かんじき の俳句

かんじき の俳句

かんじき

例句を挙げる。

*かんじきがひとつ行きたる跡に蹤く 今岡碧露
*かんじきで行く崖下の補助灯台 浅井陽子
*かんじきといふ愉しさを履かさるる 大石悦子 聞香
*かんじきに迎へられたる山の駅 岡田六華子
*かんじきのあと山を越えいづくへか 福田蓼汀 秋風挽歌
*かんじきのわれ来しのみや茂吉歌碑 三宅 句生
*かんじきの一歩一歩を眩しめり 千葉仁
*かんじきの佛に逢ひにゆくところ 岸本尚毅 舜
*かんじきの危ふき歩幅たのしめる 岸田稚魚
*かんじきの干され伊吹の測候所 山口友之
*かんじきの猟夫入りゆくたたら山 羽田岳水
*かんじきの紐の付け方から習ふ 茨木和生 往馬
*かんじきの跡かさね来て行処なき 望月たかし
*かんじきの踏みあと辿り山女釣 蓑和松徑
*かんじきの踏みゆく幅の峡のみち 星 芳子
*かんじきの高みを越えて行きしあと 高野素十
*かんじきや一羽の兎肩にのせ 橋本鶏二
*かんじきや吊られ廻りて雪日和 飯田蛇笏 山廬集
*かんじきや踏みこゝろむる雪の中 足立球谷
*かんじきをならべてふたつ羽黒山 古舘曹人
*かんじきをはいて一歩や雪の上 高浜虚子
*かんじきをはきたるごとくあめんばう 関森勝夫
*かんじきをはくやかたみに灯を向けて 手島 靖一
*かんじきを履きて高野の人力車 福田蓼汀
*かんじきを戸に打ちつけて雪落す 牛木たけを
*かんじきを持ち赤電話してをりぬ 八木林之介 青霞集
*かんじきを提げて歩けり京都駅 茨木和生 倭
*かんじきを脱ぎたる足の地に着かず 澤原たけお
*かんじきを風に吊りたる市日かな 菅原多つを
あかつきや*かんじきのあと川辺まで 長谷川櫂 古志
かんじきで歩き続けて口結ぶ 和知喜八 同齢
かんじきに乗る山頂に溺れぬため 小川双々子
かんじきに馴れたる奥の女かな 正岡子規
かんじきの一歩に神の山動く 佐川広治
かんじきの一歩はやはりやや沈む 安藤五百枝
かんじきの歩巾大きくして進む 丸山 ひろあき
かんじきの歩幅は恐竜の重さで 津田清子
かんじきの沈む深さの蕗のたう 伊藤いと子
かんじきの紐が凍てつきほどけざる 高橋向山
かんじきの花差秋意地よりくる 磯貝碧蹄館
かんじきや市に物買ふ山男 高浜虚子
かんじきをはいて一歩や雪の上 高浜虚子
かんじきを履きて高野の人力車 福田蓼汀
かんじきを柩に入れて杣の葬 成瀬櫻桃子
ぢぢの形見の*かんじきできし少女 黒田杏子 花下草上
つひにわが*かんじき雪にもつれ初む 小林黒石礁
よろめきて*かんじきの人となりにけり 山田みづえ
二階より出づかんじきを雪に置き 吉田渭城
冬山を恋ふ目*かんじき壁に吊り 小林康治 『虚實』
姙りて*かんじきの歩をきざみゆく 千代田葛彦
密猟者めく*かんじきを穿きにけり 沼澤 石次
履き慣れて*かんじきの音たのしめり 大上 充子
履き捨てゝくれと*かんじき作りくれ 水本祥壱
履くことのなき*かんじきを壁飾り 堀米秋良
山下りてボッカ*かんじきつくりをり 熊田 鹿石
強力の風負ひ戻る輪*かんじき 太田蓁樹
早発ちの*かんじき鳴らす星の中 小林碧郎
束ねたる*かんじきひとつづつ頒つ 茨木和生 往馬
束ねて投げまた刈るごぼりと田かんじき 古沢太穂 古沢太穂句集
杣病めり*かんじきを炉に吊りしまま 東 天紅
業平の墓*かんじきを締め直す 茨木和生 往馬
楮橇曳く*かんじきを穿きにけり 西本一都 景色
父と子や*かんじきの跡混へつゝ 石田波郷
紐切れしまま*かんじきの干してあり 油谷ひさし
良寛忌*かんじき穿いて餅配り 細谷鳩舎
若者の踏み跡ゆゆし輪*かんじき 佐藤瑠璃
負ひのぼる*かんじきの緒やあたらしき 渡辺 立男
軒に吊る*かんじき夕日したたらす 山本雅子
輪かんじきの女谿間に浮遊せり 小枝秀穂女
道ゆづりたる*かんじきのあと深し 中戸川朝人 残心
野施行に出る*かんじきの老に蹤き 井上烏三公
雲触れて*かんじきの痕凍るなり 太田蓁樹
アイゼンに確かむ一歩一歩高し 福田蓼汀 秋風挽歌

かんじき 補遺

*かんじきといふもの穿いて見せくれし 清崎敏郎
*かんじきのあと山を越えいづくへか 福田蓼汀 秋風挽歌
*かんじきの高みを越えて行きしあと 高野素十
*かんじきの道外れ入りし雪の跡 右城暮石 句集外 昭和五十九年
*かんじきの用なく掛かる暮春かな 清崎敏郎
*かんじきや吊られ廻りて雪日和 飯田蛇笏 山廬集
「かんじき」と「はつぱき」並べ雪待つ子 加藤秋邨
かんじきに馴れたる奥の女かな 正岡子規 寒食
かんじきのあとをたどりてまた一人 阿波野青畝
かんじきの縄にいのちを預けたる 後藤比奈夫
かんじきの輪の面積が働ける 後藤比奈夫
かんじきを穿き月面のごと歩く 後藤比奈夫
かんじきを穿けば素直な雪となる 後藤比奈夫
ごぼりとかんじき手束の稲をくくりては 古沢太穂 古沢太穂句集
ばつたりの小屋へ大きな*かんじきあと 高野素十
ばりばりとかんじき鳴らす力足 加藤秋邨
よろめきて*かんじきの人となりにけり 山田みづえ 手甲
黒駒大師守れる家に輪*かんじき 松崎鉄之介
束ねて投げまた刈るごぼりと田かんじき 古沢太穂 古沢太穂句集
泥のかんじき鎌でさげてき別の田刈る 古沢太穂 古沢太穂句集
父と子やかんじきの跡混へつつ 石田波郷

以上

by 575fudemakase | 2017-04-17 19:31 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
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