馬冷す  の俳句

馬冷す 

いつまでも暮天のひかり冷し馬 飯田龍太
うき草や動かずに居る冷し馬 紀逸
オアシスの流れ少年馬冷す 中島真沙
おとなしく渓流に入る馬洗ふ 玉木 こうじ
サロベツの果なる沼の冷し馬 岩崎照子
ジーパンの青濃く濡らし馬冷す 宮原嶺司
ながれ来るものに目つむり冷し馬 四ノ宮白帆
のしかかる巨き山影馬冷やす 伊藤虚舟
むかし馬冷やせしところ河童淵 鷹羽狩行
虻せはし肉うちふるふ洗ひ馬 飯田蛇笏
夏川や城を出て来て馬洗ふ 竹村秋竹
火の山の今日の機嫌や馬冷す 小路紫峡
九十九里の男浪女浪に馬冷やす 石垣達雄
空半ばまで夕映えて冷し馬 友岡子郷「雲の賦」
源は日高山脈馬冷す 荒舩青嶺(藍)
御岳にもらひし水に馬冷す 春日井秀夫
荒塩を舌にまぶして馬洗ふ 小川幸子(斧)
砂利トラック洗ふ馬洗ふごとくなり 木村蕪城 寒泉
山上の湖に馬冷やしたる 小林洸人
初秋の馬洗ひけり最上河
少年のなすままに馬洗はるる 寺島ただし
身ぶるひして鼻若くなる冷し馬 能村登四郎
水高く蹴つて上りぬ冷し馬 大南耕志
水浴女の辺を一散の冷し馬 岸田稚魚 筍流し
星近づけて馬洗う流域富ますべく 金子兜太
青高野よりの流れに馬洗ふ つじ加代子
川宿の向ふの岸の冷し馬 菊池木亭
洗ひ馬の身ぶるひ叱る飛沫かな 茂木連葉子
洗ひ馬掛鍬の端も闇に浸り 香西照雄
洗ひ馬首をよせては叱らるる 木治屋和子
洗ひ馬脊をくねらせて上りけり 飯田蛇笏 春蘭
洗ひ馬背をくねらせて上りけり 飯田蛇笏
洗ひ馬木橋といへど灯がついて 中村草田男
洗ひ馬利根に三角波立つ日 村山古郷
船火事の夢覚め朝の馬冷す 皆吉司
遡る瀬の町余なる冷し馬 下村槐太 天涯
大橋の影落つところ冷し馬 磯野充伯
東北の御寺みてから冷し馬 阿部完市 軽のやまめ
南部富士裾より晴れて馬洗ふ 石井美佐子
濡れし蹄さし足がちに冷し馬 岸田稚魚 筍流し
馬洗う原子力船『むつ』帰る 児玉悦子
馬洗ひ去るさび色のさざれ石 成田千空 地霊
馬洗ふ水は霞める背山より 小堀紀子
馬洗ふ水より淡く月ありて 下鉢清子
馬洗ふ川すそ闇き水鶏かな 北枝
馬洗ふ梅雨のすげ笠最上川 細見綾子
馬方の馬冷やしをる忍野かな 柘殖草風
馬冷すただただ加賀の入日かな 福田甲子雄
馬冷すための流れでありしとか 川口咲子
馬冷すひとみに目蓋かむせたる 中原道夫
馬冷す加茂の宮過ぎ新婦訪ふ 宮武寒々 朱卓
馬冷す水のきらめく白樺湖 江口ひろし「青葉潮」
馬冷す大河を渡る旅日記 星野椿
馬冷す牧の中なる流れかな 鎌倉啓三
馬冷やす御者の膝まで浸かれゐし 山田秋月「遠山」
噴煙のかくす夕日や馬冷す 小路紫峡
牧の馬洗ふ高麗川秋高し 山本敦子
盆の道馬洗はれて通りけり 中山純子
雄物川羽後の荒馬冷やしけり 柴田百咲子
夕焼けて埴輪となんぬ洗ひ馬 出口孤城
夕陽に馬洗ひけり秋の海 秋の海 正岡子規
陸奥の娘は奥入瀬に馬冷すなり 大橋越央子
冷し馬の眼に遥かなる帆がすすむ 内藤吐天 鳴海抄
冷し馬の眼に遙かなる帆がすすむ 内藤吐天
冷し馬の目がほのぼのと人を見る 加藤楸邨
冷し馬の目のほのぼのと人を見る 加藤楸邨
冷し馬ゆききの橋の高々と 松村蒼石 寒鶯抄
冷し馬曳ききし道を曳き帰る 金子洒音留
冷し馬極楽づらをならべたり 三村哲田
冷し馬鋼のごとく宙とばす 岸田稚魚 筍流し
冷し馬耳だけ動きをりにけり 河野美奇
冷し馬潮(うしほ)北さすさびしさに 山口誓子(1901-94)
冷し馬潮北さすさびしさに 山口誓子
冷し馬土手ひと飛びす仔はふた飛び 岸田稚魚 筍流し
冷し馬瞳より涼しさあふれくる 朝倉和江
冷し馬馬首ともすれば陸に向く 山口誓子
冷し馬暮色のなかに眼をひらく 松澤鍬江
冷し馬貌くらくしてゆき違ふ 岸田稚魚
癇癖の濡れ身うつくし冷し馬 榎本冬一郎「背骨」
蝙蝠の橋より手綱馬冷やす 小原菁々子
蹤いて来し仔馬見てゐる馬冷す 本多 野風呂


