冬の雁 の俳句

冬の雁 の俳句

冬の雁

例句を挙げる。

冬雁に寄生をかかぐる河明り 下村槐太 天涯
冬雁に水を打つたるごとき夜空 大野林火(1904-84)
冬雁に野山応へず過ぎにけり 草間時彦 櫻山
冬雁のゆき水中に畦黒し 西村公鳳
冬雁の富士に切火を打つごとし 鈴木蚊都夫
冬雁の沖へ綴れる糸ありや 阿部みどり女
冬雁の耳貸すものに応へけり 関森勝夫
冬雁は白きもの日に真向へば 八木澤高原
冬雁やもの言ふ妻が母の如し 細川加賀 『傷痕』
冬雁や太き木樋の宿の軒 羽部洞然
冬雁や家なしのまづ一子得て 森澄雄 雪櫟
冬雁を聴くふるさとの橋存す 村越化石 山國抄
冬雁を見送りし眼のやりばかな 草間時彦 櫻山
夜嵐に寒雁鳴くも薄月夜 飯田蛇笏 椿花集
寒雁に仄めく月の上りけり 飯田蛇笏 椿花集
寒雁に騒立つ湖の場を展く 飯田蛇笏 椿花集
寒雁のこゑの触れたる畝傍山 藤田あけ烏 赤松
寒雁のこゑの零るる鑪(たたら)山 宮慶一郎
寒雁のさすらひの列一文字 佐藤国夫
寒雁のしんがり行くは泣けるなり 齋藤愼爾
寒雁のつぶらかな聲地におちず 飯田蛇笏
寒雁のほろりとなくや藁砧 原石鼎 花影以後
寒雁のゆくへ橋々夕焼けて 松村蒼石 雁
寒雁のわが秘め沼に下りくる日 文挟夫佐恵 遠い橋
寒雁の一と声もなく遠くなる 大橋敦子 匂 玉
寒雁の一羽おくれし四羽の空 野沢節子 八朶集
寒雁の墓より重くなりにけり 斎藤玄 雁道
寒雁の声そろひ落つ母の上 細川加賀 『傷痕』
寒雁の声のみ湖のまくらがり 森田峠
寒雁の声の浅寝の胸にかな 恩賀とみ子
寒雁の声客船は絶えにけり 喜谷六花
寒雁の声岬風に消えにけり 大須賀乙字
寒雁の声棹をなす真中より 井沢正江
寒雁の声長庚を点じけり 金尾梅の門 古志の歌
寒雁の夜を張りつめし仕込水 吉岡泰山木
寒雁の翅に暮色は重からずや 大野林火
寒雁の行方やあまりにも高し 岸風三樓
寒雁の身より雫す昼茜 乾 燕子
寒雁の高々ゆくを誰に告げむ 岸田稚魚
寒雁や水空に列脹りて去る 松村蒼石 雁
寒雁や終章は人死ににけり 大石悦子
寒雁や膏薬の香を両肩に 村越化石 山國抄
寒雁や舟待人の振る篝 蝶衣句稿青垣山 高田蝶衣
寒雁や船待人の振る篝 高田蝶衣
寒雁を仰ぎ大いなるもの仰ぐ 山田瑞子
寒雁を見る日のあらん軍旅かな 尾崎迷堂 孤輪
寒雁を醒めし眼を以て見てゐたり 草間時彦 櫻山
月面に寒雁の翳かゝりけり 原石鼎 花影以後
水へ水へと冬雁の死処さがし 能村登四郎
海曇り冬雁一羽にも会はず 阿部みどり女 月下美人
野空ゆく寒雁をまつ水はあり 臼田亞浪 定本亜浪句集
馭者あふぐ見れば寒雁わたるなり 皆吉爽雨
