初鏡 の俳句

初鏡 の俳句

初鏡

例句を挙げる。

つややかな放心もあり 初鏡 遠藤 煌
あらためて母に似しこと初鏡 三村純也
いつぽんの白長睫毛初鏡 高澤良一 寒暑
じんじんと岬しんしんと首初鏡 野ざらし延男
すこやかに皺のふえゐる初鏡 奥村 八一
ひとの血を貰ふてよりの初鏡 栗島 弘
ひとり身を通す気はなし初鏡 小畑啓子
ほのぼのと初鏡より明けにけり 日野草城
まだ何も映らでありぬ初鏡 高浜虚子
みごもりて少しやつれて初鏡 野見山ひふみ
むらさきの色衿重ね初鏡 影島智子
やゝ紅の濃ゆしと思ふ初鏡 田畑美穂女
わが心映し顔あり初鏡 深見けん二 日月
ドライヤー唸らせ吾娘の初鏡 奈良文夫
一とくぎりつけ得て妻の初鏡 貞弘衛
七十路の淡き紅差す初鏡 内田八重子
三面のいづこが母似初鏡 久場俊子
人のうしろに襟合せたり初鏡 中村汀女
今更の男ぶりかよ初鏡 牛山一庭人
住み古りし家の小暗さ初鏡 高濱年尾 年尾句集
住み馴れしわが船室の初鏡 狩野刀川
八十のわが面相や初鏡 高岡智照
六十も女盛りや初鏡 矢野絢
出勤の常の髪結ふ初鏡 渡邊千枝子
初化粧すみし鏡に鬚を剃る 日野草城
初鏡いくさの傷のまた縮み 増田三果樹
初鏡かざしてあやす赤子かな 長谷川櫂 虚空
初鏡この眼のひかり失はじ 赤松恵子
初鏡すでにあらそふ子をかたへ 中村汀女
初鏡とて大埃自若たり 宮坂静生 春の鹿
初鏡とて粧ひもなかりけり 中原千鳥
初鏡とみかうみ襟正しけり 高木晴子 花 季
初鏡ぬちにうしろの世の見ゆる 赤松[ケイ]子
初鏡ひげ落さねば亡父に似て 井上如風
初鏡ふとした仕種母に似し 永川絢子
初鏡わがまな底の真を問ふ 平井さち子 鷹日和
初鏡ホテルの部屋のうつりけり 山口波津女 良人
初鏡一畳で足る妻の城 土生重次
初鏡右手衰えし左利き 山中蛍火
初鏡夢もろともに映しけり 稲畑廣太郎
初鏡女(洋袴)も窈窕に 吉屋信子
初鏡妻の調度も古りにけり 塚本英哉
初鏡娘のあとに妻坐る 日野草城(1901-56)
初鏡巡礼姿しかと決め 磯野充伯
初鏡思ひがけなき色も似合ひ 松尾 美子
初鏡手話試みて教師たり 浜明史
初鏡拭いても拭いても母がゐる 海老名衣子
初鏡拭ひたしかなもの見つむ 都筑智子
初鏡攻めくるものは何もなし 赤尾恵以
初鏡明るき方に位置替ふる 菖蒲あや
初鏡母似の顔に紅をさす 天野美代子
初鏡泣き足りし顔といふべかり 殿村菟絲子
初鏡男の鼻毛伸びやすし 坂井春青
初鏡眉目よく生れこゝちよし 池内友次郎
初鏡竹の戦ぎに身の締り 阿部みどり女
初鏡笑顔つくれば励まされ 西村和子 かりそめならず
初鏡譲り合ふ子が二人ゐて 井田 美絵
初鏡逃げも隠れもせぬ齢 北見さとる
初鏡逃げも隠れもできぬ顔 林 十九楼
初鏡閨累々と横たはり 波多野爽波 鋪道の花
初鏡闇累々と横たはり 阿波野青畝
初鏡髪梳けばとて脈荒るゝ 『定本石橋秀野句文集』
初鏡鶴来つつあるはなやぎに 吉野義子
初鏡齢は確と数へまじ 梅田美智
割烹着やうやく脱いで初鏡 吉屋信子
口下手の夫の一言初鏡 早乙女成子
口紅は赤い銃弾初鏡 前山松花
口紅をもつて点晴初鏡 下村梅子
吾が五指のしらじら動き初鏡 赤尾恵以
唇をなめ消す紅や初鏡 杉田久女
妻と我いちどきになり初鏡 波多野爽波 鋪道の花
妻の顔うしろ吾が顔初鏡 坂本山秀朗
娘の立ちしあと匂ひをり初鏡 加藤洋子
嫁がせて一人となりし初鏡 長野美恵子
尾を立てて猫の過ぎたる初鏡 ふけとしこ 鎌の刃
島蔭に吊して海女の初鏡 小林俊彦
己が顔ふと他人めく初鏡 西尾照子
平穏を貼りつめ老の初鏡 殿村莵絲子
床上げとまではゆかずも初鏡 宇川紫鳥
後ろにもうつれる人や初鏡 高浜虚子
心いまだ燃ゆるものあり初鏡 鈴木真砂女
我が丈に子が追ひつきし初鏡 森藤 千鶴
我が魂と対す我が目や初鏡 上野 泰
明治座のいつもの部屋に初化粧 中村芝鶴
映えぬ身のこころ燃えをり初鏡 宍戸富美子
晩年の母に似てくる初鏡 松本サキ子
晩節の気負ひいささか初鏡 栗山よし子
柱にかけし輪飾うつり初鏡 高橋淡路女 梶の葉
柱の巾の初鏡拭ひけり 石川桂郎 四温
梅や紅人の気(けはひ)の初鏡 上島鬼貫
櫛とりかへてさす前髪や初鏡 雑草 長谷川零餘子
煩悩の鬚あをく剃る初鏡 佐竹華杖
父母がありて倖せ初鏡 高木晴子 晴居
片頬をさしのべにけり初鏡 京極杞陽
玉手箱開けては駄目よ初鏡 橋本敏子
白紙に拭ひて船の初鏡 宮武寒々 朱卓
眉引も四十路となりし初鏡 杉田久女
眼のあひて己れに親し初鏡 河野南畦 湖の森
福白髪とももう言へず初鏡 塩田月史
総身を映して立てり初鏡 星野立子
美しく老いんと思ふ初化粧 大橋 もと女
老妻の机の初鏡曇りなく 小原菁々子
背比べの孫に越されし初鏡 中村寒波
胎の子の丸み豊かや初鏡 中村純代
若き日の妻そのままに初鏡 長谷川櫂 虚空
装へば母のおもかげ初鏡 粕谷留津子
覆あげしそこにわが顔初鏡 下村梅子
身の裡にのこる華やぎ初鏡 木村 ふく
過ぎし日も来る日もよけれ初鏡 高木晴子
長寿眉自惚れてゐる初鏡 小嶋昭風
険失せてをり退職の初鏡 平野無石
顔をまだ洗っていない初鏡 池田澄子 たましいの話
飛行機のトイレの鏡初鏡 品川鈴子
飼猫に見つめられおり初化粧 指中 恒夫
首筋のふと親に似る初鏡 岩田由美 夏安
高々とかゝりてうつろ初鏡 高浜虚子
髪豊かなるも母似や初鏡 浅田 伊賀子
明治座のいつもの部屋に初化粧 中村芝鶴
美しく老いんと思ふ初化粧 大橋 もと女
飼猫に見つめられおり初化粧 指中 恒夫
初化粧すみし鏡に鬚を剃る 日野草城


