落し水 の俳句

落し水

*まくなぎの耳にも目にも落し水 米沢吾亦紅 童顔
おもしろや田毎の月の落し水 落し水 正岡子規
お人好しは生れ付きなり落し水 佐藤干城
からうじて山田実りぬ落し水 几董
くたびれた音や山田の落水 落し水 正岡子規
くらやみに水落つ音や大社みち 飯田蛇笏
けむらひて堰を水落つ凧の下 石川桂郎 含羞
さざめきて月の見沼の落し水 折笠二風
ざりがにの稲掴みゐる落し水 白岩 三郎
たそがれや庵の四方田の落し水 大橋櫻坡子 雨月
ひしめきて棚田千枚落し水 和田孝子
びしよびしよの雨となりけり落し水 波多野爽波 『湯呑』
ひとの田のしづかに水を落としけり 永田耕衣 與奪鈔
まひまひや庭の水落つ門流れ 飯田蛇笏 山廬集
一と鍬に畦を欠きたり落し水 高浜年尾
一と邑の落し水とて滝の状 佐野まもる 海郷
一筋の水を落して梅の門 久米正雄 返り花
稲を守る神の別れや落し水 広江八重桜
稲妻に水落しゐる男かな 村上鬼城
印南野は一枚闇や落し水 吉川柳水
烏賊舟のほとりに暮るる落し水 脇本星浪
雨乞の小町が果や落し水 蕪村
姥捨の月に縷々たる落し水 西本一都
屋根石に磐梯とがる落し水 望月たかし
音にでて田水を落す束ね藁 石川桂郎 高蘆
何生きて水輪つくるか落し水 高井北杜
快音は解放の音落し水 塩川雄三
岩倉の夜はまつ暗落し水 岸風三楼 往来
岩肌の水落しゐる古暦 綾部仁喜 寒木
亀の子の浮かび水落つところかな 藤田信栄
休耕田一刀裁ちに水落とす 千葉青
峡の田の暗きに鳴れり落し水 吉良蘇月
峡田育てし落し水行く重し睡し 加藤楸邨
熊野びと怒濤へ田水落しけり 南光 翠峰
鍬軽く十の田の水落しけり 西山泊雲
君が代や調子のそろふ落水 落し水 正岡子規
激つ瀬へいそぐ月夜の落し水 白岩 三郎
月虧けて山風つよし落し水 飯田蛇笏 山廬集
鯉黒く背立てゝ来るや落し水 比叡 野村泊月
荒海へ千枚の田の水落とす 下村非文
行秋や皆橋かけて落し水 蓼太
犀川に還りゆくなる落し水 西本一都
昨日見て今日見て雨の落し水 村沢夏風
昨日今日白神の水落しけり 桜庭梵子
三叉路に六地蔵立つ落し水 千原満恵
三本の伊賀の組紐水落す 宮坂静生 樹下
三輪山に音の消えゆく落し水 堀部克己
三輪山をいよ~山や落し水 尾崎迷堂 孤輪
傘さして水落し居る男かな 西山泊雲 泊雲句集
山鳩の声沁む霧の落し水 青木千秋
四番打者田水落とすと帰りけり 桜井のの
子を負ひし百姓水を落し行く 松藤夏山 夏山句集
寺の田も水を落せり貴船菊 大岳水一路
耳鳴りに似てさわさわと落し水 前山松花
秋もはやさらば~と落し水 尾崎紅葉
秋もはやさらばさらばと落し水 尾崎紅葉
秋篠の人の早寝や落し水 前田普羅
秋風の源は水落しをり 今瀬剛一
小山田の水落す日やしたりがほ 炭 太祇 太祇句選
小山田や一間程の落し水 落し水 正岡子規
新田や汐にさしあふ落し水 落し水 正岡子規
水落しきつて水口はや萌ゆる 大熊輝一 土の香
水落して又とつかはと歩きけり 西山泊雲 泊雲句集
水落して又とつかわと歩行きけり 西山泊雲
水落し三連水車藻が匂ふ 矢島渚男 延年
水落し充電中の一家族 相原左義長
水落し来て一僧の夜座につく 塩谷はつ枝
水落し来て子の間に寝まるなり 久米三汀
水落し来て寝る屋根に浸みる雨 久米正雄 返り花
水落し来て大食す飯熱し 西島麦南 人音
水落すや株の田螺のほろと落つ 西山泊雲 泊雲句集
水落すや空籠肩にかけながら 比叡 野村泊月
水落すや隣田主の申し分ン 西山泊雲 泊雲句集
水落す顔おだやかにふりむけり 小川玉泉
水落す手慣れの石に声かけて 富永 小谷
水落す信濃路ひかり翔ぶやうな 渡辺 恭子
水落す相馬の夜空晴れわたり 福田甲子雄
水落す落ち口にのみきらめく日 久米正雄 返り花
水落ちて細脛高きかがしかな 蕪村
水落ちて村の静けさ続きけり 荒金 久平
水落ちて田の面をはしる鼠かな 蝶夢
水落ちて田面をはしる鼠かな 蝶夢
水落ちて目鼻正しき巨巌かな 前田普羅 飛騨紬
水落ちるところが境川床を組む 西村正子(田鶴)
水落つる上に立ち居り虫柱 西山泊雲 泊雲句集
水落て細脛高き案山子かな 蕪村
水落とすより身に添へる布団哉 増田龍雨 龍雨句集
菅原の丘なす道や落し水 岡本松浜 白菊
澄む水を落しやまざる流れあり 稲畑汀子