たむろして群のさびしさ冬の雁 斎藤玄 雁道
みひらけば眼からかわくよ冬の雁 鎌倉佐弓
カレー燃ゆ市門に乱る冬の雁(カレーの市民像) 角川源義 『神々の宴』
人の目にありて血の減る冬の雁 斎藤玄 雁道
伊勢の田の芥に下りて冬の雁 河東碧梧桐
倒産の一語尾をひく冬の雁 小松崎爽青
冬の日の雁の背丈の寸づまり 齋藤玄 『雁道』
冬の雁くろがねの空残しけり 伊藤通明
冬の雁の腹まざと見しさびしさよ 安住敦
冬の雁世の片隅になれの果 島将吾
冬の雁並みゆく翳のひくまりし 飯田蛇笏 椿花集
冬の雁人の非あばくこと易く 岸風三楼 往来
冬の雁声届かねば手をあげて 福永耕二
冬の雁夕空束の間にかはる 加倉井秋を 『胡桃』
冬の雁朽ちて僅かに狩の弓 百合山羽公 故園
冬の雁楯の雨さへ氷る夜に 喜谷六花
冬の雁海に身を漬け蜑ひとり 百合山羽公 故園
冬の雁湯上り童女まるはだか 伊藤通明
冬の雁満州浪人の叔父ありし 高千夏子
冬の雁生死知れねばあきらめず 安住敦
冬の雁空では死なず山の数 齋藤玄 『雁道』
冬の雁空に鼓動をのこしつつ 三嶋隆英
冬の雁細月掛かる空の端 平田君代
冬の雁紺の法被を落しけり 磯貝碧蹄館
冬の雁落ちたり後は知らざりき 鷲谷七菜子 天鼓
冬の雁訣るるときはふり向かず 樋笠文
冬の雁農家にたのむことばかり 百合山羽公 故園
冬の雁頬を埋めて牛も寝し 百合山羽公 故園
卒然と羽音脊を切る冬の雁 相馬遷子 雪嶺
執すれば空の青すら冬の雁 斎藤玄 雁道
寒の雁枕木のごと続き消ゆ 阿部みどり女
寒の雁磐余の田井を*あさるかな 下村槐太 天涯
寒の雁身ぬちに崖のある日かな 鍵和田釉子
山脈が尽きて乱れし冬の雁 対馬康子 愛国
山脈に沿ふ空淡し冬の雁 相馬遷子 雪嶺
捨てつくしたる明るさの冬の雁 齋藤愼爾
掌をみつつさびしくなりぬ冬の雁 加藤秋邨 野哭
春の雁眉うしなうて眩しめり 角川源義 『冬の虹』
母起ちてともす灯ちさし冬の雁 桂信子 黄 炎
海道の切れつ聳えつ冬の雁 百合山羽公 故園
淋しさの一生病みつつ寒の雁 野澤節子
点眼のあとの右目に冬の雁 長田等
焼跡に仰げば寒の雁か 石田波郷
磯松に旅人病み居り冬の雁 比叡 野村泊月
米負ひて知世子ならずや冬の雁 加藤秋邨 野哭
絵を売りに弟出て行く冬の雁 加倉井秋を
萱積んで降りぬかれけり冬の雁 乙字俳句集 大須賀乙字
蜆かく舟も見えずよ冬の雁 河東碧梧桐
誰かまづ灯をともす町冬の雁 飴山實 少長集
雨飾山より冬の雁飛来 橋本榮治 逆旅
雲中に甲斐駒かしぐ冬の雁 相馬遷子 雪嶺
青澄みて山脈残る冬の雁 相馬遷子 雪嶺
面会にゆくとの便り 冬の雁 野村秋介
鳴けるだけ鳴いて今生冬の雁 倉田素香

