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初飛行 の俳句

初飛行 の俳句

乗初

例句を挙げる。

おとなしく人混みあへる初電車 武原はん
すぐ次の駅までのこと初電車 下村梅子
ふところの狆が貌出す初電車 北見さとる
ぽつくりを脱いで眠る子初電車 山田節子
やはらかく揉まれて降りぬ初電車 宮武章之
バスケットから犬が貌出し初電車 中野青芽
一輛の田舎電車の初電車 山口波津女
乗ればすぐ降りる近さの初電車 磯貝きみ子
乗初のディーゼル音に熟寝せり 高澤良一 ぱらりとせ
乗初の安房へフェリーの始動音 高澤良一 寒暑
乗初の胴震ひせる高速艇 高澤良一 鳩信
乗初の船宮島へつかの間に 皆川盤水
乗初の足も乱れず雪のあと 正岡子規
乗初の車中キャラメルかほるなり 高澤良一 ぱらりとせ
乗初の運転席に常の如 稲畑汀子
乗初の電車今年も芦屋行 粟津松彩子
乗初めのフェリーのうねり臍の浮く 高澤良一 寒暑
乗初や一粒選りの舟子共 小澤碧童
乗初や帆のはためきに打たれつゝ 小杉余子 余子句選
乗初や豊旗雲を打仰ぎ 硯古亭
乙女駈けて初電車得しを祝福す 石田波郷
侵されぬ天の蒼さや初飛行 渡邊水巴 富士
修道尼三人鳩首初乗りに 田川飛旅子 『使徒の眼』
凪時の山河したがへ初電車 能村研三
初乗の備中越えの吉備だんご 下田稔
初乗の雨の検問なりしこと 山田弘子 こぶし坂以後
初乗や由井の渚を駒並めて 高浜虚子
初乗りののち初夢のビアズリイ 仁平勝 東京物語
初乗りの備中越えの吉備団子 下田 稔
初乗りの馬の落せしもの凍てし 高島茂
初乗りへ一汽罐車のふくらむ胸 田川飛旅子 花文字
初電車とんとんと坂下りけり 岸田稚魚
初電車まだくらがりの川越えて 有働亨
初電車スパーク青く発ちにけり 鈴間斗史
初電車坂とんとんと下りにけり(東京に一系統都電残れり) 岸田稚魚 『萩供養』
初電車多摩の朝焼け渡りけり 野村親二
初電車嬰児誰れにも手を伸べて 河野南畦
初電車子の恋人と乗りあはす 安住敦(1907-88)
初電車平城宮址つらぬけり 山口峰玉
初電車沈みし夕日また現れて 柳澤和子
初電車灯の煌々と野路走る 奥田敦子
初電車通りて心明けにけり 安藤草々
初飛行うち出でて見ればなかりけり 大橋櫻坡子 雨月
初飛行つづく裏富士雲を見ず 飯田蛇笏
初飛行のひゞき聖上知ろしめす 渡邊水巴 富士
初飛行卒然と富士指呼にあり 吉岡富士洞
初飛行大宍道湖の鏡凪 金森柑子
初飛行大日輪を従へぬ 川村十牛
初飛行尾灯は星にまぎれたり 金子 晉
初飛行昏きグラスを乾盃せり 永橋並木
初飛行柿の木に子の足袋赤し 渡邊水巴 富士
初飛行機首光らせて雲の中 菅沢泰子
初飛行縹渺と国歌起るかに 渡邊水巴 富士
初飛行近畿立体地図の上 日野草城
富士消えてよりの雲海初飛行 山根草炎
少女馳けて初電車獲しを祝福す 石田波郷
常念を誉めあつてゐる初電車 小原俊一
日が射して片頬ぬくき初電車 池田秀水
日当れる比叡に真向き初電車 菖蒲あや
此川の運上取や乗初め 渡辺波空
浪音の由比ヶ浜より初電車 高浜虚子
湖に沿ひ夜明けとなりし初電車 井上摂子
熱気球夢を競ひて初飛行 佐々木早月
熱海行で大船までの初電車 岸田稚魚
異國語はささやく如し初電車 石田あき子 見舞籠
石山寺詣ちんちん初電車 高澤良一 燕音
秩父嶺に雪来しといふ初電車 皆川盤水
自転車初乗り湖の青だけとなり 細見綾子 黄 炎
芦刈られ川幅広く初電車 桃井雲洋
荒桑や闇の音より初電車 中澤康人
見えて来しカナリヤ色の初電車 小川千賀
赤貝のからや乗初(のりぞめ)餓鬼大将 濯資 選集「板東太郎」
車庫を出てわが前に来し初電車 大場美夜子
雪原にわが機影投げ初飛行 室賀杜桂
雲海の匂ふがごとく初飛行 内山せつ子

初飛行 補遺

侵されぬ天の蒼さや初飛行 渡邊水巴 富士
初飛行 成層圏は紺の紺 伊丹三樹彦
初飛行のひゞき聖上知ろしめす 渡邊水巴 富士
初飛行三百万人の頭上を 日野草城
初飛行僚機の翼輝りて従く 日野草城
初飛行柿の木に子の足袋赤し 渡邊水巴 富士
初飛行機関のひゞき健康に 日野草城
初飛行縹渺と国歌起るかに 渡邊水巴 富士
初飛行近畿立体地図の上を 日野草城
足もとは土に非ざり初飛行 三橋敏雄
銀翼の 震え通しの 初飛行 伊丹三樹彦

以上

by 575fudemakase | 2017-03-21 04:14 | 新年の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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