寒菊 の俳句

寒菊 の俳句

寒菊

例句を挙げる。

さみしからず寒菊も黄を寄せ合へば 秩父
つつまれし寒菊解けば咲き乱れ 上野章子
ましろくて冬菊は喪の色なりし(姉の死四句) 長谷川秋子 『菊凪ぎ』『鳩吹き』『長谷川秋子全句集』
よろ~と寒菊咲いて日の薄さ 墨水句集 梅澤墨水
わが手向冬菊の朱を地に点ず 橋本多佳子
乳張ると寒菊を切りそろへをり 佐藤鬼房
冬菊となりて闇負ふ白さかな 五十崎朗
冬菊にかがみてゐたる割烹着 石田郷子
冬菊にとまりたる蚊の脚長き 岸本尚毅 鶏頭
冬菊に佇てばすぐ来る夕べかな 高澤良一 素抱
冬菊に母恋ふ一日暮れにけり 加藤 春子
冬菊のいちめんそれも麹(こうじ)色 高澤良一 鳩信
冬菊のごとき老女の日向ぼこ 小島千架子
冬菊のまとふはおのがひかりのみ 秋櫻子
冬菊のまんまへに匙あやつりぬ 山西雅子
冬菊の別れのためにある香り 佐藤愛子
冬菊の捨てむとすれば匂ふなり 樋笠文
冬菊の暮れてもひびき絣織る 細井みち
冬菊の有為の光干しものへ 下村槐太 天涯
冬菊の枯れしは息の枯れしかや 中原 梓
冬菊の目立たず咲きて咲き保つ 柴田白葉女 花寂び 以後
冬菊の臙脂を畑の色どりに 高澤良一 鳩信
冬菊の虻まで連れて日の去りし 石井とし夫
冬菊やいつも縫ふ母そこにゐて 柴田白葉女 花寂び 以後
冬菊やここ本郷の路地づたひ 今井千鶴子
冬菊やたへず雲来て義士の塚 奥田鷺州
冬菊やためいきとても根付くもの 清水衣子
冬菊やほとけの美身法を越え 井沢正江
冬菊や忌日にのこす二三輪 大橋櫻坡子 雨月
冬菊や時計の針の午後急ぐ 阿部みどり女 『石蕗』
冬菊や英霊に母としてすわる 栗林一石路
冬菊や蕪村の墓に飴一つ 松本 進
冬菊をいとほしむ眼を誰もせり 高澤良一 素抱
冬菊を前に病ひに勝てるひと 高澤良一 宿好
冬菊を括るや影も塊に 南 うみを
冬菊を活け老いざまを慈しむ 殿村菟絲子
冬菊を焚いて埃と煙かな 西村純吉
冬菊剪る辺りがいやに空きにけり 高澤良一 素抱
冬菊挿す妻の言中の人幾人 石田 波郷
剪り惜しむ冬菊なれば丈長く 高澤良一 素抱
古人形寒菊添へて捨てらるる 大塚とめ子
壮年の子として墓前寒菊に 古館曹人
定年は人生途上寒菊挿し 古舘曹人 能登の蛙
寒菊と白き障子を隔て住む 福田蓼汀 山火
寒菊にあさの大富士澄めりけり 小林俊彦
寒菊にいぢけて居ればきりもなし 阿部みどり女 笹鳴
寒菊にかりそめの日のかげり果つ 中村汀女
寒菊にこけ居る石や詠まんとす 尾崎迷堂 孤輪
寒菊にふれし箒をかるく引き 星野立子
寒菊に古鏡の塵を払ひけり 紫影
寒菊に夕の海光おとろへず 石原八束
寒菊に小さき喜びごとのあり 福田蓼汀 山火
寒菊に日ざし来てほぼ午となる 上村占魚 球磨
寒菊に立座二体の観世音 長谷川かな女 牡 丹
寒菊に著せたる傘も深雪かな 橋本鶏二
寒菊に野武士も住むか和邇堅田 史邦 芭蕉庵小文庫
寒菊に雀は人をうたがはず 長谷川かな女 花寂び
寒菊に頬かぶりする小猿かな 一茶
