三寒四温 の俳句

三寒四温 の俳句

三寒四温

例句を挙げる。

ここ数日カーテンコールめく四温 高澤良一 素抱
だらしなく酔ひて四温の帽子かな 草間時彦
つゞきたる四温の果つる雨となる 大久保橙青
てのひらに四温の雨や能のあと 宇佐美魚目 天地存問
ひよいひよいと波よせてくる四温晴 小島花枝
まぎれなく三寒四温始まれる 五十嵐哲也
まぶしさの四温の繭を掌に掬ふ 木村蕪城 寒泉
みづみづと磯菜四温の靄あげぬ 石原舟月 山鵲
めぐり来る杜氏の恐るる四温かな 小島左京
をとつひの三寒の尾をまだ曳けり 高澤良一 素抱
サンダルで本屋を覗く四温かな 石川文子
バス待つや傍を四温の煙草拾ひ 北野民夫
ブロンズの鷹女に会へる四温かな 関根悦子
マンシヨンの足場をはずす四温の日 角皆美代子
一喜一憂してゐる三寒四温かな 竹中しげる
一握の叔母の髪結ふ四温かな 都筑智子
一睡の夢に疲るる四温かな 植村久子
一羽馴れせし雄鶏の四温かな 池田澄子
七曜をつなぐ三寒四温もて 鈴木栄子
三寒で片づけられぬけふの冷え 高澤良一 素抱
三寒と四温のぎったんばったんこ 高澤良一 素抱
三寒にわれちぢまりて四温待つ 貝森ひで
三寒に統く四温や街繁華 福田蓼汀 山火
三寒のあとの一温かも知れず 鷹羽狩行
三寒のきびしさ笑忘れける 大場白水郎 散木集
三寒のくらがりを負ふ臼一つ 八重津苳二
三寒のそれでもぼちぼちハーブ園 高澤良一 素抱
三寒のどっちつかずの夜半の月 高澤良一 素抱
三寒の吾が息牛の息とあり 依田秋葭
三寒の四温の湖の大白鳥 椎橋清翠
三寒の四温の看護日記かな 阿部正調
三寒の四温の空にゐる雀 今井杏太郎
三寒の四温を待てる机かな 石川桂郎(1909-75)
三寒の四温を濁る頭かな 山田みづえ 手甲
三寒の四温兆しぬ筆買ひに 及川貞
三寒の四温紺屋の藍がたつ 青山久女
三寒の嬰をまるめて皿秤 長谷川双魚 『ひとつとや』
三寒の日は蒼かりし山おもて 三宅一鳴
三寒の昼餉おじやに腹が足り 高澤良一 素抱
三寒の木にひつかかる四温かな 松澤昭 麓入
三寒の水甕に日のそだちをり 長谷川双魚 風形
三寒の瀧と四温の枯木灘 角川春樹(1942-)
三寒の灯台怒涛を従がへて 藤野艶子
三寒の障子つぎ張りの白さもて 中山純子 沙羅
三寒の風の残りし四温晴 山内山彦
三寒の鬼面とまがふ釣り魚 河野南畦 湖の森
三寒の鯉がみじろぐ泥けむり 能村登四郎
三寒の黒竹粋な一商家 高澤良一 宿好
三寒は籠り四温は用足しに 高澤良一 素抱
三寒やエンデバの富士白一点 唐木培水
三寒や坂の下より葱の立つ 小島千架子
三寒や寝にも入りくる松林図 宇佐美魚目 秋収冬蔵
三寒を貶し四温を褒めにけり 中瀬喜陽
三寒四温にんげんのそばに鴉 河村四響
三寒四温のことに四温は父の眼よ 野澤節子 花 季
三寒四温ゆゑ人の世の面白し 大橋越央子
三寒四温赤ん坊泣いて肥るのみ 岡部六弥太
九官鳥四温の窓に機嫌よし 椎橋清翠
人見知りする子かくれて四温かな 横山利子
仏五十守り三寒の灯を消しぬ 影島智子
八ツ手より蝶の出舞ふ四温かな 森山 治子
凍てつぎて四温たまたま石蕗の濡れ 飯田蛇笏 雪峡
前厄の虫歯三寒四温かな 橋本白木
北斗星四温の水をこぼしけり 有馬朗人
原爆地三寒とどめたる四温 松澤昭 麓入
古る年の夜月がはなつ四温光 飯田蛇笏 雪峡
四温とてくづるゝ日和なりしかな 稲畑汀子
