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かまくら の俳句

かまくら の俳句

かまくら

例句を挙げる。

うどん屋の隣かまくら出来にけり 辻桃子
かまくらあそび燭の火ふつくらと招く 村上一葉子
かまくらで預かつてゐる迷子かな 館容子
かまくらといふもの雨にあはれなり 高濱年尾
かまくらといへる人待ち顔のもの 後藤比奈夫
かまくらとかまくらの間雪満てり 三好潤子
かまくらにありても母の膝が好き 桑田青虎
かまくらになほ新しき雪加ふ 岸風三樓
かまくらに入り手土産を持て余す 橋本榮治 逆旅
かまくらに幼馴染みが膝そろへ 長谷川祥子
かまくらに灯の数ふえて更けゆけり 神 緑郎
かまくらに燈の入る知りて寝まりけり 石川桂郎 高蘆
かまくらに積りし雪のやわらかく 高橋秋郊
かまくらに給(た)ぶあつあつの甘酒(あまゆっこ) 石川桂郎
かまくらに莨火ひとつ息づけり 横山房子
かまくらに餅焼く誰の母ならむ 上田五千石 風景
かまくらのうしろの闇へ炭火捨つ 牧石剛明
かまくらのこぼれ灯道に踏みかがむ 上村占魚
かまくらのとばりに垂れし萩簾かな 西本一都 景色
かまくらのまろきひかりの絵らふそく 田代 靖
かまくらのもらす灯のうち人の過ぐ 神蔵 器
かまくらの一夜の火種貰ひおく(横手) 河野南畦 『硝子の船』
かまくらの中のをさなき恋敵 後藤立夫
かまくらの中三輪車入れてある 辻桃子
かまくらの人立てば燭揺らぎけり 館岡沙緻
かまくらの入口沓の凭れあふ 片山由美子 天弓
かまくらの夜をしめくくる木菟のこゑ 佐藤 国夫
かまくらの子の赤き頬二つづつ 木谷島夫
かまくらの子らにつれなき雨となる 伊藤とほる
かまくらの子らに神父の招かるる 沼澤石次
かまくらの心臓として燭をともす 岡部いさむ
かまくらの揺らめく燭や横手川 内山 茂
かまくらの灯さへ奪らむと吹雪くなり 岸風三樓
かまくらの灯の輪町角曲るたび 三好潤子
かまくらの灯より人家の灯の貧し 岸風三楼
かまくらの灯るを待たず旅人去る 森田峠 三角屋根
かまくらの燠かこむ子等膝おくり 福田蓼汀
かまくらの童女こけしの眉をもつ 中島花楠
かまくらの肩まろやかに雪積る 館岡沙緻
かまくらの裏側雪が雪呼んで 河野南畦
かまくらの過ぎれば雪の疎ましく 小玉艶子
かまくらの高さは神の背の丈よ 佐藤恵子
かまくらは一夜の祭更けてゆく 高木晴子
かまくらへ城と童女と雪明り 河野多希女 月沙漠
かまくらへ降る雪生死ひとつなる 河野多希女 月沙漠
かまくらも犬の子市も吹雪中 西本一都 景色
かまくらやひいふうみいよ灯のともる 鈴木十歩
かまくらや亡き友も亡き姉もゐて 林 民子
かまくらや今日は嬶座のわらべたち 堤 京子
かまくらや天に星撒く童神 林 翔
かまくらや星の言葉の雪が降る 佐藤 木鶏
かまくらや水神雪も司り 木原苑生
かまくらや犬にも一つ御なん餅 一茶
かまくらや童女童話のごと座り 衣川 砂生
かまくらをこぼれたる灯に雪の舞 橋本榮治 逆旅
かまくらを崩したる雪捨てに行く 茨木和生 往馬
かまくらを覗きゆきしと雪女 後藤比奈夫
かまくらを覗く手形を雪に押し 原子公平
かまくら水神男の子の膝のくづれざる 河野多希女 月沙漠
がらんどう昼見て雨のかまくらは 石川桂郎 高蘆
ここに又かまくらの子の繭ごもり 松村幸一
また来よとかまくらをとめ指きりす 西本一都
ゆびきりの子のかまくらのいづこぞや 西本一都 景色
城に灯が入りかまくらもともるなり 大野林火
城山へ千の目くばせ小かまくら 白井 爽風
子供等にまだかまくらの空昏れず 川上玉秀
小かまくら現し世の灯をまたたかす 木下ふみ子
川沿ひの小路かまくらの五つ六つ 杉本寛
廃校に灯せし千の小かまくら 橋本榮治 逆旅
母が待つ灯のごと点る小かまくら 古賀まり子
火種撥ねかまくらへあく勝手口 下田稔
煮炊き暖かにかまくらはワンルーム 清水衣子
燭のためかまくら星のため夜空 鷹羽狩行
燭足してかまくらに子らまだ遊ぶ 橋本美代子
睫毛は蕊かまくらの中あかあかと 成田千空 地霊
筵戸の裾かまくらの灯を洩らす 館岡沙緻
箱橇で来てかまくらの小さき客 菊地映楼
興ざめの雨のかまくら誰知るや 石川桂郎 高蘆
莚戸の裾かまくらの灯を洩らす 館岡沙緻
葛湯吹くかまくらの灯に招かれて 伊藤いと子
藁ぐつに母の意溢れかまくらや 河野多希女 月沙漠
藁沓にかまくらの銭落しけり 出牛青朗
身半分かまくらに入れ今晩は 平畑静塔(1905-97)
隠国のかまくらの灯を洩らし継ぐ 津根元潮
駅降りてはやかまくらの見ゆる町 桑田青虎


