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鹿の俳句

鹿の俳句

(秋季以外 または ノイズ等入り混じるやもしれませんがそこは大目に見てください)

*かりんの実のそりと鹿のゐたりけり 岸本尚毅 選集「氷」
*たらの芽に雲がゝりして鹿臥せる 飯田蛇笏 霊芝
あしびより出したる鹿の首長し 西山泊雲 泊雲句集
あたらしき鹿のあしあと花すみれ 石田郷子
あの山やこの山別れ鹿の鳴く 中川富女
あの松にほそり退けてや鹿の声 立花北枝
いずまひをふっとなをすや鹿の声 蘇葉 俳諧撰集「有磯海」
うなさかに消ゆる神の燭鹿のこゑ 佐川広治
おばしまは汐満ち鹿も眠るらし 清水基吉
お雑煮やのつとふり向く鹿のかほ 黒田杏子 一木一草
お山焼すみし麓に鹿遊ぶ 山下 輝畝
お水取済みて馬醉木に和む鹿 高澤良一 寒暑
かたはらに鹿の来てゐるわらび餅 日野草城
がりがりとこする音して鹿のゐる 岸本尚毅 舜
くらがりの鹿へ分け入り鹿あらむ 中田剛 珠樹以後
くろきものあしびがくれの鹿なりし 西山泊雲 泊雲句集
こちに来る鹿やあしびの花つけて 西山泊雲 泊雲句集
この神の山なればこそ花に鹿 立花北枝
この神の使ひの鹿とふ一頭も今年帰らぬ使ひに発ちぬ 富小路禎子
この白夜馴鹿の乳にねる児かな 飯田蛇笏 春蘭
さくらさへ紅葉しにけり鹿の聲 蕪村遺稿 秋
さぞな星ひじき物には鹿の革 松尾芭蕉
しかと笹鳴瑞鹿山円覚寺 高澤良一 ねずみのこまくら
しかのみならず鹿の胸分け岩の上 加藤郁乎
しぐるゝや鹿にものいふ油つぎ 加舎白雄
しなやかに鹿の胴のび木の芽食む きくちつねこ
すゝ掃の埃かつぐや奈良の鹿 炭 太祇 太祇句選
ソツあるや夜の街逢ひし鹿の顔 松根東洋城
そつぽ向く鹿とカメラに収まりぬ 三村純也
ぞろ~と群れゆく鹿のうしろかな 比叡 野村泊月
たつ草に肥えたり鹿のむしりぐひ 広瀬惟然
たとへなきへだたりに鹿夏に入る 岡井省二
ときに鹿現るる林道海霧塞ぎ 高澤良一 燕音
どの鹿となく屯より声寒き 皆吉爽雨 泉声
どの樹下も鹿ゐて秋のしぐれかな 北澤瑞史
どの土となく鹿臭ひをりにけり 須藤常央
なら山の神の御留守に鹿の恋 一茶
ぬれ色に起き行く鹿や草の雨 黒柳召波 春泥句集
はぐれ鹿寄り来て去りし時雨かな 岸田稚魚 筍流し
はぐれ鹿己れへ声の返へるのみ 渡辺幸恵
びいと啼く尻声悲し夜の鹿 芭 蕉
ぴいひゃらと鳴れば無尽に鹿の妻 宇多喜代子
ひえてゆく鹿のひづめをおもふなり 中田剛 珠樹
ひざ見せてつくばふ鹿に紅葉かな 半残 俳諧撰集「有磯海」
ふりむけば鹿もふりむく恵方かな 稲荷島人
ふるひ落つ一片の葉に鹿生る 原石鼎
ほう~といふて鹿追ふ仕丁かな 乙字俳句集 大須賀乙字
またたきの数かぎりなき光の鹿 永末恵子 発色
まだ鹿の迷ふ道なり初しぐれ 千代尼
まぼろしの鹿はしぐるるばかりなり 加藤楸邨(1905-93)
マンハツタンに鹿なだれ込む落暉 五島高資
みちのくの鹿をどり見し月も見し 成瀬正とし 星月夜
もえさしの火串に鹿の血かな 加舎白雄
ゆさゆさと石楠花散らす雌鹿たり 渋谷道
ゆふぐれの顔は鹿にもありにけり 山根 真矢
よき衣を干して一つ家鹿の声 大峯あきら 鳥道
わかれ鹿霜の笹山わたるなり 暁台
わすれゐし鹿にあひけり厳島 大橋櫻坡子 雨月
をりをりに鹿のかほ出す紅葉哉 正岡子規
愛荒れて草にとけこむ遠い鹿 坪内稔典
