蝉2

蝉2

あかがねの蝉ひた鳴けり広島忌 中 拓夫
あけぼのや盡盡無明蝉のこゑ 菅野匡夫
あすなろに鎬を削り始む蝉 高澤良一 寒暑
アナガマノ声ヤ手ノ蝉袖ノ蝉 蝉 正岡子規
あらぬこと考えて蝉、音の鈍る 高澤良一 寒暑
あらゆる蝉がいて 肢体あらわな仏たち 星永文夫
いいかげんにしておけ嵩にかかる蝉 高澤良一 寒暑
いきいき動く庫裡のアイロン蝉しぐれ 平井さち子 完流
いくさ知る人いくばくぞ蝉の殻 岡田透子 『珊瑚樹』
いたづらに力んでみせる蝉は野暮 高澤良一 寒暑
いち早く日暮るゝ蝉の鳴きにけり 飯田蛇笏「椿花集」
いづかたへ父は逝きしか蝉時雨 星野昌彦
いつも母連れて蝉捕り内弁慶 高澤良一 素抱
いでや我よき布着たり蝉衣 芭蕉「栞集」
いとたやすく手捕らる蝉となり果てしか 高澤良一 暮津
いと白き落蝉の腹風立ちぬ 高澤良一 暮津
いま正に蝉の天下といふべかり 高澤良一 素抱
いろいろの売声絶えて蝉の昼 蝉 正岡子規
うだうだと頭でっかち蝉啼けり 高澤良一 鳩信
うたたねの暮るるともなし蝉の声 太祇「太祇句稿」
えらきこと顧み啼ける夕の蝉 高澤良一 随笑
おいて来し子ほどに遠き蝉のあり 中村汀女
おし黙りころり転倒せる蝉も 高澤良一 暮津
オポチュニストと蝉の屍あまた草田男死す 齊藤美規
おぼつかなくなりし日差しに愚図る蝉 高澤良一 さざなみやつこ
オルゴールの円盤の穴蝉時雨 高澤良一 宿好
おろおろと寒さの夏の油蝉 岩田由美
お迎えはまだまだまだよと蝉啼けり 高澤良一 暮津
お粗末を悪声ながら勤む蝉(森の石松三十石道中) 高澤良一 暮津
お騒がせしましたと蝉木を離れ 高澤良一 寒暑
お面かぶり待てりどの木も蝉鳴いて 大西八洲雄
かうなれば蝉の殲滅計りたし 高澤良一 素抱
かく荒き雨にも蝉の鳴くことを 山田弘子 こぶし坂
かなかなのあと艶消しの油蝉 高澤良一 素抱
かへり花蝉のもぬけに薫す 召波
ガムテープにまたひつつきし蝉の声 朱間繭生
カレー粉と 蝉の匂いの 夏休み 伊丹公子 ドリアンの棘
きき惚れる蝉のだみ声石垣島 中山純子
キラキラと雲の峰より蝉の尿 大峯あきら
くろがねの熊蝉鎧ふ源氏山 小野宏文
けなげにも蝉が欅に取り付く図 高澤良一 随笑
けふの無事告げ合ふごとく蝉啼けり 高澤良一 寒暑
けふも又蝉の頭陀行樫の木に 高澤良一 随笑
ここからは島の蝉音や橋わたる 中戸川朝人
ここに来て蝉鳴くほんの二三日(にさんち)前 高澤良一 素抱
こともなく蝉また鳴けり野分あと 高澤良一 素抱
ごにょごにょと云ひて夜蝉の紋切型 高澤良一 随笑
この穴や地下女将軍より蝉出づる 川崎展宏
この蝉殼しんから欲しきものならず 山西雅子
この通り蝉は素手もて掴むもの 高澤良一 寒暑
この木さしづめ蝉の井戸端会議の木 高澤良一 寒暑
ころころと蝉が死にをり原爆忌 引地冬樹
こゑも褪せ茶の出がらしのやうな蝉 高澤良一 随笑
こゑ止みしところに鳴いてゐたる蝉 齊藤美規
こゑ太し茂吉の国の油蝉 伊藤白潮
コンビニに蝉と蝉がら持ち込む子 高澤良一 暮津
ご近所を騒がす蝉も一頓挫 高澤良一 寒暑
ご当地の赤蝦夷蝉といふを聴く 高澤良一 燕音
ご法話に蝉随喜して霊鷲山 高澤良一 随笑
さかしまに残る力や蝉のから 蝉の殻 正岡子規
さくと縄切る全山の蝉時雨 菅原鬨也
ざら紙に蝉の一句を書留めん 高澤良一 素抱
ジーパンの張りつく腿や蝉時雨 小檜山繁子
しどろもどろに鳴く蝉ありて雨の中 高澤良一 素抱
しのび音の咽び音となり夜の蝉 三橋鷹女「羊歯地獄」
しやがみてもこどもになれず蝉の穴 大島雄作
じり貧といふ鳴き方をせる蝉も 高澤良一 燕音
じり貧と云ふ鳴き方をせる蝉も 高澤良一 宿好
じり貧の蝉音湯舟に浮かびゐて 高澤良一 暮津
しろじろと夜風に揺れて蝉の羽化 岡本昭子
しんしんと離島の蝉は草に鳴く 山田 弘子
すんでのとこ蝉に逃げられ大きなこゑ 高澤良一 寒暑
ずんどうの欅に蝉の取縋る 高澤良一 ももすずめ
せみのからわつて見たれは雫哉 蝉の殻 正岡子規
せみのなく木かげや馬頭観世音 蝉 正岡子規
せんだって落蝉を無視した処 池田澄子 たましいの話
そこにある本を開いて蝉の昼 高澤良一 暮津
そこらぢゅうとり散らかして蝉音の中 高澤良一 随笑
そのあとも力を抜かず蝉の穴 落合水尾
その羽音てっきり蝉と思ひけり 高澤良一 素抱
だう飛んでもこんな恰好になる蝉か 高澤良一 暮津
たそがれの蝉のひととき食慾あり 岡本差知子
ただ一度蝉の通りし蝉の穴 吉田汀史「一切」
たどたどしきにいにい蝉の節廻し 高澤良一 寒暑
たまたまに蝉鳴く松の林哉 蝉 正岡子規
ぢゝと啼く蝉草にある夕立かな 高浜虚子「虚子全集」
ちち在せば伊予のなまりに蝉鳴かむ 山本つぼみ
つじつまの合ふ句は陳腐蝉しぐれ 高澤良一 暮津
つひの音を地上に曳きて蝉死にき 佐野美智
つぶやける夜蝉に応ふ蝉もなし 石田あき子
どこからが私どこからが蝉の声 郷 正子
どこまでも蝉声濃しや長土塀 鍵和田[ゆう]子 未来図
どの靴も苦しきかたち蝉しぐれ 森沢 程
どの木からともなく蝉の木となれり 中尾杏子
ともに激しさもち蝉と生れ人と生れ 玉城一香
にいにい蝉生ぬるく夜の明けにけり 高澤良一 ぱらりとせ
にいにい蝉鳴き出す雨を振り切って 高澤良一 素抱
にはたづみ蝉の落ちたる光悦寺 川崎展宏
ぬけがらの君うつせみのうつゝなや 蝉の殻 正岡子規
バタバタと唖蝉あたり昏れしめき 高澤良一 暮津
はっきりと蝉鳴きそむは今日のこと 高澤良一 暮津
ばらばらに鳴いてけつかる処暑の蝉 高澤良一 素抱
ハリギリの樹が大好きな森の蝉 高澤良一 寒暑
ひきかへす風あり蝉の穴を吹く 正木ゆう子 静かな水
ひたひたと昭和曳きゆく夜の蝉 酒井弘司
ひよつとして今が生き甲斐蝉しぐれ 比嘉幸女
ひらひらと蝉の逃げゆく空の丈 高澤良一 暮津
ヒリヒリと蝉音あたりが暮れてくる 高澤良一 暮津
ファーブルの机の上の蝉の殻 増田陽一
ふきもせぬ風に落ちけり蝉のから 蝉の殻 正岡子規
ぶつかれる蝉の羽音の残暑かな 柏木喜美恵
ぶりかへす暑さも森の蝉の音も 高澤良一 寒暑
ぶりきの蝉へこへこと秋立ちにけり 高橋睦郎
ふるさとはいつも遠景蝉ないて 豊田都峰
ぶるぶると鳴かぬ朝蝉木を替えて 高澤良一 暮津
ほうし蝉浦戸城址を鳴きつつむ 谷口綾子
また元の木に舞ひ戻る蝉なる歟 高澤良一 寒暑
また別の蝉が鳴きだす莫愁忌 河野恵水
まだ鳴かずどうしたことか油蝉 高澤良一 随笑
まだ鳴かぬ蝉のどうしていることやら 高澤良一 随笑
また鳴きて蝉は古きに泥むごと 高澤良一 さざなみやつこ
まほろしや花の夕の蝉衣 花 正岡子規
まんじりとせざる夜の明けにいにい蝉 高澤良一 寒暑
みちのくの玉川蝉の名所哉 蝉 正岡子規
みちのくや出羽へ出ても蝉の声 蝉 正岡子規
みほとけのみち渾身の蝉時雨 香下寿外
