御慶 の俳句

御慶 の俳句

御慶

例句を挙げる。

かつしかや川むかふから御慶いふ 一茶 ■文政元年戊寅(五十六歳)
この春を御慶もいはで雪多し 夏目漱石 明治三十一年
どつと来てどつと立ち去る御慶かな 山田みづえ
のみてうなごんすみかね御慶かな 龍岡晋
みづうみの水を負ひたる御慶かな 大石悦子 百花
むく起〔の〕小便ながら御慶哉 一茶 ■文政七年甲甲(六十二歳)
もう母に頼れぬ御慶申しけり 鈴木栄子
ブラウンが御慶にありく雑居かな 会津八一
ベランダに御慶の雀来てをりぬ 鈴木久仁江
丁寧に妻に御慶を申しけり 浦野芳南
三条の橋を越えたる御慶かな 許六
上野より根岸に下りて御慶かな 坂本四方太
不相変と申すのみなる御慶かな 尾崎紅葉
二十世紀なり列国に御慶申す也 尾崎紅葉
児の御慶雑煮の湯気に顔据ゑて 鳥居おさむ
分別の齢の御慶なめらかに 上西左兌子
加賀弁のなめらかなりし御慶かな 井上雪
南無弓矢八幡殿に御慶かな 夏目漱石 明治三十二年
同役の御慶うれしや五人扶持 会津八一
味気なきたるみ俳句の御慶かな 加藤郁乎
多聞寺の屋根の狸に御慶かな 野村喜舟 小石川
大あたま御慶と来けり初日影 巣兆
大原女八瀬男に御慶申すべく 高浜虚子
大声や御慶申すと壁隣 川村烏黒
大雪の国を出で来し御慶かな 近藤浩一路 柿腸
威儀の沙弥一文字に坐し御慶かな 獅子谷如是
小声にて御慶交すや親しげに 立子
尾袋の時めく騎馬の御慶かな 安斎桜[カイ]子
幕開けて御慶を申す人形かな 川田十雨
年下の兄嫁よりの御慶かな 橋本榮治 逆旅
彼のそば彼女ゐる筈御慶のぶ 森田峠
御慶とて身を逆しまに軒雀 鷹羽狩行
御慶ながくきやうだいはもう他人なりし 純夫
御慶のぶときのしぐさとなつてゐし 稲畑汀子
御慶のぶ互ひに老いしこと不言 小原うめ女
御慶受くふたりのわれの一人より 角川春樹
御慶申す人に逢ひけり花の中 尾崎紅葉
御慶申す手にいた~し按摩膏 村上鬼城
懐の犬の吠えだす御慶かな 佐田 栲
掛乞た顔とも見えず御慶哉 栗翁
敗戦や御慶交すも口の内 石塚友二
新春の御慶はふるき言葉かな 宗因
東海道馬上の人の御慶かな 乙字俳句集 大須賀乙字
桃賜(たば)り斜めならざる御慶(およろこび) 筑紫磐井 婆伽梵
梅提げて新年の御慶申しけり 正岡子規
橋の上の御慶もつともはなやかに 南北
歌舞伎座の廊下にながき御慶かな 喜多みき子
歩み寄りさらりと御慶言ひ交し 今井つる女
気に食はぬ人も御慶にお出かな 尾崎紅葉
炭塵によごれしまゝの御慶かな 森山 抱石
父亡くて父似の兄へ御慶かな 大橋麻沙子
甃長々と来る御慶かな 野村喜舟 小石川
田の神に御慶の狐通りけり 邊見京子
畝道を来たりて御慶申しけり 山本洋子
眉張りて鎌倉夫人御慶かな 正雄
祝福のことば御慶に先んじし 山田弘子 こぶし坂
絵馬を買ふ列のなかなる御慶かな 清之介
美しきことのはじめの御慶かな 前田野生子
老妻を見舞ひ御慶を交しけり 鈴木洋々子
花時計めぐりて御慶申上ぐ 山本 幸代
虹の石には手を浸けて御慶かな 後藤比奈夫 めんない千鳥
補聴器の紐頬に垂りつ御慶かな 八木林之介 青霞集
西郷どんにも御慶して旅はじめ 大橋敦子 勾 玉以後
言ひ交はす御慶学校始かな 細木芒角星
逢うて御慶日の丸疎らなる町に 栗生純夫 科野路
野良猫の三毛にこやかに来て御慶 後藤比奈夫 めんない千鳥
長幼の言葉正しく御慶かな 高浜虚子
長松が親の名で来る御慶かな 野坡
集りの吾が役重し御慶のぶ 高木晴子
雪卸し助けて御慶申しけり 黒田桜の園
風邪声を詫びて御慶の電話かな 角川照子
飾り井の竹の切口御慶かな 伊藤敬子
馬連れて御慶に来たる馬卒哉 渋川玄耳 渋川玄耳句集
驢車駆りて博士の子等の御慶かな 四明句集 中川四明
高濱家膳の多さぞ御慶なる 筑紫磐井 花鳥諷詠
鶲来て嘴鳴らす御慶かな 目黒十一
恐竜的存在として賀詞述ぶる 高澤良一 ぱらりとせ

