菜哉 正岡子規 菊の苗
料理場にもて余したる若菜哉 正岡子規 菊の苗
新畑へ出つ入りつして若菜摘み 飴山實 句集外
日の足のうすれをとどめ若菜摘 上田五千石『琥珀』補遺
明日葉や流人に若菜摘ありし 平畑静塔
春日野の若菜喰ひ居る男鹿かな 正岡子規 菊の苗
梅若菜何かといへばにつこりと 岡井省二 山色
毛氈に土こぼしたる若菜かな 正岡子規 菊の苗
牛の子の柵に首出す若菜哉 正岡子規 菊の苗
畦を踏みはづすことなく若菜摘み 鷹羽狩行
畦十字なすところより若菜摘み 鷹羽狩行
畦道に若菜つむ少女並びけり 正岡子規 菊の苗
白妙の君が手見せよ若菜摘 正岡子規 菊の苗
真間は今入江のあとの若菜哉 正岡子規 菊の苗
竹籠の若菜にまじる土筆哉 正岡子規 土筆
籠さげて若菜つみつみ関屋迄 正岡子規 菊の苗
粥草のなずなはこべら庭の内 山口青邨
紅梅や若菜摘みたるそのあたり 細見綾子
綱鐸に米つく絵あり若菜摘 有馬朗人 立志
若菜摘みつつ来て七支刀 後藤比奈夫
若菜摘み重ねて籠の透かぬまで 鷹羽狩行
若菜摘む人を恋ほしく待つ間かな 中村汀女
若菜摘む女に礎石のみの城 有馬朗人 母国
若菜滴みし畦道今日は雪降れり 細見綾子
若菜籠すずなすずしろ秀いでけり 山田みづえ 草譜
若菜野やうなじ垂らすは摘みがてに 三橋敏雄
若菜野や八つ谷原の長命寺 石田波郷
野に若菜とりてとよめる祝詞かな 高野素十
降る雪に若菜祭の禰宜の列 高野素十
雨晴れて妹が若菜はのびにけり 正岡子規 菊の苗
雪のけて見ればうれしき若菜哉 正岡子規 菊の苗
雪の跡一筋長し若菜摘 正岡子規 雪

若菜 続補遺

あだし世に頼べからず年若菜 旦藁
あちらから野の近うなる若菜かな 吐月 発句類聚
いたゞくは土佐絵におほし若菜摘 里東
うら白もある山もとの若菜かな 松窓乙二
おろそろひながら合せて若菜かな 野紅
かゝる物売ぬ代ゆかし若菜摘 蓼太 蓼太句集初編
きぬ~を隅田に又寝や梅若菜 馬場存義
きのふけふやゝあらはるゝ若菜哉 樗良
きのふ今朝足の早さよ若菜売 杉風
けさの若菜人影もなし野は入日 杉風
けしき先庭へ下ると若菜つみ 土芳
こぼるゝを姿におくる若菜哉 田川鳳朗
こもよみこ餅煮んとつむ若菜哉 安原貞室
しら雪の若菜こやして消にけり 智月尼
せつろしや若菜摘手のたばこずき 洒堂
たくましき鴻の巣組や若菜時 露川
つまどりて燕脂おしからぬ若菜哉 尚白
とく~の水より浅き若菜哉 建部巣兆
としの顔十ヲの徳あり若菜摘 野坡
なまじゐに名につまれたる若菜かな 正秀
はた~とめん鳥蹴合ふ若菜哉 傘下
はつ市や雪に漕来る若菜船 嵐蘭
ひとつ家も摘出す雪の若菜哉 千代尼
ひと年は忘れがちなり七若菜 午心 発句類聚
むめが香のこぼれ合てや若菜つみ 野紅
めはづかし袖は葛西の若菜摘 貞佐 桑々畔発句集
より帰る迄に成たる若菜かな 句空
一かぶの牡丹はさむき若菜かな 尾頭
七年の夢吹さます若菜かな 小西来山
七種の名代さする若菜哉 露川
七色につみ出す雪の若菜哉 土芳
七色に若菜つみ出す雪間哉 土芳