暗闇を鹿列なして横切りぬ 岡井省二
案内者に不機嫌のわれ鹿に立つ 清原枴童 枴童句集
伊吹嶺の鹿の声聞く帰郷かな 野原 春醪
一の湯は錠の下りけり鹿の鳴く 一茶
一神将弓に箭番ふ鹿は射るな 安住敦
一本の桂に入りぬ夜の鹿 鳥居美智子
一枚の絹の彼方の雨の鹿 永島靖子(1931-)
芋掘りに行けば雄鹿に出あひけり 子規句集 虚子・碧梧桐選
引き出しを鹿が出てゆく星月夜 皆吉司
烏帽子きた禰宜のよびけり神の鹿 正岡子規
雨の中鹿わたりゆく安芸の海 大賀豊泉
雲しろき比一日を鹿の声 斯波園女
猿は啼かで鹿笛の夜こそ淋しけれ 子規
遠鹿にさらに遠くに鹿のをり 後藤夜半(1895-1976)
遠鹿や声という字を聲とする 宇多喜代子 象
遠鹿や枕にちかき山おろし 几董
遠出して鹿も時雨に逢ひにけり 鈴木真砂女 夕螢
塩辛に一壺の酒や鹿の秋 飯田蛇笏 山廬集
奥山や五声続く鹿をきく 向井去来
奥殿に鹿のまねする夕かな 正岡子規
押しあふて月に遊ぶや鹿ふたつ 正岡子規
岡に出てあらはに鹿の啼夜哉 自在
下闇を鹿と頒ちて商へり 檜 紀代
火をはこぶ娘のはるかより鹿の雨 飯田蛇笏 霊芝
火を焚けり鹿の匂ひが叢より 中田剛 珠樹以後
火袋の陰よりぬつと鹿の貌 冨田みのる
花の鹿はこぶ脚線とゝのへり 渡邊水巴 富士
花の露に鹿や目さす山かつら 自笑
花明り 仏も鹿も薄眼して 伊丹三樹彦 花恋句集二部作 夢見沙羅
蝦夷鹿のきょとんとせるに出逢ひけり 高澤良一 燕音
我れを見あぐる鹿の瞳と高く晴るる空と シヤツと雑草 栗林一石路
回廊に汐満ちくれば鹿ぞ啼く 山口素堂
廻廊の出口に鹿の来てゐたり 佐川広治
顎くれて雄鹿のすなほ露すずし 赤松[けい]子 白毫
笠ぬげば鹿の聞度夜とぞなる 炭 太祇 太祇句選
乾きたる鹿の目とあふ良夜かな 佐川広治
貫禄のかくも汚れて鹿の秋 八染藍子
眼をつつむ液体舐めに夜の鹿 磯貝碧蹄館
顔にくる瑞鹿山の梅の風 高澤良一 随笑
菊やれば菊も喰ぶなり神の鹿 大橋櫻坡子 雨月
客僧よ宵に申せし鹿の声 明王
宮島の鹿従えて七五三 広瀬邦弘
宮島の鳥居も鹿も海に立つ 鷹羽狩行
居喰して餌に飽く鹿や初霞 北野民夫
凶年を悲しむ鹿や熊を撃つ 百合山羽公 故園
狂言に鹿おどろきし後宴能 右城暮石
蕎麦太きもてなし振や鹿の声 夏目漱石 明治四十年
暁闇に逢ふ何撃つと問へば鹿 福田蓼汀 秋風挽歌
暁方を鹿の群れゐる新樹かな 石田郷子
襟巻を長く垂らして鹿の前 田中裕明
近づくと思ひし鹿の遠音かな 柳原極堂
近づけば鹿は狐の面差しに 中田剛 珠樹以後
近よりてやさしき鹿の瞳あら鋭し 池内友次郎 結婚まで
金の斑の鹿駆けてゆく御陵道 佐川広治
駆やちがふ宵暁の鹿の声 松岡青蘿
空堀に忍び返しや雄鹿鳴く 星野信子
空也忌に拝むや鹿の裘 妻木 松瀬青々
熊撃ちに鹿撃ち道を譲りけり 鶴田玲子
薫風や鹿笛吹いて旅うれし 阿部みどり女
薫風や全速力の鹿の脚 和田耕三郎
啓蟄のひもじき顔の鹿ばかり 加藤三七子
警策音飛んで瑞鹿山芽吹き 高澤良一 ももすずめ
撃たれたる鹿青年の顔を持つ 小室善弘
欠くる月鹿鳴かぬ夜はなかりけり 山本百日紅
月と成闇となりつゝ鹿の恋 高井几董
月に吠ゆる雄鹿たくまし法華堂 中勘助
月の鹿草あをあをと行き違ふ 桂樟蹊子
月光に見えみ見えずみ水の鹿 鈴木花蓑 鈴木花蓑句集
月青し巌飛ぶ鹿の腹の下 幸田露伴 拾遺
月代に吃と向ふや鹿の胸 木導 九 月 月別句集「韻塞」