みやこ逍遥蝉とまらせて呟いて 阿部完市 軽のやまめ
みんみんにとってかはられ杜の蝉 高澤良一 暮津
もう一つ鳴く蝉殖えてまったくもう 高澤良一 素抱
もう既にこゑの森なす朝の蝉 高澤良一 暮津
もう蝉の嶋かぬ欅となりにけり かみや久仁彦
もう先が無いぞ無いぞと蝉しぐれ 高澤良一 素抱
やがて死ぬけしきは見えず蝉の声 芭蕉
やすやすと蝉の背後に廻りけり 高澤良一 暮津
ゆつたりと寛ろぐ心蝉の声 高梨白翁
よく聞けば夜蝉時折手を抜けり 高澤良一 寒暑
より短くなりぬ油蝉(あぶら)の飛翔距離 高澤良一 暮津
リズムよく蝉の唄入り観音経 高澤良一 寒暑
ロード・ローラーのバックの充実蝉しぐれ 平井さち子 完流
わが悔の無数にありぬ蝉の穴 轡田幸子(若葉)
わが庭のわがものでなき蝉の穴 花谷和子
ワキ師寂と「安達ケ原」いま蝉しぐれ 平井さち子 紅き栞
わめき散らす蝉あり我に鼓膜あり 高澤良一 随笑
わめく蝉塚原問答聴くごとし 高澤良一 ももすずめ
唖蝉のしきりに見られやはり鳴かず 阿部完市 無帽
唖蝉の羽音ばかりが大きかり 高澤良一 寒暑
唖蝉の空転に似し一旋回 波多野蟻杖 『風祭』
唖蝉は神の与へし黙ならむ 熊崎かず子
唖蝉も鳴く蝉ほどはゐるならむ 山口青邨「冬青空」
唖蝉や祷るかたちに羽たたむ 大石悦子 群萌
握りつぶすならその蝉殼を下さい 大木あまり
安達太良へ赫と日の差す蝉時雨 鈴木萩月
伊勢一の鳥居の脚に蝉の殻 梅田 葵
意気上がらぬ世嘆き蝉もこんな調子 高澤良一 寒暑
遺書にじむは泣き書きせしか蝉しぐれ 安江緑翠 『枯野の家』
井月の村きさらぎの蝉の殻 宮坂静生 春の鹿
一と回り森を大きく蝉時雨 浜口秀村
一筋の夕日に蝉の飛んで行 蝉 正岡子規
一行のみな鈴を振る勤行蝉 中戸川朝人 尋声
一重づゝ解かれ蝉音は三重なりき 高澤良一 暮津
一緒には死んでやれない夜の蝉 松山律子
一切の外側の蝉時雨なり 奥坂まや
一匹の蝉しんしんと蚶満寺 深見けん二 日月
一匹の蝉全島の石乾き 黒田杏子
一本に蝉の集まる野中哉 蝉 正岡子規
一夜庵つゝぬけ風に蝉涼し 鈴鹿野風呂
引継もいと簡単に楠の蝉 高澤良一 寒暑
羽化の蝉地涌(じゆ)の菩薩の化身にて 高澤良一 随笑
雨に鳴くにいにい蝉のみそっかす 高澤良一 宿好
雨止むや欅並木に蝉時雨 羽根井芳夫
雨上り耳に染みつく蝉一つ 高澤良一 素抱
嘘をつき了せざる日の油蝉 杉山岳陽
永遠のいまどの辺り蝉時雨 津沢マサ子
永久にます天女や蝉声張り通し 鍵和田[ゆう]子 未来図
円空上人入寂の跡蝉涼し 堀口星眠
猿橋の墜ちんばかりや蝉時雨 肥田埜恵子
遠き蝉さらに遠くを風吹けり 高澤良一 寒暑
横に殼有りて真白く蝉生る 波多野幸子
横着は蝉鳴き初めしその日より 高澤良一 素抱
音のなき軍靴の列や蝉しぐれ 小野 伶
音符なく調子揃へる蝉時雨 吉留洋子
何をどう勘違いして玻璃へ蝉 高澤良一 寒暑
可哀想蝉鳴きやめし樹にもたれ 阿部完市 無帽
夏送る一樹一樹は蝉音挙げ 高澤良一 暮津
火を噴きし銃は穢し油蝉 星野沙一
花も月も見しらぬ蝉のかしましき 蝉 正岡子規
過去未来まつすぐに降る蝉時雨 鍵和田[ゆう]子 飛鳥
我影のこの短かさよ蝉時雨 稲垣恵子
回り込み蝉捕り坊主樹のうしろ 高澤良一 素抱
戒壇に初蝉の声鑑真忌 内藤恵子
海へ蝉片道切符めく飛行 高澤良一 暮津
海亀を待つ蒲生田の夜蝉鳴き 藤江駿吉
海原を母郷と呼ばはむ松の蝉 鍵和田[ゆう]子 浮標
界隈の木々に目配り蝉捕る子 高澤良一 暮津
皆指を入れてみたがる蝉の穴 高澤良一 暮津
絵馬堂の戦国絵図や蝉時雨 今井誠人「亀山」
階より蝉時雨して光堂 市野沢弘子
骸蝉 何気なく在り 海への道 伊丹公子 山珊瑚
蛙鳴蝉噪彼モ一時ト蚯蚓鳴ク 蚯蚓鳴く 正岡子規
殻半ば脱ぎかけて蝉死んでをり 上野玲子
学ぶ子に暁四時の油蝉 橋本多佳子「信濃」
笠とるや杜の下道蝉時雨 蝉 正岡子規
樫太る五十六生家の蝉時雨 関根和子
割り込んでここぞと鳴ける油蝉 高澤良一 燕音
割れ鐘のごときも居りて三井の蝉 高澤良一 素抱
割れ鐘の蝉の独壇場に入る 高澤良一 随笑
蒲原の夜蝉朝蝉たのしけれ 山田みづえ
乾坤の煮え滾るらむ油蝉 増田松翁
喚く蝉二百億劫(こう)経て成佛 高澤良一 随笑
幹添ひに目遣れば蝉のシルエット 高澤良一 宿好
汗を吹く茶屋の松風蝉時雨 汗 正岡子規
甘噛みの蝉を鳴かせて猫通る 矢野典子
甘露忌の蝉と怠けて山の中 鷹羽狩行
観念の念にもあらず蝉時雨 川崎展宏
閑かさや岩にしみ入る蝉の声 芭蕉「奥の細道」
閑さや岩にしみ入る蝉の声 芭蕉
閑さや岩にしみ入蝉の声 松尾芭蕉
眼前の蝉を加えし蝉しぐれ 増田河郎子
岩座の栂の夕蝉鳴き納む 前田和子
岩山の岩を揺すりて蝉時雨 小林たけし
顔を入れて蝉を取り出す捕虫網 今瀬剛一
幾つもや月夜を蝉の魂(たま)昇天 高澤良一 暮津
幾万の蝉死に絶えて風の音 長谷川櫂 虚空
起きぬけに手紙一本蝉しぐれ 黒田杏子 花下草上
飢餓の死者呻くか谷の草に蝉 矢島渚男 延年
鬼太鼓に夜蝉ぶつかる見付浜 橋本珠見
亀ケ城蝉ははるけきものへ鳴き 石川さだ子
蟻の居て寝釈迦の如く蝉死して 京極杞陽「但馬住」
休みなき学習塾や油蝉 竹村幸四郎
窮蝉のふつと途切れし懺悔室 波戸岡旭
居心地のたじたじ蝉に近寄られ 高澤良一 寒暑
虚空会(え)の説法蝉のこゑ借りて 高澤良一 随笑
漁火の陣ほどきつつ 夜明けの蝉 平井幸子(青玄)
強靱な蝉の肋を仰ぎ見て 高澤良一 暮津
胸元を汗落ちてゆく蝉しぐれ 高室有子(白露)
驚き逃ぐ蝉の麁相に「まあいいか」 高澤良一 寒暑
暁やうまれて蝉のうすみどり 篠田悌二郎
錦帯橋裏にとまりて蝉鳴けり 陣場孝子
近づけば郵便受より蝉発てり 高澤良一 暮津
九月の教室蝉がじーんと別れにくる 穴井太 鶏と鳩と夕焼と
屈葬や裏山はいま蝉の山 柿木 多映
熊蝉が朝から納豆粘り出す 高澤良一 素抱
熊蝉にせきたてられて薬王寺 高橋たみ子
熊蝉の熊坂長範啼き出すよ 高澤良一 寒暑
熊蝉の声より晴れて磯馴松 村岡 悠
熊蝉の大捕物となりにけり 高澤良一 素抱
熊蝉の鳴き北面の廟乾く 加古宗也
熊蝉や隙間あらざる檜山 永方裕子
兄が字を教へてくれしころの蝉 大石悦子 聞香
桂子忌の百句を誦す蝉の声 秋澤流火
結界や頭上に散りし蝉の翅 吉本伊智朗
結局は一日蝉を聞く羽目に 高澤良一 鳩信
月光に濡れつつ蝉となりにけり 桑原イチロー
月光の底にいくつも蝉の穴 瀧春一「瀧春一全句集」
月端(はな)の蝉ごゑ何処か衰へし 高澤良一 宿好
剣客シラノさながら夜蝉の呟くは 高澤良一 随笑
建前の柱に蝉も招ばれけり 高澤良一 素抱
見て呉れと眸が云ふ僕の捕りし蝉 高澤良一 素抱
見当をつけずに飛ぶは正に蝉 高澤良一 素抱
見馴れたる木から晩蝉転げ落つ 高澤良一 素抱
軒へ蝉早速鳴いてみせにけり 高澤良一 寒暑