下駄のはも餅を喰たる若菜かな 晩得 哲阿弥句藻
京中かふかれにのほる若菜かな 椎本才麿
人音を鶴もしたふて若菜哉 千代尼
仇人に逢つわかれつ若菜かな 吏登 吏登句集
何なりとひとふしうたへ若菜摘 馬場存義
冴かへる空や炭売若菜売 諷竹
初若菜三筋四すぢとかぞへけり 田川鳳朗
初餅や若菜は背戸の冬作り 濁子
卒度徃て若菜摘ばやの傍 土芳
口切や枯野の宿は初若菜 調管子 富士石
君がため味噌とはよまず若菜哉 支考
吹わたす風に若菜の明りかな 諷竹
土ふるや神の若菜に鈴女 上島鬼貫
塩はかる手もとや雪の若菜摘 凉菟
壁ごしに薪と年とる若菜哉 素覧
大根はあかれて雪の若菜哉 支考
大津絵の道行笠や若菜摘 素丸 素丸発句集
大紋の袖をまじへて若菜かな 怒風
大雪の旦若菜をもらひけり 加舎白雄
女出て鶴たつあとの若菜哉 小春
妹がりの河辺出直す若菜哉 和田希因
小川とぶ袖の拍子や若菜摘 呂風
山風や山口氷る若菜つみ 土芳
山鳥も雪間に出るや若菜摘 風国
川岸は若菜の屑や草の根や 岱水
市姫の神もおよらじ若菜の夜 松窓乙二
年忘若菜もちかし蕪汁 万子
庖丁に袂もぬれて若菜哉 浪化
引て売る菜も心する若菜哉 馬場存義
弟子の手にかけぬ仏の若菜哉 露川
御出家のたばこ入にも若菜哉 破笠
手の跡を雪のうけとる若菜かな 千代尼
掘川の端に蒔てやつむ若菜 許六
摘で来たまゝで若菜は塵ばかり 園女
新板に野山を崩す若菜哉 白雪
旅に出る口をほどけば若菜哉 怒風
日は照て雪はちら~つむ若菜 諷竹
春日野や紫足袋の若菜つみ 露川
時鳥なくや若菜のはしり雨 北枝
曳窓の夜明をはやす若菜かな 嵐青
月雪の空をとがめて若菜哉 朱拙
朝の間に摘てさびしき若菜哉 加舎白雄
板まへに行燈のこる若菜かな 浪化
梅がゝのこぼれ入てや若菜の具 野紅
梟の鳴やむ岨の若菜かな 曲翠
森一つ背中にさむき若菜哉 洒堂
櫁をく折敷もけふは若菜哉 鈴木道彦
此いろは水をあけたる若菜かな 林紅
此門を名乗してゆけ若菜摘 加藤曉台
気のつかぬ梅も折らるゝ若菜哉 利牛
永夜にやゝ読尽ぬ若菜の下 黒柳召波
江戸へ出て皺の寄りたる若菜かな 一茶 九番日記
爪切ン若菜の汁のうす緑 土芳
物をいふ友もしら髪の若菜哉 風国
畑数百もあるきて若菜かな 寂芝
畠より頭巾よぶなり若菜つみ 其角
白い手の鳥追もあり若菜畑 千代尼
白髪には入間言葉の若菜かな 越人
砂植の水菜も来り初若菜 其角
穴市を伯父や見られし若菜売 野坡
笠縫も綿着て出るや若菜摘 中川乙由
筐もる雪も若菜の野末哉 高桑闌更
簑笠に百が雫の若菜哉 浪化
粟飯の後か若菜の最明寺 木因
粥草や葛飾舟の朝みどり 白雄 白雄句集
精出して摘とも見えぬ若菜哉 野水
糸嶋の襟引出して若菜摘 園女
紫さして置けり雪の下若菜 成田蒼虬
老がつむ若菜をひとのもらひける 井上士朗
老の名に引かえて摘む若菜哉 吾仲
老の身に青みくはゆる若菜かな 去来
脊中には雪摘む野辺の若菜哉 越人
脊戸口や若菜揃へる塗木履 許六
腰のして若菜つまばやうら屋敷 智月尼
腰みのや己が礒田の若菜かり 加藤曉台
