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氷湖 の俳句

氷湖 の俳句

氷湖

例句を挙げる。

一枚の氷湖に幼手を殺す 古舘曹人 能登の蛙
一枚の氷湖をふたり渡れるか 櫂未知子 蒙古斑
一氷湖空の紺さへ許さざり 古内一吐
三面鏡その一枚にある氷湖 対馬康子 純情
児の睡る橇を氷湖に曳き渡る 品川鈴子
冬茜氷湖の中の城一つ 有馬朗人 耳順
初荷橇氷湖をたわみつつ渡る 吉村唯行
喪の家の氷湖をかくす深廂 田村了咲
夕空の星研ぎいづる氷湖かな 徳永山冬子
夜は星の語り部となる氷湖かな 雨宮きぬよ
夜空より暗き氷湖と思ひけり 小島千架子
大吠えて氷湖天狼を真上にす 福田蓼汀
大氷湖落暉散乱しても無音 甲斐虎童
大試験さなかの氷湖かがやけり 木村蕪城 寒泉
天仰ぐほかなし氷湖の真中は 野沢節子
抽んでし氷湖の芦に霧氷かな 奥田智久
日輪を愛す氷湖の真中に 宮津昭彦
日輸のほか何もなき氷湖かな 深谷岳彦
星の数ふえつゝ暗き氷湖かな 浜井武之助
曳く橇の氷湖に沿へり注連貰 村上光子
月と日と倶にただよふ氷湖かな 板谷芳浄
月上げて氷湖一枚暮れ残る 伊東宏晃
月光にさらけ出されし氷湖かな 草間時彦 櫻山
朝焼けて氷湖を渡る北きつね 高岡秀行
橋一つこえて氷湖となりゐたり 友岡子郷
氷湖に雪死装束の白さもて 轡田進
氷湖の日わたるに置きて松葉杖 木村蕪城 寒泉
氷湖ゆく白犬に日の殺到す 岡部六弥太
氷湖より親しきものに蕪城の名 原裕 青垣
氷湖日の出影も輝くわが分身 川村紫陽
氷湖昏れ万籟を絶つ四辺かな 伊東宏晃
氷湖照る吾妻鏡の世も斯くや 木村蕪城
氷湖照る明るさ朴の幹つたふ 早崎明
氷湖白く喪の家の子らけふ見えず 田村了咲
氷湖行けばさすらひの日の悴めり 角川源義
氷湖見る胸をわづかに傾けて 古舘曹人 能登の蛙
氷湖駆く余生の力恃みつつ 北見さとる
漁夫戻る肩に氷湖のひかりをり 手島 靖一
漁樵をり氷湖雪山こもごも照る 木村蕪城 寒泉
犬吠えて氷湖天狼を真上にす 福田蓼汀 秋風挽歌
甘露煮に氷湖のひかり粗々し 原裕 青垣
穴釣や氷湖轟く寧からず 新井石毛
穴釣りの人増え氷湖明けしらむ 伊東宏晃
翡翆や氷湖一隅融けそめて 堀口星眠 営巣期
老画家とゆく落日の氷湖の辺 野澤節子 遠い橋
聯珠の灯氷湖をかこみ遠ちに切れ 福田蓼汀 秋風挽歌
脚ひらく氷湖に刃入るるとき 櫂未知子 蒙古斑以後
蒼天を涵し氷湖の罅深し 木村蕪城 寒泉
諏訪衆に風の集まる氷湖かな 原裕 青垣
馬橇駆つて氷湖の風は刃のごとし 鷲谷七菜子
鳥発つて氷湖傷つく鉄の刃 田川飛旅子
ミシガン湖凍りついたる初日かな 仙田洋子 雲は王冠
光の中眼ひらきどほし湖氷挽く 加倉井秋を 『真名井』
円湖凍てゝ方位東西相隣る 草田男
厨房に温泉迸り湖氷る 木村蕪城 一位
山上湖氷らんとして波さわぐ 篠田悌二郎
山風や夜落ちしところ湖氷る 松根東洋城
月光の切先に触れ湖凍てぬ 根岸善雄
湖凍ててわが声われを驚かす 林翔 和紙
湖凍てて療園の嬉戯玻璃のうち 木村蕪城 寒泉
湖凍てて落暉の総のそよぎをり 大峯あきら
湖凍り林をのぼるオリオン座 堀口星眠 火山灰の道
湖凍るそがひの山に人葬る 木村蕪城 寒泉
湖凍るひびきの夜夜を書に痴るる 木村蕪城 寒泉
湖氷る大きな朝にあひにけり 加藤楸邨
湖氷る日を見さだめつ楮蒸す 栗生純夫 科野路
湖氷る響幾夜にわたりつる 木村蕪城 一位
湖氷挽く挽き音しだいに咽び音に 加倉井秋を 『真名井』
濯女に温泉湧きあふれて湖氷る 木村蕪城 一位
猟銃音湖氷らんとしつゝあり 相馬遷子 山國
凍湖に犬の見つけし落しもの 青葉三角草
凍湖の汀ともなく木立あり 依田秋葭
月一輪凍湖一輪光りあふ 橋本多佳子
犬も亦凍湖を渡る家路あり 青葉三角草
穴釣す暁けの凍湖を渡り来て 松尾緑富
風吹けり凍湖に琴糸はるように 対馬康子 愛国
ショーのあと消す氷盤に水撒きて 津田清子 二人称
寸鉄をもて氷盤を磨ぎにけり 栗生純夫 科野路
氷盤の炎消しがたしかゆ炊く火 細谷源二 砂金帯
火口湖が白き氷盤となれるのみ 山口誓子