初鏡 補遺

あかんぼが飽かずに見入る初鏡 飴山實 句集外
おとなぶやはすにうつりて初鏡 飴山實 花浴び
かをりたち今年嫁あり初鏡 森澄雄
かんざしの向き決めかねて初鏡 鷹羽狩行
ほの~と初鏡より明けにけり 日野草城
もう一年老醜ゆるせ初鏡 林翔
人のうしろに襟合せたり初鏡 中村汀女
今更の初鏡なれどまざまざと 能村登四郎
低鼻の永久の嘆きや初鏡 日野草城
初化粧すみし鏡に鬚を剃る 日野草城
初鏡いくさは去年のこととなりぬ 日野草城
初鏡いつまで生くるつもりなる 桂信子「草影」以後
初鏡らしく眦上げてゐし 能村登四郎
初鏡娘のあとに妻坐る 日野草城
初鏡我の心を映しをり 上野泰
初鏡清和源氏の慓悍を 山口青邨
初鏡閨累々と横たはり 波多野爽波 鋪道の花
初鏡髪梳けばとて脈荒るゝ 石橋秀野
初鏡髪荒梳きに吾子は十九 能村登四郎
化粧ふまでしばし坐れる初鏡 森澄雄
右のあと左を梳きて初鏡 鷹羽狩行
唇をなめ消す紅や初鏡 杉田久女
天辺の少しの曇り初鏡 上野泰
妻と我いちどきになり初鏡 波多野爽波 鋪道の花
姉のあとから妹も初鏡 鷹羽狩行
姉妹の怨寝もよし初鏡 山口青邨
己が齢むざと映せり初鏡 鈴木真砂女 紫木蓮
年故の顔の汚点など初鏡 高浜年尾
心いまだ燃ゆるものあり初鏡 鈴木真砂女 夏帯
我が魂と対す我が目や初鏡 上野泰
拭きあげていのちあかりの初鏡 岡本眸
柱の巾の初鏡拭ひけり 石川桂郎 四温
梅や紅人の気(けはひ)の初鏡 上島鬼貫
海鳥のこゑ茫洋と初鏡 飯田龍太
眉引も四十路となりし初鏡 杉田久女
神去つて我が映りぬ初鏡 上野泰
翁眉わがこととなり初鏡 鷹羽狩行
若かりし妻若からず初鏡 日野草城
鏡かけ払へば澄めり初鏡 日野草城
長らへし業やまじまじ初鏡 富安風生
長生きも意地の一つか初鏡 鈴木真砂女 紫木蓮
鳩の又鷲の我が目や初鏡 上野泰

以上

by 575fudemakase | 2017-03-19 04:20 | 新年の季語 | Trackback | Comments(0)
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具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

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表記 575筆まか勢

PCの場合も同様に「ユーザーズ辞書」機能を使い、前もって定義しておく。

春の季語から現在の当季季語までは既に表示可能である。
来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

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