寒菊のあたりのものは土に帰す 古舘曹人 砂の音
寒菊のうしろに廻る多摩の山 古舘曹人 砂の音
寒菊のくれなゐふかく昃りけり 金尾梅の門 古志の歌
寒菊のところに庵の日向あり 高濱年尾 年尾句集
寒菊のほかは刈るべきものばかり 片岡 青苑
寒菊の一本の香に置手紙 細川加賀 『傷痕』
寒菊の会鉢十三四 梅林句屑 喜谷六花
寒菊の古薦のぞく日和かな 美濃-嵐舟 俳諧撰集「有磯海」
寒菊の咲きかたまれる籬かな 富安風生
寒菊の土掃きたてゝ人貧し 長谷川双魚 風形
寒菊の従容として剪られけり 青木重行
寒菊の日向日陰を掃きにけり 水巴句集 渡邊水巴
寒菊の日和を愛でて庭に在り 橋本鶏二 年輪
寒菊の朽つるを追ひて朽つる歯か 相生垣瓜人 微茫集
寒菊の根に雪知らぬ土固し 雑草(零餘子俳句集) 長谷川零餘子
寒菊の気随に咲くや藪の中 来山
寒菊の空の蒼さを身にまとひ 渡辺向日葵
寒菊の花の衾に寝まりまし 石塚友二 光塵
寒菊の避寒の宿に黄なるかな 青木薫風郎
寒菊の隣もありや生大根 許六 俳諧撰集「有磯海」
寒菊の雪をはらふも別れかな 室生犀星 魚眠洞發句集
寒菊の霜を払つて剪りにけり 風生
寒菊は咲きぬ吾庵仏無し 渋川玄耳
寒菊は白き一輪狸汁 山口青邨
寒菊やあの世といふに父母がゐて 細川加賀 『玉虫』
寒菊やいも屋の裏の吹透し 子規句集 虚子・碧梧桐選
寒菊やけふはほとびて朝雫 野坡
寒菊やころがり侘びて石一つ 日野草城
寒菊やつながれあるく鴨一つ 渡辺水巴 白日
寒菊やなほなつかしき光悦寺 召波
寒菊やひとつの色に暮れはじむ 谷口桂子
寒菊やわきてかしこき莟がち 黒柳召波 春泥句集
寒菊や一代限の女の日 石塚友二 方寸虚実
寒菊や世にうときゆゑ仕合せに 岩木躑躅
寒菊や人声またく吸うて萎ゆ 栗生純夫 科野路
寒菊や仏となりし御身の色 尾崎紅葉
寒菊や佛師が妻の肺を病む 寺田寅彦
寒菊や呉山の下の百姓家 比叡 野村泊月
寒菊や坪に日のさす南請 浜田酒堂
寒菊や年々同じ庭の隈 高浜虚子
寒菊や愛すともなき垣根かな 蕪村
寒菊や日の照る村の片ほとり 蕪村
寒菊や日當りのよき土手の村 柿腸 近藤浩一路
寒菊や朝日の早き机さき 井月の句集 井上井月
寒菊や母に外出の一と日あり 森澄雄
寒菊や母のやうなる見舞妻 石田波郷(1913-69)
寒菊や水屋の水の薄氷 蓼太
寒菊や消炭干せし売る茶亭 鈴木芋村
寒菊や火を焼く方の真さかり 李由 十 月 月別句集「韻塞」
寒菊や猶なつかしき光悦寺 黒柳召波 春泥句集
寒菊や祖師につかへて懈怠なく 上田正久日
寒菊や粉糠のかゝる臼の端 芭蕉
寒菊や縫ひつつおとす針の錆 加藤知世子
寒菊や耳をゆたかに老い給へ 越高飛騨男
寒菊や茂る葉末のはだれ雪 炭 太祇 太祇句選後篇
寒菊や蕪引たる裏の畑 五城
寒菊や虱をこぼす身のいとま 白雄
寒菊や赤土壁の鷹の糞 史邦 俳諧撰集「藤の実」
寒菊や醴(あまざけ)造る窓の前 松尾芭蕉
寒菊や野鍛冶媼さを向う槌 伊藤いと子
寒菊や霜の板踏む路次の内 古白遺稿 藤野古白