月明に鹿の遊べる干潟かな 野村泊月
験を得し顔もて鹿の中あるく 岡井省二
孤をふかみゆく鹿のこゑ直哉の忌 橋本榮治 逆旅
枯園の青年独り鹿を愛す 井上美子
枯芝や鹿の肉むら起ちあがる 不破 博
枯萩の光りに鹿狼颪かな 阿部みどり女
枯野の鹿また突堤に来て立てり 永田耕一郎 方途
五音のうら(占)待夜の鹿に知られけり 吉敬 選集「板東太郎」
御朱印の乾くを鹿と待ちにけり 加藤三七子
御物観しその夜の鹿を聴き得たり 森田峠 避暑散歩
荒鹿の糞まで荒し蕗のたう 大木あまり 火のいろに
行く秋や草臥れのつく鹿の恋 水田正秀
行く秋をすつくと鹿の立ちにけり 正岡子規(1867-1903)
行暮れて鹿なく里に一夜哉 寺田寅彦
今朝秋の鹿を寄せゐるホルンの音 寺崎美江女
佐保川をかちわたりゆく鹿のあり いはほ
歳時記を繰れば寄りくる鹿のあり 岩崎照子
菜畠の霜夜は早し鹿の聲 蕪村 秋之部 ■ 雨中の鹿といふ題を得て
菜畠へ一段おりる雨の鹿 宮坂静生
三代の雛の剥落鹿鳴けり 伊丹さち子
三度啼て聞えずなりぬ鹿の聲 蕪村 秋之部 ■ 雨中の鹿といふ題を得て
三椏や泥土より立つ神の鹿 田川飛旅子
傘のうち随きくる鹿や余花の雨 橋本鶏二 年輪
山守や姿は見ねど夜々の鹿 雄子郎句集 石島雉子郎
山焼くやたむろ移りに鹿の影 内田 雅子
山焼くる木の間明りに鹿と居る 土生静児
山焼のはじまる闇をよぎる鹿 津川たけを
山焼のはじまる鹿を呼びにけり 岸風三樓
山焼やほのかにたてる一ツ鹿 加舎白雄(1738-1791)
山上憶良を鹿の顔に見き 後藤夜半
山川やたゆまず渡る鹿の妻 立花北枝
山川や渡らば錦手負鹿 調鶴 選集「板東太郎」
山荘や飼鹿ながら秋の声 大谷句佛 我は我
山頂や雁にも逢はず鹿の跡 渡辺恭子
子の脚を交へて鹿の群うつる 皆吉爽雨
紫の露とんで鹿通りけり 岡井省二
雌鹿(めじし)狂ひ雄鹿(おじし)闘ひ倒れけり 高澤良一 寒暑
時雨るゝや鹿つぎ~に起上り 岡田耿陽
耳振つて鹿のねてゐる落花かな 比叡 野村泊月
自転車に子供を乗せて鹿の中 岸本尚毅 舜
鹿(か)の子にももの見る眼ふたつづつ 飯田龍太(1920-)
鹿(しし)舞の演目聞けば案山子とよ 高澤良一 寒暑
鹿あゆむ後日の能の芝の上 後藤夜半
鹿おどし虚空の枯れを打ちにけり 渡辺恭子
鹿おどし背山昏れゆく詩仙堂 柳田聖子
鹿ずれの松の光りや夕月夜 内藤丈草
鹿として怖るべき世に生れたる たむらちせい
鹿とんで夜明け一面粟穂かな 松瀬青々
鹿ながら山影門に入日哉 蕪村 秋之部 ■ 殘照亭晩望
鹿なくや足裏つめたく旅に寝て 鷲谷七菜子 黄 炎
鹿なくや奈良の若葉のうす月夜 中勘助
鹿なけと戻るか奈良の晒売 横井也有 蘿葉集
鹿なりといふふたこゑを皆聞きぬ 瀧春一 菜園
鹿になる考えることのなくなる 阿部完市
鹿に餌を一度にとられ立ちつくす 高浜朋子
鹿に見えをりてわれらに見えぬもの 後藤比奈夫 紅加茂
鹿に指ねぶらせ紅葉見てをりし 西本一都 景色
鹿に乗る神もまします旅路かな 高浜虚子
鹿のかたちの流木空に水流れ 金子兜太 蜿蜿
鹿のこゑ明恵は月を浴びゐるか 橋本 榮治
鹿のにほひはたわがにほひ真の闇 鷲谷七菜子
鹿のゐる闇濃かりけり万燈会 野上智恵子
鹿の影とがつて寒き月夜かな 浜田酒堂
鹿の横顔と鮮明に見え托鉢父 磯貝碧蹄館
鹿の音やある夜は川を越えて来る 鳥酔
鹿の音や渦にまひこむ浪颪 上島鬼貫
鹿の音や里に落来るぬり足駄 露沾 選集「板東太郎」
