初旅 の俳句

初旅 の俳句

初旅

例句を挙げる。

何の生簀かんの生簀と知多初旅 高澤良一 鳩信
初旅にして大いなる富士を見し 小林牧羊
初旅にすぐ艶歌師の恋の唄 殿村菟絲子
初旅に仰ぐシャガール抱擁図 村上 光子
初旅に恋ふ山のあり湖のあり 山田弘子 螢川
初旅に買ひし藺草の色紙掛 山田弘子 初期作品
初旅に雪の富士見え言ふことなし 岩崎照子
初旅のいつか添ひゐる浮寝鳥 吉田鴻司
初旅のしかも世に出る門出かな 鈴木洋々子
初旅のしばしば富士に逢ひにけり 田村木国
初旅のぞつと裏富士抜衣紋 川崎展宏
初旅のつくづく木々なり烏なり 池田澄子 たましいの話
初旅のまづ万歳の三河かな 百合山羽公
初旅のテレフォンカードまだ無傷 中尾杏子
初旅の一歩すなはち磯椿 岡本まち子
初旅の一舟かかる淡路島 羽柴鏡女
初旅の亀山の月曇る春 飯田蛇笏 霊芝
初旅の伊豆湯ヶ島にあくがるる 矢島渚男 延年
初旅の列車といふも一輛車 松倉ゆずる
初旅の友来る富士の裾野より 沢木欣一
初旅の吾に亀裂の干潟あり 榎本愛子
初旅の大山を負ふ駅つづく 皆吉爽雨
初旅の始動エンジン快調に 佐藤信子
初旅の宿は妻籠に定めけり 磯野充伯
初旅の富士の白無垢たぐひなし 西田浩洋
初旅の富士より伊吹たのもしき 西村和子
初旅の富士海に見し山に見し 石川星水女
初旅の晴れ晴れしさよ焼津富士 大谷句仏
初旅の桟橋なれば大揺れに 辻 桃子
初旅の橋をいくつも渡りしこと 伊藤通明
初旅の熊野雷鳴もて明くる 山口超心鬼
初旅の眼裏すでに雪降れり 古賀まり子 緑の野以後
初旅の破魔矢挿す荷を枕上み 茂里正治
初旅の終る街の灯近づき来 梅田実三郎
初旅の肝に力の入る離陸 水上陽三
初旅の膳に両眼立てて蟹 亀井糸游
初旅の雪の近江に雪あらず 百合山羽公 寒雁
初旅の靄にしづめる葡萄郷 山口青邨
初旅の靴の紐締む詩碑の前 山口超心鬼
初旅の鞄に加へ朱印帳 澤島郁子
初旅の鞄一個のレモン秘む 井上 雪
初旅の駅毎に雪深くなり 石井とみ子
初旅はシェークスピアの眠る国 星野椿
初旅やまだ着こなせぬ母の衣 中嶋秀子
初旅や住み憂きといふ能登の旅 瀧 春一
初旅や全き富士を天に置き 壺井久子
初旅や午後の紅茶は東京で 佐土井智津子
初旅や存分に見し鶴の舞 大橋敦子 勾 玉以後
初旅や寒き若狭へ志ざし 野村喜舟
初旅や小松がもとの菜の青さ 稲垣きくの 黄 瀬
初旅や山を従へ船にあり(三河篠島) 上村占魚 『方眼』
初旅や山川つねにわが師なり 吉井莫生
初旅や島の昼餉の鯛茶漬 轡田 進
初旅や嵐の好きな一家族 遠山郁好
初旅や彼方よりただ新大気 中村草田男
初旅や明るき雪の山つづき 阿部みどり女
初旅や月のみの空柔かく 呂啓愉
初旅や木瓜もうれしき物の数 正岡子規
初旅や死出のごとくに片付けて 徳淵富枝
初旅や母を看とりの汽車に乗る 藤間 蘭汀
初旅や赤ベコ首を振る車窓 町田しげき
初旅や近づくものに男山 佐野青陽人
初旅や銀の器に洋酒入れ 小島健 木の実
初旅や雪に灯の入る遠野郷 小島健 木の実
初旅や駄足のような尿重ね 金子兜太
初旅を子に奢らるるめでたさよ 関口祥子
初旅を慰め顔の野菊かな 正岡子規
地図好きの方と初旅して三河 高澤良一 鳩信
妻子つれし初旅法隆寺に暮れぬ 川口川郎
富士を見しこと初旅の余恵とす 辻田克己
恒例の初旅年金取り崩し 高澤良一 宿好
曉闇を押しゆくごとく初旅へ 奈良文夫
荒海見んと一途な夫が初旅へ 槫沼清子
蛸薬師にて初旅の夜が来ぬ 藤田湘子
還暦の初旅花の村に着く 下田稔
雑木山にこぶし點々子の初旅 細見綾子
雪国の雪見ん心初旅に 宮田帰郷
磁石の蓋閉ぢて山旅始かな 上田五千石
心臓の直しが利きて旅始め 高澤良一 鳩信
さきざきに富士を眩しむ旅始め 高澤良一 ぱらりとせ
旅人や鞍に梅さす初駅 安井小洒
さきざきに富士を眩しむ旅始め 高澤良一 ぱらりとせ
年頭の旅の誘ひの声掛かる 高澤良一 宿好
年頭の旅はいつもの顔ぶれで 高澤良一 宿好