寒菊や顔も洗はず懐手 京僧-通達 俳諧撰集「藤の実」
寒菊や風の中なる鏡山(肥前唐津にて) 石原八束 『藍微塵』
寒菊や鶏を呼ぶ畑のすみ 尾崎放哉
寒菊を仏にいつも~哉 妻木 松瀬青々
寒菊を匂ふごとくに描けといふ 今瀬剛一
寒菊を憐みよりて剪りにけり 高浜虚子
寒菊を懐炉を市に求めけり 臼田亞浪 定本亜浪句集
寒菊を挿し喰初の鶴の椀 長谷川かな女 牡 丹
寒菊を桶いっぱいに切り込みぬ 柴山 つや子
寒菊を洗ひて挿すやもとの甕 栗生純夫 科野路
左の目病む寒菊の重さかな 佐怒賀直美
庭に餅つくと寒菊束ねけり 池上浩山人
我に返り見直す隅に寒菊赤し 中村汀女
手につたふ寒菊の虫瀬に払ふ 宮武寒々 朱卓
星冴て寒菊白う成にけり 唄子
水たごに寒菊ゆゆ竈(へつい)壁 大阪-荘人 俳諧撰集「藤の実」
泉水に沿うて寒菊とび~に 比叡 野村泊月
泣く中に寒菊ひとり耐(こた)へたり 服部嵐雪
消炭に寒菊すこし枯れにけり 室生犀星 魚眠洞發句集
箕の灰を寒菊に遠く捨つるかな 尾崎迷堂 孤輪
霜菊や母に外出の一と日あり 澄雄
霜菊を剪りもて白き身をつゝむ 岸風三楼 往来
館址冬菊は日を聚め立つ 有働亨 汐路
はふり人それぞれ冬の菊もてる 飴山實 少長集
ひとにぎり程のひだまり冬の菊 今瀬剛一
ままごとも湖を見つつよ霜の菊 草間時彦 櫻山
一日のかなしさに折る冬の菊 対馬康子 吾亦紅
人柄を辻まで広げ寒の菊 増田萌子
仁も愛ももとより一つ冬の菊 西本一都 景色
冬の菊師恩かさなるばかりなり 石田あき子 見舞籠
冬の菊手向けて永久の別れかな 施 春香
冬の菊暮色に流れあるごとし 上田五千石 森林
冬の菊木型はづせば墨うまれ 大島民郎
冬の菊虎毛の猫を近よせず 長谷川かな女 花寂び
君病めば机上の菊に冬の影 林翔 和紙
囲はれて白極まりし寒の菊 河本好恵
家業つぐ子あれば予後よ冬の菊 角川源義 『西行の日』
寒の菊こまやかに書くハガキ一枚 柴田白葉女 花寂び 以後
寒の菊乾きて咲けり妻も他人 草間時彦
少女とて強き意思もつ寒の菊 つじ加代子
常滑の土管色して冬の菊 高澤良一 鳩信
弱りつゝ当りゐる日や冬の菊 草城
方言にらんごくといふ冬の菊 西本一都 景色
朝晴やふち紅させる霜の菊 柴田白葉女 『冬泉』
波先のすぐそこにあり冬の菊 鈴木真砂女 生簀籠
生れたることは死ぬこと寒の菊 石昌子
眼差しのやっぱり其処へ冬の菊 高澤良一 素抱
石坑の口あたたかし冬の菊 西本一都 景色
砂ぼこり馬とわけ合ひ冬の菊 大木あまり 雲の塔
老友の学習院長霜の菊 高浜虚子
舟宿を坂の真下に冬の菊 斎藤梅子
花びらを重ねて寒の菊にほふ 龍太
見舞はぬが見舞ひといへり冬の菊 星野すま子
起せども腰が抜けたか霜の菊 正岡子規
霜の菊の咲きいずるなおも一輪二輪 栗林一石路
霜の菊傷つきし如膝重し 水原秋桜子
霜の菊杖がなければおきふしも 服部嵐雪
霜の菊父情は遂に言なさず 渡邊千枝子
青邨を訪はまくおもふ冬の菊 深川正一郎
キリリとす石垣りんも冬菊も 高澤良一 鳩信