花までは出惜しむ足を若菜哉 千代尼
若菜うり頭の雪にあやからふ 凉菟
若菜かり後陣守るや朱傘 正秀
若菜そゝぐ中に美し薄氷 鼠六 新類題発句集
若菜つまん三浦の大助百六ッ 嵐蘭
若菜つみ早さゝやくやぬけ参 琴風
若菜つみ野になれそむる袂かな 樗良
若菜つむぬぎかけ袖や雪礫 北枝
若菜つむ人落合ぬ紙や川 加藤曉台
若菜つむ垣ほの杭や枯かづら 杉風
若菜つむ籠の雫や小づまさき 北枝
若菜つむ跡は木を割畑哉 越人
若菜とは読たり雪に鳥の跡 中川乙由
若菜売声や難波の浅みどり 支考
若菜売声より匂ふ夜明哉 五明
若菜屋が摘や鳥羽田の二十石 其角
若菜摘けふより花の道広し 千代尼
若菜摘しあとや雪間の七所 中川乙由
若菜摘やすむか野辺のくぼたまり 芦角
若菜摘ミ敷物やらうさん俵 去来
若菜摘手もとも雪のうき名かな 周竹 皆白妙
若菜摘手や袖縁の紅の色 支考
若菜摘足袋の白さよ塗木履 支考
若菜舟一ふしあれや歌之助 加藤曉台
若菜野や赤裳引づる雪の上 高桑闌更
若菜野や鶴つけ初めし足の跡 杉風 類題発句集
草庵の道さまたげん若菜摘 舎羅
菜刀も砥の目おがむや初若菜 千川
菴もやゝ客でふさぐや若菜摘 正秀
蒔捨て自然とけふは若菜哉 曽良
行年を跡へ摘ミたき若菜哉 越人
衣手や垣根の若菜盆に摘ム 杉風
解初る若菜の水やあら折敷 釣壺
誰がためのわらぢ巾着や若菜つみ 露川
踏分る雪が動けばはや若菜 惟然
遊び口あくや若菜の東山 露川
道くさは蜑の子もする梅若菜 井上士朗
道くさも数のうちなり若菜摘 千代尼
酔ふた手で若菜つむべき雪間哉 万子
野畠や鴈追のけて摘若菜 史邦
銭百になれとことぶく若菜哉 里東
鍋ひとつとりまく雪の若菜哉 早野巴人
門ありと二こゑ斗若菜売 土芳
降らぬよりはふるにぞ雪の若菜つみ 吾仲
隣男妹見けんかも若菜垣 言水 東日記
雁瘡の足をつまげて若菜哉 許六
雪ともに若菜崩るゝ筏かな 百里
雪の日にとんと打込若菜哉 白雪
雪解て横折道の若菜かな 芙雀
霜は苦に雪に楽する若菜哉 嵐雪
霰迄降約束歟若菜の夜 松窓乙二
餅若菜有にまかすや坊仕立 芙雀
駒下駄に野飼幾人若菜摘 中川乙由
鮮にむめを手折るや若菜摘 馬場存義
鴬と畠で出あふ若菜かな 浪化
鷹狩の道さまたげや摘若菜 荷兮

以上

by 575fudemakase | 2017-03-18 01:55 | 新年の季語 | Trackback | Comments(0)
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[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
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[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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