鹿の絵の屏風を立てて茶店かな 下村梅子
鹿の眼にやどる篝火薪能 大岳水一路
鹿の眼のわれより遠きものを見る 高木石子
鹿の眼のわれを見てゐて風を聴く 山口青邨
鹿の眼の何時か誰かの眼の様な 梶原敏子
鹿の血をそそぐにあらず夕焼塚 鳥居美智子
鹿の妻尾上の芒みだしけり 妻木 松瀬青々
鹿の尻あしびがくれに何時までも 西山泊雲 泊雲句集
鹿の尻追ふ鹿のありその次も 日原傳
鹿の森嵐のように髪ほぐす 八木三日女 赤い地図
鹿の世に清きものあり白菜哉 寺田寅彦
鹿の声ほつれてやまぬ能衣装(巌島神社宝物館) 野澤節子 『存身』
鹿の声右も左もこの世なり 和田悟朗
鹿の声猿沢わたり小提灯 水落露石
鹿の声遠まさりして哀れなり 高濱虚子
鹿の声高根の星にさゆるなり 松岡青蘿
鹿の声三たびはかなし島を去る 野澤節子 『存身』
鹿の声鹿をはなれて杉暗し 中村明子
鹿の声聞きに泊りに来よと僧 星野立子
鹿の声聞きわけていて深眠り 宇多喜代子 象
鹿の声聞こえて山の診療所 秋畑 まきこ
鹿の足よろめき細し草紅葉 西山泊雲 泊雲句集
鹿の瞳に地異天変のお山焼 三嶋隆英
鹿の肉喰らひ黄泉まぬがれがたし 高良満智子
鹿の如き瞳をもてるなりソーダ水 行方克巳
鹿の斑のさくら色して涼しけれ 和田耕三郎
鹿の斑の産み月なればぼろぼろに 星野明世
鹿の晩年蝉声を坐して聴く 辻田克巳
鹿の皮着ておつとめの榾主 小原菁々子
鹿の糞つるむらさきの露に濡れ 長谷川かな女 牡 丹
鹿の糞累々として花芒 河東碧梧桐
鹿の目に地異天変のお山焼 三嶋隆英
鹿の目に薄氷あをき広さもつ 神蔵器
鹿の目を光らせたるは古都の月 石井とし夫
鹿の聲すは燈を隠せ夜半亭 会津八一
鹿の聲聞きし峰より月いでし(金華山即事) 上村占魚 『萩山』
鹿はみな置きたるごとく寒の雨 田村木国
鹿は奈良の若水の灯に啼くもよし 久米正雄 返り花
鹿もえている赤門の空の奥 八木三日女 落葉期
鹿も居る南円堂の花まつり 河野史朗
鹿よりも鹿よぶ老のたそがれぬ 高田蝶衣
鹿をどり鹿となりきる頃の汗 中原道夫
鹿を呼ぶ頃の汐照り神凪ぎに 河東碧梧桐
鹿を聞く三千院の後架かな 高浜虚子
鹿を放ち向ふの森に鳴かせばや 正岡子規
鹿苑に御仏の顔せる鹿の 長谷川かな女 雨 月
鹿苑の松に昼月十二月 石原舟月
鹿苑の新月を追ひ水にそひ 飯田蛇笏 春蘭
鹿下りる橋と定りぬ今朝の霜 原石鼎
鹿寒く月輪どのの寝覚かな 黒柳召波 春泥句集
鹿寄せに風の出てゐる柞かな 古舘曹人 樹下石上
鹿寄せの鹿帰りゆく鳴きながら 高浜虚子
鹿寄せの笛がきこえて寝鹿立つ 鈴木芳如
鹿寄せの笛まだ鳴らず秋の暮 長谷川かな女 雨 月
鹿寄せの喇叭みだりに吹かぬなり 後藤比奈夫
鹿去りて暮色暮風の寺の秋 椎橋清翠
鹿径をそれて踏み込む蕨採 墓田いさを
鹿呼べば川渡り来る新樹かな 阿部みどり女 笹鳴
鹿消えてざわざわとある若葉山 古舘曹人 樹下石上
鹿消えて鹿の斑色の餅ならぶ 渋谷道
鹿親子よぎるを待ちてゐる車 伊藤たか子
鹿聴いて戻れば風呂の沸いてゐし 奥田智久
鹿跳ねて炎昼くらき影生まる 原裕 葦牙
鹿跳ねて猟矢木に入る火串かな 松瀬青々
鹿追うて貴公子森に黄昏るゝ 寺田寅彦
鹿笛と山刀とを吊したる 寺田寅彦
鹿笛に鹿たちあがる峰の月 柳原極堂
鹿笛に鹿応へ鳴く余花の雨 平野芳子
鹿笛の一つは谷に下るらし 大谷繞石
鹿笛の近づきつやがて遠ざかる 坂本四方太
