冬苺 の俳句

冬苺 の俳句

冬苺

例句を挙げる。

あるときは雨蕭々と冬いちご 飯田蛇笏 春蘭
おとうとは今も十八冬苺 水原春郎
くらしの根下せず病めり冬苺 稲垣きくの 牡 丹
さみどりの萼の王冠冬苺 百瀬虚吹
とくとくの心音賜へ冬苺(父結滞脈あれば) 野澤節子 『花季』
ほら吹きの口に落ちたる冬苺 仙田洋子 橋のあなたに
みどり児に五指ある不思議冬いちご 川崎ふゆき
三輪山の檜原の端に冬苺 瀧澤伊代次
余生なほなすことあらむ冬苺 水原秋櫻子
倦怠のきつかけとなる冬苺 新庄佳以
共白髪ついに叶わず冬苺 増田治子
冬いちごパリにも白き雲浮くや 鎌倉佐弓 水の十字架
冬いちご森のはるかに時計うつ 金尾梅の門
冬いちご法起寺からのバスを待つ 金田咲子 全身 以後
冬苺その一粒を食べ余し 大木あまり 火球
冬苺つまむ小さき指ゑくぼ 中村ふみ
冬苺ひとつぶふゝみ径ゆく 大隈 伊津子
冬苺丘のやさしさに人は住み 遠藤秀子
冬苺人通らねどひそと咲く 佐々木 美津
冬苺入れて小さき柩かな 出井孝子
冬苺土佐の没日をふふむごと 大林清子
冬苺廉ければ一家にて賞す 成瀬櫻桃子
冬苺引けば枯山やや動く 野沢節子
冬苺摘み来貴船の道すがら 新井悠二
冬苺母の忌日の近づけり 柳瀬都津子
冬苺母亡きのちの齢かな 石田波郷
冬苺海一枚となり光る 深見けん二
冬苺瞼の闇は濡れてをり 小檜山繁子
冬苺祖母訪はぬ悔かさねつつ 天田牽牛子
冬苺雪明り遠く遠くあり 加藤楸邨
冬苺香を先だてて咽喉へ通す 加藤知世子 花寂び
力ある大地の恵み冬苺 高浜虚子
午後は日にとり残されし冬苺 青柳志解樹
半島は海をただよひ冬苺 日原傳
夜の温室のうるむ光や冬苺 広沢道代
大篠生原冬苺敷くほどに 岡井省二
夫婦ただいたはりあふや冬苺 柴田白葉女 花寂び 以後
嬰となる妻にふふます冬苺 松本進
安穏の日々を怖るる冬苺 西村博子
寒いちご親子四人の匙の音 福永みち子
寒苺われにいくばくの齢のこる 水原秋櫻子
寒苺われにはかちしひとの愛 山田文男
寒苺死はかりそめのごとく来よ 今村俊三
寒苺若きふたりの語をほぐす 及川貞 夕焼
寒苺買はずに戻り忘れ得ず 林翔 和紙
尻重の益子の碗や冬いちご 川原游巴
山の子の制服の紺冬苺 黒川礼子
山へ行き冬いちごの葉見たきかな 細見綾子
山中は青空に明け冬苺 中田剛 珠樹以後
山姥の杖寝かせある冬苺 富岡廣志
己が死後見ゆる日のあり冬苺 渡辺志水
思ひつつ草にかがめば寒苺 杉田久女
悲の色を集め沖あり冬苺 寺田京子
憶ひ出すため瞳が澄んでをり冬苺 中拓夫 愛鷹
手に受けてひかりの嵩の寒苺 成智いづみ
日あるうち光り蓄めおけ冬苺(西東三鬼氏危篤の報に葉山を訪ぬ憔悴甚し) 角川源義 『秋燕』
日の力落ちし小藪に冬いちご 神田 岩魚
日当りてありかのしるし冬苺 柴田長次
日本語をひたと話すや冬苺 小池文子 巴里蕭条
木洩れ日を恋ふごと熟れり冬苺 青木重行
波荒れてゆらぐ利島や冬苺 水原秋桜子
炉に投ず生木燃えはぜ冬苺 中村汀女
甘味添へぬ冬苺熱下りそめ 石川桂郎 高蘆
生なほなすことあらむ冬苺 水原秋櫻子
田原坂木隠りゆけば冬苺 野中かえで
石垣のぬくみも摘みて冬苺 小俣幸子
石垣の上に軍鶏飼ふ冬苺 宮岡計次
石垣の残照淡し冬苺 後藤 郁子
硝子器に日の落し子の寒苺 野澤節子 黄 炎
箱の浅さもて冬苺いたはる 加倉井秋を
経済原論はや括られて冬苺 金子弘子
胸に火を点しつつ摘む冬苺 沢 聰
行滝へ降りる岩場の冬苺 松本巨草
赤さゆゑ握りつぶした冬苺 櫂未知子 貴族
道かへて母を見舞ひの寒苺 金子 潮
邂逅や咎のごとくに冬苺 楠本憲吉
鏡面を夜の影はしり冬苺 桂信子 遠い橋
餘生なほなすことあらむ冬苺 水原秋櫻子
鬼が食べちらしてまれに冬苺 浦野芳南