寒菊 補遺

うぶすなの言葉で通す冬の菊 橋閒石
たゞ一本の寒菊はみほとけに 種田山頭火 自画像 落穂集
どこかに死花舗の冬菊どつと減り 岡本眸
としとしに根も枯れはてず寒の菊 正岡子規 寒菊
はふり人それぞれ冬の菊もてる 飴山實 少長集
びしよ濡れの蓆を干せり冬の菊 清崎敏郎
わが手向冬菊の朱を地に点ず 橋本多佳子
一茎の寒菊石をたよりにて 日野草城
俺は俺の音声多重で冬菊凛 楠本憲吉 方壺集
家業つぐ子あれば予後よ冬の菊 角川源義
花びらを重ねて寒の菊にほふ 飯田龍太
我に返り見直す隅に寒菊赤し 中村汀女
寒の菊にも末法の塵すこし 後藤比奈夫
寒の菊乾きて咲けり妻も他人 草間時彦 中年
寒の菊病吟更にあはれなり 村山故郷
寒菊といふ小ささが寒を越す 後藤比奈夫
寒菊と白き障子を隔て住む 福田蓼汀 山火
寒菊にかりそめの日のかげり果つ 中村汀女
寒菊にふれし箒をかるく引き 星野立子
寒菊に小さき喜びごとのあり 福田蓼汀 山火
寒菊に爪剪る椽の日さしかな 正岡子規 寒菊
寒菊に南天紅を垂らしけり 日野草城
寒菊に日ざし来てほぼ午となる 上村占魚 球磨
寒菊のあたりのものは土に帰す 古舘曹人 砂の音
寒菊のいつともあらず咲き殖ゆる 日野草城
寒菊のうしろに廻る多摩の山 古舘曹人 砂の音
寒菊の一輪に床決りたり 石塚友二 磊[カイ]集
寒菊の花の衾に寝まりまし 石塚友二 光塵
寒菊の花も蕾もあまたなる 日野草城
寒菊の朽つるを追ひて朽つる歯か 相生垣瓜人 微茫集
寒菊の茎にまことや今朝の霜 原石鼎 花影
寒菊の香を守り来て二十年 水原秋櫻子 殉教
寒菊の支へ木を得て小粒なる 右城暮石 散歩圏
寒菊の上にもの置く家陰哉 正岡子規 寒菊
寒菊の霜を払つて剪りにけり 富安風生
寒菊の日和待ちける莟哉 正岡子規 寒菊
寒菊の臙脂は海の紺に勝つ 富安風生
寒菊は白き一輪狸汁 山口青邨
寒菊は藍染川の染めこぼし 百合山羽公 樂土以後
寒菊やいも屋の裏の吹透し 正岡子規 寒菊
寒菊やころがり佗びて石一つ 日野草城
寒菊やころばしてある臼の下 尾崎放哉 中学時代
寒菊やすでにわれらは夜にまぎれ 中村汀女
寒菊やつながれあるく鴨一つ 渡邊水巴 白日
寒菊や一代限の女の日 石塚友二 方寸虚実
寒菊や軍神の微笑とこしなへ 伊丹三樹彦
寒菊や鶏を呼ぶ畑のすみ 尾崎放哉 中学時代
寒菊や古代の家族めく食事 有馬朗人 母国拾遺
寒菊や修復しかゝる比丘尼寺 正岡子規 寒菊
寒菊や修覆半ばなる比丘尼寺 正岡子規 寒菊
寒菊や宵寝さめたる老二人 日野草城
寒菊や昔女は老いにける 正岡子規 寒菊
寒菊や霜の重みに倒れけん 正岡子規 霜
寒菊や村あたゝかき南受 正岡子規 寒菊
寒菊や大工は左甚五郎 正岡子規 寒菊
寒菊や髪つややかに路地住まひ 鷲谷七菜子 黄炎
寒菊や母のやうなる見舞妻 石田波郷
寒菊をえらみ剪る音一つ二つ 富安風生
寒菊を懐炉を市に求めけり 臼田亜郎 定本亜浪句集
寒菊を作り不毛田を垣の前 右城暮石 句集外 昭和八年
寒菊を生けてうつかり湯を注ぐ 後藤比奈夫
