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蝉時雨 の俳句

蝉時雨 の俳句

蝉時雨

「実入れむ実入れむ」田を重くする蝉時雨 和湖長六
あによめの日傘を借りてせみしぐれ 筑紫磐井 婆伽梵
いちにちの省略の刻蝉時雨 三木照恵
いづかたへ父は逝きしか蝉時雨 星野昌彦
うれしさはかなしみとなり蝉時雨 阿部みどり女
オルゴールの円盤の穴蝉時雨 高澤良一 宿好
さくと縄切る全山の蝉時雨 菅原鬨也
ジーパンの張りつく腿や蝉時雨 小檜山繁子
せみしぐれ身体のなかの対の骨 大西泰世
どこまでも蝉時雨とは包まれて 稲畑汀子 汀子第二句集
トンネルを出てしろがねの蝉時雨 五島高資
みほとけのみち渾身の蝉時雨 香下寿外
もてあまし居る長電話蝉時雨 樋口明子
わがために待つこと一つ蝉時雨 龍男
阿闍梨来てしたゝりはげし蝉時雨 筑紫磐井 婆伽梵
安達太良へ赫と日の差す蝉時雨 鈴木萩月
一つ~なつかしき名や蝉時雨 碧雲居句集 大谷碧雲居
一と回り森を大きく蝉時雨 浜口秀村
一樹なき火の山樹海は蝉時雨 福田蓼汀 秋風挽歌
一切の外側の蝉時雨なり 奥坂まや
隠国の長谷一山の蝉時雨 亀井新一
雨止むや欅並木に蝉時雨 羽根井芳夫
永遠のいまどの辺り蝉時雨 津沢マサ子
猿橋の墜ちんばかりや蝉時雨 肥田埜恵子
音符なく調子揃へる蝉時雨 吉留洋子
火の朱鳥石の茅舎や蝉時雨 中杉隆世
過去未来まつすぐに降る蝉時雨 鍵和田[ゆう]子 飛鳥
我影のこの短かさよ蝉時雨 稲垣恵子
絵馬堂の戦国絵図や蝉時雨 今井誠人「亀山」
階より蝉時雨して光堂 市野沢弘子
笠とるや杜の下道蝉時雨 蝉 正岡子規
樫太る五十六生家の蝉時雨 関根和子
茅蜩が一つそのほかたゞ蝉時雨 北原白秋
干草を踏む蹠ざはり蝉時雨 飛鳥田[れい]無公 湖におどろく
換骨奪胎蝉時雨また蝉時雨 伊丹さち子
汗を吹く茶屋の松風蝉時雨 汗 正岡子規
観念の念にもあらず蝉時雨 川崎展宏
還ります人に故国の蝉時雨 阿部みどり女
岩山の岩を揺すりて蝉時雨 小林たけし
幾枚のタオルをたたむ蝉時雨 対馬康子 吾亦紅
給水船待つ全島の蝉時雨 右城暮石
倶利伽羅の深みどり照り蝉時雨 文挟夫佐恵 黄 瀬
鶏買が影忘れゆく蝉時雨 福田甲子雄
見はるかす我家すゞしや蝉時雨 佐野青陽人 天の川
現世を太く短かく蝉時雨 井上智香代
己が出し穴を満たせり蝉時雨 町垣鳴海
故郷の山深くして蝉時雨 山本仟一
荒御霊に大樹が降らす蝉時雨 林翔 和紙
行水の老骨さらす蝉時雨 米澤吾亦紅
黒衣着てどこか破調の蝉時雨 櫂未知子 貴族
左内の書勇渾淋漓蝉時雨 伊藤いと子
山は即ち水と思へば蝉時雨 高柳重信
山酔いの未通女(おとめ)を襲う蝉時雨 仁平勝 東京物語
死せば死の舌端として蝉時雨 小檜山繁子
獅子舞の道中笛に和す蝉時雨 町田しげき
樹のごとくうしろに父や蝉時雨 鈴木鷹夫 千年
象山神社絵馬るいるいと蝉時雨 片山桃弓
寝転がる我が身の弱さ蝉時雨 宇佐美次男
心頭を滅却しても蝉時雨 野中亮介
森はまだ濡れてをりけり蝉時雨 三木智子
森抜けしこと蝉時雨抜けてをり 稲畑汀子
震災忌上野の山は蝉時雨 降幡加代子
人力の森に這入るや蝉時雨 蝉時雨 正岡子規
水の景ばかりを歩き蝉時雨 水田むつみ
水中にナイフとフォーク蝉時雨 折井紀衣
瑞鳳殿感仙殿と蝉時雨 島崎五穂 『さざれ石』
世を捨てしごとき一舟蝉時雨 古賀まり子
清水の舞台ゆるがし蝉時雨 山内なつみ
生きること精一杯の蝉時雨 亀井歌子
生き急ぐとても一生蝉時雨 小野あゆみ
聖壇の光陰へだつ蝉時雨 橋本榮治
石階にましろき日射し蝉時雨 原田青児
石段に日ざし灼きつく蝉時雨 西岡正保
蝉時雨その中に森ありにけり 塙告冬
蝉時雨たましひは樹を離れゆく 河野多希女 月沙漠
蝉時雨だまらっしゃいと夕立来 高澤良一 鳩信