晴るる日は晴るる日の音落し水 後藤比奈夫 金泥
石一つ崩して水を落しけり 高野素十
千町田や夕靜かに落し水 落し水 正岡子規
千枚田巡りめぐりし水落す 伊藤憲雪
祖父逝くに一村水を落しあふ 萩原麦草 麦嵐
争ひて得しものなれど水落す 麻生やよひ
争ひのありたる水を落しけり 田山諷子
相ひびかふ智恵子泉と落し水 西本一都 景色
草の花の畦を破るや落し水 西山泊雲 泊雲句集
草籠おろして水落し又負うて去りぬ 西山泊雲 泊雲句集
息吸つて吐いて大事に水落す 長谷川双魚
足あとのなき田わびしや落し水 蕪村遺稿 秋
村々の寝ごころ更けぬ落し水 蕪村
村々の寝ごころ更む落し水 與謝蕪村
村々の寝心更けぬ落し水 蕪 村
村村の寢ごゝろ更ぬ落し水 蕪村 秋之部 ■ 須磨寺にて
太陽にかたちありけり落し水 神尾久美子 桐の木以後
打々の寝心更けぬ落し水 蕪村
棚田十程一斉に白し落し水 西山泊雲 泊雲句集
誰置きし草籠邪魔や水落す 西山泊雲 泊雲句集
段々の山田を下だる落し水 寺田寅彦
提灯のうるし光りの水落とす 中村若沙
天竜川へ奔る山田の落し水 芋川幸子
田から田の段々水を落しけり 室生犀星
田鰻の首持ち上げし落し水 西谷剛周
田水落つ母の蒲団の固きまま 永田耕衣
倒伏の稲をくぐれる落し水 岡安紀元
道の上澄み拡がれる落し水 西山泊雲 泊雲句集
二三尺秋の響や落し水 月渓
日焼田や二反はからき落し水 正岡子規
百姓で三男海へ落し水 岩淵稲花
浮草やしかも山田の落し水 水田正秀
父と子の裏腹水を落し合ふ 萩原麦草 麦嵐
母恋し首を伸して落し水 秋元不死男
北国に老いて棚田の水落す 山藤青甫
門に出て夫婦喧嘩や落し水 高浜虚子
夜の音に寺領の田水落すなり 藤田あけ烏 赤松
野分雲夕田ごう~と落し水 西山泊雲 泊雲句集
薬師寺の塔見ゆる田も水落す 斎藤小夜
落し水いよいよ空を濃くしたり 境入笙太
落し水きく夜淋しむ我も馬も 高田蝶衣
落し水ここは都の鬼門かな 岸本尚毅
落し水して来し足で粟刈りに 長谷川素逝 村
落し水しらしら明けを尽きにけり 野村喜舟
落し水すなはちひびき伊賀に入る 榎本冬一郎
落し水だけの流れと思はれず 山下 輝畝
落し水とうとうたらりたらり了ふ 林 直入
落し水のとろ~ひゞき耳にあり 細見綾子 花寂び
落し水は女もすなり石二つ 西山泊雲 泊雲句集
落し水ひつさげ出づる鍬かろし 西山泊雲 泊雲
落し水ひゞき来る炉の親子かな 碧雲居句集 大谷碧雲居
落し水ひびく内侍の塚ひとつ 大東 晶子
落し水もぐらの穴に鳴りにけり 向久保貞文
落し水闇もろともに流れをり 草間時彦
落し水溢れて道を清くゆく 平畑静塔
落し水遠くに聞え夜の闇 大森積翠
落し水喜びの音ありにけり 浜渦美好
落し水牛に陣痛来てをりぬ 小笠原和男
落し水教師にもどる時刻来て 田辺すみゑ
落し水継がねばならぬ夕日領 上高原ひ郎
落し水行く方ふたたび月添へり 近藤一鴻
落し水忽ち音をたてにけり 楠瀬薑村
落し水思ひ屈するときもなほ 田中裕明 先生から手紙
落し水小声となりて村を去る 澤里智恵子
落し水身ぬちを抜けてゆきにけり 萩原麦草
落し水瑞穂の国の音を聴く 滝青佳
落し水静かにきけば二つとも 西山泊雲
落し水静にきけば二つとも 西山泊雲
落し水低き棚田を落ちにけり 松藤夏山 夏山句集
落し水展けし方にのみひゞく 右城暮石 声と声
落し水聞こゆ校庭しづまれば 奥野しをり
落し水夢の中までひびきけり 堀川草芳
落し水鳴る洞ありて吸ひにけり 飯田蛇笏 山廬集
落し水夜に入りて音もちそむる 岡本差知子
落し水柳に遠く成にけり 蕪村遺稿 秋
落し水夕べに早き宮灯る 藤井昭子
落し水夕ベに夜をつなぎけり 野村喜舟 小石川
落し水夕日夕空染めあげて 冨田澤子
落し水落ちいそぐ夜となれりけり 木下夕爾
落し水落ち尽す音もなかりけり 東洋城千句
落し水老鶏はやき眠りかな 大獄青児
落し水滔々と秋尽るかな 増田龍雨 龍雨句集
落し水跣の下にきこえけり 阿波野青畝
落ち~て月夜となりぬ落し水 露月句集 石井露月
落柿舎の門前暗し落し水 北澤瑞史
林泉のまゝ田が有りて落し水 松瀬青々
冷夏百日田を守りし水落しけり 佐藤 国夫
梵論字の前かがみなる落し水 宮坂静生 樹下
磧湯やそびらにひゞく落し水 幕内千恵
藪越えて鼬わたれり落し水 亀六
鄙宿や水落す音襖にぞ 尾崎迷堂 孤輪