初旅 補遺

あの若衆初旅ならん笠の雪 水颯
一揖に社頭よぎりぬ旅始 上田五千石『風景』補遺
初旅といふも仕事を携へて 稲畑汀子
初旅となりて叩かむ一夜庵 阿波野青畝
初旅のまづ万歳の三河かな 百合山羽公 樂土以後
初旅のまづ富士見ゆる窓がよし 桂信子 草影
初旅の三保の松原にて暮れぬ 鈴木真砂女 夏帯
初旅の亀山の月曇る春 飯田蛇笏 霊芝
初旅の伊豆にて流れ跳びにけり 大野林火 月魄集 昭和五十六年
初旅の僧が案内の惟然坊 松崎鉄之介
初旅の座敷くれなゐ八ケ岳を窓 山口青邨
初旅の暮るゝに過ぎぬ奈良井宿 上田五千石『風景』補遺
初旅の終りにはかに灯の増えて 鷹羽狩行
初旅の雪の近江に雪あらず 百合山羽公 寒雁
初旅の靄にしづめる葡萄郷 山口青邨
初旅へ赤きネクタイ選びけり 松崎鉄之介
初旅や寝返りてまた雪明り 岸田稚魚 紅葉山
初旅や常の景色の常の宿 鈴木真砂女 紫木蓮
初旅や彼方よりただ新大気 中村草田男
初旅や拾ひて捨てし貝一つ 鈴木真砂女 夏帯
初旅や木瓜もうれしき物の数 正岡子規 木瓜の花
初旅や福の字つらね下関 阿波野青畝
初旅や駅弁当を妻のため 高田風人子
初旅よ吉備のままがり咀噛せり 阿波野青畝
初旅をなぐさめ顔の野菊哉 正岡子規 野菊
初旅を戻りて米をとぎにけり 鈴木真砂女 紫木蓮
嚢中に角ばる辞引旅はじめ 上田五千石『森林』補遺
思はざる深山入かも旅始 上田五千石 琥珀
木瓜の緋を心の火とも旅はじめ 林翔
深雪踏む楽しさ胸に旅始 林翔
目を上げて初旅にあり雪の嶺 森澄雄
磁石の蓋閉ぢて山旅始かな 上田五千石『風景』補遺
雑木山にこぶし点々子の初旅 細見綾子 冬薔薇

以上

by 575fudemakase | 2017-03-18 03:35 | 新年の季語 | Trackback | Comments(0)
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インターネットの「Google」や「yahoo」の検索ボックスから、季語等を入力して数多くの例句を得られれば大変便利である。

具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

ユーザーズ辞書定義

▼iPadの場合
設定>一般>キーボード>ユーザーズ辞書

単語 575筆まか勢
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▼kindleの場合
アプリ>設定>言語とキーボード>キーボードの設定>ユーザーズ辞書

読み れいく
表記 575筆まか勢

PCの場合も同様に「ユーザーズ辞書」機能を使い、前もって定義しておく。

春の季語から現在の当季季語までは既に表示可能である。
来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

以上

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