かまくら 補遺 

かごめかごめかまくらに降る雪の声 平畑静塔
かまくらといふもの雨にあはれなり 高浜年尾
かまくらといへる人待ち顔のもの 後藤比奈夫
かまくらにまろうどの席空けくれし 上田五千石『琥珀』補遺
かまくらに架けて天照皇大神 阿波野青畝
かまくらに子とろ子とろの風の声(横手十一句) 鷹羽狩行
かまくらに少し貧富のありにけり 岡本眸
かまくらに燈の入る知りて寝まりけり 石川桂郎 高蘆
かまくらに餅焼く誰の母ならむ 上田五千石 風景
かまくらに留守の日はなし雪をんな 平畑静塔
かまくらの海見て虚子庵へ実朝忌 山口青邨
かまくらの外側暗し薬罐置き 岡本眸
かまくらの十の瞳のなかに入る 鷹羽狩行
かまくらの人身御供か赤のベベ 平畑静塔
かまくらの水神天に星を撒く 平畑静塔
かまくらの雪の部屋にて朱毛氈 山口誓子
かまくらの雪の祠に幣白し 山口誓子
かまくらの灯ともし頃を雪女 鷹羽狩行
かまくらの燈にいとなみのあるごとし 上田五千石 風景
かまくらの明一本の燭で足る 山口誓子
かまくらへ運ぶコーヒー熱きかな 阿波野青畝
かまくらやひよつとこ顔に餅ふくれ 鷹羽狩行
かまくらや天に星撒く竜神 林翔
かまくらを出ずかまくらのさんざめき 後藤比奈夫
かまくらを覗きゆきしと雪女 後藤比奈夫
がらんどう昼見て雨のかまくらは 石川桂郎 高蘆
興ざめの雨のかまくら誰知るや 石川桂郎 高蘆
城に灯が入りかまくらもともるなり 大野林火 飛花集 昭和四十七年
燭あげて天井くぼむ小かまくら 岡本眸
燭のためかまくら星のため夜空 鷹羽狩行
心充たしゆくかまくらのひとつひとつ 岡本眸
身半分かまくらに入れ今晩は 平畑静塔
雪呼ぶよ灯をこもらせてかまくらは 大野林火 飛花集 昭和四十七年
雪降りのかまくら父を加へざる 佐藤鬼房
昼のぞくかまくらの床真つ平 岡本眸
辻曲ればかまくらの灯の招くごと 大野林火 飛花集 昭和四十七年
明にして煖かまくらの煮炊きの火 鷹羽狩行
綿入を着てかまくらの母の役 後藤比奈夫
目は口ほどに云ふかまくらのわらし 平畑静塔

以上

by 575fudemakase | 2017-04-22 09:01 | 春の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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