歌留多 の俳句

歌留多 の俳句

歌留多

例句を挙げる。

うばはれし紺の裏おく歌留多かな 皆吉爽雨
うんすん歌留多一枚足りぬ蔵の中 宮部鱒太
おはこまで人に取られて歌留多の夜 清水忠彦
お手つきに恋の歌留多を繰り返す 稲畑汀子
こころにもあらでながらへ歌留多読む 上田五千石 琥珀
しのぶ恋こがるる恋や歌留多よむ 杉山 喜代子
そのかみの恋のはじめの歌留多かな 細川加賀 『玉虫』以後
そのはしに婢もとれる歌留多かな 五十嵐播水 播水句集
たはやすく恋歌揃へ歌留多とり 辻桃子
とられたくなし歌留多眼にて押へ 不二子
ひらかなの散らかつてゐる歌留多会 後藤立夫
むべ山の札よごれゐる歌留多かな 高橋淡路女 梶の葉
一枚の歌留多の砂に埋れんと 波多野爽波 『一筆』
亡き母の羽織を借りし歌留多かな 岩田由美 夏安
傘寿の師音吐朗々歌留多読む 富樫八千枝
刀自の読む咳まじりなり歌留多とる 皆吉爽雨
初釜の座を改めて歌留多とる 宇野 氷露子
塩田のとある一戸によむ歌留多 佐野まもる 海郷
妻病みて父子の歌留多の倦み易し 奥野曼荼羅
婢の手にとられたる歌留多かな 山口波津女 良人
学校に畳の間ある歌留多かな 森田峠 逆瀬川
座設けや歌留多の蓋の浮きあがり 森田峠
恋の札撫切りにとる歌留多かな 能村研三 鷹の木
恋歌の老によろしき歌留多かな 森澄雄
恋歌はその声をして歌留多読む 森田公司
招かれて隣に更けし歌留多哉 夏目漱石 明治三十二年
掌が飛んで来るなり歌留多取 高澤良一 宿好
掌に歌留多の硬さ歌留多切る 後藤比奈夫
日本の仮名美しき歌留多かな 比奈夫
月の暈かかる歌留多の夜に入りぬ 山田弘子 懐
欝々と歌留多の裏の曇る夜や 久米正雄 返り花
歌留多すむ今宵の月のありどころ 永田青嵐
歌留多ちらばり今さら蔵書とぼしさよ 草田男
歌留多とるいつよりかみな年下に 渡邊千枝子
歌留多とる哀れみぢかき女帝の世 駒木逸歩
歌留多とる声や門前過ぐるとき 岸風三樓
歌留多とる忘れたはずの恋心 片山暁子
歌留多とる皆美しく負けまじく 高浜虚子(1874-1959)
歌留多の灯一途に老いし母のため 山田みづえ
歌留多の絵小町は老いずありにけり 後藤夜半 底紅
歌留多の釈迦坊主揃ひや涅槃講 九石 選集「板東太郎」
歌留多会廊下の冷えてゐたりけり 岡本眸
歌留多会散らばる仮名と戦へり 小西宏子
歌留多会老一徹に狙ふ札 下村ひろし 西陲集
歌留多会青き畳の匂ひけり 山口波津女
歌留多取りみかども恋も跳ねとばす 柏原眠雨
歌留多取る昔の速さ手に戻り 明石春潮子
歌留多屋の後家を引出す四分の熱 仁平勝 東京物語
歌留多撥ね白粉の香にほはせっ 正林白牛
歌留多歌老いて肯ふ恋あまた 殿村菟絲子
歌留多読む声のありけり谷戸の月 松本たかし
歌留多読む恋はをみなのいのちにて 野見山朱鳥
歌留多読む息づき若き兄の妻 占魚
歌留多読む明治の祖母の節まはし 下山宏子
水を得た魚のやうに歌留多とる 高岡すみ子
沖休み立て膝海女の歌留多かな 下谷行人
炉塞ぎの伊呂波歌留多は遠くなり 宮崎重作
熊笹にあかりのおよぶ歌留多かな 正木ゆう子 静かな水
片恋の歌留多に負けてしまひけり 鈴木真砂女
病女たちはげしく歌留多奪ひあふ 萩原麦草 麦嵐
罎詰の梨は冷たき歌留多会 久米正雄 返り花
胼の手も交りて歌留多賑はへり 杉田久女
花歌留多むかし男は啖呵きり 石田阿畏子
虚子歌留多ひろげ作りし人偲ぶ 安原葉
負歌留多さみしう笑みて立ちにけり 河野静雲 閻魔
雪晴や歌留多の袖をひるがへし 岩田由美 夏安
二三回とりてなじめり歌がるた 山口波津女 良人
城山を雪ふりかくす歌がるた 大橋櫻坡子 雨月
恋は子のものとなりにし歌がるた 矢島久栄
撥ねとばす一枚恋の歌がるた 加古宗也
業平と小町の並ぶ歌がるた 下村梅子
歌がるた一枚失せて年を経ぬ 大橋櫻坡子 雨月
歌がるた眼鏡ばかりや西の組 蘇山人俳句集 羅蘇山人
歌がるた覚えて恋の苦を知らず 上田五子石
法師出て嫌はるゝなり歌がるた 阿波野青畝
祖母のもの遠き昔の歌がるた 高木晴子 晴居
若き日の母われ知れり歌がるた 山口波津女 良人
茸狩や鼻のさきなる歌がるた 榎本其角
読み札のいちまいを欠く歌がるた 伊藤白潮