氷湖 補遺

*えり古りて湖尻の氷雨上がりけり 松村蒼石 寒鶯抄
あけぼのや湖の微をとる氷魚網 森澄雄
うらゝかや氷の解けし諏訪の湖 正岡子規 麗か
かすれては氷湖に交すわが語はも 大野林火 青水輪 昭和二十六年
さゝ波や氷らぬ鳰の湖青し 正岡子規 鳰
一枚の氷湖に幼手を殺す 古舘曹人 能登の蛙
一枚の氷湖はめこむ古代地図 有馬朗人 母国
一枚の氷盤流れ来滝の川 山口青邨
火口湖が白き氷盤となれるのみ 山口誓子
外燈に氷湖をわたりきし風音 大野林火 青水輪 昭和二十六年
街空に氷れる湖の線がある 木村蕪城 一位
葛飾や氷沼の葦の日を恋ふる 角川源義
葛飾や氷沼を午の鉦すめる 角川源義
甘露煮に氷湖のひかり粗々し 原裕 青垣
観念の死を見届けよ青氷湖 佐藤鬼房
眼前に古鏡眼下に結氷湖 岡本眸
機窓を開けて諏訪湖の氷解 木村蕪城 一位
漁樵をり氷湖雪山こもごも照る 木村蕪城 寒泉
強き星氷湖はすでに闇のなか 鷲谷七菜子 天鼓
結氷湖懐中燈の輪がすすむ 大野林火 白幡南町 昭和二十八年
結氷湖氷の解けし方に村 大野林火 潺潺集 昭和四十二年
月一輪凍湖一輪光りあふ 橋本多佳子
月光にさらけ出されし氷湖かな 草間時彦 櫻山
犬吠えて氷湖天狼を真上にす 福田蓼汀 秋風挽歌
鍵束を凍湖に鳴らし神楽舞 三橋鷹女
湖があり森あり氷河とどまれる 鷹羽狩行
湖の青氷下魚の穴にきはまりぬ 斎藤玄 狩眼
湖の氷にはぢく霰哉 正岡子規 霰
湖の氷らず海につながりて 右城暮石 虻峠
湖の氷をよごす出初かな 前田普羅 普羅句集
湖の靜かに三井の鐘氷る 正岡子規 鐘氷る
湖氷り川躍りゆく大地かな 岡本眸
湖氷る響幾夜にわたりつる 木村蕪城 一位
湖撫でて氷雨一過やある永別 楠本憲吉 孤客
光芒とともに凍湖へ夕日降る 中村草田男
高熱の落ちたる湖の厚氷 橋閒石 無刻
山の湖に白雲閑たり氷浮く 村山故郷
山へだて結氷湖あり眠られず 大野林火 潺潺集 昭和四十二年
四肢氷りついて氷湖となりにけり 三橋鷹女
春の湖夜の氷の下明るし 加藤秋邨
障子越しさわだつ湖の氷解 木村蕪城 寒泉
信濃いま蘇枋紅梅氷解くる湖 橋本多佳子
諏訪衆に風の集まる氷湖かな 原裕 青垣
厨房に温泉迸り湖氷る 木村蕪城 一位
雪積むを許して湖の氷りけり 石田勝彦 秋興以後
葬りの土より氷る諏訪の湖 古沢太穂 古沢太穂句集