冬苺 補遺

あさき箱弱れる箱の冬苺 平畑静塔
あるときは雨蕭々と冬いちご 飯田蛇笏 山響集
とくとくの心音賜へ冬苺 野澤節子 花季
嫁ぐ娘とつぶす銀匙冬いちご 楠本憲吉 方壺集
寒苺われにいくばくの齢のこる 水原秋櫻子 霜林
寒苺若きふたりの語をほぐす 及川貞 夕焼
寒苺買はずに戻り忘れ得ず 林翔 和紙
寒苺病を生くるまた愉し 石田波郷
甘味添へぬ冬苺熱下りそめ 石川桂郎 高蘆
山へ行き冬いちごの葉見たきかな 細見綾子
山窪は日をかくまひぬ冬苺 上田五千石『天路』補遺
山歯朶に添へたる赤き冬苺 細見綾子
山裾の山笹の中の冬いちご 細見綾子
四季の果実ゑがけり殊に冬苺 山口青邨
思ひつつ草にかゞめば寒苺 杉田久女
若き血の眼に沁むごとし寒苺 林翔
寂たり寥たり冬苺熟るるとも 上田五千石 天路
硝子器に日の落し子の寒苺 野澤節子 鳳蝶
大篠生原冬苺敷くほどに 岡井省二 山色
冬いちご摘みて猪垣づたひかな 細見綾子
冬いちご摘み黄牛を曳く娘かな 飯田蛇笏 山響集
冬苺引きちらし取りちらしあり 高野素十
冬苺海一枚となり光る 深見けん二
冬苺口にふくみてやや甘し 高野素十
冬苺美しき皿残しけり 中村汀女
日あるうち光り蓄めおけ冬苺 角川源義
波荒れてゆらぐ利島や冬苺 水原秋櫻子 晩華
波奏で神護りもす冬いちご 飯田蛇笏 山響集
蔓ひけばこぼるゝ珠や冬苺 杉田久女
邂逅や咎のごとくに冬苺 楠本憲吉 方壺集
餘生なほなすことあらむ冬苺 水原秋櫻子 餘生

以上

by 575fudemakase | 2017-04-17 02:51 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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インターネットの「Google」や「yahoo」の検索ボックスから、季語等を入力して数多くの例句を得られれば大変便利である。

具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

ユーザーズ辞書定義

▼iPadの場合
設定>一般>キーボード>ユーザーズ辞書

単語 575筆まか勢
よみ れいく

▼kindleの場合
アプリ>設定>言語とキーボード>キーボードの設定>ユーザーズ辞書

読み れいく
表記 575筆まか勢

PCの場合も同様に「ユーザーズ辞書」機能を使い、前もって定義しておく。

春の季語から現在の当季季語までは既に表示可能である。
来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

以上

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