御慶 補遺

かぶりもの脱いでキャディーの御慶かな 鷹羽狩行
かんざしのひと揺れのあと御慶かな 鷹羽狩行
つつしみて御慶を申し閼伽そそぐ 山口青邨
とうとうたらりと春の賀詞かな 能村登四郎
まづ御慶さきがけ咲ける太郎冠者 山口青邨
ゆげむりの中の御慶の気軽さよ 阿波野青畝
ドアノックして改めて御慶述ぶ 星野立子
一言の御慶に余韻のこりたる 後藤比奈夫
乳母が子の袴著て來る御慶哉 正岡子規 御慶
唐人の日本語つかふ御慶かな 正岡子規 御慶
土佐人の紙布を著て來る御慶哉 正岡子規 御慶
寧楽人がねんごろに申す御慶かな 村山故郷
小田原城天にそびえて御慶かな 村山故郷
年々や御慶の言葉かはりけり 正岡子規 御慶
御三家が揃つて来たる御慶かな 村山故郷
御慶とて身を逆しまに軒雀 鷹羽狩行
御慶のぶまづ一対二一対五 後藤比奈夫
御慶また久闊を叙し得たりけり 高浜年尾
御慶無き汝が悲しみに触れまじく 稲畑汀子
御慶申す加賀のなまりや加賀屋敷 正岡子規 御慶
御慶申す手にいた~し按摩膏 村上鬼城
御慶述ぶ口上めきて面白し 星野立子
御慶述べ思ひ出したること伝へ 星野立子
敗戦や御慶交すも口の中 石塚友二 磯風
朝比奈も同じ事いふ御慶哉 正岡子規 御慶
梅さげて新年の御慶申けり 正岡子規 御慶
活版の名剌ほりこむ御慶哉 正岡子規 御慶
空の紺なるを讃へて御慶かな 鷹羽狩行
笹子来て御慶訥々草の宿 山口青邨
米寿杖リハビリ杖と御慶かな 百合山羽公 樂土以後
練馬野の大根首出し御慶かな 村山故郷
脱帽し 御慶し ぼくらの世代風化 伊丹三樹彦
蕗の薹袋より出す御慶かな 細見綾子
藤六が平六具して御慶かな 内藤鳴雪
虹の石には手を浸けて御慶かな 後藤比奈夫
賀詞はや少女孫の盛装柄に満ち 楠本憲吉 方壺集
足枷と杖とそろへる御慶かな 百合山羽公 樂土以後
遊覧機盆地に御慶降らしけり 松崎鉄之介
道に会ふ妓の御慶とて晴れがまし 高浜年尾
里人と川をへだてし御慶かな 鷹羽狩行
野良猫の三毛にこやかに来て御慶 後藤比奈夫
金魚は旧知*あぎとひをもて御慶のぶ 富安風生
長岡へ申し参らす御慶かな 村山故郷
陶の狸御慶を申す寝正月 山口青邨
隣から御慶の聲の霞けり 正岡子規 御慶
鶯の宿に投げこむ名札かな 正岡子規 御慶

御慶 続補遺

うなづいてはりこの虎も御慶哉 桜井梅室
かつしかや川むかふから御慶いふ 一茶 七番日記
から鮭のゑぞは古手で御慶哉 許六
はしどつて物くふものは御慶哉 知足
三日月も御慶なりけり墨田河 蕉雨 俳諧道中双六
三条のはしを越たる御慶かな 許六
入歯した皃見ちがへる御慶かな 桜井梅室
古さとは同じ声なる御慶哉 成田蒼虬
地雪踏の音に出らるゝ御慶哉 桃先
大あたま御慶と来けり初日影 巣兆 曾波可里
大勢の入替りたる御慶かな 路健
我宿は御慶の枝のつたひけり 木因
我皃に御慶申さん初かゞみ 梢風尼
早々と雀の告る御慶かな 抱一 軽挙観句藻
松かぜの間々に御慶かな 木因
湯屋の霞人見おろして御慶かな 桜井梅室
片肌と欅と井戸の御慶かな 米翁 染井山荘発句藻
身の佗を出たちて見する御慶哉 怒風
連の名もひとりでいふて御慶哉 田川鳳朗
長松が親の名で来る御慶かな 志太野坡
鰒に来し顔を洗うて御慶かな 道彦 蔦本集
鰒に来し顔を洗ふて御慶哉 鈴木道彦

以上

by 575fudemakase | 2017-03-20 03:12 | 新年の季語 | Trackback | Comments(0)
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《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
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その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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