歌留多 補遺

お手つきに恋のかるたを繰り返す 稲畑汀子
かるたして帰る雨夜や最合傘 内藤鳴雪
かるたとる手がすばしこく美しく 高浜年尾
かるた切るうしろ菊の香しんと澄み 飯田龍太
かるた取り天下分け目に固唾呑む 阿波野青畝
こころにもあらでながらへ歌留多読む 上田五千石 琥珀
こぼれたるかるたの歌の見えしかな 後藤夜半 翠黛
こぼれゐし歌留多順徳院の歌 阿波野青畝
たらちめの手ずれの歌留多読みにけり 阿波野青畝
だんだんに歌留多減りくる膝頭 後藤比奈夫
ならべゆき心とめゆく歌留多かな 阿波野青畝
みそかごと大音声に歌かるた 鷹羽狩行
わが膝の前の歌留多も一過客 後藤比奈夫
カルタの灯乳霧窗になごむ夜を 飯田蛇笏 雪峡
カルタ切るふもと雪解の雉うたれ 橋閒石 風景
一年生らしく加留多をとりにけり 上野泰 春潮
一年生らしく歌留多をとりにけり 上野泰
一枚の歌留多の砂に埋れんと 波多野爽波
一茶まで俳聖とせし歌留多かな 後藤比奈夫
乾くとも濡るるともいひ歌留多読む 後藤比奈夫
二つ三つ歌も覚えて歌留多かな 村上鬼城
二日雪となりし燈下にカルタ並ぶ 大野林火 早桃 太白集
人麻呂の哥を首の歌留多かな 山口青邨
住吉に嬬ごめなりしかるたかな 阿波野青畝
佳きひとの声音まぢかや歌かるた 桂信子「草影」以後
凧を飾りて子等籠りとるかるたかな 杉田久女
厚化粧かくす頬疵歌かるた 山口青邨
古風なる筥にねむれる歌留多かな 阿波野青畝
声といふ美しきもの歌留多読む 後藤比奈夫
奥の方幾間距てしかるたかな 尾崎放哉 大学時代
妹の目も我が目も歌留多撫でゆけり 阿波野青畝
子ら作る歌留多まの字はママの事 上野泰
子を負ふてかるた貼り居る燈籠哉 正岡子規 燈籠
張りつめてをりしは空気歌留多取る 後藤比奈夫
恋やみなかりそめならぬ歌かるた 上田五千石 琥珀
恋よりも旅に焦がるる歌留多かな 後藤比奈夫
情緒にて歌留多を取れと云ひをれり 相生垣瓜人 負暄
掌に歌留多の硬さ歌留多切る 後藤比奈夫
日本の仮名美しき歌留多かな 後藤比奈夫
朗々と百人一首誦しけり 村山故郷
桐箱にかるたの月日をさめあり 稲畑汀子
歌かるたよみつぎてゆく読み減らしゆく 橋本多佳子
歌かるた人知れずこそ恋ひにけり 村山故郷
歌かるた女ばかりの夜は更けぬ 正岡子規 歌留多
歌かるた戀ならなくに胴氣哉 正岡子規 歌留多
歌かるた昔むかしの母の恋 鷹羽狩行
歌かるた知らぬ女と竝びけり 正岡子規 歌留多
歌かるた読み人かへてとりにけり 村上鬼城
歌留多とる膝の大きく向ひけり 稲畑汀子
歌留多の絵小町は老いずありにけり 後藤夜半 底紅
歌留多会廊下の冷えてゐたりけり 岡本眸
歌留多取化粧崩れも顧みず 日野草城
歌留多取粉雪ふるとはよも知らじ 日野草城
歌留多夫人に孔雀といふ名奉る 日野草城
歌留多散らばり今さら蔵書とぼしさよ 中村草田男
歌留多読む恋はをみなのいのちにて 野見山朱鳥 運命
歌留多読む息づき若き兄の妻 上村占魚
決着のつきたる恋のかるたかな 阿波野青畝