鹿笛はどこか暗しや木曾路また 成瀬正俊
鹿笛や山又山のたゝずまゐ 島村元句集
鹿鍋や舌馴れざれど好もしき 富田うしほ
鹿二つ立ちて淡しや月の丘 石鼎
鹿二匹つるして猟師夜食す 子規句集 虚子・碧梧桐選
鹿肉でありしカレーや避寒宿 榎本 享
鹿皮のなめらかに秋立てりけり 神尾久美子 桐の木
鹿舞の波止に競へり秋夕焼 羽田岳水
鹿聞いて奈良を寒がる女かな 金森匏瓜
鹿聞きし鹿聞かざりし寝覚かな 阿波野青畝
鹿聞くや男寝巻を左前 後藤綾子
鹿歩き幹が一本づつ過ぎる 蔦三郎
鹿眠る腹の下まで枯盡す 高橋睦郎 舊句帖
鹿眠る夢の中まで枯野かな 高橋睦郎
鹿鳴いて吹きくる嵐間ありけり 飯田蛇笏 山廬集
鹿鳴いて猫は夜寒の十三夜 服部嵐雪
鹿鳴くとそれぞれ違ふ方指しぬ 水鳥ますみ
鹿鳴くと言ふ風の音ばかりかな 千代田葛彦
鹿鳴くと言へば仙峡明りせる 手塚美佐 昔の香
鹿鳴くやさぶらふ者も眠る頃 尾崎迷堂 孤輪
鹿鳴くや一人寝の旅覚めがちに 占魚
鹿鳴くや熊野懐紙は今何処 串上青蓑
鹿鳴くや古きまほろば尋ね来し 松本 竜庵
鹿鳴くや若狭魚荷の泊り客 四明句集 中川四明
鹿鳴くや酒をさげすむ烽火守 飯田蛇笏 山廬集
鹿鳴くや宵の雨暁の月 蕪村遺稿 秋
鹿鳴くや男ばかりの焚火の輪 沢 聰
鹿鳴くや尼は晝も月の下 古舘曹人 砂の音
鹿鳴くや波は対岸より来たる 如月真菜
鹿鳴くや味噌搗き終へし夜の更けて 四明句集 中川四明
鹿鳴けば涙が落つる或る夜かな 佐藤澱橋
鹿鳴のあとねんごろに蕎麦くへり 中田剛 竟日
鹿鳴の夕ベ乾かぬ髪の芯 宇多喜代子
鹿遊ぶ干潟をよぎりくる礼者 向野楠葉
鹿来てもなんばんぎせる咥へざる 阿波野青畝
鹿涼し満ちくる潮に脚濡らし 野澤節子 『八朶集』
鹿老いて地上の端に墓求む 対馬康子 吾亦紅
鹿老て猿の声にも似たる哉 正岡子規
鹿啼いて麓は奈良のともし哉 河東碧梧桐
鹿啼いて柞の梢荒れにけり 蕪村
鹿啼くやうす埃置く違ひ棚 大峯あきら
鹿啼くや紺地金泥の経の文字 松根東洋城
鹿啼てはゝその木末あれにけり 蕪村 秋之部 ■ 雨中の鹿といふ題を得て
鹿啼てまことがましき旅寐哉 加舎白雄
篠越えて来る人床し鹿の脛 浜田酒堂
柴の戸にいやしくもあらず鹿の声 高井几董
柴の戸に持てまいるや鹿の声 立花北枝
射おとすか夢野の鹿の夜の声 松岡青蘿
若き鹿跳ねとぶ足へ潮さし来 新田祐久
若芝の鹿に声かけ声かけて 瀧澤伊代次
酒くさき布團かしけり鹿の宿 松瀬青々
修二会には少し間のあり鹿せんべい 高澤良一 寒暑
秋の田のいねとて追ふや鹿の番 遊流
秋ふかく枯木にまじる鹿の脚 松瀬青々
秋もはやはつかに残る鹿の影 松宗
秋暑し鹿の匂ひの石畳 木村蕪城
秋惜しむリーチの皿の鹿の声 椎橋清翠
秋風やみなぬれひかる鹿の鼻 原石鼎
秋風や鹿の嗅ぎ寄る天の原 原裕 正午
秋来ぬと妻恋ふ星や鹿の革 松尾芭蕉
秋来るといふ目を鹿のしたりけり 高澤良一 燕音
十念の終りや鹿の声つゞく 尾崎迷堂 孤輪
十六夜の誰か先ゆく鹿の先 桂樟蹊子
春日野の鹿にかゞるゝ袷かな 一茶 ■文化六年己巳(四十七歳)
春日野や駄菓〔子〕に交る鹿の屎 一茶 ■文政二年己卯(五十七歳)
初釜や鹿も顔出す躙口 谷 陽右
渚近く泳ぐ鹿あり舟遊び 島村元句集
女の鹿は驚きやすし吾のみかは 橋本多佳子
女夫鹿や毛に毛が揃うて毛むつかし 芭蕉
宵の鹿夜明の鹿や夢みじか 夏目漱石 明治四十年
飾焚くところに鹿のあらはれし 岸本尚毅 舜