干藷の生乾きなり冬の菊 清崎敏郎
君病めば机上の菊に冬の影 林翔 和紙
古沓や人おちぶれて冬の菊 正岡子規 寒菊
己が死をはかるすべなし冬の菊 鈴木真砂女 夏帯
山砂の流れし鯉田冬の菊 岡井省二 山色
弱りつゝ当りゐる日や冬の菊 日野草城
上人のたよりまれなり冬の菊 正岡子規 寒菊
上人のたよりまれ也寒の菊 正岡子規 寒菊
深息は嘆きに似たり冬の菊 岡本眸
身につひにつきしあきらめか冬の菊 鈴木真砂女 夏帯
石原に根強き冬の野菊哉 正岡子規 寒菊
壮年の子として墓前寒菊に 古舘曹人 能登の蛙
霜菊や岸に及べる舟の波 岡本眸
霜菊や母に外出の一と日あり 森澄雄
眺めゐるうちに冬菊色ふやす 後藤比奈夫
定年は人生途上寒菊挿し 古舘曹人 能登の蛙
冬に入りて菊存す庵や岡の北 正岡子規 寒菊
冬の庵に菊存す岡の北 正岡子規 寒菊
冬の菊月夜かさねて疲れけり 岡本眸
冬の菊頭をめぐらせば三輪の山 右城暮石 句集外 平成三年
冬の菊暮色に流れあるごとし 上田五千石 森林
冬の菊明日嫁ぐ人に何言はむ 村山故郷
冬菊となりてしつかりしてきたる 後藤比奈夫
冬菊となり玲瓏の光帯び 林翔
冬菊となるに決意の如きもの 後藤比奈夫
冬菊に声やりてより夕水仕 上田五千石 森林
冬菊に埋めつくされて死はたしか 鈴木真砂女 都鳥
冬菊のさび朱のよけれ童女ゐて 森澄雄
冬菊のまとふはおのがひかりのみ 水原秋櫻子 霜林
冬菊のものといふべし臙脂色 清崎敏郎
冬菊の光芒の裡に明け暮るる 相生垣瓜人 負暄
冬菊の朱を剪り惜しみ誕生日 三橋鷹女
冬菊の色の飛びをり断末を 斎藤玄 狩眼
冬菊の先へと思ふさきはなし 燕雀 星野麥丘人
冬菊の白のなければみな枯れむ 後藤比奈夫
冬菊の有為の光干しものへ 下村槐太 天涯
冬菊は暮光に金の華をのべ 水原秋櫻子 霜林
冬菊やアンドレ・ジイドひさしぶり 雨滴集 星野麥丘人
冬菊やイエズスさまに屋根漏る日 水原秋櫻子 蓬壺
冬菊やきのふもけふもチェ-ホフを 星野麥丘人 2002年
冬菊やノラにならひて捨てし家 鈴木真砂女 夏帯
冬菊や一語諾ふ胸の奥 星野麥丘人
冬菊や下雪隱へ行く小道 正岡子規 寒菊
冬菊や女患主治医に甘えをり 石田波郷
冬菊や隣へ慰間聖歌隊 石田波郷
冬菊や厠の道の往返り 正岡子規 寒菊
冬菊や埃まみれの天邪鬼 草間時彦 中年
冬菊よ可憐の勁さ人にもあり 林翔
冬菊を供へていひぬ家成ると 水原秋櫻子 玄魚
冬菊を見るや厠の往返り 正岡子規 寒菊
冬菊を挿しし濡れ手を火に寄する 能村登四郎
冬小菊黄菊植松豆腐店 星野麥丘人
乳張ると寒菊を切りそろへをり 佐藤鬼房
葱にそふて寒菊咲ぬ鷦鷯 正岡子規 寒菊
波しぶき宙を降りくる冬の菊 岡本眸
波先のすぐそこにあり冬の菊 鈴木真砂女
父の忌や掴み挿したる冬小菊 山田みづえ 忘
伏せてゐる冬菊をわざわざ起す 後藤比奈夫
墓の虻冬菊の黄に吸はれけり 寒食 星野麥丘人
塋域をめぐり冬菊だけに会ふ 後藤比奈夫
濕気多き根岸の庭や冬の菊 正岡子規 寒菊
薔薇赤く菊猶存す冬の庵 正岡子規寒菊