馬冷す 補遺

いつまでも暮天のひかり冷し馬 飯田龍太
さんさんと緑さす馬洗ふなり 藤田湘子 途上
むかし馬冷やせしところ河童淵 鷹羽狩行
虻せはし肉うちふるふ洗ひ馬 飯田蛇笏 春蘭
海の日にたてがみ焦がす冷し馬 山口誓子
海を出て轡鳴らしつ冷し馬 山口誓子
海中に馬色の有るは馬冷す 山口誓子
激しく済ませ単眼の冷し馬 赤尾兜子 歳華集
見うべなふほど梳り洗ひ馬 中村草田男
砂利トラック洗ふ馬洗ふごとくなり 木村蕪城 寒泉
山吹に大馬洗ふ男かな 村上鬼城
残光になほ舞ふ鳶や洗ひ馬 中村草田男
首垂れて物部の波に冷し馬 阿波野青畝
初秋の馬洗ひけり最上河 正岡子規 初秋
身ぶるひして鼻若くなる冷し馬 能村登四郎
水浴女の辺を一散の冷し馬 岸田稚魚 筍流し
星近づけて馬洗う流域富ますべく 金子兜太
洗ひ馬掛鍬の端も闇に浸り 香西照雄
洗ひ馬脊をくねらせて上りけり 飯田蛇笏 春蘭
洗ひ馬木橋といへど灯がついて 中村草田男
洗ひ馬利根に三角波立つ日 村山故郷
遡る瀬の町余なる冷し馬 下村槐太 天涯
町中に入りて隠れぬ冷し馬 山口誓子
濡れし身の動きて歩む冷し馬 山口誓子
濡れし蹄さし足がちに冷し馬 岸田稚魚 筍流し
能登わらべ乗りて泳ぎて馬冷す 森澄雄
馬洗ふ蒼茫として出羽の山 加藤秋邨
馬洗ふ梅雨のすげ笠最上川 細見綾子
馬洗へば河童がねらふ馬の尻 山口青邨
馬冷やすやさしき鹿毛の病めるかや 山口青邨
馬冷やす手綱のもつれほぐしつつ 中村草田男
馬冷やす水流れ去る黒人悲歌 有馬朗人 母国拾遺
鼻筋のいよいよ白し冷し馬 鷹羽狩行
木曾殿の馬洗ひしと秋の水 山口青邨
野の窪にみなぎる闇や冷し馬 草間時彦 中年
有史以後首折れ石馬冷え尽す 有馬朗人 母国
夕顔や馬洗ひ居る武士の妻 内藤鳴雪
夕波の馬にやさしき馬洗ふ 鈴木真砂女 夏帯
夕陽に馬洗ひけり秋の海 正岡子規 秋の海
冷し馬あがりて土に躓けり 鷹羽狩行
冷し馬けふは下手の海に立つ 山口誓子
冷し馬しづく鼻より落しけり 阿波野青畝
冷し馬たてがみ波をやりすごし 山口誓子
冷し馬たてがみ赭く濡れずけり 山口誓子
冷し馬の目がほのぼのと人を見る 加藤秋邨
冷し馬ひかる蹄を砂に踏む 山口誓子
冷し馬ゆききの橋の高々と 松村蒼石 寒鶯抄
冷し馬海に二尺の顔を出し 山口誓子
冷し馬海に鼻筋白く佇つ 山口誓子
冷し馬海を離れしとき暴る 山口誓子
冷し馬鋼のごとく宙とばす 岸田稚魚 筍流し
冷し馬四つの蹄に海を踏み 山口誓子
冷し馬潮北さすさびしさに 山口誓子
冷し馬土手ひと飛びす仔はふた飛び 岸田稚魚 筍流し
冷し馬濡れ毛のなりに拭ひやり 能村登四郎
冷し馬馬首ともすれば陸に向く 山口誓子
冷し馬白き後肢波離る 山口誓子
冷し馬貌くらくしてゆき違ふ 岸田稚魚
冷し馬戻りの堅き土を踏む 山口誓子
冷し馬鬣立ちもせざりけり 阿波野青畝
曩の日に見てけふも見る冷し馬 山口誓子

by 575fudemakase | 2017-06-18 12:16 | 夏の季語 | Trackback | Comments(0)
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《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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