原稿の余白数行朝の蝉 藤田あけ烏
原爆へ昂る師の語夜の蝉 鍵和田[ゆう]子 未来図
減る蝉音聞いて山妻厨に立つ 高澤良一 暮津
現世を太く短かく蝉時雨 井上智香代
古池やさかさに浮ふ蝉のから 蝉の殻 正岡子規
故郷の山深くして蝉時雨 山本仟一
吾が宗旨曹洞宗と蝉啼けり 高澤良一 素抱
吾とわが鈍くゐる日や蝉生る 大石悦子 聞香
吾知らぬところで蝉のぽっくり死(じ)に 高澤良一 素抱
御殿場や並杉老いて蝉稀也 蝉 正岡子規
梧桐の被爆の幹に蝉生る 川口崇子
光背に火を負ふほとけ蝉鳴けり 伊藤敬子「百景」
公園の広場を蝉のまっしぐら 高澤良一 寒暑
口はさむ余地なき蝉の天下なり 高澤良一 素抱
向き変へて声一途なり油蝉 岸 一泉
広島忌蝉は鳴きつつ焼かれたる 上田フサ子
稿進めをれば夜蝉のとび来り 大橋敦子
行きあたりばつたりの蝉吾を掴む 高澤良一 ももすずめ
行きずりの松から転倒したる蝉 高澤良一 寒暑
行き遇ひて蝉も驚く吾も驚く 高澤良一 暮津
行くまえの行く決心と蝉しぐれ 池田澄子
行く方に朝蝉の杜わつとあり 高澤良一 ももすずめ
行けばあつしやめれば涼し蝉の声 蝉 正岡子規
行けは熱し休めば涼し蝉の声 蝉 正岡子規
高低を選ばず止まる蝉となんぬ 高澤良一 素抱
狛犬の口の中なる蝉の殻 國守セツ
今朝出でし蝉の穴なる冥さかな 檜山哲彦
今日の秋をあら何ともなの蝉の鳴きやうや 立秋 正岡子規
今日乗り切る気概を籠めて朝の蝉 高澤良一 暮津
今日生きて山の湯にあり朝の蝉 畠山譲二「朝の蝉」
昏れて来て蝉音半減又半減 高澤良一 暮津
昏倒の蝉を箒に懸けにけり 高澤良一 随笑
混血の従弟に手渡す 日本の蝉 伊丹公子 機内楽
佐久山の城址はいま蝉の森 皆川盤水
砂あぶる雀見てゐて蝉の恋 宮坂静生 樹下
斎場御獄蝶蜂蝉の死にどころ 山田春生
昨日より暑くなるぞと朝の蝉 高澤良一 燕音
三鬼の墓蝉の鳴く樹もなき墓地に 茨木和生 野迫川
傘寿にて蝉手捕しは手柄なり 小林清之介
山を訪はむしるべに蝉の殻 斎藤梅子
山深ク見馴レヌ花ヤ蝉モ鳴カズ 蝉 正岡子規
山林に蝉の蛮声おとろえず 高澤良一 素抱
桟やかづらにすがる蝉の声 蝉 正岡子規
産声と聞く暁の蝉の声 広渡詩乃
産土の夜蝉を零す木もあらむ 高澤良一 燕音
残り蝉友の訃伝う電話来る 金子徳治
始めて鳴く蝉と思へず達者なもん 高澤良一 寒暑
子の声に憑かれさまよふ夜の蝉 羽田岳水
子を殴ちしながき一瞬天の蝉 秋元不死男
思うともけふを限りの蝉ごゑと 高澤良一 随笑
死してなほ蝉の目鼻の剛健に 高澤良一 暮津
死してなほ肉付きのよき蝉の肩 高澤良一 ぱらりとせ
死す蝉のそのままドンキホーテ面 高澤良一 ぱらりとせ
死を遠き祭のごとく蝉しぐれ 正木ゆう子 静かな水
死蝉のほつたらかしが消えにけり 藤田湘子 てんてん
死蝉をときをり落し蝉しぐれ 藤田湘子「神楽」
時国家湯殿にとほる蝉のこゑ 高澤良一 ぱらりとせ
次の日となつてをりたる夜の蝉 深見けん二 日月
耳蝉の冬から春へ鳴き移る 穴井太 天籟雑唱
耳底に蝉はまだ啼く枕かな 蓼太「蓼太句集二編」
耳鳴りを忘れてをりし蝉しぐれ 杉山よしの
自宅にて養生始まる朝の蝉 高澤良一 鳩信
自転車の荷台に蝉の落ちゐたり 高澤良一 暮津
煮え切らぬ鳴き方あれはにいにい蝉 高澤良一 素抱
社好き瀬戸明神の油蝉 高澤良一 鳩信
蛇口より僧が水呑む蝉しぐれ 高橋良子
寂として死蝉の他消ゆる景 高澤良一 寒暑
取出してヤヤ、蝉の羽の古袴 高橋睦郎 稽古
手に触るるものみな得たし夜の蝉 大石悦子 群萌
手短に鳴ける夜蝉の空元氣 高澤良一 暮津
首筋に蝉の羽月の風受けて 高澤良一 ぱらりとせ
樹が鳴ってゐるやう十あまり連なる蝉 高澤良一 暮津
樹のごとくうしろに父や蝉時雨 鈴木鷹夫 千年
樹をもたぬ蝉鈍行の川一本 飯島草炎
囚人の鎖重たし蝉の声 蝉 正岡子規
就職書類封じ終れば蝉も澄む 友岡子郷 遠方
就中意味あるやうに蝉の啼く 高澤良一 寒暑
拾ひあげ蝉の茶羽根を広げみる 高澤良一 さざなみやつこ
秋の日の谷中にせまる蝉の聲 秋の日 正岡子規
秋秋と尾鰭を付けて啼く蝉も 高澤良一 鳩信
秋風やほろりともけし蝉の殻 秋風 正岡子規
秋風やほろりと落し蝉の殻 秋風 正岡子規
秋立つやほろりと落ちし蝉の殻 正岡子規
終盤へ蝉さまようや西日中 高澤良一 寒暑
宿題のやる気を壊すみんみん蝉 月輪 満
宿坊に百の子の靴蝉しぐれ 田中恵子
粛と蝉発たする天下一の鐘 高澤良一 素抱
出し殻のやうな蝉の音絞りをり 高澤良一 寒暑
処暑処暑と今朝方の蝉さう鳴くも 高澤良一 随笑
初蝉と思ひしそばに誰もをらぬ 舘岡沙緻
初蝉のしきりになくや音羽山 日野草城
初蝉のつまづきながら鳴き始む 菅野虚心
初蝉のはばかり鳴くも大三島 高橋繁喜
初蝉のふと銀箔を皺にせる 澁谷道
初蝉の樹に選ばれて杉熱し 鈴木鷹夫 大津絵
初蝉の声ひきたらぬ夕日哉 蝉 正岡子規
初蝉の待ち兼ねしごと鳴き出しぬ 清水孝子
初蝉は雑賀踊りのささらかな 春耕「糸切歯」
初蝉やわが弱腰の帯ゆるぶ 千代田葛彦
初蝉や小径のつづく雑司ヶ谷 仲川ハツエ
初蝉や硝子コツプひとつこわれない 中尾よしこ
初蝉や榛名修験の水行場 水谷爽風
初蝉や暮坂峠暮色いま 水原秋桜子
初蝉や母の唄へる赤い靴 山下良江
初蝉や幼子の髪丸刈りに 佐野和子
初蝉を捕へし耳を疑はず 逸見節子
暑さうに啼く蝉ペンキ塗り重ね 高澤良一 随笑
女ざかりといふ語かなしや油蝉 桂信子「女身」
傷みなき蝉の屍即身仏 平井さち子 紅き栞
小ごゑなる蝉にもめ事あるごとし 高澤良一 寒暑
小さな燦橋の一脚蝉が摶ち 友岡子郷 遠方
少年に 水の紋章の蝉 かがやく 伊丹公子 機内楽
少年野球わあわあと蝉じいじいと 宮坂静生 青胡桃
梢よりあだに落ちけり蝉のから 芭蕉「六百番発句会」
象山神社絵馬るいるいと蝉時雨 片山桃弓
上ずって蝉音何とも幼かり 高澤良一 暮津
上枝より手離し或る日蝉頓死 高澤良一 暮津
上野から庭の木へ来て蝉の声 蝉 正岡子規
上野山精養軒の蝉しぐれ 高澤良一 素抱
城跡の森に百蝉鬨をつく 小倉文子
畳拭いて夕蝉のよく聞こえけり 折井紀衣
拭上げし畳百枚蝉しぐれ 石川美佐子
職退くと決めし日の庭蝉の殻 須賀遊子 『保津川』
寝過ごせぬ性分にして蝉に起つ 高澤良一 素抱
寝転がる我が身の弱さ蝉時雨 宇佐美次男
寝返りを打ちつゝ蝉のかすれごゑ 高澤良一 さざなみやつこ
心経の皮切りに似て朝の蝉 高澤良一 さざなみやつこ
新羅三郎義光と鳴く蝉あり 川崎展宏
森はまだ濡れてをりけり蝉時雨 三木智子
森ひとつ手中におさむ蝉しぐれ 衣川雅子
森深く蝉八百の眼(げん)瞠きて 高澤良一 随笑
深山蝉どこへもゆかぬ母を掴み 友岡子郷 遠方
真空の真昼の夢や蝉しぐれ 吉原貞子
真夜の蝉啼くといふより洩らすこゑ 高澤良一 寒暑