殖えすぎす鹿を撃つ議や島の秋 吉良比呂武
食べ終るたび鼻舐めて檻の鹿 田村了咲
尻すぼになくや夜明けの鹿の声 風睡 芭蕉庵小文庫
寝がへりに鹿をどろかす鳴子かな 一酌 芭蕉庵小文庫
寝姿の夫恋ふ鹿か後肢抱き 橋本多佳子
新涼や磨きて対の木彫鹿 長田等
新緑や夜まで遊ぶ鹿を見し 阿部みどり女
申祭人より多き鹿の群 木下星林
真白に鹿の星毛や五月あめ 江戸-楚舟 俳諧撰集「有磯海」
神の井を汲むに鹿寄る蕗の雨 長谷川史郊
神の鹿神に仕へて不自由な 山下年和
神の掌にあそぶ古潭のはぐれ鹿 大塚厳洲
神鹿のひづめさびしき懐炉かな 大木あまり 火のいろに
身は痩て草歯む鹿の思ひかな 黒柳召波 春泥句集
人を恋ふ鹿に見られて札納 大島民郎
人恋いの一声錆びぬ山の鹿 宇多喜代子
水の色赤うなりてや鹿の声 千代尼
水の匂ひ嗅ぎし眼を上げ妻恋ふ鹿 鷲谷七菜子 雨 月
水鏡してゐる如き鹿涼し 岩崎照子
水漬く霊むせび泣くとも鹿の声 杉山青風
水呑みに鹿こぞり来る二月堂 萩原麦草 麦嵐
水明りひとりになれば鹿の声 久保純夫 聖樹
衰へし夢見に鹿を死なしむる 高柳重信
世の中よ旅して見れば鹿の道 椎本才麿
制服の少女あふれて鹿の奈良 加藤三七子
星飛ぶや鹿の眼ひかる原始林 渡会 昌広
清水踏み鹿のおびえとつながるか 竹中宏 句集未収録
声を出す鹿を見ており愛のあと 久保純夫 聖樹
声暗しひるは別れて啼鹿か 加舎白雄
青空の濡れてゐるらし鹿の声 石嶌岳
青年鹿を愛せり嵐の斜面にて 金子兜太(1919-)
青梅に夏毛の鹿にそらは雨 森川暁水 淀
青梅雨や訴ふる瞳のはぐれ鹿 つじ加代子
青野に吹く鹿寄せ喇叭貸し給え 西東三鬼
青柳に朝の爽涼鹿を秘め 石塚友二 方寸虚実
赤松に秋の陽赤(セキ)と鹿苑寺 高澤良一 宿好
折あしく門こそ叩け鹿の聲 蕪村 秋之部 ■ ある山寺へ鹿聞にまかりけるに、茶を汲沙彌の夜すがらねふらで有りければ、晋子が狂句をおもひ出て
川へ出し鹿追ひやめて友の忌や 萩原麦草 麦嵐
煎餅をくふて鳴きけり神の鹿 正岡子規
前脚をかい抱く鹿や望の月 池上不二子
礎石よりたちて鹿なりかげろへる 亀井糸游
僧に問ひ聞きしと知りぬ鹿の声 萍子
早こゝに鹿居て嬉し夏柳 高橋淡路女 梶の葉
痩せながら出る月影や鹿の声 井月の句集 井上井月
窓の下鹿の来てゐる古都の朝 谷口和子
草に臥て石のごとくにいくつゐる鹿みな聡くその耳うごく 上田三四二
草鹿のあづちの長や三かの月 浜田酒堂
草萌えに鹿の激しきながれかな 大木あまり 火のいろに
走り来て止まりて鹿の真顔かな 龍男
息あらき雄鹿が立つは切なけれ 橋本多佳子
足もとに鹿の来てゐしお山焼 岸風三樓
足枕手枕鹿のむつまじや 一茶
其処に早鹿ゐる奈良に来りけり 池内たけし
太ズボンゆく天涯を鹿のこえ 和田悟朗
大いなる鹿のかたちの時間かな 正木ゆう子
大学に鹿三頭の合格す 和田悟朗
大寒の夜に入る鹿の斑を思ふ 飯田龍太 今昔
大幹や右に左に鹿の道 吉武月二郎句集
大鹿とゆきぜいたくをしていたり 阿部完市
大鹿に近すぎる銃向けたまま 八木博信
大冬木鹿の瞳何にうるほふや 松野静子
大風のあとの月夜や鹿の声 寒秀
炭竃や鹿の見てゐる夕煙 巴人
短日やつんと立つ木々鹿苑寺 伊藤敬子
断腸といふはこのこと鹿を聴く 森田峠
男名の山は老いつつ鹿の声 鈴木六林男 悪霊
中坪に鹿来てゐたる雨戸かな 阿波野青畝
虫干や捲き癖つきし鹿の皮 柑子句集 籾山柑子
朝の日や老いたる鹿が枯芝に 関戸靖子