四温とて暮れてしまいぬ海のきわ 鈴木六林男
四温にもぴたりと閉ざす白襖 柴田白葉女 花寂び 以後
四温の日低き歓語の碁石たち 吉田銀葉
四温やゝ暖かすぎて窓に佇つ 大場白水郎 散木集
四温よな小便の泡目がふたつ 隈 治人
四温夜に入りてもこゝろ遊びけり 篠田悌二郎 風雪前
団地四温幼な声ほどよく届く 鍵和田[のり]子
土いじり終り四温の腰伸ばす 高澤良一 宿好
土塀の日向の記憶四温光 深谷雄大
塩あてし鯖緊まりゆく四温の夜 伊藤いと子
墨倉の明け放たれし四温かな 佐藤美智子
声届くところに禽のゐる四温 長谷川双魚 風形
売り犬が通りへ出さる四温かな 斎藤由美
奈良晒三寒の糸織りかけに 高澤良一 寒暑
女医の脚組まれて海に四温かな 田中信克
子の嫁に欲しき人ゐて四温光 都筑智子
家中を散らかして出る四温かな 岡田史乃
寒中の風鈴が鳴る四温かな 飯田蛇笏 春蘭
徘徊す虎は四温の毛皮被て 高澤良一 寒暑
手をかへすごとく三寒四温かな 八牧美喜子
揚舟へ四温の山を禽こぼれ 大岳水一路
旅二日四温のうちに終へしこと 荻江寿友
日本海けふ力抜く四温かな 辻桃子
日照りつつ四温に紛れ込む雪か 鳥居おさむ
明治期の軒燈四温の外厠 北野民夫
朝の雨上り四温となりゆけり 稲畑汀子
杣が妻四温の濡手かざすなる 木村蕪城 寒泉
果樹園をぬけて産院四温光 飯田蛇笏 椿花集
枯芝に四温の月を眺め立つ 大場白水郎 散木集
母の忌を和服で過ごす四温晴 伊東宏晃
母の機嫌の三寒四温おもしろき 山田みづえ 木語
水は三寒地は四温なる夕景色 能村登四郎
水浴びて鷭も四温の舟溜り 石井とし夫
水際にて四温踏みとどまりゐたり 長谷川双魚 『ひとつとや』
湖の三寒四温くりかへし 山本 綾
熊野路の四温のひと夜雨こまか 矢島渚男
父の忌の花買ひに出し四温かな 細田寿郎
牛の背波群れて平坦四温光 平井さち子
玻璃越しの三寒の空鳥過ぎし 河野南畦 湖の森
産院を繞る雪山四温光 飯田蛇笏 椿花集
白珠の四温の星のうるむなり 柴田白葉女
砂場の子遠く見守る四温の目 高澤良一 宿好
磴蓆濡れて四温の善光寺 西本一都 景色
空也蒸しにして三寒の「笹の雪」 及川貞 夕焼
窓のうちはたきのうごく四温かな 岩田由美
立てかけし橇に四温の雫かな 原田青児
童子にも受験苦三寒四温かな 草間時彦
羆立ちあがりて四温日和なる 伊藤いと子
老いごころ揺れゐて三寒四温かな 吉野義子
胎中の胎児三寒四温越ゆ 清水基吉 寒蕭々
蛤の舌出してゐる四温かな 江口千樹
褒貶は知らず四温に身を委ね 毛塚静枝
見えてゐる海底の巖四温かな 田中裕明 櫻姫譚
谷戸を風抜けて四温の遊亀邸 奥田郁子
象亀の砂に喰ひこむ四温の手 高澤良一 さざなみやっこ
贋作師三寒四温の壺作る 西村我尼吾
赤ん坊の笑顔に笑窪ある四温 篠崎みや子
軒しづく頻りに落つる四温かな 白樹
返事出しそびれ三寒四温かな 長田等
返信の来ずに三寒四温過ぐ 上田五千石 田園
退坑の貌にかがよふ四温光 西川赤峰
閑のキリンと無聊の河馬と四温にて 矢島房利
降りいでし四温の雨や竹騒ぐ 石川桂郎 高蘆
雪原の三寒四温浅間噴く 相馬遷子 山国
雲とんでゐるも暫く四温晴 高濱年尾 年尾句集
雷門潜り四温の中国語 高澤良一 宿好
青鳩は木のふところに四温かな 邊見京子
風見鶏風を捜してゐる四温 山田弘子
黒板に三寒の日の及びけり 島谷征良
黒潮の帯あきらかに海四温 井沢正江