神宮のどの木も蝉の木となりぬ 細川淳子(椎の実)
身に貯へん全山の蝉の声 西東三鬼
身は空に放ちて蝉の糞掃衣(ふんぞうえ) 高澤良一 随笑
震災忌上野の山は蝉時雨 降幡加代子
人間勝手蝉暑しとも涼しとも 新明紫明
人死にし家裏かつと蝉の山 鷲谷七菜子「游影」
人夫のみの診療に暮れ蝉とほし 古賀まり子
人力の森に這入るや蝉時雨 蝉時雨 正岡子規
須磨の浦やうしろの山に蝉の声 蝉 正岡子規
水のみに起つ昼蝉のしまり無き 高澤良一 暮津
水の景ばかりを歩き蝉時雨 水田むつみ
水郷の蝉鳴かせゐる大榎 細見綾子
水打つや蝉驚いて飛んで行く 打ち水 正岡子規
水中にナイフとフォーク蝉時雨 折井紀衣
瑞鳳殿感仙殿と蝉時雨 島崎五穂 『さざれ石』
杉玉を吊るす地酒屋蝉涼し 後藤冬至男
杉脂の手に煩はし蝉の声 野坡「百曲」
成仏を明日に蝉の富楼那(ふるな)の弁 高澤良一 随笑
晴天やおきぬうちから蝉の声 蝉 正岡子規
晴天やふしてとく知る蝉の声 蝉 正岡子規
正調といふべき蝉に耳を藉し 高澤良一 寒暑
清水の舞台ゆるがし蝉時雨 山内なつみ
生きものの通りし暗さ蝉の穴 宮田正和
生きること精一杯の蝉時雨 亀井歌子
生き急ぐとても一生蝉時雨 小野あゆみ
生ぬるき木椅子ににいにい蝉聴けり 高澤良一 ももすずめ
生まれたる蝉にみどりの橡世界 田畑美穂女
生ま身にはなかりし艶を蝉の殻 木内怜子「繭」
生れし蝉しばらくはその殻に添ふ 望月晴実「要滝」
生涯を耕して病む蝉しぐれ 石田あき子
西方へ向かいて乾く蝉の穴 寺井谷子
青い麩をうかせる料理の青蝉屋 阿部完市 軽のやまめ
青空がずり落ちて蝉転落死 高澤良一 寒暑
青空見ゆ驟雨の中の蝉さかん 橋本美代子「石階」
青天の霹靂とはこれ蝉の尿(しと) 高澤良一 寒暑
青田とぶ蝉ひるがへり明智領 大峯あきら 宇宙塵
石山に夏了へて鳴く油蝉 川崎展宏
石山のじりりと這ひし唖の蝉 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
石段に日ざし灼きつく蝉時雨 西岡正保
石粉に汗の衣重し蝉しぐれ 石橋林石 『石工日日』
石枕してわれ蝉か泣き時雨 川端茅舎「川端茅舎句集」
赤松に蝉鳴きしきる日照雨かな 長谷川櫂 蓬莱
赤恥をさらす訳には蝉しぐれ 高澤良一 暮津
折紙の国から赤い蝉生まる 佐田和江
蝉が殻を脱ぐ こんなすばらしい背信 松下三郎
蝉か鳥かギィーとねじ巻く鬱の山 矢島渚男
蝉ごゑのあの啼き方は手捕られし 高澤良一 随笑
蝉ごゑのヒリつく中を投函に 高澤良一 随笑
蝉ごゑのまだ幼かり防潮林 高澤良一 暮津
蝉ごゑの果てはよれよれ日は斜め 高澤良一 暮津
蝉ごゑを薄め薄めて夕風吹く 高澤良一 素抱
蝉させば竿にもつるゝ柳哉 蝉 正岡子規
蝉しぐれあたり暮れ来て先細り 高澤良一 寒暑
蝉しぐれずつと奥まで戦争展 漆畑利男
蝉しぐれてふ特大の坩堝かな 高澤良一 寒暑
蝉しぐれブナすらすらと生ふる森 高澤良一 素抱
蝉しぐれぼちぼち四時と教へられ 高澤良一 随笑
蝉しぐれより蝉ひとつこぼれ落つ 内藤恵子「冬芽」
蝉しぐれ寄進杉苗拾萬本 高澤良一 素抱
蝉しぐれ胸の創口ありありと 高澤良一 素抱
蝉しぐれ袈裟懸けにして三塁打 細田佳道
蝉しぐれ今日も異界に目覚めけり 川上義則
蝉しぐれ柵萌大甕大口開け 成瀬櫻桃子 素心
蝉しぐれ子の誕生日なりしかな 安住敦「古暦」
蝉しぐれ寺に芥を捨てる穴 岩淵喜代子
蝉しぐれ少年はみな塾通い 金子 朗
蝉しぐれ赤松多き鶴ヶ城 田畑 龍
蝉しぐれ舌鋒鋭き芭蕉さん 高澤良一 暮津
蝉しぐれ大乗寺坂薄暗き 太平栄子
蝉しぐれ誰がタクトを振うやら 西山節子
蝉しぐれ痴呆の母と禅問答 高澤良一 暮津
蝉しぐれ氷のつまる魚箱 長谷川櫂 古志
蝉しぐれ漫然と聞き横坐り 高澤良一 暮津
蝉しぐれ木々につきたる木の番地 小島幸子
蝉すゞし牛頭天王の杉のもり 蝉 正岡子規
蝉とまり鳴き出す秋の簾かな 長谷川櫂 虚空
蝉とめて木は鬱鬱と走るかな 河原枇杷男「訶梨陀夜」
蝉とんで欅一樹のかわきおり 築部由紀美
蝉なくや砂に短き松の影 蝉 正岡子規
蝉なくや田中に細き土饅頭 蝉 正岡子規
蝉なくや物売絶ゆる昼餉過 蝉 正岡子規
蝉に遠く蛙に近し裏二階 蝉 正岡子規
蝉に穴人間に穴たのしかり 矢島渚男 延年
蝉に尿(しと)など掛けられてたまるかと 高澤良一 素抱
蝉に網被せてよりの一仕事 高澤良一 素抱
蝉のから碎けたあとや歸り花 帰り花 正岡子規
蝉のため一樹を残す校舎跡 松倉ゆずる
蝉のはね樹液昇らむばかりなり 正木ゆう子 悠
蝉の遺書開かず柩車行方知れず 小泉八重子
蝉の羽化いまだこの世の色なさず 飯塚雅芳
蝉の羽化さみどりの羽根ひりひりり 山本君枝
蝉の羽化雲ゆつくりと動きけり 櫛田栄子
蝉の羽化始まつてをる夜の十時 加藤きい子
蝉の音の納まるを待ち門火焚 高澤良一 素抱
蝉の音も煮ゆるがごとき真昼かな 闌更「三傑集」
蝉の音をこぼす梢のあらしかな 支考
蝉の殻朝日射しきて透きとほる 野田武
蝉の胸時計の内部覗くごと 高澤良一 寒暑
蝉の空ひたすら青し蔵王堂 山本 洋子
蝉の穴あまたのひとつ鮮しき 正木ゆう子 静かな水
蝉の穴ここらに集中する訳は 高澤良一 暮津
蝉の穴のぞき百年後の生家 鳥居真里子
蝉の穴のぞけば海の音がする あざ蓉子
蝉の穴ホーチンミンも斯く潜み 高澤良一 宿好
蝉の穴もうこの世へは誰も来ぬ 齋藤愼爾
蝉の穴一人の時は一人で見る 相原左義長
蝉の穴遠巻きに増え廃炭住 穴井太 原郷樹林
蝉の穴億年後は誰も留守 木村えつ
蝉の穴暇を潰すに少し馴れ 高澤良一 素抱
蝉の穴乾ききつたる大地かな 山内繭彦
蝉の穴眼の穴となる午后ながし 蓬田紀枝子
蝉の穴京に七つの出入口 山尾滋子
蝉の穴随所に杜の鎮まれり 高澤良一 暮津
蝉の穴数ふることをまだ止めず 高澤良一 暮津
蝉の穴掃かれて数をふやしけり 肥田埜勝美
蝉の穴探しきりなしもう止めた 高澤良一 暮津
蝉の穴程の寂しさなどといふ 高澤良一 燕音
蝉の穴同士近くて愛しけれ 高澤良一 暮津
蝉の穴覗きてほむら鎮めをる 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
蝉の穴覗く故郷を見尽くして 中村 苑子
蝉の穴目利きのごとく覗きをり 大石悦子 聞香
蝉の穴優に一千越えをらむ 高澤良一 暮津
蝉の穴淋しきときは笑ふなり 長谷川双魚
蝉の屍の泥眼外すこともなし 嶋野國夫(玄火)
蝉の死のにぎはつてをる天気かな 内田美紗 魚眼石 以降
蝉の寺匁秤で艾売る 矢田鹿苑子 『白雲悠々』
蝉の時間が虫の時間へ急転す 九鬼あきゑ
蝉の樹下あらゆる絆忘れゐる 鍵和田[ゆう]子 未来図
蝉の終末男湯真中噴き溢る 友岡子郷 遠方
蝉の声かぶさってくる山の道 田中登志子
蝉の声ききをれば時わが中に 玉城一香