朝鹿の身振ひ高し堂の縁 許六
朝鹿や何国(いづこ)の野辺に花莚 斯波園女
町ありく鹿の背高し朧月 雷夫
町へ来て紅葉ふるふや奈良の鹿 正岡子規
町中へよごれて出ぬ恋の鹿 松岡青蘿
頂の山火かくさず鹿の杜 古舘曹人 砂の音
追ひあげて尾上に聞かむ鹿の声 立花北枝
笛のよな顔して鹿の鳴きにけり 鈴木鵬于
天狗倒しか/屋久杉か/鹿鳴く闇か/情交か 林桂 黄昏の薔薇 抄
転生を信ずるなれば鹿などよし 斎藤空華 空華句集
渡御先の鹿追うてゐる舎人かな 大久保橙青
塔を掃く男地上の鹿呼べり 福田甲子雄
東大寺銀の皿にも鹿彫られ 大島民郎
灯籠の間を杉の間を鹿移る 田中眠子
逃げ足をちどりに鹿と万緑と 赤松[けい]子 白毫
道のりの無明はてなし鹿の声 佐藤鬼房
独り聞く我にはほしき鹿の声 千代尼
奈良にあり鹿も我らも緑雨かな 坪内稔典
奈良の宿御所柿くへば鹿が鳴く 正岡子規
奈良の町鹿尻ふつて走りけり 柳原極堂
奈良阪や鹿追ひのけて畠打つ 正岡子規
南大門たてこまれてや鹿の声 水田正秀
日の隙やその場限りの愛を鹿へ 磯貝碧蹄館 握手
日の端に肋が眠り鹿眠れり 齋藤玄 『玄』
日をかくす雲の岩座鹿の聲 古舘曹人 砂の音
日当る鹿日当る妻を遠置かむ 磯貝碧蹄館 握手
入堂の僧を見送る朝の鹿 狹川青史
熱燗にして鹿笛を聞くばかり 飴山實 辛酉小雪
年ふるや女夫霜踏む神の鹿 滝川愚仏
馬酔木咲く鹿のせんべいを食べてみる 長谷川かな女 花寂び
馬痩せて鹿に似る頃の寒さ哉 正岡子規
萩咲かば鹿の代りに寐に行かむ 来山 (只管萩にめでて、庭に移し植たるを訪んとて)
剥製となり晴るる夜の鹿の首 大木あまり 火のいろに
白昼の鹿かなしみの影得て跳ぶ 林田紀音夫
薄闇に鹿うずくまる修二会冷 谿 昭哉
八丁くらがり鹿跳びといふ谿若葉 西本一都 景色
半眼の大鹿坐る小六月 井上 康明
半睡の耳立てている鹿の妻 宇多喜代子 象
斑の鹿に指かませゐて女体恋ふ 川口重美
斑よき鹿かへり来ず花馬酔木 桂樟蹊子
番の火を便りにねるや鹿のなり 膳所-探志 俳諧撰集「有磯海」
飛火野の鹿に蹤きゆく懐手 水野朱堂
飛火野の鹿の遠目の利くらしく 粟津松彩子
飛火野の没日の鹿のかうと啼く 岡井省二
飛火野の緑蔭鹿も影を持つ 田川飛旅子
膝見せてつくばふ鹿に紅葉哉 半残
百獣になきてかなしや園の鹿 石原舟月 山鵲
賓(きゃく)主鹿聞かぬ夜をかこちぬる 黒柳召波 春泥句集
富士の野や鹿臥すとこのかたさがり 野澤凡兆
武蔵野や一寸ほどな鹿の声 松尾芭蕉
舞ひ下りて鹿のそばにも寒鴉 岸本尚毅 舜
物置に鹿のいねたる嵐かな 正岡子規
焚火跡慕ひし鹿の糞ならめ 森田峠 避暑散歩
紛れ来し鹿と昏れゐる甘茶仏 民井とほる
聞はづす声につゞくや鹿の声 炭 太祇 太祇句選後篇
暮かかる山の名残や鹿の声 文山 選集古今句集
峯の鹿高瀬の漁火に鳴きにけり 廣江八重櫻
芳草の遠き半ばを鹿すぎぬ 山西雅子
北嵯峨や町を打越す鹿の声 内藤丈草
墨の香や片耳の鹿振りかえり 岡村光代
万燈籠点るに間あり離れ鹿 鈴木真砂女 夕螢
満天を怖るる鹿のをとこかな 斎藤玄 雁道
眠れざる鹿そこここに修二会の夜 千手和子
明星や尾上に消ゆる鹿の声 曲翠 (西塔に宿して)
鳴き合ふは雄鹿ばかりの神無月 加藤憲曠
鳴くてふに鹿の遠音や老が耳 松根東洋城
鳴く鹿に笙しらべゐぬ厳島 長谷川かな女 雨 月
鳴く鹿のこゑのかぎりの山襖 龍太