三寒四温 補遺

おほかたは浮ぶ四温の金魚達 鷹羽狩行
この老母ゐて訪ひ易き四温かな 大野林火 月魄集 昭和五十五年
だらしなく酔ひて四温の帽子かな 草間時彦
たらちねと呼ばるる汝の四温かな 上田五千石 天路
ときに三寒おほかたは四温の人 鷹羽狩行
まぶしさの四温の繭を掌に掬ふ 木村蕪城 寒泉
まま子潮平々四温ぐもりかな 上田五千石『森林』補遺
よき日なり日延べ四温と申さむか 林翔
われよりも病が待てる四温の日 能村登四郎
胃痛つづきて四温また裏返る 能村登四郎
一つづつ亀浮かび出て四温かな 村山故郷
一枚のはがきのみくる四温の日 能村登四郎
果樹園をぬけて産院四温光 飯田蛇笏
寒中の風鈴が鳴る四温かな 飯田蛇笏 春蘭
空也蒸しにして三寒の「笹の雪」 及川貞 夕焼
古る年の夜月がはなつ四温光 飯田蛇笏 雪峡
後肢で立つをこころみ四温の子 上田五千石『天路』補遺
糠みそへ塩たす三寒四温かな 鈴木真砂女 都鳥
三寒といへば不死男の嶽中句 鷹羽狩行
三寒と四温の中の命名日 能村登四郎
三寒に続く四寒ぞ疎ましき 相生垣瓜人 負暄
三寒に統く四温や街繁華 福田蓼汀 山火
三寒のあとの一温かも知れず 鷹羽狩行
三寒のきづな四温のえにしかな 鷹羽狩行
三寒のなくて四温の十姉妹 鷹羽狩行
三寒のにぎはひにある誕生寺 伊藤白潮
三寒ののちの四温を信ずべし 上田五千石 風景
三寒の寒さ問はるる逝くままに 斎藤玄 狩眼
三寒の寒に随ふ藪柑子 森澄雄
三寒の寒のつづきて四温なし 桂信子 花影
三寒の鯉が身じろぐ泥けむり 能村登四郎
三寒の四温の香爐文箱かな 岡井省二 山色
三寒の次の一日はさびしくも 山口青邨
三寒の星を小粒に櫟原 石田勝彦 雙杵
三寒の日向うらやむ日影かな 鷹羽狩行
三寒の頬板よりも堅きかと 阿波野青畝
三寒も四温もいまははろかなり 上田五千石『風景』補遺
三寒も四温も尋ね来しが留守 中村苑子
三寒も四寒のごとく巌ぶすま 鷹羽狩行
三寒やくちばし赤き小鳥飼ひ 鷹羽狩行
三寒や四温や四喜や三憂や 相生垣瓜人 明治草
三寒や四温や本を買ひ溜めて 安住敦
三寒や時にがばりと夜の鯉 鷹羽狩行
三寒をつぎて四温のこころなし 上田五千石『風景』補遺
三寒を四温へ笛の音をはこぶ 上田五千石 森林
三寒を怠け四温を口実に 雨滴集 星野麥丘人
三寒を知らず四温の地下宮殿 鷹羽狩行
三寒四温声荒らぐることもなし 安住敦
三寒四温余生濫用をいましめて 安住敦
山よりに四温の日ざし水菜あり 右城暮石 句集外 昭和十九年
産院を繞る雪山四温光 飯田蛇笏
四温かな高野帚が香を放ち 飯田龍太
四温とて待たるはよけれ待つはよし 上田五千石 天路
四温にて糖分をやや多く採り 能村登四郎
四温の水打つて花街の老舗守る 上田五千石『琥珀』補遺
四温の日あまねき国に医書残す 平畑静塔
四温の日さうめん囃子の烏賊たまふ 角川源義
四温の日袴いさめば埃たつ 角川源義
四温の日笹を屋根とし遺髪塚 角川源義
四温の日松山墓の風たむろ 角川源義
四温の日踏絵の町の皿うどん 角川源義
神南備の四温の鯉の彩と墨 上田五千石『天路』補遺
水は三寒地は四温なる夕景色 能村登四郎
水晶の中なる草も四温待つ 鷹羽狩行
成人に麗日老に四温かな 百合山羽公 樂土以後
聖痕のいづれもうすれ四温の日 上田五千石『琥珀』補遺
聖戦の三寒四温童らそだつ 飯田蛇笏 白嶽
雪原の三寒四温浅間噴く 相馬遷子 山国
続きゐる四温の一日女客 星野立子
吊玉葱芽吹く三寒四温かな 山田みづえ 木語
凍てつぎて四温たまたま石蕗の濡れ 飯田蛇笏 雪峡
年明けて二度目の墓参四温晴 星野立子
噴水を上げて四温といふべかり 後藤比奈夫
返信の来ずに三寒四温過ぐ 上田五千石 田園
母の機嫌の三寒四温おもしろき 山田みづえ 木語
忙中のこころ遊ぶも四温の夜 能村登四郎
北斗星四温の水をこぼしけり 有馬朗人 耳順
麻姑の手のすこしつめたき四温かな 飯田龍太
木洩日の先にもありし四温晴 後藤比奈夫
猟夫らは四温の月に顔並めぬ 飯田蛇笏 心像
杣が妻四温の濡手かざすなる 木村蕪城 寒泉
鸛嘴打ち鳴らす四温かな 有馬朗人 非稀