蝉の声しばらく汽車に押されけり 蝉 正岡子規
蝉の声共に吹かるゝ梢かな 蝉 正岡子規
蝉の声絶えて水音山深し 蝉 正岡子規
蝉の昼ペットボトルの裡曇る 高澤良一 暮津
蝉の昼辞書を牽き牽き確かめごと 高澤良一 暮津
蝉の朝愛憎は悉く我に還る 石田波郷「鶴の眼」
蝉の天指もて髪を梳り 鍵和田[ゆう]子 飛鳥
蝉の尿ならぬお山の通り雨 高澤良一 素抱
蝉の尿無味無臭にして蒼天 高澤良一 寒暑
蝉の墓棒切れ立てて子ら帰る 三谷安代
蝉の貌この威や天下大将軍 川崎展宏
蝉の鳴いて机の日影かな 蜩 正岡子規
蝉の木が官庁街の動脈なり 熊谷愛子
蝉の瑠璃ちらっと脳裏掠めけり 高澤良一 随笑
蝉の聲あつし蜩やゝ涼し 蜩 正岡子規
蝉はみな残暑残暑と鳴きゐたり 高澤良一 素抱
蝉は今普賢の行説く大団円 高澤良一 随笑
蝉は木に登る六根清浄と 高澤良一 随笑
蝉も/蜻蛉も/乾いて生きる/風の暮 林 桂
蝉も木も記憶を持たず蝉しぐれ 藤田湘子 てんてん
蝉よりも生き長らへて蝉の殼 大木あまり
蝉よりも大き声して遊びをり 小田郁子
蝉わっと鳴き出す前にしておくこと 高澤良一 随笑
蝉をやる盲児わなゝきしかとやる 阿部完市 無帽
蝉を彫る光太郎居ず蝉しぐれ 矢島渚男 延年
蝉を追ふ雀の眼まるく見ゆ 川崎展宏
蝉を捕る極意暫く鳴かせてから 高澤良一 素抱
蝉を捕る子のためにあり八幡さま 高澤良一 素抱
蝉遠く耳鳴りに似る終戦日 鈴木鷹夫 渚通り
蝉音いま空中楼閣なせりけり 高澤良一 暮津
蝉音はやいぢらしき機(とき)過ぎゐたり 高澤良一 素抱
蝉音絶ゆ木が悄然と佇ってをり 高澤良一 寒暑
蝉音断ち靫彦の釈迦説法図 高澤良一 随笑
蝉音聞き我も端くれアバ世代 高澤良一 素抱
蝉音沁む洗濯ものを取り込めり 高澤良一 素抱
蝉何かに突き当たる音露けしや 高澤良一 暮津
蝉殻のそこで時間が止まりをり 高澤良一 暮津
蝉殻の弄ばれて置き去りに 高澤良一 暮津
蝉殻を終には壊し始めし子 高澤良一 暮津
蝉殻を蒐めゐし子の気が変る 高澤良一 暮津
蝉殻を剥がし欄干歩まする 高澤良一 暮津
蝉喚く真言亡国禅天魔! 高澤良一 随笑
蝉気儘に啼いて迎える転落死 高澤良一 素抱
蝉穴のいづれも深き息のこる 山崎千枝子
蝉穴の瞑さに辺り暮れて来ぬ 高澤良一 ぱらりとせ
蝉穴を覗き少年期をさがす 加藤三陽
蝉穴を無言で過ぎし一兵士 相原左義長
蝉止まる所に拘る太郎杉 高澤良一 素抱
蝉止まれりゃ何處でもよいといふ風情 高澤良一 暮津
蝉死して硬き舗道でありにけり 山田弘子 懐
蝉時雨だまらっしゃいと夕立来 高澤良一 鳩信
蝉時雨ときにはうねることのあり 高澤良一 暮津
蝉時雨もはや戦前かもしれぬ 摂津幸彦
蝉時雨やぼ用一つ出来にけり 高澤良一 暮津
蝉時雨一人の常着えらび着て 北原志満子
蝉時雨黄昏早き恵日寺 木伏芙美子
蝉時雨開腹手術待つ妻に 高橋六一
蝉時雨角まがりても蝉しぐれ 阿波澄子
蝉時雨仰むく口や木の雫 蝉時雨 正岡子規
蝉時雨五所塚深き翳落し 藤科美佐子
蝉時雨壕口に声あつまりぬ 玉城一香
蝉時雨子は担送車に追ひつけず 石橋秀野
蝉時雨止みて遠くの蝉時雨 山下美典
蝉時雨唱和してゐるひいひいふう 室石由紀子
蝉時雨城山の風連れてくる 八木ケイ
蝉時雨人は勤まることをして 高澤良一 暮津
蝉時雨石鼎旧居その中に 倉田敏夫
蝉時雨突然訃報の駅にいる 掛橋初子
蝉時雨晩年押しつけられてをり 高澤良一 暮津
蝉時雨墓の伍長は同い齢 森 季高
蝉時雨墓石も古りし田原坂 有働祐子
蝉時雨木の葉の雫踊らせて 伊藤恵津子
蝉時雨木々ふるはせて光堂 平畑静塔
蝉時雨流人の島にゐるごとく 丸山ゆきこ(阿蘇)
蝉時雨冷たい水の湧く程に 湖中「発句題叢」
蝉取る子貝殻骨に秋は来ぬ 川崎展宏
蝉手づまりそんな感じのする啼きごゑ 高澤良一 素抱
蝉生まれし穴が謎めく古墳群 水野公子
蝉生るる月の光をふるはせて 加藤多美子(けごん)
蝉生る神杉をよづ翅の透き 川瀬カョ子
蝉生る水平線の濃き日なり 栗山政子
蝉生る蝉の諸音につつまれて 五十嵐播水(九年母)
蝉生れこの世の色に変身す 山口博(桑海)
蝉声と声明三井の怒り節 川崎展宏
蝉声と陽が凝るだけの 水軍基地 伊丹公子 山珊瑚
蝉声に和して小声の菩薩たち 成田東夫
蝉声のおっと止まった誰か来た 高澤良一 暮津
蝉声のきれ目を山雨馳せ通る 白岩三郎
蝉声や染料として紅茶煮る ふけとしこ 鎌の刃
蝉声を浴びて馬齢を重ねけり 井村経郷
蝉堕ちて谷一掬の水残す 相原左義長
蝉塚に雨のしきりや吾亦紅 布谷洋子
蝉塚に媼が売れる一夜酒 多田英治
蝉逃ぐるぶうんと熱き風起たせ 高澤良一 寒暑
蝉発たす気などさらさらなかりしよ 高澤良一 寒暑
蝉発たせて仕舞ひこちらも大慌て 高澤良一 寒暑
蝉非力一陣の風起てば墜つ 高澤良一 素抱
蝉飛ぶは粋な小政の旅姿 高澤良一 暮津
蝉飛んでなんだ近くにまた止まる 高澤良一 暮津
蝉聞いてあちらこちらの湯壺かな 高澤良一 素抱
蝉聞きて夫婦いさかひ恥づるかな 西鶴「蓮の実」
蝉捕の蝉を鳴かせて通りけり 高澤良一 暮津
蝉捕の油を売れり遊園地 高澤良一 暮津
蝉捕りの極意は逃げ来る蝉捕ると 高澤良一 暮津
蝉捕りの子を指図して通行人 高澤良一 寒暑
蝉捕りの少年のゐる西寺跡 伊藤総司
蝉捕りの声に特徴近所の子 高澤良一 暮津
蝉捕りの朝の巡回始まれり 高澤良一 寒暑
蝉捕りの父と子に会ふ真田庵 佐々木経子
蝉捕りを中断塾に出かける子 高澤良一 素抱
蝉捕る子五百羅漢へ割り込めり 笠原ひろむ 『棕梠の花』
蝉捕る子新参者を睨みつけ 高澤良一 暮津
蝉捕上手この近所では肉屋の子 高澤良一 暮津
蝉蜜集の村 賃縫の母 ねむる 伊丹公子 メキシコ貝
蝉鳴いて死は仰向けに来ていたる 山本千之
蝉鳴き出す空襲警報発令と 高澤良一 暮津
蝉鳴き出す山の夜明を待ち切れず 福田ミチル(圭)
蝉鳴き出す僧に苛酷な日の始め 姫野三千枝
蝉鳴くやもう雨の止む気配して 和泉厚子
蝉鳴くや音戸の瀬戸の潮曇 藤田佳子
蝉鳴くや寒暖計は九十九度 蝉 正岡子規
蝉鳴くや行水時の豆腐売 蝉 正岡子規
蝉鳴くや寺は石橋杉木立 蝉 正岡子規
蝉鳴くや消えざるものにわが昭和 板津堯「雪起し」
蝉鳴くや水中に暗ひろがりぬ 山上樹実雄
蝉鳴くや団扇に画く滝の音 蝉 正岡子規
蝉鳴くや仏ヶ浦の奇巌仏 畑中とほる
蝉鳴くや野中の井のはね釣瓶 蝉 正岡子規
蝉鳴けり人も車も気にせずに 茨木和生 野迫川
蝉鳴けり泉湧くより静かにて 水原秋桜子
蝉鳴て殘暑の頭裂くる思ひ 残暑 正岡子規
蝉来ると声うわずって手を引く子 高澤良一 素抱
蝉落ちるタイムカプセル埋設点 勝田澄子
蝉涼し絵馬の天人身を横に 松本たかし「野守」
蝉涼し朴の広葉に風の吹く 河東碧梧桐「碧梧桐句集」
蝉啼かぬ分だけ凌ぎ易きけふ 高澤良一 寒暑
蝉蜩其中下す小舟かな 蜩 正岡子規