落し水 補遺

おもしろや田毎の月の落し水 正岡子規 落し水
くたびれた音や山田の落水 正岡子規 落し水
くらやみに水落つ音や大社みち 飯田蛇笏 旅ゆく諷詠
そのほとり蝗遊べり落し水 山口青邨
なにか草一茎を紅に落し水 山口青邨
ねず泣をして穴があり落し水 阿波野青畝
びしよびしよの雨となりけり落し水 波多野爽波
ひとの田のしづかに水を落しけり 永田耕衣
ゆふべ見て力抜けたる落し水 能村登四郎
一勺の酒の機嫌や落し水 山口青邨
稲株を豆腐切りして水落す 右城暮石 句集外 昭和六十一年
炎昼の笛吹川へ田水落つ 廣瀬直人 帰路
音にでて田水を落す束ね藁 石川桂郎 高蘆
岩上田水落し口ありにけり松崎鉄之介
気にかかるもつとも遠き落し水 岸田稚魚 紅葉山
君が代や調子のそろふ落水 正岡子規 落し水
月虧けて山風つよし落し水 飯田蛇笏 山廬集
秋草の露も交へて落し水 中村苑子
徐々に徐々に雲より浅間落し水 松崎鉄之介
小山田や一間程の落し水 正岡子規 落し水
少年の虚実いきいき落し水 秋元不死男
新田や汐にさしあふ落し水 正岡子規 落し水
水に水落す音して雲の峰 右城暮石 散歩圏 補遺 頑張れよ
水落し来て大食す飯熱し 西島麦南 人音
水落すや四十路の髄の東歌 永田耕衣
晴るる日は晴るる日の音落し水 後藤比奈夫
青梅の個の美ころがす落し水 秋元不死男
石一つ崩して水を落しけり 高野素十
千町田や夕靜かに落し水 正岡子規 落し水
大風の夜もすがら田水落しけり 村山故郷
第二国道まで落し水迫る 鷹羽狩行
昼の月忘れてゐたり落し水 加藤秋邨
田水落つ母の蒲團の固きまま 永田耕衣
日燒田や二反はからき落し水 正岡子規 落し水
母恋し首を伸して落し水 秋元不死男
帽簷に丘の双生田水落つ 角川源義
満天の星はこぼれず落し水 鷹羽狩行
用済みしものの寂けさ落し水 後藤比奈夫
落し水うとうとと乳を吸ひふとる 秋元不死男
落し水して来し足で粟刈りに 長谷川素逝 村
落し水に何の臭ひもあらざりし 右城暮石 句集外 昭和二十六年
落し水のとろ~ひゞき耳にあり 細見綾子
落し水はじめの音の勢ひたり 高浜年尾
落し水人目に触るるとき光る 後藤比奈夫
落し水筑波嶺遠きあたりかな 村山故郷
落し水朝から琴を教へにゆく 飯島晴子
落し水展けし方にのみひゞく 右城暮石 声と声
落し水日暮れて音の近くなる 加藤秋邨
落し水亡父のまなこ落ちにけり 永田耕衣
落し水鳴る洞ありて吸ひにけり 飯田蛇笏 山廬集
落し水落つる水もうなく妙なる 永田耕衣
落し水跣の下にきこえけり 阿波野青畝
佛戀しかの落し水ばら色に 永田耕衣
蹠のこそばゆきまで落し水 山口誓子

by 575fudemakase | 2017-06-07 17:34 | 秋の季語 | Trackback | Comments(0)
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《方法1》 残暑 の例句を調べる
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次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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