以上

by 575fudemakase | 2017-04-18 05:37 | 冬の季語 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://fudemaka57.exblog.jp/tb/26796985
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

プロフィールを見る

S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

カテゴリ

全体
春の季語
夏の季語
秋の季語
冬の季語
新年の季語
句集評など
句評など
自作
その他
ねずみのこまくら句会
未分類

以前の記事

2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2011年 04月

フォロー中のブログ

ふらんす堂編集日記 By...

メモ帳

らくらく例句検索

インターネットの「Google」や「yahoo」の検索ボックスから、季語等を入力して数多くの例句を得られれば大変便利である。

具体的に季語“新樹”の例句を求めるには、先ず検索ボックスに“新樹”と入力する。
その後、ひらかなで“れいく”と入力する。この時、日本語変換候補に幾つかの語彙が表示されるが、その中から“575筆まか勢”を選択する。
この結果、検索ボックスには “新樹575筆まか勢”と表示される筈である。
この用語で検索すれば求めるサイトが表示される。

但し、上述の ひらかなの“れいく”と入力して“575筆まか勢”を選択する為には、事前に小細工をしておく必要がある。
即ち、ユーザーズ辞書を使って “れいく=575筆まか勢”を定義しておく必要がある。以下はその指定方法。

ユーザーズ辞書定義

▼iPadの場合
設定>一般>キーボード>ユーザーズ辞書

単語 575筆まか勢
よみ れいく

▼kindleの場合
アプリ>設定>言語とキーボード>キーボードの設定>ユーザーズ辞書

読み れいく
表記 575筆まか勢

PCの場合も同様に「ユーザーズ辞書」機能を使い、前もって定義しておく。

春の季語から現在の当季季語までは既に表示可能である。
来年の三月末(2015年3月末)までに全季語について表示可能となる。

以上

検索

タグ

最新の記事

烏貝  の俳句
at 2017-04-30 10:00
芦の角 の俳句
at 2017-04-30 09:39
入学試験   の俳句
at 2017-04-30 09:34
磯開  の俳句
at 2017-04-30 09:29
荻の角  の俳句
at 2017-04-30 09:14

外部リンク

記事ランキング