先客にとまどひながら止まる蝉 高澤良一 寒暑
千灯の一灯へ蝉つきあたる 木村里風子
川音の勝りて遠き蝉しぐれ 加藤直子
戦遠し被爆ドームの蝉しぐれ 野地一枝
戦後遠しまつすぐに啼く朝の蝉 酒井弘司
戦災を知る街路樹や蝉時雨 丸山文子
船頭の舟には居らず蝉のこゑ 蝉 正岡子規
僧が来て 仏壇へ蝉はげしくなる 伊丹公子 陶器の天使
僧正の榎かしまし蝉の声 蝉 正岡子規
掃かれゆく落蝉の胸厚かりき 小島淑子
早や一つ落ちゐて蝉のあっけなし 高澤良一 寒暑
早起きを励ます蝉も減りにけり 高澤良一 暮津
窓を打つ夜蝉の音の乾きゐる 山田弘子 初期作品
草に座し五体満足蝉時雨 田中大夢
草色の翅に息する蝉の羽化 黒川良子
草蝉の草地に深し不発弾 矢島渚男 延年
草蝉や陸やどかりは夜歩く 矢島渚男 延年
足六つ不足もなしに蝉の殻 蝉の殻 正岡子規
速玉や熊野熊蝉夜を哭く 黒田杏子 花下草上
卒塔婆に肝を試され唖の蝉 中川杞友
代る仕る蝉の穴見る老夫妻 川崎展宏
台風の巻き添え喰って鳴く蝉か 高澤良一 素抱
台風の眼の中の蝉憶せずに 高澤良一 素抱
台風の来る日を蝉の知らん顔 高澤良一 素抱
大雨に耐へゐる蝉が声洩らす 阿見九十九
大学も九月となりぬ蝉の声 深見けん二 日月
大空をつなぎ蝉鳴く原爆忌 大岳水一路
大阪の寸土に蝉の一樹かな 広岡仁 『休診医』
大施主のこゑを代弁油蝉 高澤良一 随笑
大修羅場の跡や蝉取る子の転び 鍵和田[ゆう]子 未来図
大西日蝉の今際(いまは)に立ち会へる 高澤良一 暮津
大地いましづかに揺れよ油蝉 富沢赤黄男
大塔の鐘に止まりて蝉が鳴く 中村 愛
大木にとりつき鳴ける蝉反り身 高澤良一 暮津
大木の注縄に蝉啼く社哉 蝉 正岡子規
大夕立などなにくその一油蝉(ユセン) 高澤良一 暮津
滝の音も細るや峰に蝉の声 千代女「真蹟」
滝音の中松蝉のまぎれなし 深見けん二 日月
滝水の中やながるる蝉の声 惟然「草庵集」
啄木の少年の日の蝉鳴けり 大峯あきら 宇宙塵
但馬路の何処へ佇っても 湧く蝉声 伊丹公子 メキシコ貝
奪ひあふものに愛あり蝉骸 河野多希女
脱藩者めく蝉街道外れゆけり 高澤良一 寒暑
棚低き梨下百千の蝉の声 水野北迷
男蝉小便すれば女蝉も小便す 蝉 正岡子規
地下女将軍へ一切の蝉落つる 川崎展宏
地震に発つ蝉のおろおろ飛ぶばかり 高澤良一 暮津
地熱さめやらず夜蝉の鳴きやまず 柿本久美
蜘蛛の囲に蝉の片翅夏畢る 高澤良一 暮津
秩父事件蜂起の鐘を蝉抱き 高澤良一 宿好
着艦に似たり油蝉(あぶら)の止まり際 高澤良一 暮津
着物干す上は蝉鳴く一の谷 蝉 正岡子規
仲秋や木々をくぐりて蝉の飛ぶ 長谷川櫂 天球
抽んづる赤松蝉を集めをり 高澤良一 ももすずめ
昼寝する母子に迷ひ蝉の鳴く 宮坂静生 青胡桃
昼中や雲いらいらと蝉の声 蝉 正岡子規
昼中や蝉の集まる大榎 蝉 正岡子規
虫籠に蝉の御報謝ありにけり 高澤良一 素抱
虫籠の中はと見れば蝉の殻 高澤良一 暮津
虫籠提げ蝉など捕ってちょうだいと 高澤良一 素抱
貯水は水の柩蝉声横へあふれ 友岡子郷 遠方
朝の蝉うんざりする日が始まりぬ 高澤良一 随笑
朝の蝉潮のごとく退くときあり 高澤良一 暮津
朝の蝉聞き流しをり床の中 高澤良一 暮津
朝蝉が一つ遠くへ鳴き移る 高澤良一 素抱
朝蝉が風に埋もれて誰が忌日 高澤良一 素抱
朝蝉が啼かぬとある日来たりけり 高澤良一 鳩信
朝蝉に鼓舞され我流体操す 高澤良一 暮津
朝蝉のいつとはなしに一潮流 高澤良一 暮津
朝蝉のいやに啼くとき啼かぬとき 高澤良一 鳩信
朝蝉のきのふともなく音を絶てり 高澤良一 素抱
朝蝉のしゃんしゃん手拍子足拍子 高澤良一 寒暑
朝蝉のじゆげむじゆげむに起き出して 高澤良一 ももすずめ
朝蝉のはや鳴いてゐる薬師かな 大峯あきら 宇宙塵
朝蝉のもうこゑ絞る中起床 高澤良一 暮津
朝蝉のゆきわたりたる若狭かな 大峯あきら 宇宙塵
朝蝉の寝言まがひのこゑ一つ 高澤良一 素抱
朝蝉の勢ひたてるが元氣の素 高澤良一 暮津
朝蝉の頭越しなる喧し屋 高澤良一 ぱらりとせ
朝蝉の日毎に薄れ儚(はかな)言(ごと) 高澤良一 素抱
朝蝉の鳴き出すまでの樹のしじま 高澤良一 暮津
朝蝉の誦経のしりきれとんぼかな 高澤良一 随笑
朝蝉へ商の戸を繰りにけり 増子京子
朝露を乾かして鳴く蝉の声 蝉 正岡子規
町中の肉屋の裏の蝉の墓地 高澤良一 暮津
町中の墓地の空飛ぶ油蝉 高澤良一 暮津
調弦のごとし夜明けの油蝉 黒沢信行
長っ尻の蝉に口説かれゐるごとし 高澤良一 寒暑
長雨にことし少き蝉の穴 高澤良一 素抱
頂は日射す風樹や蝉音籠る 中戸川朝人 残心
鳥稀れに水また遠し蝉の声 蕪村「落日庵句集」
椎の影蝉鳴く椽の柱哉 蝉 正岡子規
通り雨長らふ蝉に落蝉に 高澤良一 随笑
佃煮のやうに詰め込み蝉の籠 高澤良一 素抱
辻褄合ふ一落蝉と樹の位置と 高澤良一 暮津
定年だあ定年だあと蝉啼ける 高澤良一 宿好
定年は如何にと蝉の頭陀行者 高澤良一 随笑
庭にもう始まつてゐる蝉時雨 井口雪嶺
庭の木にらんぷとゞいて夜の蝉 蝉 正岡子規
庭下駄に柾目のとほり蝉時雨 片山由美子 天弓
哲人の風貌しかと蝉の面(つら) 高澤良一 寒暑
天と地のあはひに充ちて蝉の声 長岡静子
天寿おほむね遠蝉の音に似たり 飯田龍太「今昔」
天城嶺に空も径なす蝉しぐれ 高橋悦男
店の前近江へはしる馬と蝉 阿部完市 春日朝歌
顛倒せる蝉の太っちょ一凡夫 高澤良一 随笑
点滴につなぐ玉の緒蝉しぐれ 角川源義「西行の日」
電信の柱にあつし蝉の声 蝉 正岡子規
電線揺れ地震の間飛ぶ蝉見たり 高澤良一 暮津
杜の蝉勝手に幕を引きにけり 高澤良一 暮津
登呂遺跡ねずみ返しに蝉の殻 江口ひろし
土管坂より蝉声の溢れ出す 加古宗也
土壇場の蝉の声音と思ひけり 高澤良一 随笑
怒る羅漢を終日囃す油蝉 勝又寿々子 『春障子』
唐突に簾の蝉の鳴き出せり 高澤良一 ももすずめ
塔婆より塔婆へ飛んで油蝉 高澤良一 暮津
島すべて熊蝉領や朝より 小澤 實
島の蝉砂でみがいて樽を白め 友岡子郷 遠方
島へ一歩踏むくらくらと蝉時雨 鈴木鷹夫 大津絵
投げやりな子につき合ひて蝉の昼 高澤良一 素抱
湯上りの身に夕蝉を引き寄せて 高澤良一 寒暑
灯を取りにきたぞと網戸の外の蝉 高澤良一 随笑
灯を取りに蝉の来てゐる盆踊 高澤良一 素抱
踏んばりしあとあきらかに蝉の殻 大木あまり
頭を寄す子ら一人が蝉を押さえ付け 高澤良一 素抱
同じ世の風吹きかはる蝉の穴 柿木 多映
堂縁に一つ載せあり蝉骸 高澤良一 宿好
童等の蝉さしにくる社かな 蝉 正岡子規
道岐つとこが別れよ蝉しぐれ 池田弘子
毒舌も吃音もこゑ絶えし蝉 正木ゆう子 悠
馴れ馴れしく何處でも止まる蝉がいや 高澤良一 暮津
楠に蝉少年上目使ひせり 高澤良一 暮津