蒼天を涵し氷湖の罅深し 木村蕪城 寒泉
大試験さなかの氷湖かがやけり 木村蕪城 寒泉
濯女に温泉湧きあふれて湖氷る 木村蕪城 一位
昼すぎの睫毛の繁る氷沼 飯島晴子
冬の雲海大いなる氷盤 山口誓子
冬茜氷湖の中の城一つ 有馬朗人 耳順
凍湖に赤き椅子一つ置く何見んと 藤田湘子
凍湖に焚火せし罪測られず 津田清子
凍湖一面町に冬咲く花を見ず 中村草田男
馬橇駆つて氷湖の風は刃のごとし 鷲谷七菜子 天鼓
氷らんとせる湖の色さだまらず 岸田稚魚 紅葉山
氷る湖の温泉おつるところ舟囲ふ 木村蕪城 一位
氷る湖へだて二街響きあふ 木村蕪城 寒泉
氷る湖太陽これを犯すなし 阿波野青畝
氷る湖二つに割るる夜を囃す 原裕 青垣
氷る湖日の落ち際をきびしくす 岸田稚魚 紅葉山
氷を割れば水はたはたと湖鳴りす 角川源義
氷解けて湖辺の路の往来かな 正岡子規 凍解
氷魚といふさかな小鉢に湖の宿 桂信子 花影
氷湖の上氷魚釣り出され腸すかす 角川源義
氷湖の底何かまさぐる糸たらし 角川源義
氷湖の日わたるに置きて松葉杖 木村蕪城 寒泉
氷湖より親しきものに蕪城の名 原裕 青垣
氷湖見る胸をわづかに傾けて 古舘曹人 能登の蛙
氷湖行けばさすらひの日の悴めり 角川源義
氷湖出し水よろこびて熔岩の端を 飯田龍太
氷沼に下りて 鴉の黒化粧 三橋鷹女
氷沼野や水木は空に傾ける 角川源義
氷盤に汝が意ふ型を刻まむと 山口誓子
氷盤に立つ『白鳥の死』を了へて 鷹羽狩行
氷盤の炎消しがたしかゆ炊く火 細谷源二 砂金帯
氷盤を向股向脛ゆきめぐる 山口誓子
夫婦住む鉄路と凍湖見下ろして 中村草田男
風の湖舟溜りより氷り初む 上田五千石 森林
暮れんとす氷湖をへだて吠ゆる犬 大野林火 青水輪 昭和二十六年
猟銃音湖氷らんとしつゝあり 相馬遷子 山国
聯珠の灯氷湖をかこみ遠ちに切れ 福田蓼汀 秋風挽歌
老人に子を遺りにくる氷沼 飯島晴子
老体を氷湖の道がつきぬける 斎藤玄 狩眼
礫うつ氷沼のひびきを愛しみて 橋本多佳子

以上

by 575fudemakase | 2017-04-18 06:28 | 冬の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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