寒菊 続補遺 

かうばしき翁なりけり冬の菊 桜井梅室
きせ綿に愚はあらじ冬の菊 露川
けふはいやおらぬも遠し冬の菊 土芳
寒ぎくに一きほひ水そゝぎけり 寥松
寒ぎくに涌て出たりみそさゞい 素覧
寒ぎくの文や傍からもらはるゝ 成田蒼虬
寒ぎくやきのふは床に墳の花 野坡
寒ぎくやしづがもとなる冬座敷 土芳
寒ぎくやつゝら短き首の骨 三宅嘯山
寒ぎくや何所を分ても霜の凝り 寥松
寒ぎくや垣根つゞきの庵の数 炭太祇
寒ぎくや朽葉をしごく塚の道 野坡
寒ぎくや四ッまで園の日のあたる 黒柳召波
寒ぎくや秘蔵するとも見えぬ家 成田蒼虬
寒ぎくや夜はむつまじきひと薫り 成田蒼虬
寒ぎくや夕日に向ふ硯彫 桃隣
寒さうに寒菊生て冬ごもり 木導
寒菊に南天の実のこぼれけり 加藤曉台
寒菊に野武士も住かわに堅田 諷竹
寒菊に連レ弁慶や冬ぼたん 亀世
寒菊に奢がついて火燵かな 如行
寒菊のあらしに咲てさゝはゆし 露川
寒菊のけふの風にも吹折ず 諷竹
寒菊のさかでならぬか捨作り 卓袋
寒菊のよごれに出たか市の中 露川
寒菊の気随にさくや藪の中 小西来山
寒菊の堅く定めぬおのが色 三宅嘯山
寒菊の口をきりけりの声 りん女
寒菊の雪によごるゝ日数哉 一笑(金沢)
寒菊の匂ひやわづか四畳半 諷竹
寒菊の納すぎたる節句哉 尚白
寒菊の隣もありやいけ大根 許六
寒菊の隣もありや生大根 許六
寒菊の隣もあるやいけ大根 許六
寒菊はいづれの野から笈の内 中川乙由
寒菊はしる人のしる匂ひかな 卓池
寒菊はちかよる梅の名残哉 杉風
寒菊は咲がほもせぬ九日かな 浪化
寒菊は歯を喰しめる名なりけり 除風
寒菊は雪を崩して咲にけり 中川乙由
寒菊やあなづり顔な雀ども 杜若
寒菊やけふはほとびて朝雫 野坡
寒菊やさすがにものゝ取合せ 寥松
寒菊やさむい日南に咲かゝる 荻子
寒菊やしつかりと成る冬座敷 土芳
寒菊やすゝぐ仏の膳の端 雪芝
寒菊やそだちおほせし新屋敷 荻人
寒菊やぬるき日かげの壁うつり 除風
寒菊やわきてかしこき莟がち 黒柳召波
寒菊や握て来たる葉のぬくみ 成田蒼虬
寒菊や火を焼方の真さかり 李由
寒菊や古風ののこる硯箱 其角
寒菊や菰さへもたぬ新乞食 許六
寒菊や砂に四五篇沓の跡 野坡
寒菊や鐘の乳みゆる西明り 長翠
寒菊や水屋の水の薄氷 蓼太 蓼太句集二編
寒菊や是でもたらぬ身のこなし りん女
寒菊や赤土壁の鷹の糞 史邦
寒菊や雪に利休が指の跡 土芳
寒菊や霜に朽せぬ漬俵 調幸子 富士石
寒菊や坪に日のさす南請 洒堂
寒菊や日ごとの客に晴をする 蝶羽
寒菊や馬だらひこけて癖のつく 寥松
寒菊や箔色しづむ鷹の鞭 野坡
寒菊や百万石も雪の底 許六
寒菊や蜜柑もともに仏いろ 野坡
寒菊や綿空摘し軒のつま 諷竹
寒菊や茂る葉末のはだれ雪 炭太祇
寒菊や猶なつかしき光悦寺 黒柳召波
寒菊や樒の花につかみざし 尾頭
寒菊や虱をこぼす身のいとま 加舎白雄
寒菊や鶺鴒の尾のとゞくまで 野紅
泣中に寒菊ひとり耐へたり 嵐雪

以上

by 575fudemakase | 2017-04-17 03:30 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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らくらく例句検索

インターネットの「Google」や「yahoo」の検索ボックスから、季語等を入力して数多くの例句を得られれば大変便利である。

具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

ユーザーズ辞書定義

▼iPadの場合
設定>一般>キーボード>ユーザーズ辞書

単語 575筆まか勢
よみ れいく

▼kindleの場合
アプリ>設定>言語とキーボード>キーボードの設定>ユーザーズ辞書

読み れいく
表記 575筆まか勢

PCの場合も同様に「ユーザーズ辞書」機能を使い、前もって定義しておく。

春の季語から現在の当季季語までは既に表示可能である。
来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

以上

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