源平や恋のかるたは駆け回る 阿波野青畝
生国の越に歌なき歌留多とる 上田五千石 天路
百人に百の致命や捨歌留多 斎藤玄 狩眼
相ともに昔恋しきかるたかな 高浜年尾
粛として閨中の灯や花かるた 飯田蛇笏 霊芝
粧ふは百人一首の小倉山 清崎敏郎
羞らへどとても歌留多の妖手にて 日野草城
老の艶こゑに出にける歌かるた 森澄雄
胼の手も交りて歌留多賑へり 杉田久女
膝に手を重ね歌留多のとれる子よ 後藤比奈夫
花かるた夜々のおもゝち愁ひあり 飯田蛇笏 霊芝
若死の母のかるたの世をおもふ 阿波野青畝
落椿小倉百人一首散る 百合山羽公 樂土
落飾の娘まじへてかるた会 阿波野青畝
蓬莱の一間明るし歌かるた 正岡子規 歌留多
虚子の棒かるたの犬の知らざりし 後藤比奈夫
蝉丸がいぢめられたる歌留多かな 阿波野青畝
裾模様かるたぢらしの春著の妓 高浜年尾
読みびとにあくび出でたる歌留多かな 森澄雄
負けまじと張る眦や加留多とる 上野泰 春潮
賑やかな骨牌(カルタ)の裏面のさみしい繪 富澤赤黄男
遣羽子や夕飯くふて歌かるた 正岡子規 遣羽根
野球帽被て来て歌留多負けられず 後藤比奈夫
雲隠れかるたは孫の小股座 百合山羽公 樂土以後
髪長き世よりの歌をかるた取り 鷹羽狩行
鼻高き清少納言歌カルタ 有馬朗人 知命

歌留多 続補遺

麦蒔やかるたを捌く手のひねり 桃隣
風むすぶ星はいづれの哥かるた 早野巴人
虚の位をかり催す日かるた哉 支考
石鰈やかるた伏せたる遠干潟 琴風
疱瘡したる顔をならべてかるた哉 〔ブン〕村
手いつぱいいすのかるたやつゝじ山 許六
夏草に臑でかるたをそろへけり 其角
住かえて春待宿やかるた箱 馬場存義
かさゝぎの橋や絵入の百人一首 許六

以上

by 575fudemakase | 2017-03-27 16:26 | 新年の季語 | Trackback | Comments(0)
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インターネットの「Google」や「yahoo」の検索ボックスから、季語等を入力して数多くの例句を得られれば大変便利である。

具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

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単語 575筆まか勢
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表記 575筆まか勢

PCの場合も同様に「ユーザーズ辞書」機能を使い、前もって定義しておく。

春の季語から現在の当季季語までは既に表示可能である。
来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

以上

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