蝉時雨ちちはは恋し死ぬるまで 中村昭子
蝉時雨つく~法師きこえそめぬ 定本芝不器男句集
蝉時雨つくつく法師きこえそめぬ 芝不器男
蝉時雨ときにはうねることのあり 高澤良一 暮津
蝉時雨まひるの山は荒々し 阿部みどり女
蝉時雨もはや戦前かもしれぬ 摂津幸彦
蝉時雨やぼ用一つ出来にけり 高澤良一 暮津
蝉時雨より深きもの人の息 原裕
蝉時雨リフトの足を漕ぎ急ぐ 田宮真智子
蝉時雨わたし消されてなるものか 伊関葉子
蝉時雨一空間を漬すなり 折井紀衣
蝉時雨一人の常着えらび着て 北原志満子
蝉時雨影の小さき己が部屋 山本けんゐち
蝉時雨黄昏早き恵日寺 木伏芙美子
蝉時雨開腹手術待つ妻に 高橋六一
蝉時雨街幅越え来ぺんやすむ 原田種茅 径
蝉時雨角まがりても蝉しぐれ 阿波澄子
蝉時雨岩屋それぞれ仏さま 杉本寛
蝉時雨急に近づき接岸す 西村和子 夏帽子
蝉時雨供華の花束砂にさし 阿部みどり女
蝉時雨仰むく口や木の雫 蝉時雨 正岡子規
蝉時雨空の真ん中穴あいて 秋元大吉郎
蝉時雨五所塚深き翳落し 藤科美佐子
蝉時雨壕口に声あつまりぬ 玉城一香
蝉時雨子は担送車に追ひつけず 石橋秀野
蝉時雨止みて遠くの蝉時雨 山下美典
蝉時雨寺境を過ぐる余り風 大谷句佛 我は我
蝉時雨女のうしろ行くほかなし 萩原麦草 麦嵐
蝉時雨唱和してゐるひいひいふう 室石由紀子
蝉時雨少しづつ蝉死に替はり 花尻 万博
蝉時雨城山の風連れてくる 八木ケイ
蝉時雨人は勤まることをして 高澤良一 暮津
蝉時雨石鼎旧居その中に 倉田敏夫
蝉時雨蝉の鼓膜は青からむ 磯貝碧蹄館 握手
蝉時雨蝉の来ぬ樹に蝉は来ず 永井龍男
蝉時雨中に鳴きやむひとつかな 加藤楸邨
蝉時雨突然訃報の駅にいる 掛橋初子
蝉時雨日斑(まだら)あびて掃き移る 久女
蝉時雨晩年押しつけられてをり 高澤良一 暮津
蝉時雨庇の下を通ひ路に 林火
蝉時雨楓一枝もみぢして 佐野青陽人 天の川
蝉時雨風の竹にもとりついて 花蓑
蝉時雨墓の伍長は同い齢 森 季高
蝉時雨墓石も古りし田原坂 有働祐子
蝉時雨棒のごとくに人眠り 清崎敏郎
蝉時雨木の葉の雫踊らせて 伊藤恵津子
蝉時雨木々ふるはせて光堂 平畑静塔
蝉時雨流人の島にゐるごとく 丸山ゆきこ(阿蘇)
蝉時雨冷たい水の湧く程に 湖中「発句題叢」
蝉時雨倚れば眠たき大樹かな 比叡 野村泊月
戦災を知る街路樹や蝉時雨 丸山文子
栓締むるごとく止みたる蝉時雨 辰巳奈優美
全山のひとつとなりし蝉時雨 原田青児
草に座し五体満足蝉時雨 田中大夢
足は百姓顔は學生蝉時雨 津田清子
太陽系一惑星の蝉時雨 村松紅花
退屈な鉛筆削り蝉時雨 増田河郎子
大伽藍がらんどうなり蝉時雨 北見さとる
滝音の息づきのひまや蝉時雨 定本芝不器男句集
瀧音の息づきのひまや蝉時雨 芝不器男
池の上にも及び来し蝉時雨 大橋はじめ
庭にもう始まつてゐる蝉時雨 井口雪嶺
庭下駄に柾目のとほり蝉時雨 片山由美子
島へ一歩踏むくらくらと蝉時雨 鈴木鷹夫 大津絵
日の高き巌流島や蝉時雨 高萩弘道
乳呑子の泣く意志強し蝉時雨 藤松遊子
芭蕉とて異端の系譜蝉時雨 久保不律
彼の日また彼のときもまた蝉時雨 伊藤敬子
被爆せし大樹が放つ蝉時雨 朝倉和江
浮嶋やうごきながらの蝉時雨 一茶 ■享和三年癸亥(四十一歳)
柄杓ゆらと水にしづみぬ蝉時雨 金尾梅の門 古志の歌
墓石より温みつたはり蝉時雨 阿部みどり女
母の忌の母を語らず蝉時雨 小村きよし
傍若無人此の世我が世と蝉時雨 滝本魚顔女 『絵踏』
目覚めれば家すつぽりと蝉時雨 林 雪
野外劇せりふなき刻蝉時雨 伊藤彩雪
頼朝の虚子の鎌倉蝉時雨 星野高士
裏返る蝉のなきがら蝉時雨 蓬田紀枝子
老い母に道見えてゐる蝉時雨 野沢節子 八朶集
曼陀羅図干す山寺の蝉時雨 吉澤卯一
橙青き丘の別れや蝉時雨 横光利一
笊の目につきささる米蝉時雨 岡田史乃
隧道を抜けてあらたの蝉時雨 甲斐誠夫