楠亭々蝉捕り坊主まだ来ぬ森 高澤良一 素抱
二河白道蝉のもどれぬ蝉の穴 吉田紫乃「一尋」
二番蚕が眠り遠くで蝉が鳴き 森 重昭
肉声に肉声ぶつけ油蝉 高澤良一 随笑
日と風のうすうすありぬ蝉の穴 鈴木鷹夫 大津絵
日の高き巌流島や蝉時雨 高萩弘道
日の渡る空のよろこび蝉氷 池田澄子 たましいの話
日蝕して蟷螂蝉を捕んとす 蟷螂 正岡子規
日蓮寺力みなぎる蝉の声 菊池実津子
入れかはり立ちかはり水蝉生る 百瀬美津
忍辱(にんにく)の鎧に蝉の啼き通す 高澤良一 随笑
濡縁で聞きて夜蝉の腹話術 高澤良一 素抱
念力をキリキリ蝉の大神通(だいじんずう) 高澤良一 随笑
捻子(ビス)埋ずむ胸の手ざはり遠き蝉 高澤良一 寒暑
脳病の頭にひゞくせみの声 蝉 正岡子規
覗きたきものは奈落よ蝉の穴 村上巳津子(曲水)
芭蕉とて異端の系譜蝉時雨 久保不律
馬鈴薯を夕蝉とほく掘りいそぐ 水原秋桜子
俳諧寺一茶も見たり蝉の穴 川崎展宏
這ひ松の花を抱きて蝉鳴けり 橋爪巨籟
白亜紀の世界へ続く蝉の穴 加藤房子(秀)
莫迦げたる蝉の一徹通しけり 高澤良一 素抱
莫迦鳴きをはばかりもなく軒の蝉 高澤良一 暮津
八月盡おいてきぼりの蝉が鳴く 高澤良一 素抱
八幡の杜に君臨熊蝉は 高澤良一 素抱
半生を綴る余白に蝉しぐれ 加藤晶子
帆のままの憩ひを容るる蝉しぐれ 中戸川朝人 星辰
帆柱のさきに蝉鳴く入江哉 蝉 正岡子規
晩酌や蝉音遠のくばかりなり 高澤良一 寒暑
晩節や遠くに鳴いて夜の蝉 太田寛郎
晩節や蝉同色の樹を選りて 高澤良一 素抱
晩蝉に滅却心頭大自涼 高澤良一 寒暑
晩蝉のこゑ押っ被せ押っ被せ 高澤良一 随笑
晩蝉のときどき手抜きしたりけり 高澤良一 素抱
晩蝉の明けても暮れてもこの一手 高澤良一 随笑
晩蝉の離れ大椨暮れしめぬ 高澤良一 素抱
彼の日また彼のときもまた蝉時雨 伊藤敬子
飛びあてる木に落付て蝉の声 蝉 正岡子規
飛び下手の頭でっかち油蝉 高澤良一 暮津
飛び方を蝉に手ほどきして遣りたし 高澤良一 暮津
飛ぶ蝉のいづれも路頭に迷ふさま 高澤良一 暮津
飛んで来てとまるやすぐに蝉の声 蝉 正岡子規
飛んで来て蝉の墜ちたる能舞台 川崎展宏
飛行法伝授させたき蝉のあり 高澤良一 寒暑
飛来せる蝉は真夏の代名詞 高澤良一 暮津
鼻つまみ鳴き継ぐ蝉の盛夏過ぐ 高澤良一 暮津
鼻声に何か言ひたげ朝の蝉 高澤良一 鳩信
百の蝉鳴いて身罷る大樹かな 渡辺ミチ子(道)
百畳の巌を滴る蝉の声 加藤耕子
百蝉(せん)の中の一蝉たち優る 高澤良一 暮津
百蝉の息ひそめけり朝の杜 高澤良一 随笑
病むもよし死ぬもまたよし油蝉 長谷川秋子
不受不施と日蓮坊を慕ふ蝉 高澤良一 随笑
夫の書く「商道不変」蝉音沁む 山田千代 『淡墨』
布巾おろすは幸せに似て蝉しぐれ 北原志満子「北原志満子」
父の忌の朝拾ひたる蝉の殻 中村祐子
父見舞ふ当番の日や朝から蝉(妻) 高澤良一 暮津
武士(もののふ)の風貌に似ず蝉非力 高澤良一 素抱
風の忌や 蝉はしぐれに鳥は樹に 星永文夫
風の中直なる幹をあゆむ蝉 高澤良一 宿好
風よりも蝉ひるがへる翌檜 高澤良一 素抱
風吹て涼しき蝉の初音哉 蝉 正岡子規
風立って蝉の乱痴気騒ぎ了ゆ 高澤良一 寒暑
風流は苦しきものぞ蝉の声 蝉 正岡子規
腹見せて暑苦しいぞ軒の蝉 高澤良一 暮津
聞きそめた日よりかしまし蝉の声 蝉 正岡子規
聞き尽したる蝉の声身に貯まる 三好潤子
聞くうちに蝉は頭蓋の内に居る 篠原梵
兵馬俑八千のこゑ蝉山河 鍵和田[ゆう]子「光陰」
別宅という言葉あり蝉しぐれ 穴井太 穴井太句集
片脚は雲をつかみて蝉の殻 高橋悦男
片脚を踏み出してをる蝉の殻 井上弘美
捕虫網ぬうっと蝉の背後より 高澤良一 暮津
捕虫網身をもつて蝉突入す 軽部烏頭子
捕虫網蝉をとらえし大きこゑ 大野美幸
捕虫網蝉を大地に押さえ付け 高澤良一 素抱
暮るるまで蝉鳴き通す終戦日 下村ひろし
母と住む木蔭の里や夜の蝉 素郷「発句題叢」
母の忌の母を語らず蝉時雨 小村きよし
母の忌の夜蝉一吟二吟なし 中本柑風
母の忌や森をこぼれる朝の蝉 鈴木良房
母逝くやあかつき遠き蝉鳴かせ 成瀬櫻桃子 風色
放哉の句碑しみじみと蝉しぐれ 今村博子
放浪の木を替え蝉の山頭火 高澤良一 素抱
方向がちがふと羽根を返す蝉 高澤良一 暮津
方寸の景見て死ぬる蝉ならむ 高澤良一 素抱
方便の一つに蝉の小便も 高澤良一 随笑
法師品(ほっしほん)称えて蝉の生まる也 高澤良一 随笑
傍若無人此の世我が世と蝉時雨 滝本魚顔女 『絵踏』
帽脱るや憂ひ無きかに蝉山河 鍵和田[ゆう]子 浮標
頬二つあるごとき蝉川施餓鬼 墨谷ひろし
凡愚には凡石蝉は一途に鳴く 鍵和田[ゆう]子 未来図
凡百の蝉に占められ官幣社 高澤良一 暮津
盆過ぎの蝉が東京駅に鳴く 大西八洲雄
盆近み蝉音そろそろ空いて来し 高澤良一 素抱
摩尼寺や蝉の経ふる石の上 中村静子
毎日の蝉に聾を決め込むや 高澤良一 素抱
万歳をして落つ蝉の手をそのまゝ 高澤良一 寒暑
岬の蝉のまたたき遠し土用あい 岡本圭岳
夢にまで出てくる蝉のくだくだし 高澤良一 暮津
夢解きに水のかかはる蝉の殻 正木ゆう子 悠
名にし負ふ石の大谷の蝉しぐれ 高澤良一 素抱
名も知らぬ大木多し蝉の声 蝉 正岡子規
名残蝉今日を限りと思ひ聞く 社本茂子
明家の門に蝉鳴く夕日哉 蝉 正岡子規
明神のうしろ日当る竹に蝉 高澤良一 ねずみのこまくら
迷ひ蝉氷室は墓地の暗さもち 宮坂静生 青胡桃
鳴きさして蝉の飛行く夕日哉 蝉 正岡子規
鳴きながら川とぶ蝉の日影かな 巴人「夜半亭発句集」
鳴きやめて飛ぶ時蝉の見ゆるなり 正岡子規「子規句集」
鳴きやんで軽くなりたる蝉の山 澤野 弘
鳴き競ふ蝉の肋の熱からむ 高澤良一 暮津
鳴き通すことが全てや蝉非力 高澤良一 素抱
鳴き納む蝉ヂリヂリとヂリとヂと 高澤良一 ぱらりとせ
鳴くしきゃない蝉のいちにち了りけり 高澤良一 暮津
鳴く蝉の鳴くだけ鳴きて樹を離る 塩川雄三
鳴く蝉や折々雲に抱かれゆく 路通「三山雅集」
鳴く程に蝉の非力を思はする 高澤良一 随笑
鳴く番がなき唖蝉と発ちて知る 高澤良一 寒暑
鳴声のみなもとにゐて蝉しづか 綾部仁喜 寒木
面かぶり榧の大樹の蝉しぐれ 奈良英子
盲蝉ぶつかる音にまどろまず 高澤良一 鳩信
木に縋る蝉のまたもやドジを踏む 高澤良一 素抱
木斛に晩蝉こゑをたてずにゐる 高澤良一 暮津
黙祷のまなうら白し油蝉 土屋未知
目が覚めて此処如何な國蝉しぐれ 高澤良一 随笑
目の覚めぬうちから聞や蝉の声 蝉 正岡子規
目覚めれば家すつぽりと蝉時雨 林 雪
目減りせし蝉は高きにホルトの木 高澤良一 寒暑
夜が来て蝉に引導渡しけり 高澤良一 暮津
夜が来る蝉は木立に収まりて 高澤良一 寒暑
夜の蝉も十七文字も紋切り型 高澤良一 素抱
夜の蝉人の世どこかくひちがふ 成瀬櫻桃子 素心以後