冬の雁 補遺

このところひととも会はず冬の雁 安住敦
たむろして群のさびしさ冬の雁 斎藤玄 雁道
みちのくの人知れずこそ冬の雁 山口青邨
カレー燃ゆ市門に乱る冬の雁 角川源義
人の目にありて血の減る冬の雁 斎藤玄 雁道
冬の日の雁の背丈の寸づまり 斎藤玄 雁道
冬の雁の腹まざと見しさびしさよ 安住敦
冬の雁並みゆく翳のひくまりし 飯田蛇笏 椿花集
冬の雁二羽なるにやや離れゆく 岡本眸
冬の雁朽ちて僅かに狩の弓 百合山羽公 故園
冬の雁海に身を漬け蜑ひとり 百合山羽公 故園
冬の雁焼土ばかり起伏せり 加藤秋邨
冬の雁生死知れねばあきらめず 安住敦
冬の雁空では死なず山の数 斎藤玄 雁道
冬の雁落ちたり後は知らざりき 鷲谷七菜子 天鼓
冬の雁見て来て夕ベ椅子に坐す 有馬朗人 母国
冬の雁触れてくづるる汝が墓か 岸田稚魚 負け犬
冬の雁農家にたのむことばかり 百合山羽公 故園
冬の雁頬を埋めて牛も寝し 百合山羽公 故園
冬雁に寄生をかかぐる河明り 下村槐太 天涯
冬雁に野山応へず過ぎにけり 草間時彦 櫻山
冬雁のにはかなり顔野の駅に 岡井省二 五劫集
冬雁の人近くきてひるがへる 岡井省二 夏炉
冬雁の声よ神住む森の奥 角川源義
冬雁やいまだかへらぬ人の上 加藤秋邨
冬雁や家なしのまづ一子得て 森澄雄
冬雁を見送りし眼のやりばかな 草間時彦 櫻山
卒然と羽音脊を切る冬の雁 相馬遷子 雪嶺
執すれば空の青すら冬の雁 斎藤玄 雁道
山脈に沿ふ空淡し冬の雁 相馬遷子 雪嶺
島の湖の夜景見過ぐ時冬の雁 村山故郷
我あゆみ世にそるるかも冬の雁 能村登四郎
掌をみつつさびしくなりぬ冬の雁 加藤秋邨
水へ水へと冬雁の死処さがし 能村登四郎
海道の切れつ聳えつ冬の雁 百合山羽公 故園
磯巌にまた日かげりぬ冬の雁 原石鼎 花影
米負ひて知世子ならずや冬の雁 加藤秋邨
肉置の慎ましかりき冬の雁 飯島晴子
蜆かく舟も見えずよ冬の雁 河東碧梧桐
誰かまづ灯をともす町冬の雁 飴山實 少長集
雲中に甲斐駒かしぐ冬の雁 相馬遷子 雪嶺
霧ごめの声や阿漕の冬の雁 鷲谷七菜子 游影
青澄みて山脈残る冬の雁 相馬遷子 雪嶺

寒雁 補遺

野空ゆく寒雁をまつ水はあり 臼田亜郎 定本亜浪句集
夜嵐に寒雁鳴くも薄月夜 飯田蛇笏
月面に寒雁の翳かゝりけり 原石鼎 花影以後
寒雁を醒めし眼を以て見てゐたり 草間時彦 櫻山
寒雁や水空に列脹りて去る 松村蒼石 雁
寒雁や人にもまれし旅半ば 永田耕衣
寒雁やなほひかりだす鑿の先 赤尾兜子 玄玄
寒雁の翅に暮色は重からずや 大野林火 白幡南町 昭和三十二年
寒雁の墓より重くなりにけり 斎藤玄 雁道
寒雁の一羽おくれし四羽の空 野澤節子 八朶集
寒雁のゆくへ橋々夕焼けて 松村蒼石 雁
寒雁のほろりとなくや藁砧 原石鼎 花影以後
寒雁のつぶらかな声地におちず 飯田蛇笏
寒雁に仄めく月の上りけり 飯田蛇笏
寒雁に騒立つ湖の場を展く 飯田蛇笏
寒雁か貧厨に錆び易きもの 三橋鷹女

以上

by 575fudemakase | 2017-04-17 05:10 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

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いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

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