蝉時雨 補遺

いと低き幹にも蝉や蝉時雨 富安風生
たたら遺蹟番子の音か蝉時雨 松崎鉄之介
どこまでも蝉時雨とは包まれて 稲畑汀子
或時は稽古の如き蝉時雨 後藤比奈夫
一山の僧ひれふす時や蝉時雨 山口青邨
一樹なき火の山樹海は蝉時雨 福田蓼汀 秋風挽歌
隠し湯の跡池泉なす蝉時雨 松崎鉄之介
下りてきし坂がうしろに蝉時雨 清崎敏郎
海をあがりし寒さ夕づく蝉時雨 村山故郷
額は朝鮮人趙重応書蝉時雨 山口青邨
笠とるや杜の下道蝉時雨 正岡子規 蝉
汗を吹く茶屋の松風蝉時雨 正岡子規 汗
機音を聞きわける蝉時雨の中(奥多摩、青梅) 細見綾子
給水船待つ全島の蝉時雨 右城暮石 虻峠
渓流にふりかぶさり来蝉時雨 稲畑汀子
渓流を掃けばすぐ澄む蝉時雨 川端茅舎
健かさいふ蝉時雨浴びながら 大野林火 海門 昭和十年
湖に根の深き島蝉時雨 右城暮石 虻峠
荒御霊に大樹が降らす蝉時雨 林翔 和紙
細密壁画塗る 気遠さの 蝉時雨 伊丹三樹彦
将軍の位に坐して蝉時雨 山口青邨
森抜けしこと蝉時雨抜けてをり 稲畑汀子
人力の森に這入るや蝉時雨 正岡子規 蝉時雨
水自給自足の離島蝉時雨 右城暮石 句集外 昭和四十八年
政宗公馬にまたがる蝉時雨 山口青邨
聖代めく蝉時雨にぞめぐりあへる 中村草田男
石に沁む石工の汗や蝉時雨 日野草城
蝉に附く蟻を只今せみしぐれ 三橋敏雄
蝉時雨のなかや雲中供養佛 森澄雄
蝉時雨より深きもの人の息 原裕 青垣
蝉時雨わが肉に濃緑がしみる 金子兜太
蝉時雨或は篠を乱しけり 相生垣瓜人 負暄
蝉時雨河幅広く主流疾し 津田清子 礼拝
蝉時雨仰むく口や木の雫 正岡子規 蝉時雨
蝉時雨豪酒の仁の横たわる 金子兜太
蝉時雨子は担送車に追ひつけず 石橋秀野
蝉時雨森ふかく海入りこめる 大野林火 早桃 太白集
蝉時雨即身仏に藻抜けの穴 松崎鉄之介
蝉時雨日斑(まだら)あびて掃き移る 杉田久女
蝉時雨熱の掌を組む胸うすし 桂信子 月光抄
蝉時雨能登も果なる葬り処に 清崎敏郎
蝉時雨夫のしづかな眸にひたる 桂信子 月光抄
蝉時雨平家納経模写拝観 山田みづえ まるめろ
蝉時雨棒のごとくに人眠り 清崎敏郎
蝉時雨木彫仏の縦の木肌(きめ) 大野林火 雪華 昭和三十六年
蝉時雨木々ふるはせて光堂 平畑静塔
蝉時雨涼しけれども起居慵し 野見山朱鳥 曼珠沙華
塔しづく止むを待たずに蝉時雨 鷹羽狩行
八ケ嶺に夜の雲遊ぶ蝉時雨 角川源義
便りせん日々のこの蝉時雨 高野素十
木喰の里へ岨道蝉時雨 松崎鉄之介
老い母に道見えてゐる蝉時雨 野澤節子 八朶集
呟ける蝉もあるべし蝉時雨 林翔
滂沱たる蝉時雨とも聞きつべし 相生垣瓜人 負暄
萬力の起す一石蝉時雨 松本たかし
靠れ合うのは無縁仏 蝉時雨 伊丹三樹彦


by 575fudemakase | 2017-08-17 12:39 | 夏の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
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全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
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《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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