夜も蝉鳴く洗面器に双手つき 岡本眸
夜更け訪ふまさかの蝉でありにけり 高澤良一 寒暑
夜蝉ヂと寝落ち難きを託てるか 高澤良一 寒暑
夜蝉また油の闇にひるがへり 大峯あきら 宇宙塵
夜蝉鳴く丑満ほんのちょっぴりだけ 高澤良一 素抱
夜蝉鳴く都心に残る地のほてり 伊藤まさ子
夜蝉啼くは後悔に似て忸怩たり 高澤良一 暮津
夜店の灯杜を焦がして狂ふ蝉 高澤良一 素抱
夜風出づ短か鳴きして盆の蝉 高澤良一 寒暑
夜明から熱いことかな蝉の声 蝉 正岡子規
夜明から熱い天気に蝉の声 蝉 正岡子規
野次馬のやうに馳せゆく蝉見たり 高澤良一 素抱
野分あと斯く減る蝉音拍子抜け 高澤良一 素抱
野分して蝉の少きあした哉 野分 正岡子規
野分雲それより迅く蝉飛べり 高澤良一 素抱
弥勒まだ仏に成らず蝉の夏 大峯あきら 宇宙塵
油山寺や行く先々に蝉の声 内山草三
油蝉しおからごゑを張り上げて 高澤良一 素抱
油蝉たつた一度の死を生きて 藤井正幸(藍生)
油蝉にも争鳴のとき過ぎし 綾部仁喜 樸簡
油蝉もうこれきりの力み声 高澤良一 鳩信
油蝉一気に森の沸騰す 永井あゆみ
油蝉一列縦隊直なる樹 高澤良一 素抱
油蝉死せり夕日へ雨手つき 岡本眸
油蝉少女に国の敗れたり 名越憲子
油蝉人を柱と数えし日 大熊久子
油蝉朝の大気を揺さぶりぬ 川又春桃子
油蝉弑逆のこゑを真上より 清水青風「午后の位置」
友をまつ虫たゞ日ぐらしの蝉のこゑ 蜩 正岡子規
有るよりも無は確かなる蝉の殻 新明紫明
有無云はさず蝉音を断てる大夕立 高澤良一 暮津
遊ぶ子のこきりこ唄ふ蝉の宿 三浦晴子 『晴』
夕栄えも手伝ひ蝉の愁嘆場 高澤良一 寒暑
夕爾忌や大樹の幹を蝉のぼる 中川幸子
夕渚残りの蝉を連れ歩く 井上青穂
夕蝉にやうやう見ゆる鳴き疲れ 高澤良一 燕音
夕蝉に一樹さながら森をなす 市村究一郎
夕蝉に老人けむるごとくかな 鈴木鷹夫 大津絵
夕蝉のいちだんらくや飯にせん 高澤良一 素抱
夕蝉のこゑ沁みとほり茅舎の忌 宮下翠舟
夕蝉のすとんとこゑを落しけり 高澤良一 素抱
夕蝉のやかましからぬ音と聞けり 高澤良一 素抱
夕蝉のゐて電柱に木のぬくみ 水野宗子
夕蝉の雁木の町やかへりみる 友岡子郷 遠方
夕蝉の汐引く如く鳴き沈む 梧桐青吾
夕蝉の天近づきぬ死者の窓 石寒太 炎環
夕蝉の鳴きゐし一つ鳴き止みぬ 高澤良一 素抱
夕蝉や家路といふは幾曲り 鈴木鷹夫 風の祭
夕蝉や生るるさきの日のごとし 阿部完市 無帽
夕蝉や追悼の稿まだ白紙 鈴木鷹夫 大津絵
夕飯の支度そろそろ蝉音減る 高澤良一 随笑
夕方にもう一度出て蝉捕す 高澤良一 暮津
夕方の風が出てきて減る蝉音 高澤良一 暮津
夕立にこりゃたまらんと馳せる蝉 高澤良一 寒暑
夕立に屋をはなれて蝉の翔ぶ 高澤良一 寒暑
夕立に蝉の逃げ行く西日哉 夕立 正岡子規
夕立に蝉の逃げ行く日影哉 夕立 正岡子規
夕立に蝉の飛び行く西日哉 夕立 正岡子規
夕立に蝉の飛び行く日影哉 夕立 正岡子規
夕立の笘に蝉鳴く日影かな 夕立 正岡子規
葉隠れに桂離宮の蝉の殼 片山由美子 風待月
葉柳にふられて鳴くか蝉の声 蝉 正岡子規
螺子を巻き直せし声か油蝉 片山由美子 天弓
頼むからもそっと抑え啼けよ蝉 高澤良一 寒暑
頼朝の虚子の鎌倉蝉時雨 星野高士
雷晴れて一樹の夕日蝉の声 蝉 正岡子規
落ちてゐる蝉の骸と商店街 高澤良一 暮津
落蝉にいつもの空があり真青 高澤良一 寒暑
落蝉に土はいつでもやわらかい 桜木美保子
落蝉に風の囁き絶え間なし 山崎千枝子
落蝉のごとく仰向きぐうたら寝 高澤良一 随笑
落蝉のころりと参る姿かな 高澤良一 随笑
落蝉のほとり過ぎゆく勤め人 高澤良一 暮津
落蝉のまたここにもの思ひかな 高澤良一 素抱
落蝉のやっと静かに我もしずか 池田澄子 たましいの話
落蝉の一つは玄関灯真下 高澤良一 素抱
落蝉の一つやや這ふ兜かな 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
落蝉の四肢まだ動く動かせよ 三輪閑蛙
落蝉の足蹴にされて一、二転 高澤良一 素抱
落蝉の天空を風吹き抜けり 高澤良一 素抱
落蝉の落ち方むろん頭から 高澤良一 寒暑
落蝉の翅ヒクヒクとさきほどまで 高澤良一 暮津
落蝉の翅をひらけば山河透き 岸原清行
落蝉は有為の奥山けふ越えて 高澤良一 素抱
落蝉をヘッドライトのよぎり消ゆ 高澤良一 素抱
落蝉を一分隊も蒐めたる 後藤比奈夫 めんない千鳥
落蝉を起せば飛んで行きにけり 奥野桐花
裏口の馬穴の空の蝉しぐれ 小檜山繁子
裏返る蝉のなきがら蝉時雨 蓬田紀枝子
立ち枯れの木ありて展く蝉の谿 八木絵馬「月暈」
立枯れの木に蝉なきて雲のみね 蕪村「落日庵句集」
立秋とがなれる蝉に聞かせばや 高澤良一 素抱
流水の渦るるるると蝉暮れつ 荒井正隆 『父嶽』
竜口寺蝉音の念彼(ねんぴ)観音力 高澤良一 随笑
凌霄の花に蝉鳴く真昼哉 凌霄花 正岡子規
淋しさにころげて見るや蝉の殻 蝉の殻 正岡子規
臨終に一際高き蝉の声 碓井幸枝
狼狽へる蝉に幹貸すあすなろう 高澤良一 鳩信
凩や蝉も榮螺もから許り 凩 正岡子規
啼き方もまた死に方も蝉愚直 高澤良一 素抱
啼き了へし蝉のころりと仏国土 高澤良一 随笑
啼く蝉のただならぬ時過ぎゐたり 高澤良一 素抱
啼く蝉の後先もなく一緒くた 高澤良一 素抱
啼けるだけ啼きて焦げたる油蝉 小川原嘘帥
戰艦の一部のごとき蝉の胸 高澤良一 寒暑
檜枝岐蝉の出番は疾うに過ぎ 高澤良一 鳩信
椨大樹果たして蝉はここに居る 高澤良一 寒暑
榾になる木にも蝉なくあつさ哉 暑 正岡子規
滾る暑の底の方より油蝉 高澤良一 暮津
煌々と大学の坂夜の蝉 寺井谷子
玻璃の蝉腹部まじまじ見られをり 高澤良一 寒暑
睨まれて閻魔の堂の蝉の殻 蝉の殻 正岡子規
磴のぼりつめれば蝉の音楽寺 椎橋清翠
祠には石ひとつ在り蝉湧く村 穴井太 原郷樹林
茫洋と床起ち蝉に狎れし耳 高澤良一 寒暑
襤褸のごと寝ねて夜蝉の短鳴き 高澤良一 暮津
賽銭箱のぼり詰めたる蝉殻あり 高澤良一 暮津
鐵塔に蝉のきてゐる敗戰忌 福島壺春
隧道を抜けてあらたの蝉時雨 甲斐誠夫
颱風の合間蛮勇ふるふ蝉 高澤良一 随笑
鶯の蝉にせりあふ木末哉 蝉 正岡子規

by 575fudemakase | 2017-05-19 04:42 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)
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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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