鳴鹿にまくしかゝるや湯のけぶり 一茶 ■文化四年丁卯(四十五歳)
鳴鹿や月夜乍らに小雨降 士巧
鳴川の戸に寄る鹿や下駄の音 黒柳召波 春泥句集
牝の鹿にすがすがしさの雨のすぢ 鷲谷七菜子
牝の鹿の躍りこえたる蓼わかし 星野麦丘人
木がくれし鹿かへり来ず花馬酔木 桂 樟蹊子
木のゆれは鹿の親子か草紅葉 遠藤比呂志
木の本に寝御座直せば鹿の声 鳩枝 俳諧撰集「藤の実」
目に跳んで鹿の刺身に鹿の姿 石川桂郎 高蘆
目を閉じるほかに何ある時雨鹿 伊丹三樹彦
門松にぬれ身すり寄する雨の鹿 大谷句佛 我は我
夜あらしよ尻吹きをくれ峯の鹿 広瀬惟然
夜の鹿大きくはなし両つながら 下村槐太 天涯
夜は冴えて妻恋鹿に聡き耳 松本巨草
野火あとに雄鹿水飲む身をうつし 多佳子
野心あり野に大鹿の湧出あり 阿部完市 春日朝歌
野点すずし夏毛の鹿の跳ぶ見れば 森川暁水 淀
野点の野夏毛の鹿の駈くる見ゆ 森川暁水 淀
薬草を鹿に負はせて帰りけり 瀾水
有明や寝ぼけてしらむ鹿の顔 正岡子規
雄の鹿の駆けひそみけり森五月 山本歩禅
雄鹿の身ぬれぬれとして吾をみる 野澤節子
雄鹿の前吾もあらあらしき息す 橋本多佳子(1899-1963)
雄鹿鳴く沖を背にして能舞台 佐川広治
夕かげに何よりも本能の鹿すわる 阿部完市 春日朝歌
夕鹿の人に心のとどまらず 後藤夜半
夕電車鹿の貌してとび乗りぬ 白澤良子
陽を臓し吹き荒れており夜の雄鹿 森田緑郎
陽炎か鹿かわからぬ翳よぎる 中田剛 珠樹以後
養生の夫婦別在鹿のこゑ 高井几董
落葉踏む鹿の足音風に消ゆ 狹川青史
欄によれば見上ぐる鹿のあり 五十嵐播水 播水句集
裏木戸に鹿の来てゐる大暑かな 佐川広治
立つ鹿の顔が見えけり常夜燈 大谷繞石
旅かなし汚れし鹿をはるかにす 加倉井秋を 午後の窓
旅人を遠く眺めて月の鹿 津根元潮
両神の神々鹿を聞くころか 中山世一
猟銃を鹿は静かに見据ゑけり 櫂未知子 貴族
輪飾や神の鹿来る裏戸口 中島黒洲
連翹や大きな鹿がいつの間に 岸本尚毅 舜
炉火燃ゆるうへをながるる鹿の声 鶏二
露深し胸毛の濡るる朝の鹿 河東碧梧桐(1873-1937)
露霜も凝りゆく夜半か鹿鳴ける 藤原たかを
老と見ゆる鹿が鳴きけりまのあたり 碧梧桐
老鹿にひともと樹ちの芽*たらかな 飯田蛇笏 山廬集
老鹿のその真中にある乳房 対馬康子 吾亦紅
老鹿の眼のただふくむ涙かな 飯田蛇笏 山廬集
啼きはれて目ざしもうとし鹿のなり 内藤丈草
啼く鹿の雄心かなし月浴びつ 沢 聰
啼鹿や昼見た形忘れたき 梅実
啼鹿を椎の木の間に見付たり 向井去来
寐時分や戸に吹付る鹿の声 松岡青蘿
屹として瑞鹿山の石蕗咲けり 高澤良一 さざなみやっこ
棹鹿のかさなり臥せる枯野かな 服部土芳 (とほう)(1657-1730)
涸れ川を鹿が横ぎる書架の裏 中島斌雄
炬燵して鹿来る山を思ひけり 百合山羽公 寒雁
眸伏せて雌鹿が赤き実をつつく 長谷川かな女 花 季
籬に凭る鹿のいただき触れてみる 軽部烏帽子 [しどみ]の花
藪巻をほどいてゐたる鹿の中 岡井省二
駘蕩として鹿の目の長まつげ 八染藍子

以上

by 575fudemakase | 2017-10-02 10:04 | 秋の季語


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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